いいよ
健斗・十代
LP:6250
手札:2・2
モンスター:【E・HERO スパークマン】【E・HERO ランパートガンナー】
魔法罠:セット3【凡骨の意地】
迷宮兄弟
LP:7200
手札:1・1
モンスター:【ゲート・ガーディアン】【E・HERO クレイマン】
魔法罠:セット1【メテオ・ストライク】
「私のターンだ、ドロー!クレイマンを生贄に【雷帝ザボルグ】を召喚!生贄召喚に成功した事により効果で【E・HERO ランパートガンナー】を破壊する!」
【雷帝ザボルグ】
星5/光属性/雷族/攻2400/守1000
「ランパートガンナーが!」
「ゆくぞ、バトルだ!ザボルグで【E・HERO スパークマン】を攻撃!」
「健斗さん!」
「それを待っていた!罠発動【ジャスティブレイク】このカードは自分フィールドの通常モンスターが攻撃対象になった時に発動できる!フィールドの表側攻撃表示通常モンスター以外のモンスターを全て破壊する!」
「なに!?」
ザボルグの放った雷以上の雷が相手フィールド上に降り注ぎ全てのモンスターを焼き尽くした。
「やったぜ!ゲート・ガーディアン撃破だ!」
十代は相手のエースの撃破に喜んでいるが相手はあまり慌てた様子を見せない。
「正直ここまでやるとは思わなかったぞ小僧達よ、少し侮り過ぎたようだな。私はカードを1枚伏せてターンエンドだ。兄者、すまない」
「なあに、お前だけの責任ではないさ」
迷宮弟
LP:7200
手札:0
モンスター:無し
魔法罠:セット2
「よーしいくぜ俺のターンドロー!凡骨の意地は発動しないぜ。墓地の【E・HERO ネクロダークマン】の効果でこのカードが墓地に存在するとき1度だけ生贄なしでモンスターを召喚できる。【E・HERO エッジマン】を召喚!」
【E・HERO エッジマン】
星7/地属性/戦士族/攻2600/守1800
「バトルだ!エッジマンでプレイヤーにダイレクトアタック!」
「させん!カウンター罠【攻撃の無力化】を発動しバトルを終了させる!」
「それなら俺はこれでターンエンド!」
十代
LP:6250
手札:2
モンスター:【E・HERO スパークマン】【E・HERO エッジマン】
魔法罠:セット2【凡骨の意地】
「弟よ、すまないな。では私のターンだ。ドロー!【ゲート・ガーディアン】を打倒した貴様らに真の切り札をお見せしよう!」
そう宣言すると迷宮兄は高らかに宣言した。
「このカードは自分の墓地に【ゲート・ガーディアン】が存在する時にライフを半分払うことで発動できる!【ダーク・エレメント】を発動!デッキから【闇の守護者-ダーク・ガーディアン】を特殊召喚する!現れろ!」
迷宮兄弟
LP:7200→3600
【闇の守護者-ダーク・ガーディアン】
星11/闇属性/戦士族/攻3800/守3700
闇の中より現れたのは上半身が人間で下半身が蜘蛛の体を持つ、斧を携えた異形の守護者。
「すげぇ……まだこんなモンスターが居たなんて」
「ダーク・ガーディアンは戦闘では破壊されん。ではバトルだ、【E・HERO スパークマン】に攻撃!」
「墓地の【ネクロガードナー】の効果発動!このモンスターを除外することで攻撃を1度だけ無効にする!」
「しぶといではないか。では私はこれでターンエンド」
迷宮兄
LP:3600
手札:1
モンスター:【闇の守護者-ダーク・ガーディアン】
魔法罠:セット1
「俺のターン、ドロー!ドローは【音女】なので公開し追加ドロー!ここで終了する」
「随分とドローするではないか」
「よいカードは引けたか?」
エースが居るからって随分余裕で煽るじゃないか。
良いカード?無いよぉ!ずっとセットしてる【暴君の自暴自棄】は十代の妨害になるから今は使えないし手札は通常モンスターだらけだ。
「モンスターをセットしてターンエンド。ごめん十代くん」
「大丈夫ですよ健斗さん!」
健斗
LP:6250
手札:4
モンスター:セット1【E・HERO スパークマン】【E・HERO エッジマン】
魔法罠:セット2【凡骨の意地】
「私のターンだ、ドロー。兄者ばかりに苦労は掛けられんな【強欲な壺】を発動し2枚ドローする」
みんな強欲だなぁ。
よほどいいカードが引けたのか迷宮弟はニヤリと笑みを浮かべる。
「手札より【死者蘇生】を発動!甦れ【ゲート・ガーディアン】!」
良いカードってレベルじゃねぇぞ!おい!
「手札より魔法【泉の精霊】を発動し墓地の【メテオ・ストライク】を手札に加える。ではバトルにゆくぞ、ゲート・ガーディアンで【E・HERO スパークマン】に攻撃!」
「くっ!」
十代・健斗
LP6250→4150
「【泉の精霊】で手札に加えたカードは発動は出来ないがセットは可能。カードを1枚伏せてターンエンド」
迷宮弟
LP:3600
手札:0
モンスター:【闇の守護者-ダーク・ガーディアン】【ゲート・ガーディアン】
魔法罠:セット2
さて、割とピンチだ。
十代の手札に【融合】があるのは分かるが破壊効果のあるプラズマヴァイスマンもサンダージャイアントも素材が両方墓地にあるため召喚が難しい。
「そんな難しい顔しなくても大丈夫だぜ健斗さん」
声を掛けられ横を見ると十代が笑顔を向ける。
「俺はまだ諦めてない。いや、あのモンスターをどう倒すか考えてワクワクしてるんだ。だから健斗さん、安心してくれ」
本当にデュエルバカなんだな十代って。
でも十代の言う通りここで折れていたらこの笑顔を守ることは出来ない。
十代にはデュエルを楽しんでもらいたい、それなら俺も楽しまないと。
「ごめんね十代くん、おかげで目が覚めたよ。――思いっきりやっておいで」
「ああ!いくぜ相棒!」
『クリクリー』
十代はそう言ってデッキに手を掛けた。
その傍にはハネクリボーが寄り添って十代を応援している。
「どうした」
「サレンダーの相談は終わったか?」
「いいや、悪いけどこの勝負に勝つのは俺達だぜ!俺のターン、ドロー!凡骨の意地は発動しない!」
『クリクリー!』
「まずは魔法【ホープ・オブ・フィフス】を発動!墓地の5体のE・HEROをデッキに戻してシャッフルしその後2枚ドローする。俺は墓地の【E・HERO スパークマン】【E・HERO クレイマン】【E・HERO バーストレディ】【E・HERO ネクロダークマン】【E・HERO ランパートガンナー】をデッキに戻し2枚ドロー!」
さすが十代、ここぞという時の引きが強い。
「よし、手札から【サイクロン】発動!あんたが伏せたカードを破壊するぜ!」
「【メテオ・ストライク】を破壊し守備を固めるつもりか」
「だが甘いぞ小僧!カウンター罠【アヌビスの裁き】を発動する!手札を1枚捨て相手が発動した魔法罠を破壊する魔法を無効にして破壊する」
なんつーピンポイントなカードを持ってんだこいつら……。
「ちぇっ、止められたか」
「ふ、まだ効果は続いているぞ。その後に相手フィールドのモンスターを1体破壊しその元々の攻撃力分のダメージを与える。【E・HERO エッジマン】を破壊しその攻撃力2600のダメージを受けてもらう!」
「うあぁっ!」
十代・健斗
LP:4150→1350
「へへっ、ミスっちまった。俺は【ハネクリボー】を守備表示で召喚してターンエンドだ」
【ハネクリボー】
星1/光属性/天使族/攻 300/守 200
十代
LP:1350
手札:2
モンスター:セット1【ハネクリボー】
魔法罠:セット2【凡骨の意地】
「サレンダーしないか」
「よかろう、ならば引導を渡してやる。私のターン、ドロー!伏せカードを発動する」
「兄者の場の【闇の守護者-ダーク・ガーディアン】に【メテオ・ストライク】を装備する」
「バトルだ!ダーク・ガーディアンで【ハネクリボー】に攻撃!」
バトルフェイズに入り異形の守護者がハネクリボーを抹殺せんと武器を振り下ろす。
会場の観客も終わったと見切りをつけて立ち上がろうとする者もいる。
『私の出番は……ああ、もう終わりみたいですね』
隣で顕現したドリアードがぽつりと呟く。
その声色からしてデュエルの結果と、自分の出番が無かったことに拗ねているのが伺える。
「ああ終わったよ――俺たちの勝ちだ」
突如としてハネクリボーが光に包まれ姿を消し、ダーク・ガーディアンは対象を見失う。
「何だ、なにが起きた!?」
「俺はバトルフェイズの時に速攻魔法【進化する翼】を発動していたのさ」
「それは最初から伏せられていたカード!」
「このカードは自分フィールドの【ハネクリボー】と手札2枚を墓地に送り発動できる。手札・デッキから【ハネクリボー Lv10】を特殊召喚する!こい相棒!」
【ハネクリボー LV10】
星10/光属性/天使族/攻 300/守 200
『クリィッ!』
天から光が降り注ぐと白き翼を持つ龍と合体したハネクリボーが現れると十代を守るようにダーク・ガーディアンの前に立ちはだかる。
「レベルモンスター!?だが攻撃力はこちらが上だ、蹴散らせダーク・ガーディアン!」
「【ハネクリボー LV10】は相手バトルフェイズ中にこのモンスターを生贄に捧げることで相手の攻撃表示のモンスターを全て破壊する!そして破壊したモンスターの元々の攻撃力の合計のダメージを相手に与える!」
『クリクリクリクリィーッ!』
ハネクリボーの退場時に放った光はダーク・ガーディアンとゲート・ガーディアンを飲み込み爆発した。
その爆風の余波が迷宮兄弟に襲いかかり2人を吹き飛ばす。
「「ぐわぁぁぁぁぁぁ!!!」」
迷宮兄弟
LP:3600→0
「勝者、十代&健斗ペアなノーネ!」
勝者を告げるクロノスのアナウンスに会場が湧き上がる。
翔達の方を見れば笑顔で手を振り何か叫んでいるのでこちらも手を振り返す。
「小僧とみて侮っていた」
「見事なデュエルだったぞ」
声を掛けられそちらを向くと復活した迷宮兄弟が居た。
「それでーハお互いの健闘を讃えて今一度拍手をお願いするノーネ!」
「対戦ありがとうございました」
「ガッチャ!楽しいデュエルだったぜ!」
「機会があればまた戦いたいものだ」
「次はこうはいかんがな」
拍手と歓声に包まれる中で握手を交わしてそう会話し、迷宮兄弟は去っていった。
「見事だったよ2人とも」
「鮫島校長」
ステージから降りたところで笑顔の校長が俺達を出迎えた。
あー、そういえば……
「校長!これで俺の退学と健斗さんの退職はチャラになるんですよね!」
「ああもちろん。だが君はそれとは別に夜間外出の罰がある。反省文を書いて提出すること、健斗さんは十代くんがキチンと書き終わるまで見張っててくださいね」
笑顔の十代は一転して苦しい表情になり「そんなー!」と叫ぶとステージから走り去っていった。
あとで何か作って持って行ってあげよう。
「お疲れ様でした遊佐くん。君が学園に残ってくれて嬉しく思うよ。倫理委員会の件は私に任せて今まで通りの業務に戻ってくれ」
「はい、ありがとうございます」
校長と会話した俺は十代を追いかけるためにステージを後にする。
なにはともあれ学園に残れて良かったという安堵感で俺の心は一杯だった。
「健斗さんっていつから精霊が見えるようになったんですか?」
制裁デュエル勝利記念のプチ宴会がレッド寮で行われた後、寮の談話室で反省文を書いている十代を見守っていたらそんな事を聞かれた。
「どうしたんだい、いきなり」
「いや、ちょっと気になって。俺と健斗さん以外に見える人って居ないし」
十代はそういうとシャーペンから手を放して聞く体制に入っている。
でも減るものじゃないし休憩がてら話してもいいだろう。
「この島に来た時だよ。デッキを探しているときに精霊が集まっているスポットがあってね、そこでドリアードと出会って見えるようになったんだ」
「へー」
そう答えてお茶を飲み干すと十代は静かに語り始めた。
「俺、最近思い出したんだけど多分子供のころから精霊が見えてたんだ。でもなぜか最近までその事をサッパリ忘れてて、しかも精霊も見えなくなってて……相棒を遊戯さんに託された時にまた精霊が見えるようになってから思い出したんだ。でも、小さい頃の記憶が所々抜けてる感じがして全部ハッキリ思い出せなくて……モヤモヤしてるんだ」
「そっか……不安なんだね」
事の顛末を知っている俺からすると何とも言えない。
まさか「その精霊が原因でうなされてたから両親が記憶消した」なんて……ねぇ?
「急に変なこと言ってゴメン、でもこういうの話せるの健斗さんしかいないから」
十代に頼られるってもう控えめに言って最高では?
ええんやで!もっと頼ってええんやで!あと俺以外にも頼ろうな!ちょっと弱いとこ見せないと皆離れていくからね!なんでも一人で抱えんなよ!いやマジで(マジで)
「もうすぐ冬休みだし一回実家に帰って親御さんに聞いてみたらどうだい?それに今なら精霊も見えるし小さいころに見えていた精霊にまた会えるかもしれないよ。そうしたら分かるんじゃないかな?」
俺から言える事はここまでだろう。別にユベルやネオスの事は早く思い出しても問題は無いし、というか早く思い出してユベルの機嫌が治るならそれに越したことはない、本当に。
「そっか……そうかもな!ちょっと考えてみるよ」
「十代くん。あんまり1人で悩んじゃダメだよ。誰かに相談するのは悪い事じゃない」
「分かったよ健斗さん!よし、反省文なんてすぐに終わらせてやるー!」
この時の十代への言葉で後悔することになる事を俺はまだ知らなかった。
手札管理がめんどくさかった(爆)
デュエルで、十代に……笑顔を……