swordian saga   作:佐谷莢

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 ダリルシェイド、野外演習場。まさかのまさかの、ヒューゴさんとのおデート(笑)
※原作において野外演習場並びにそれらしい建物は存在しておりません。七将軍達の設定は、原作に出来るだけ添う形で紹介しております。


第十八夜——リサーチおあデェト?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから比較的平和だった晩を過ぎ、迎えた翌々日の昼食の席にて。

 フィオレはヒューゴ氏から、仰々しく飾り立てられた紙切れを渡された。

 

「召喚状……」

「うむ。明日、我々と登城するよう陛下からの命令だ。大概のことは私から説明する。君は予想される腕試しに注意を払ってくれたまえ」

「わかりました。参考までにお尋ねしたいのですが、腕試しというのは具体的に何をするものと思われますか?」

 

 召喚状と引き換えに署名済みの契約書を渡し、ヒューゴ氏が満足そうに頷いたところで質問を続ける。

 彼は契約書を懐へしまいこむと、軽く顎へ手をやった。

 

「生憎、ここにはフィッツガルドのような闘技場はなくてな。従って、力量試しに魔物と戦わせるようなことはできない。リオンの時と同じく、人間相手……七将軍の面々が御前で手合わせをするのではないかと思う」

「七将軍? 兵士でも将校でもなくて、将軍自らがお相手をなさるのですか?」

「リオンの時はそうだった。何せ客員剣士招聘の試金石だからな。そのリオンの指南役として話を通すから、君も同じように考えておいたほうがいいだろう」

「なるほど。それで七将軍とは、どのような方々なのですか?」

「そうだな……」

 

 ヒューゴ氏の細い眼が、黙々と食事を摂り続けるリオンを見やる。

 その視線に気付いていないわけでもなかろうに、彼は知らん顔を貫き通した。その態度を見てか、もともと腹は決まっていたのか。

 ヒューゴ氏はやけに爽やかな顔でフィオレに微笑みかけた。

 

「今日は確か、リオンが彼らとの合同演習をする日だな。実際に彼らの顔を見てきたらどうかね」

「……そんなことできるんですか?」

 

 対するフィオレは胡散臭そうにヒューゴ氏の顔を眺めている。

 合同演習とやらがどこで行われるかは知らないが、おそらくは軍関係者の施設か場所だろう。普通、そんなところに一般人は入れない。

 しかし。彼はフィオレが予想だにしなかった答えを取り出していた。

 

「大規模な軍事演習はともかく、七将軍たちの演習は一般に公開されていてな。普段は遠目からしか見ることができない彼らと直に言葉を交わし、触れ合う場として人気を博している」

 

 軍人の演習を、一般公開。

 その言葉はフィオレを唖然とさせ、同時に現在がどれだけ穏和なのかを思い知るに事足りなかった。緊迫した時代を生きていたフィオレにとって信じられない愚挙だし、はっきり言って平和ボケもいいところである。

 確かにそうやって、近寄りがたい軍人に対しての偏見をなくすことによって発生する利益は少なくない。だが、それによって発生する不利益はあまりにも大きくないだろうか。

 昨日と本日の午前中、自由行動をとっていたフィオレはダリルシェイドの散策に出ていた。

 街並み把握、治安状態、ついでに近隣の情勢をも聞きこんでいるのだが、思ったとおり本当に平和というわけではない。

 第二大陸カルバレイス、第三大陸フィッツガルドはセインガルドとの仲は概ね良好である。いずれも貿易を中心としてのことだが、このふたつはいい。

 アクアヴェイルも除外である。もしアクアヴェイルが突如大陸欲しさに攻め込んでくるとしたら、一番手近な大陸はセインガルドだ。しかしセインガルドの根付く第一大陸はファンダリアと共にあるため、攻め込んだ瞬間、アクアヴェイルはけして小さいとは言えないこの二国を敵に回すことになる。統率者が狂気にでも陥らない限り、それはありえない話だろう。

 問題は、同じ第一大陸に居を構える隣国ファンダリアだ。国王が表敬訪問するだけあって冷戦状態ではないらしいが、近年何らかの理由で、微妙な影が差しているのだという。

 理由は定かでない。ただ、国同士というのはほんの小さな理由で勝手に仲違いするようにできているため、これはある種の必然である。

 そんな微妙な状態の中で、軍の要であろう将軍たちの姿を一般公開してしまうとは……民に安心させるための策なのか、ファンダリアに対する余裕なのか、国王及び軍上層部がそれだけあっぱっぱーな状態なのか。

 ──そんなことはどうでもいい。

 国のことは置いておくとして、フィオレにとっては好機にあたる。何せ、白兵戦におけるこの国最高の軍事力を見ることができるのだから。

 ……一般人監修のもとともなれば、遊び半分で行われる可能性も高いが。

 

「そうなのですか。それは一見の価値がありそうですね」

「ここで口頭による彼らの紹介をしてもかまわないが、実際に顔を見てからのほうが何かと都合がいいだろう。どれ、私も同行しようか」

「……はい?」

 

 リオンを尾行してでもその演習施設とやらへ行く気になっていたフィオレは、その言葉を聞いてマヌケにも聞き返した。

 これには誰もが意外だったようで、給仕の家政婦(メイド)たち並びにリオンまでもが、彼に視線を釘付けている。

 

「……ご公務のほうは?」

「先ほど、大口の契約を終わらせてきたばかりでな。時間があるといえばある。リオンに逐一説明してやる暇もないだろうしな」

 

 一同より浴びせられる視線をものともせず、オベロン社総帥はすました顔でそう言ってのけた。

 フィオレとしては、強いて断る理由などない。

 

「左様でございますか。それなら『お疲れ様でした。ゆっくり体をいたわり英気を養ってください』と申し上げるべきですが」

「かまわんよ。座ってばかりの仕事が多いのでな。たまには動かなければそのうち腐る」

 

 そのまま腐ってしまえ。

 不意に浮かんだ黒冗句をけして口に出すことなく、フィオレは顎に指を当てた。

 

「……個人的にはかまいません。そのことでヒューゴ様の今後に差し支えがないのであれば、お願いいたします」

「私の心配をしてくれるのかね?」

「明日には謁見し、七将軍の誰かと手合わせをするであろう私がヒューゴ様と共に見学へ行ったことが知られたら、あなたは彼らから多少なりとも不興を買うでしょう。あなたの立場が傾けば、とばっちりをくうのは私です」

 

 基本的には勝手にすればいいと思う。ただし後々そのことで都合の悪い事態が発生し、自分のせいにされても気分が悪いと思う程度だ。

 あくまで合理的な話を続けるフィオレの顔を、まるで観察するかのように眺め。

 ヒューゴ氏は手元のコーヒーを一口飲んだ。

 

「決まりだな。支度が終わったらエントランスで待機してくれたまえ。演習施設までは私が案内しよう」

「かしこまりました、ところでヒューゴ様。今朝方確認したところ、私室のクローゼットに見慣れない被服が大量に保管されていました。マリアンに尋ねたところ、あなたからだと伺いましたが」

「その通りだ。客人の、しかも年頃の女性が二着しか被服がないなど、雇い主たる私の常識を疑われるのでな。必要ならば私が用意するものと思っていたのだろう? ならば何の問題もあるまい」

 

 ……確かにフィオレは、リオンを言いくるめる、もとい納得させるためにそう口にしている。

 苦い顔をしてリオンを見やれば、彼は口元に和えかな笑みを刻みつつ、焼きプリンなる本日のデザートに手を伸ばしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 高級住宅街を出て大通りを過ぎ、郊外へと続く道をヒューゴ氏の先導で行く。

 すでに道は整備されてこそいるものの石畳ではなく、周囲は人の手で整えられた木々が行儀よく並んでいた。

 普段ならば徐々に人の気配が少なくなっていくであろう場所だったが、今日はかの催しがあるからだろうか。大通りと同じくらい人が溢れかえっていた。

 子供連れも多く見られ、遠くではイベントに便乗してか、食べ物屋の屋台による客寄せ合戦が繰り広げられている。

 初めて訪れる場所につき、しきりに周囲を観察していたフィオレは、不意に視線を感じて正面を見た。今の今まで先導していたヒューゴ氏が、なぜか立ち止まってフィオレを見ている。

 リオンの姿はない。公開演習に伴う打ち合わせがあるため、彼は二人よりも先に屋敷を出て行った。

 

「何か?」

「……時に、その帽子には何か意味があるのかね?」

 

 ヒューゴ氏がため息をつきながら指摘したのは、フィオレが被っているキャスケットのことだった。情報収集を行う際、素顔をごまかすために購入したものだ。

 大きめのサイズを選んでいるため、素顔が判然としない。特に眼の辺りは完全に隠せているし、必要とあらば髪すら納めきれる。それがヒューゴ氏には気に入らないらしい。

 

「まったく、ただでさえ端整な顔が眼帯で隠れてしまっているというのに、拍車をかけなくてもいいではないか」

「何を着けようと、そんなの私の勝手です」

 

 服装のことといい、眼帯のことといい。どうもヒューゴ氏は、他者の見た目を気にする傾向にある。

 現在の服装──普段着については「それならば問題ない」と深く頷いていた。制服のお披露目も行ったが、渋い顔をしながらも「まあ、いいだろう」としぶしぶ承知している。

 眼帯の下がどうなっているのかを聞かないのは上流社会風のマナーか、彼個人的なモラルの問題か。どちらにせよ、眼帯そのもののデザインには口出しをしてきているため、うるさいことこの上ない。

 他者に不愉快な思いさえさせなければ、どんな格好をしていても自由だと思うフィオレとは、きっと相容れない考え方をしているのだろう。あるいは、これが旅を生業としていた人間と、社会に身を置き規律を重んじる常識人の考え方の違いか。

 ただしフィオレとて、本当は好きでキャスケットを身につけているわけではない。

 彼女が思っていた以上に、この街──とりわけ情報が手に入りやすい繁華街では声をかけられやすかった。声をかけられるということはそれだけ人目につくということ、すなわち顔が割れるということ。わずらわしい外的要因を軽減するための手段と考えれば、妥協せざるをえない。

 そうとは知らないヒューゴ氏が、嘆息ひとつで気分を切り替える。

 再び歩き出した二人の向かう先に、目的の場所があった。悪天候の際は絶対に使えないであろう、野外演習場である。隣にはそれなりの規模を有した建物が並んでおり、悪天候時はそちらを使うのだとヒューゴ氏は説明した。

 野外演習場はぐるりと観覧席に囲まれており、まるで闘技場の類のように真ん中──演習場であろう更地を見下ろすことができる。

 入り口は警備兵によって管理され、多くの市民たちが左の扉に通っていく中、フィオレはヒューゴ氏につき従って右の扉へ通った。

 

「左が無料、右が有料なんだ。以前試しに左の扉をくぐったことがあるのだがな、スリ、当たり屋、軽食の押し売りに行儀の悪い客など、まったく落ち着かなかったぞ」

「それはまた……」

 

 災難だったと慰めるべきか、少し賢くなったと嫌味を言うべきか。

 扉の右左の違いについてフィオレに説明する傍ら、ヒューゴ氏はそんな豆知識で自らの好奇心の強さを大らかに語ってくれた。ヒューゴ氏の実体験を証明するかのように、仕切られた壁の向こう側からは喧騒が伝わってくる。

 老若男女、様々な人間が道中歩いていたのを考えると、大変な騒ぎになっていることだろう。対して二人の歩く通路は、人の行き来こそあっても静かだった。奥へと歩む人々の身なりは全体的に良さげ、子供の姿があっても躾が行き届いているからか、歓声を上げたり走り回ったりはしない。

 

「さ、こちらだ。お先にどうぞ、レディ?」

 

 冗談めかして、ヒューゴ氏が扉を開く。お言葉に甘えて扉をくぐると、眼下に演習場が広がっていた。対岸には、人がごった返す一般席が見える。

 一般席の煩雑さとは打って変わって、特別席は椅子のひとつひとつが広く、ゆったりとしていた。

 客層がまったく違うせいか、静寂はないが騒然ともしていない。優雅なものだ。特に席が決まっている様子はなかったので、最前列へと赴く。

 演習場では、すでに演習が始まっていた。その中には落ち着いた桃色のマントを翻す少年の姿もあり、彼は豊かな白髪の壮年男性と仕合をしていた。

 

「──今、リオンと手合わせをしているのがグスタフ・ドライデン将軍だ」

 

 フィオレの座る席の隣に来たヒューゴ氏が、彼女の視線を追ってだろうか。そんな説明をし始めた。

 

「豪放磊落な性格でな。多少頭の固い御仁ではあるが、陛下や民からの信頼は厚い」

「此度の演習で参加されている方々は、リオン以外七将軍の方々ですか? お一人多いように思いますが」

 

 眼下の演習場内にて確認できるのは、リオンを抜いて総勢八人の軍人たちだ。七という数字が使われているからには、人数だとばかり思っていたが……

 そんなフィオレに疑問を、ヒューゴ氏は丁寧に説明してくれた。

 

「手合わせに参加していない人間がいるだろう?」

 

 演習場の隅で、全員の手合わせを睥睨するように男が一人、立っている。

 銀灰色の髪に鋭い切れ長の瞳。体格は中肉中背の域を出ないが、威風堂々たる立ち居振る舞いに一分の隙もない。

 

「フィンレイ・ダグ。ダリルシェイド七将軍を結成し、セインガルド王国軍の頂点に立つ大将軍だ。弟の面倒をよく見る穏やかな人柄だが、ひとたび戦場に立てば『鬼神の如し』と称されるほどに豹変するらしい」

「弟思いのお兄さん、ですか……」

「その弟が、黒髪の男と手合わせしているアシュレイ・ダグだ。若くして一軍の将に抜擢された後、立て続けに功績を上げ、王から信頼を得ている。堅実無比な戦術を得意とし、他の将軍や部下からの信頼も厚い。ただし、兄に対し尊敬の念と共に、劣等感を抱いているフシがあるな」

 

 確かに、茶髪の男性は手合わせにおいてもかなり手堅く攻めている。実際に剣を交えることを考えて、正攻法で攻めればかなり時間がかかること請け合いだ。

 

「アシュレイ将軍と手合わせをしているのがアスクス・エリオットだな。七将軍内では最年少らしい。もとは流れの傭兵だが、セインガルド王直々に才覚を見出され、フィンレイ大将軍により登用された」

「大出世してますね」

「この男に好意を寄せているらしいと専らの噂を持つのが、ミライナ・シルレル嬢だ」

 

 ヒューゴ氏が示したのは、桃花色の髪を揺らし果敢に模造剣を振るう、若い女性だった。

 

「見ての通り、七将軍における紅一点だ。上流貴族の出なのだが、男児に恵まれなかった家庭事情と我が子を将軍にしたいという父親の我侭に答え、社交界に進んだ姉たちとは別の道を選んでいる。気品ある外見とは裏腹に軍人らしく格式ばった男性的な言葉を使っているためか、セインガルド国王軍では人気№1らしい」

「みたいですね。あんなところに応援の旗がある」

 

 フィオレの視線の先には、でかでかと『ミライナ様ファイト!』と描かれた巨大な旗が揺れている。個人で作ったものとは考えにくく、ファンクラブか何かの団体製作のようだ。

 ちなみにこういった旗や段幕の類は彼女一人に留まらず、中にはリオンを応援するものもあったりする。ご苦労様なことだ。

 

「彼女と剣を交えているのが、七将軍最年長、ニコラス・ルウェインだ。セインガルド王即位以前から将軍の地位にあり、七将軍の中では最も実戦経験が豊かだとされる。その剣は老いてなお鋭いと聞くが……寄る年波には勝てんらしいな。最近ではこういった演習にもあまり参加はされないらしい」

「なるほど。後進がいるのかいないのかはわからない、と」

「噂によればリオンを考えているようだが、こちらに打診されたことはない。そして、余所見をしては観客席の女性に騒がれている金髪の男がロベルト・リーンだ」

 

 時折、金切り声じみた歓声が上がると思っていたら、彼の投げかける笑顔やらウインクやらが元凶だったらしい。

 

「主に辺境警備の任に就いており、外見通りの伊達男で女性から多大な支持を集めているな。非常に友好的な性格で、陛下だろうと同僚だろうと一般市民だろうと、分け隔てなく接するという」

 

 淡い金髪に甘いマスクという、確かに伊達男なのだが……フィオレの個人的な第一印象は軟派な優男といった評価だ。平たく言えば、好みではない。

 

「そして、最後の一人が彼と手合わせをする斧使いだ」

「何だか見慣れないお顔立ちですね」

 

 彼が指すのは、色黒で筋肉質、がっちりとした体型の壮年手前といった風情の男性だ。フィオレが見慣れているセインガルドの人間とは、少々顔立ちが異なっている気がしないでもない。

 それをヒューゴ氏に言えば、彼はさもありなん、といわんばかりに頷いた。

 

「ブルーム・イスアード。彼はもともとアクアヴェイルの近衛師団長を務めていたらしい。が、指導者の交代によって解任されたらしくてな。セインガルド王の強い要望を受けて、亡命同然の形で七将軍の座についたそうだ。聞くところによると大酒豪なんだとか」

 

 ヒューゴ氏による説明が終わった途端、どこからともなく銅鑼が鳴り響く。それに合わせて彼らはぴたりと手を止め、速やかに演習場から建物内へと戻っていった。

 入れ替わるように一般兵士らしき人間たちが現われ、場内の掃除を始める。

 今度は何が始まるのかと見ていれば。やがて行われたのはリオンを含めて計七名による総当り戦だった。

 欠員は二人。大将軍フィンレイと、最年長のルウェインである。二人は前座的にして型通りの試合風剣舞──少なくとも、フィオレにはそう見えた──をして、早々に下がってしまった。

 そして、本格的な試合が始まる──のかと思いきや。始まったのは、あまり緊迫感の感じられない試合のような見世物だった。使う剣は刃を潰した試合用、手合わせのときより力がこもっていないように見えるのは何故だろう。

 けして単調な動きではなく、攻め手と守り手が示しあって試合風に見えるため、観覧席はきちんと反応している。理由は大方想像できた。一般公開につき、あまり血生臭くしたくないのだろう。

 彼らにとっての本番はほとんど手合わせの時だけで、この試合はあくまで見世物なのだ。ヒューゴ氏に確認することもせずそう思い込むことで、フィオレは自分を納得させていた。

 いくら見世物であっても、振るわれる個々の剣の型は異なる。ということは、そちらは実戦となんら変わりないわけだ。参考には、なる。

 萎えそうになった気持ちを無理やり前に向かせ、フィオレは各人の動きの仔細を観察し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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