東方幻奇譚 ~the Eighth Fantasy.   作:TripMoon

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毎度ご閲覧頂きありがとうございます。
パソコンが壊れ長期修理などで、かなり期間が空いてしまいましたすみません……。

引き続き、本作品をお楽しみ下さいませ。


第6話 交差

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(連日この場所に来るとはなー。 昔に帰った気分だぜ)

(ほうき)から降り、木製の看板を見上げる。

私がまだ子供の頃は、何かある度にここに来ていたことを思い出す。

それ程までに、ここの店主が大事だったのだろう。

……今でも変わらないがな。

好意とかそういうのじゃなくて、もっと別の……まぁいいや。

こういうのは、私にはよく分からん。

簡単に言えば、嫌な奴じゃないってことさ。

引き戸に手をかけ、中へと入る。

中の様子は昨日とは変わらない。

あの指輪の存在以外はな。

魔理沙(まりさ)か。物でも返しに来たのかい?」

「まだ借りとくぜ。 返すには勿体ないからな」

「そうか。 あの指輪は危険なものらしい、在るべき場所に返す方がいいと思うけどね」

「在るべき場所ねぇ……って!? 私があの指輪を持っていったこと、気付いてたのか!?」

「君の顔見知りという人物から教えられてね。 忠告しておけ、だってさ」

香霖(こうりん)が言うには、私が真紅(しんく)の指輪を持ち出したこと自体には、別に気止めすることはないようだ。

元々私の蒐集癖(しゅうしゅうぐせ)は香霖を真似たことだし、今更言及する必要もない。

しかし、あの指輪に関しては話が別だ。

幻想郷(げんそうきょう)では決して生まれることの無い危険なもの。

そして、外の世界にはもう存在しないもの。

「確か、切崎(きりさき)……とか名乗っていたか。 知り合いか?」

「あいつか……まぁそんなとこだ。 それより、危険ってどういうことだよ」

直接私に言えばいいのに、回りくどいことするなぁーあいつも。

……まぁ、昨日は状況が状況だったしな。

仕方ないか。

香霖にその事実を伝えた人物である、切崎(きりさき) 章大(しょうた)が語ったのはこうだ。

それは恭哉(きょうや)の持つ(コア)と、玲香(れいか)たちの核は生成された場所が違うということ。

これは以前、玲香から聞いている。

どうやら一度破壊された核が、再び形成されることは決してないようだ

核に宿る精霊(せいれい)と契約を交わした時点で、核そのものが契約者の命と同等の価値を得るらしい。

恭哉の場合は例外で、自分が死に至る前に核と身体を結合させたことにより、指輪の形をした核は役目を終え消滅した。

これが本来の経緯になる。

しかし、その指輪は幻想郷に存在した。

どうやって香霖の元に着いたかは、本人も覚えていないらしい。

気が付いた時には、様々な物品の中に混ざっていた……ということだ。

「どのようにして再び形を成したかは、彼にも分かっていないらしい。 しかし重要なのは、特定の人物以外がその指輪を使うと、精神を壊されると言っていたよ」

「特定の人物ってのが恭哉か……」

でも待てよ……?

あの指輪の力は、フランも使用していたはず。

私だって、少なからず力を借りたんだ。

それなのに、何ともない。

フランは何かおかしなことを言っていたが……。

居なくなるとかどうって。

あの空間には私たちを除いて、誰も居なかったはずだ。

あの時、フランには何か見えていたのだろうか。

私の家に連れて行ってからは、至って普通だったが……。

「魔理沙、あの指輪がまだ君の元にあるのなら、僕が引き取るよ」

「悪いな香霖。 あの指輪はもう私の手元にないんだ、跡形もなく消えたよ」

「なくなったか……お前以外に、真紅ノ核(クリムゾンコア)の力を用いた者は?」

「確かフランが――って、お前いつの間に!?」

全く気付かない内に、私たちの後ろに章大が立っていた。

びっくりしたー……。

「ご苦労だったね、例の物は読めたかい?」

「問題ない、後ほど伝えるとしよう。 それで、フランドールが真炎剛爆ノ核(パイロキネシス)を使用したというのは?」

「昨日のことになるんだが、あの手紙を見た後、先にフランが飛び出して行ったんだ。 それでー……」

事の経緯を話す。

こいつなら、何か分かるかもしれないし、情報を与えてもこちらに害がある訳じゃない。

フランが炎の能力の力を借りたことの詳細を話すと、妙に顔をしかめているのが分かった。

だが言葉を発することはなく、私の説明に耳を(かたむ)け続けている。

私には何のことかさっぱりだし、放っておくしかないか。

「フランドールは無事なのか」

「あぁ、一晩ぐっすり寝たら元通りだったよ。 それで、恭哉以外が使用すると精神が壊れるってどういうことだよ」

「それを今から話すさ」

さて、どんなことが飛び出してくるのやら……。

私自身何ともないし、半分嘘臭いがな。

「本題に入る前に、少し話しておくことがある。 幻想郷と、俺たちの世界の共通点に当たることだ」

「外の世界との共通点か……気になるね」

「この世界に住む者が、外の世界へと行く例は(まれ)だと聞いている。 その為、こちらの世界の情報はほぼないのだろう?」

「その通りさ、有識者はほぼ存在しない。 ある例外を除いてね」

「名だけは上白沢(かみしらさわ) 慧音(けいね)から(うかが)っている。 ……と、話が()れてすまない」

章大によると、幻想郷と外の世界の二つの世界には「魔力(まりょく)」という概念が存在している。

目には見えないエネルギー体の様なもので、これを用いることで様々な異能力の使用が可能となっている。

その為、外の世界からの来訪者たちも、自らの持つ能力を発揮している……ということだ。

双方に微妙な違いはあるものの、根本的な概念は同様らしい。

私もあまり詳しくないってのに、よく調べたなこいつ。

「魔力のことは分かったけどさ、それが精神を壊すっていうのとどういう関係があるんだ?」

「核については、どこまで聞いている? その具合によって、話すことも変わってくる」

「私が聞いたのは属性が存在するってことと、段階的に魔力を封じる鎖があること。 後は……」

「使用者が一人に限定されていること、そしてそれぞれが固有の形を成している……それで合っているかな?」

「正解だ」

香霖までいつの間に……?

尋ねてみると、昨日以前にこの場所を訪れていた人物が居るらしい。

あれ、昨日聞いた時は会っていないって言ってたんだが……?

まぁいっか、特に深い理由はなさそうだし。

 

 

 

 

「俺たちの持つ核には、それぞれ守護精霊(しゅごせいれい)なるものが宿っている。 それらは別々の感情を(つかさど)り、その度合いが大きければ大きい程、より強い力を与える……とされている」

「されている、とは妙な言い方だね。 それが通説だが、違っている特例が存在すると言いたげだ」

「鋭いな。 その特例が、恭哉となる」

「おいおい、私を置いてくな。 どういうことか説明してくれよ」

人間が持つ様々な感情。

まぁ、この世界では妖怪(ようかい)も感情を持つがな。

喜びであったり悲しみであったり。

恋心や嫉妬(しっと)、勇気や希望、不思議であったりと数は計り知れない程に存在している。

それらの中から決まったものに強く共鳴するのが、玲香を始めとした異能力者たちが持つ核の性質の一つでもあるそうだ。

ただ、恭哉だけはそれらの法則から少し外れているという。

恭哉の持つ「真紅ノ核」が司る感情の名は、憤怒(ふんぬ)

使用者の心にある深い闇、つまり激しい怒りや憎悪(ぞうお)により、飛躍的(ひやくてき)に力を上昇させるようだ。

……確か、私が始めてあいつの能力を目にした時。

魔理沙に手を出した以上、相応のケジメはつけさせる。

そう言っていた。

今までに聞いたこともない声色と、見たこともない表情。

鮮明に覚えている。

「じゃあ、フランが真炎剛爆ノ核に似た能力を使えたのは……」

「あいつが殺されたことを知り、悲哀(ひあい)よりも憎しみと怒りに駆られていたのだろう。 丁度近くに、炎の魔力を宿した器が存在したのも理由だろうが」

「なぁ教えてくれよ。 何であるはずもない核が、この世界に存在していたんだ? お前たちの世界には、もう存在しないんだろ?」

「外の世界で忘れられたもの、もしくはそうなる運命を辿る物や者。 それらが、この地へと流れ着くのが道理だが……その指輪も、この一例なのかもしれないね」

所詮(しょせん)その理屈はこの世界においての(ことわり)だろう。 第三者が関与し、意図的に()び出すことさえ出来てしまう……新手の妖怪とやらも失われた核も、俺たちもな」

……まだ黒幕は見えていないってことか。

今までの異変は、目に見えた形で何かしらの出来事が起こっていた。

しかし今回は見たことも無い妖怪が多数現れた以外、特にこれといった変化は生じていない。

あまりにも情報がなさすぎるんだ。

異変の首謀者と決め付けるのも、根拠がない。

「話を変えてしまうが、あの書物には何が書いてあったんだい?」

「あの書物って?」

「昨日預かった物のことだ。 いくつか不可解な点もあったが、概要は把握している」

章大に預けたとなると……あれか。

あの重い本、香霖から渡されたんだった。

私には何て書いてあるか分からないし、気になる所だな。

「あの書物には、様々な神獣(しんじゅう)や妖怪、神々のことが記録されている文献(ぶんけん)で間違いないだろう」

「ふむ……その程度なら、僕でも読める気がするが……」

「この世界の言語と外の世界の言語には、共通する部分も多い。 しかし、これが他者に解読出来ないのには、ある術式(じゅつしき)が関わっていたことが分かった」

人間が文字を読む時、まず目でその文章を見る必要がある。

そこから神経を伝って脳に行き届き、始めて内容を理解出来る。

章大が言うには、術を解いた者とそうでない者では、見えている文字が全く異なるもので書かれているらしい。

その為、私や香霖では術式の存在にすら気付かなかった為、解読することが出来なかった……ってことか。

「外の世界にも、魔法(まほう)は存在すると?」

「俺たち能力者のみが扱える、特異なものだ。 この世界の魔法と何ら変わりはない」

「殆ど同じなら、何で私じゃ気付けなかったんだ?」

「そこまでは分からんな。 手元にあった期間が短かったのも有るだろうが」

まぁ、それが一番妥当だよな。

「で、あの蜘蛛とでっかい魚以外には、何か載ってたのか?」

私がそう尋ねてみると、意外な言葉が返って来た。

――その二種以外全て白紙だった、と。

……いやいや、そんな訳ないだろ。

解読することが出来ないだけで、私含め数人は目を通している。

その際、白紙のページなんて存在しなかったはずだ。

そのことを突き付けて見るも、嘘をついてる様には見えない。

うーん、真っ白なんて有り得ないはずなんだがなぁ……。

「真っ白か……僕が本に目を通した時、そのようなページは一つも存在しなかった。 本当に同じ本なのかい?」

「なら、あんな本がいくつもあるってことなのか? 少し重いのと何が書いてあるのか分からないだけで、至って普通のもんだろ?」

「普通の書物と一緒にするな。 ……今から見せてやる、表に出てくれ」

章大に言われるまま、私と香霖は外に出る。

何をして見せるのかは、全く分からない。

全員が外に出たことを確認したのか、何やら小さな瓶を取り出した。

「予め、蜘蛛を一匹捕まえてある。 その辺に居る小さな虫だ」

「お前よくそんなの捕まえるな」

「害がある訳ではない。 なるべく離れておくんだな」

そう言われ、章大と距離を取る。

生々しい虫なんか見ても、気味悪いしな。

どこぞの妖怪なんかは喜ぶんだろうが。

その場にしゃがみ込み、何かを描き出す章大。

遠目で見た限りでは……魔法陣(まほうじん)かあれ。

魔法なんかも使えるし、不思議な話じゃないな。

魔法陣の中心に蜘蛛が入った瓶を置き、蓋を開けた。

ガラス製の瓶から抜け出せないのか、黒く小さい身体を動かしているのが薄らと分かる。

そのまま瓶を逆さに向け、地面へと口を付けた。

瓶を上げると、先程までもがいていた蜘蛛がその場を離れようとしている。

魔法陣の中心から逃げ出す前に、章大はそれを足で踏み潰した。

……何してるんだあれ。

ダメだ、全く分からん。

――そう思ったのは、一瞬の間だけだった。

こちらを振り向く章大。

その背後には……。

 

 

 

 

 

「……後ろ!!」

私が叫んだのには、理由がある。

もう見ることはないと思っていたものが……私の視界にあるからだ。

「あれが……亜羅蜘涅(アラクネ)なのか……!?」

香霖も一度、書物には目を通している。

解読こそしていないものの、この巨大な虫に似た絵は見ているからだ。

だからこそ、その名前が言葉に出てきたのだ。

「心配は無用だ。 こいつの主導権は、今俺にある」

意味深なことを告げる章大。

主導権があるって……そのままの意味なんだよな……?

「これが書物に書いてあることを理解し、実践した結果だ。 多くを語らずとも、分かるだろう」

「なんだよそれ……ってことは解読してしまえば、そいつを自由に操れるってことなのか!?」

「成程ね……それなら、僕達と君の意見が一致しないのも頷けるよ。 内容の違う書物が複数あっても、何らおかしな話じゃないからね」

「いや、重版はおそらく存在しない。 この書物を生み出した……いや、異変の糸を引く者が、そう安易な手法を取るとは思えない」

……今、異変の糸を引く者って言ったのか……?

知っているのか……?

章大が続ける言葉を、私は固唾(かたず)を飲み込み見守る。

最悪の予想が当たらなければいいんだが……。

「魔理沙は知っているだろう。 この異変の糸を引くであろう人物は――」

言葉を(さえぎ)る様に、何かが(うごめ)く。

私には、それに見覚えがある。

出来ることなら思い出したくないがな……。

無意識にミニ八卦炉(はっけろ)へと手を伸ばし、既に構えようとしていた。

昼間の日差しに照らされ、深い木々が生い(しげ)る魔法の森の中でも、はっきりと見える。

銀色の鋭利な閃光。

あの腕から伸びる、巨大な鎌……!

「避けろ!!」

「ん? ほぅ、こちらの所有権を奪うか。 横槍とは随分とご丁寧なものだな」

大きく()ぎ払われる鎌の斬撃を、軽々と避け流暢(りゅうちょう)に話している。

章大はそのまま刀を引き抜き、縦に大きく振り下ろした。

一瞬にして、亜羅蜘涅の姿が見慣れないものへと変わっていく。

「刀の(さび)にもならないな。 低俗な妖怪だ」

無惨(むざん)にも引き裂かれた黒い巨体。

私と恭哉があれだけ苦戦した奴を……たった一撃で……?

刀身に塗られた黒緑色(こくりょくしょく)の液体。

一振りで払うと、再び銀色の刀身が姿を現した。

「見せたいものは以上だ。 また進展があれば、足を運ぶ」

そう言い残し、この場所を後にしようとする章大。

呆気に取られていたが我に返り、その後を追うことにした。

こいつには聞かなきゃならないことが山ほどあるんだ。

呼び止める為口を開こうとした時だった。

背筋が氷の様に冷たく感じる。

――未だ鮮明に残る、あの夢の光景。

私は……こいつに関わってもいいのか……?

霊夢やアリス、皆が死ぬことはないのか……?

無意識の内に、様々な疑念が脳を埋め尽くす。

一歩が踏み出せない、怖い。

あの冷徹な瞳の奥は、何処を見ている?

奴の刀は……何処を向いている?

今の私には、何も――。

「どうした」

重く響く声。

こちらの様子を伺っている表情。

目の前にある光景と夢の中の記憶が、何度も何度も瞬きを繰り返す。

一つは静かな人としての表情、その裏で獲物を見据える虎の様な眼光。

自然と、身体全体が凍り付く感覚に囚われるのが分かる。

「お、お前は……」

震える声で、必死に言葉を繋ごうとする。

この意志だけは、私も考えてすらいない。

独りでに出たものだ。

「お前は私の敵なのか!? どうなんだよ!!」

言葉が終わると同時に、私の首元に突き出された銀色の閃光。

緊張の汗が、首筋を伝う。

「逆に問おう。 今ここでお前に刃を向け、俺に何のメリットがある?」

「夢で見たんだ。 お前たちが……この世界の全てを壊す光景を」

「現実と空想の区別も付かないのか。 もっと柔軟に生きろ、敵になるつもりはない」

そう言い残し、ゆっくりと鞘へ刀を納めた。

全身から緊張が消え、一気に脱力感が押し寄せて来る。

嘘は()いていないんだよな……?

「言っておくが、嘘を吐いたつもりもない」

今まさに考えていたことを当てられ、背筋がびくっと小さく跳ねる。

超能力でも持ってんのかお前は……。

「それより、何の用だ。伝えることは全て伝えたつもりだが」

「さっき何か言いかけてただろ? その続きを聞きたいんだ、その答えによっては……私が今やるべきことも、変わってくる」

微かに震えている身体を必死に抑え込む。

視線を上げ、目の前に居る強者を(にら)み付ける。

「その言い方では、まだ異変の真相までは辿り着いていない……か。 いいだろう、お前にも知る権利がある」

少しの間黙り込んだ後、再び口を開いた。

数多(あまた)の妖怪が出現している異変……言い換えるなら『妖魔異変(ようまいへん)』とでもしておこう。 現在、その首謀者とされているのは海藤(かいどう) 恭哉(きょうや)……しかし、裏で糸を引く者が居る」

「――本当か!? じゃあ、やっぱり恭哉は何もしていないんだよな!?」

「まだ仮説の段階だ。 あいつの実力ならば、この世界の実力者とも渡り合えるだろう」

「仮説って……何があっても、私は恭哉を信じるぞ」

「あの馬鹿と同じで、お人好しが過ぎるな。 異変以前に、俺たちが完全に仲間であると言えるか? 一致する利害関係もない、いつでも首を取れるぞ」

章大の言うことは、確かに正しいかもしれない。

ほんの数日会っただけで、ここまで信じ込んでしまうというのも、おかしな話だしな。

「……と言ったところで、お前の考えは変わらんだろう」

「えっ? 私何か言ったっけ?」

「読みやすいだけだ。 それで、この後どうするつもりだ?」

この後か……特に考えていなかったな。

……霊夢(れいむ)に会っておきたいな。

今回の異変をどう受け止めているのか。

霊夢の考えも知っておきたい。

もし文の言葉を鵜呑(うの)みにしているのなら……私が止めなきゃ。

いくら恭哉の能力があったとしても、相手が霊夢じゃ……勝ち目が薄い。

……戦わせる訳には行かないんだ、その真意は私にもよく分かっていないが。

そういや、こいつはどうするつもりなんだろう。

正直、一番謎に満ちているしなこいつ。

 

 

 

 

 

「お前はどうするんだよ」

「異変の調査も重要だが……会っておきたい人物も居る。 神出鬼没(しんしゅつきぼつ)だと聞いているが、情報の出処(でどこ)の目星は付いているからな」

「因みに誰なんだ?」

八雲(やくも) (ゆかり)。 俺たちがこの世界に来たことと、最も関係があるとされていてな」

紫か……。

確かにあいつの「スキマ」を使えば、別世界との境界を繋ぐことも容易なことだろう。

何度か戦ったこともあるが、未だにあの性質はよく分かっていない。

普段から目に見えるものじゃないしな。

紫が神出鬼没と呼ばれているのも、その為だ。

あいつぐらいになれば、飛行など睡眠と同じぐらいに無意識で出来てしまうんだろうが、それすらも必要ないんだ。

自分が今居る場所と、目的の場所の境界を繋ぐ。

たったそれだけで、どれだけ遠く離れていたとしても、瞬時に辿り着いてしまう。

……まぁ端的に言えば、この世界でも一際ぶっ飛んだ奴ってことだよ。

「会ってどうするんだ? 紫には関わりたくないって奴も、この世界じゃ結構多いぜ?」

「外の世界とこの世界の境界のことを聞きたくてな。 そこさえ分かれば、干渉せずとも自らの世界に帰ることが出来る」

「……まさかとは思うけど、お前も瞬間移動とか出来るのか?」

擬似的(ぎじてき)なものなら容易(たやす)いだろう。 ただ、そう簡単な原理で構成されているものではないはずだ。 だからこそ、直接聞く必要がある」

「言っておくが、あいつの住処(すみか)を知っている奴は誰も居ないぞ? 何せ霊夢や幽々子(ゆゆこ)ですら――」

「あら、私のお話? 何せミステリアスですもの、深く知りたいというのは頷けるわね」

「そうそうお前の……って、はぁ!? な、なんで!?」

目の前の空間が裂け、この場には似合わない可愛らしいリボンが二つ。

裂け目が大きく開き、中に見える無数の目。

様々な所を向いており、気味が悪い。

その中から、すっと出てくる一人の人物。

この胡散臭(うさんくさ)い笑顔……。

「それで、一体なんのお話かしら?」

彼女こそが、この幻想郷を作り出した最古(さいこ)の妖怪である、八雲 紫。

何故ここに来たのかは、誰も分からないだろう。

こいつの意図することなんて、予想も付かないからな。

「あら、貴方は……あの場所以来かしら?」

「貴様が八雲 紫か。 あの場所というのは覚えがないな」

「あらそう。 まぁ思い出す必要もないでしょう」

「どういう意味だ。 生憎(あいにく)だが、貴様には聞かねばならないことが山ほどあるのでね……こちらの問いに答えてもらおうか」

「答えた所で、貴方には理解することすら出来ないでしょう。 貴方は氷、(ことわり)(のっと)って循環(じゅんかん)する水にはなれないの」

屁理屈(へりくつ)はどうでもいい。 口を開かないのなら、力ずくでも答えてもらうまでだ」

さ、流石にここでやり合われるのは不味いよな……?

香霖の店もそう離れていないし、被害を出す訳にはいかないしな。

弾幕ごっこなら話は別だが、章大たちは弾幕は使えない……いや使えるのか?

「お陰様でこの世界の環境にも慣れてきた所でな、能力の試運転には丁度いい」

「私に挑むつもり? 辞めておいた方が身の為よ?」

「章大、あいつの言う通りだ。 いくらお前に実力があるって言っても、相手は――」

身を切る程の強風。

それと共に走った一筋の剣閃。

……いつの間に抜刀したんだ……?

刀すら持っていなかったんだぞ……!?

「あらあら、随分と派手なご挨拶ね。 ――何処への片道切符をご所望(しょもう)かしら?」

「まだしばらくは現世に留まる予定だがな」

「相当腕に自信があるようね。 いいでしょう、私はこの場から動かずに相手して差し上げますわ?」

……これは止められない感じか……。

何とかしたいのは山々なんだがな……。

「さて問題です。 扉が閉まる時、隙間に挟んである柔らかい性質の物体は、どうなるかしら?」

「鉄製であれば、真っ二つだろうな。 それがどうした?」

意味深なことを尋ね出す紫。

扉の隙間……スキマ?

でも、柔らかい物体って何だ?

思い当たる物は多々あるが、どれもこの場所には不適切だろう。

「この境界が閉じた時、貴方の腕は地に落ちる」

「腕が落ちる? ――まさか!?」

その一言で、背筋が凍る。

確かに、紫にとってはそれぐらい容易いことだ。

……今この場所で、それをする必要なんかないだろ。

何考えてんだよ!!

「残念ながら、その答えは不正解だな。 この通り、腕は繋がったままだ」

――えっ?

章大の言葉に、私は目を見開く。

嘘やはったりなんかじゃない。

今も尚、自由に動いている。

紫が境界の操作を失敗する訳がない。

何が起こったんだ……?

「俺の仲間がこの世界に流れ着く前に、聞いていた言葉がある。 『幻想郷へご案内』と言っていたそうだ。 覚えがあるか?」

「ないと言えば嘘になるわね。 私ももう長い間生きているし、それぐらい言ったことあるわ?」

「お前ほどの有識者(ゆうしきしゃ)ならば、此度(こたび)に流れ着いた異能力者の実態ぐらい把握しているだろう。 何故、境界に呑まれるはずだった腕が、こうして動いているのか」

「……驚いたわね。 私の能力の間に、貴方も能力を割り込ませた。 そういうことでしょう?」

「ご名答。 影に実体はない、この境界は何も無い空間を呑み込んだだけにすぎない」

そういや、章大の能力については何も知らなかったな。

影って言っていたが、そこに特化して操るとは……中々に変わっているな。

それだけじゃない気もするが。

頭も切れるし、剣術や身のこなし。

正確には人間ではないらしいが、身体能力や精神力は計り知れないものだろう。

おまけに知能も高く、魔法まで扱える。

こいつをも超えてしまうのか……恭哉は。

「そう。 でも、誰も腕だけに境界を作ったとは言っていないわ?」

「何? ――下かっ!?」

「気付いた時にはもう遅いのよ。 いずれ時が来たら、貴方たちが異変の全貌を知る時が来れば、また会いましょう。 では、ご機嫌よう」

瞬時にして、その場から章大の姿が消える。

私が気付いた時には、もう境界の裂け目が閉じていた。

一体何がしたいんだよお前は……。

「さて、貴女とこうした形で話すのはいつ以来かしらね」

「さぁな。 霊夢に用なら、急いだ方がいいぜ。 まだ神社に居るだろうからな」

「あの子が向かう場所の見当はもう付いているわ。 魔理沙、貴女は此度の異変をどう見ているのかしら?」

「私の意見を聞きたいなら、お前の知っていることを話してもらいたいな。 正直、私にもよく分からないんだよ……今の霧雨 魔理沙が、何をしたいのかな」

何も聞かずとも、紫は異変について深くを知っているはずだ。

その答え次第で……私がやるべきことが変わる。

霊夢と行動を共にするか……その逆か。

もし私が霊夢とは違う行動を取ればどうなる?

今まで異変の手柄を横取りする程度の認識だった。

しかし今は、玲香たちが居る。

今更裏切るなんて……出来ない。

何度も何度も、あいつらを信じ抜くと自分に言い聞かせていた。

それなのに……実際はどうだ。

ずっと悩んで、決められずに居る。

こんな時……霊夢ならどうする?

あの夢を見ても尚、すっぱりと答えを出せるのか……?

水火(すいか)()せず、快刀乱麻(かいとうらんま)()つ。 それが今までの貴女よ、でも今は違うわね」

言われなくても分かってるよ……。

「今回の異変は、今までのものとは比にならない規模になるわね。 あの子に任せるにも、今は時期尚早(じきしょうそう)。 これ以上は、自らの目で確かめなさい」

音も立てずに、紫の姿が消える。

私がそれに気付くには、少しの時間を有した。

あの子……霊夢じゃ時期尚早って、どういう意味なんだ……?

あいつが負ける所なんか、想像出来ないぞ?

深くは語らず、私自身の目で確かめろって……。

とりあえず、霊夢の所に向かってみるか。

魔法の森を後にし、博麗神社へと戻ることにした。

 

 

 

 

 

「あれ、居ない……?」

そう長くは掛からず博麗神社へと辿り着いたのだが、肝心の霊夢の姿はそこになかった。

うーん、行きそうな場所の目処は付くが……絞り切れないな。

いかんせん、人妖(じんよう)問わずに好かれる霊夢のことだ。

何処に居ても、不思議なことじゃない。

いくら人気がないからって、巫女が神社を開けていいものかねぇ。

――異変解決の時は除くか、流石に。

「おやおや? 魔理沙さんじゃないですかー」

神社の本殿(ほんでん)から、ひょっこりと顔を(のぞ)かせる人物が一人。

可愛らしく巻かれた緑色の髪に、その風貌には似合わない一本の角。

私の顔を見るや(いな)や、小走りでこちらへと近付いてくる。

「なんだお前か。 相変わらずお留守番か」

「魔理沙さんこそ、霊夢さんと遊びに来たんですか?」

高麗野(こまの) あうん、これでも元狛犬(こまいぬ)の像に宿っていた居候(いそうろう)だ。

今から少し前に起きた異変の際に実体化し、霊夢の神社を守護する役割を持っている。

骨あげても喜ばないんだよなこいつ。

「霊夢が何処に行ったか知ってるか?」

「いえ私は何も。 何やら重い腰を上げたような感じでしたけど……」

「それはいつものことだな。 あいつサボってばっかだし」

「むむっ! 今の言葉、霊夢さんが聞いたら怒りますよー?」

「ははっ、それもいつも通りだよ。 私たちの仲ではな」

「相変わらず仲良しですねぇ。 あっそういえば、少し前に見慣れない方が霊夢さんの元へと来ていた様な?」

見慣れない奴か……。

おそらく恭哉たちの中の誰かなんだろうけど、わざわざ霊夢の所まで来るのか。

これは何かありそうだな。

少なくとも、恭哉の疑いのことではないだろう。

仲間の誰にも話さない様にしていると、自らも話していたぐらいだ。

異変のことか、この世界のことを聞きに来たのか。

このどちらかだな、うん。

「そうだ魔理沙さん! 最近の妙な妖気(ようき)、何か分かります?」

「新手の妖怪って奴だろ? 妖魔異変って、風の噂で聞いたぜ」

「そう、そうなんですよー! 以前にも神社に目が一つしかない妖怪がですね!?」

「まぁまぁ落ち着けって。 霊夢なら、そんな変な奴には負けないだろ?」

「もちろん!! 霊夢さんですからね!!」

こんな台詞、霊夢の口からも聞いてみたいもんだぜ。

当然じゃない、私強いし。

……んー、いやないなこれは。

言いそうだけど、あいつの性には似合わんな。

――それにしても、こんな時に何処をほっつき歩いているんだか……。

あいつはあいつで異変解決の為に動いているんだろうけど。

ここ数日の間は、私も霊夢とは会っていない。

何か変わった様子がなかったか、あうんに聞いてみるか。

あうんに尋ねてみると、特段変わった様子はなかったようだ。

いつも通り掃き掃除やら欠伸(あくび)やら……。

本当に巫女らしくないなあいつ、大丈夫かよ。

……まぁ、急に(しお)らしくなる霊夢は、私も嫌だが。

そんな奴の隣で異変を解決するなんて、真っ平御免だぜ。

新手の妖怪とやらが神社に一体現れたぐらいで、それ以外は平常運転だったという。

……神社に来ることが出来たんだな、野良妖怪の癖に。

霊夢の居る神社は、常時大きな結界が覆っている。

その為、幻想郷に住んでいる者ならともかく、他所(よそ)の妖怪がいきなり立ち入ることは(まれ)なのだ。

霊夢なら苦戦することなく退治するんだろうけど、何か怪しいな……。

特定の場所以外にも、顔の見知った妖怪などは、あちこちで暮らしている。

妖怪からしても、あまり表立ったことはしたくないはず。

自然と神社に行き着くには……?

うーん、根拠は薄い気がするが。

かと言って、他の説はあまり考えられないし……。

どうしたもんか……。

霊夢の居場所さえ分かれば、直接聞きに行けるんだが。

「――あっ!! 大切なことを思い出しました!!」

「うわっびっくりするなもう……。 で、その大切なことって?」

「先日ですね、霊夢さんが眠っていたので私も寝ようとしたんですが……」

神社を見張る役目なのに、寝る時間は同じなのか……。

まぁ、あうんはともかく霊夢なら気配で起きてきそうだが。

「何やら隠岐奈(おきな)様と紫様と後一人……誰でしたっけ?」

「いやいや、私に聞かれても分からんぞ」

「とにかく! 何やら三人で話していたみたいなんですよー。 内容までは分かりませんけど」

「紫に隠岐奈ともう一人か、この二人とつるむ奴となると結構限られるな」

特段意味があるのかは分からないが、頭の片隅にでも入れておくか。

うーん、また一つ考え事が増えてしまったな。

一体どうしたもんか……。

「魔理沙さんは、心当たりがあったりしますか?」

「んにゃ、私にも正直分からないな。 さてっと、そろそろ行くよ。 ぐぅたら巫女を探しに行かなきゃだし」

「あらら、もう行っちゃうんですね。 またキノコの差し入れ待ってるので、お気を付けてー!!」

再び(ほうき)(またが)り、空を目指した。

 

 

 

 

 

霊夢の行きそうな場所か……。

この世界に起きた異変を解決する身でもある為、その行動範囲は多岐に渡る。

言い換えれば、この世界中をくまなく探すことに……。

いや、とてもじゃないが時間が足りないな。

もしも章大の言葉通り、恭哉が本当に生きているのだとしたら、追っ手に見つかってしまうのも時間の問題。

その前に何とかして、霊夢の考えを把握しておく必要がある。

早い所、あいつを見つけて……。

「あら、魔理沙じゃない。 久し振り」

……何と幸運な。

まさか、霊夢の方から出向いてくれるとは。

空中渡航(くうちゅうとこう)を停止し、その場で霊夢と対峙する。

表情はいつもと変わらない様子だ。

「よぉ霊夢、探してたぜ。 今回の異変のことで、聞いておかなきゃならないことがあってさ」

「今回の? さっき(あや)が言っていたことなら、あんたも知ってるでしょ?」

「げっ、隠れててもバレてたのか……」

「あれだけコソコソしてたらね。 で、何が聞きたいのよ」

本当に抜け目ないなこいつ。

……どうするか。

単刀直入に聞くべきか?

いや、霊夢には回りくどい方法は通用しないだろう。

会話においても、弾幕(だんまく)ごっこにおいてもだ。

「霊夢は今回の異変を起こしたであろう奴に、何か心当たりはあるのか?」

「正直、完全な黒は分からないわよ。 でも、それに辿り着くことの出来る奴には心当たりがある。 そいつは――」

「異世界からの来訪者。 八人の中でも最も強い能力を誇り、博麗神社に落ちて来た人間……違うか?」

霊夢の言葉を遮った私の返答に、少し眉を(しか)めている。

……嫌な予想が当たったようだ。

「あんたはどうなのよ。 何か知らないの?」

「……知っていたとしても、今のお前には言えないよ。 それは、あいつらを裏切ることになる」

「珍しいわね、魔理沙が誰かの肩を持つなんて。 異変を解決出来なきゃ、私の仕事が増えるだけなのよ。 知っていること、全部()きなさい」

冷静に言い放つ霊夢。

――初めて会った時も、こいつはこうだったな。

どれぐらい前だろうな。

まだ、スペルカードルールも制定されていなかった頃だったか。

魔法と霊術での真っ向勝負。

あの頃は……同じ年代の女の子で、力の差なんか殆どないと思っていた。

でも時が進んで行くに連れて……どうだ?

誰が相手であっても、霊夢が負ける事がない。

いつしか霊夢の周りには、様々な奴が集まっていた。

同じ人間なのに、私だってそこに居るはずなのに。

時間を操り、奇跡を起こし、自身の半分が霊体。

その中でも(へだ)たりなく、自分自身で居られるのは霊夢だけだ。

私だって……その場所に追い付きたいよ。

でもどうすればいい?

いくら努力したって……その先を平然と行く。

私は……。

――無意識の内に、自身の周りを星型の弾幕が行き交っていた。

「魔理沙……? やるつもり?」

「あっ悪い。 ちょっと昔のことを思い出してた。 お前と初めて戦った日のこと」

「あーあの頃ね。 それがどうしたのよ、今この状況には関係ないじゃない」

「霊夢には意味がなくても、私にはあるんだよ。 そうじゃなきゃ、私は……」

(うつむ)く顔と共に、箒を握る力が強くなる。

今私がすべきことは……。

自分の無力さを悲観することなんかじゃない。

「普通の魔法使い」であったとしても、私にはまだ手が届くものがたくさんある。

それを見つけるには……あいつが必要なんだ。

霊夢、お前が目を付けている奴は、私の為にも失う訳には行かないんだよ。

「霊夢、異変の黒幕は別に居るはずだ。 ……恭哉は関係ない!」

「やっぱりそうか。 でもね、あいつがそれへの近道であることは分かっているのよ。 そこをどきなさい」

「離れる訳にはいかないんだよ。 ここを通りたいなら、私と戦え」

「こうなる訳ね……。 ――手加減しないわよ」

右手に数枚の御札(おふだ)、左手には日頃から愛用している大幣(おおぬさ)

ここだけ見たら、立派な巫女なんだがな。

霊夢を取り囲む、白と黒の陰陽玉(おんみょうだま)

今、霊夢と対峙する妖怪の気持ちが、少しだけ分かった気がするぜ。

でもなぁ……ここで引く魔理沙様じゃないんだ。

「いくぜ霊夢、私だって本気中の本気だ。 お前には休んでて貰うぜ!!」

「そういう訳には行かないのよ、仕事だし。 魔理沙こそ寝てなさいよ」

色とりどりの星々と、白と黒の球体が交差する。

何だろう、自然と笑みが溢れている。

私の心の中には、薄暗い(もや)で渦巻いているはずなのに。

霊夢と戦うのって……ワクワクする。

こんな気持ちにもなるんだな。

かつて、私に魔法を教えてくれた尊大な人物。

今はどこで何をしているのかは分からない。

……見守ってくれているのかな。

もしここで私が霊夢に勝てたら、褒めてくれるかな。

――そして、あいつの元まで追いついてやる。

 

 

 

 

 

「星屑に変えてやるぜ、右顧左眄(うこさべん)の巫女!」

「天の川まで吹き飛ばしてやるわ、躊躇逡巡(ちゅうちょしゅんじゅん)の魔法使い!」




ご閲覧頂き、重ねてお礼申し上げます。
本話を持ちまして、霧雨 魔理沙視点の物語 流星編が終了となります。

次の投稿より、博麗 霊夢視点の物語 幻夢編をお送り致します。
尚、時系列は遡りまして、第7話の時間軸からの霊夢視点の物語を展開します。

そちらも是非、宜しくお願い致します。


また、幻夢編とクロスオーバーする部分があるので、投稿次第記載いたしますので、今しばらくお待ちくださいませ。

本編をより理解して頂く為に、煉舞編に飛んでいただき読んで頂くことを強くオススメいたします。
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