side by クリス
お姉様が隣で眠っているのを見て結構経ったと思う、だけど中々目覚めないお姉様に抱き着いたりキスしてみたり、なんか色々やってみたけど、起きる気配がまるで見えない
「お姉様・・・」
不思議と静かになっている場所・・・目覚めたときは良く分からなかったけど、病室だっていう事は何となく分かった
けど、私より軽傷だったはずのお姉様がまだ目覚めていない理由が良く分からない
「ペンダントは・・・ある、私のイチイバルも・・・?
なんでイチイバルもそのままに?」
あの人に頼んだのはお姉様のギアペンダントを取らないでとだけだったはず・・・じゃあ何で私のギアペンダントもそのままにしてあるの?
目覚めない理由も持っていた物が籠に入っている理由も良く分からないまま、お姉様の横で一緒に寝転がって考える
一応コールでも押そうかなとも思ったけど、お姉様はそういうのが苦手だし・・・私も嫌いだからやっぱり押すのは無し
「もう少し・・・待って・・・みようかな・・・?」
お姉様の寝顔を見たまま、後の事を考えたりしてみる・・・けど良く分からないからまた、お姉様の状態を見て居た
狭いベッドでうごうごしていると、何か呻きにも似た声が近くから響いてきた
「え? お姉様? お目覚め・・・で・・・っ!?」
だけど、その表情は決して良いものじゃなかった、正直に言えば最悪
「お姉様! 大丈夫ですよ! 私が・・・クリスはここに居ますから!」
お姉様を元気付けようとして抱き着いて言ったけど・・・届いてないみたい・・・
お姉様は依然として呻いて叫んで、暴れ出しそうになっていた
そんな・・・だって、【ラルム】の脅威はもう無いはず・・・じゃあ何で?
「・・・・・・わたしは・・・もう・・・苦しんでるだけのお姉様を見て居たくない!
助けたい・・・助けたいよ! でも、何で・・・どうして、何も出来ないの!」
身体に触れて、落ち着かせようと再び抱き締める、だけどそれすら効果が無い、それどころか振り払われてしまいそうな程力が強く、次第に涙も流れ出していた
「・・・あ・・・ぁ・・・もぅ・・・・・・一人は・・・・・・いや・・・・・・
姉さん・・・暁さん・・・月読さん・・・・・・お願い・・・・・・私を―
コロシテ」
「え・・・お・・・ねえ・・・さま?
なんで・・・なんでお姉様が死なないといけないんですか!!!
お姉様は・・・お姉様は悪く無い、悪いのは私の方です! 良いですか!お姉様は―」
そこまで言ったけれど、相変わらず身体はガタガタ震え、未だに目覚めない
だけど、私はそこで何をすればいいか分からず、おどおどしていた・・・けど、何か外から声が聞こえて来た
・・・? 窓を開けろ?
言われた通りに窓を開けて離れると、金髪の小柄な少女がローブを羽織って目の前に飛んできた
あ、この人は・・・
「相も変わらず放っておけんな、お前たちは・・・まぁ、だからあんな提案をしてきたんだろ?」
「あ・・・あなたは・・・キャロル様!?」
予想外にして想定外、私が思う中での最高の救世主・・・キャロル・マールス・ディーンハイム様がこちらに来てくれた
予期しない来訪者にドキドキが収まらず、茫然としてしまっていた
だけど、今はそれどころじゃ―
「落ち着けクリス、大丈夫だ・・・セレナは
キャロル様がお姉様のギアペンダントを弄り出した・・・あの中には呪いを溜め込む【揺り籠】と言うものが存在するらしい
それを定期的に放出することで、状態の安定化を図っていた・・・と言うのを以前聞いた事がある
だけど、前日に【ラルム】まで起動して、呪いと言う力の波動はかなり治まって見えた・・・けど
「・・・恐らくだが、彼女の許容量以下の呪いが残存する場合、悪夢を見るのだろう・・・
だが、
一体何のために?」
「あの、それって、許容量を超えて居なければお姉様は普通でいられないって事・・・ですか?」
「ああ、
とはいえ、セレナ自身にどれだけの【呪い】を許容できるのか分からない以上、下手なことはできない・・・
良し・・・これでギアの調整は出来た・・・後は」
お姉様の呼吸が落ち着いてきた・・・どうやら一難去ってくれたみたい。
ほっと呼吸をし返すとキャロル様がある資料を渡してきた
「クリス、時間をかけても良いが、一応覚えて置け
もしもの時は、お前がセレナを助けてやってくれ」
「え、これは・・・ギアの構築式?
でも、お姉様のギアは複数の聖遺物が混在していますから、これだけでは―」
「いや基礎通りに戻してやれば、ある程度の【呪い】は振り落とせる。
言っただろう?【揺り籠】だと」
「つまり、溜まった水を揺らして落とす・・・と言う事ですか?」
ああ、と言って持ってきていたのかカップに入った紅茶を一口すする
と、会話して居たら外から走って来る音が轟いてきた・・・これ、あの人かな?
「大丈夫か! クリス君! セレナ君!―」
「弦十郎さん・・・静かにお願いします」
「ふん・・・こいつが例の奴か」
「あ、ああ、すまない・・・急に叫び声が聞こえたものでもしかしてと思ってきたのだが・・・
幸い、ここの病棟はなぜか俺達しか居ないのでな・・・すまない、迷惑を掛けた。
所で・・・そこのお方だが・・・」
? 普通に小さい女の子にしか見えない筈ですが・・・?
・・・あっ
「キャロル様・・・認識阻害使ってますよね?」
「話し合うのにこの姿じゃ不便だからな・・・それより少しは話を合わせろ」
分かってますよ、キャロル様
取り敢えず、お姉様の容態が安定したので、弦十郎さんと一緒に部屋を出ることにした私達
とはいえ、職員の方々も居るので、少し寒いですが、屋上で話し合う事に・・・
あれ・・・案外寒くない?
「流石に外で話すのに防寒無しと言う訳にはいかないだろう?
外気は
そうだったんですね・・・錬金術ってやっぱりすごい
ほうっと、一息ついて、近くのベンチに腰を掛けて、話し合いを始めようかとして―
キャロル様が紅茶を人数分用意してくれた・・・利便性高すぎない? ソレ
「
前方に立つ一人の男、弦十郎さんに話を振った
「まずは自己紹介だな、俺は風鳴 弦十郎
政府公認の機関で働かせて貰って―」
「別に隠さなくていい、特異災害対策機動部二課司令 だろう?
次は
キャロル・マールス・ディーンハイム、察しの通り、錬金術師だ」
「っ!? これは驚いたな・・・やはり、クリス君やセレナ君の関係者なだけあるか?」
「確かに
だが、それと同時に
そう、お姉様とキャロル様は確かに関わった期間こそ数年ぐらいだけど、それでもお二人は仲睦まじい姉妹の様な間柄で・・・
私もお二人に錬金術の扱い方を伝授してもらって、ある程度なら簡易的にモノを作る事も出来る様にはなった
そんな中、お姉様は【あの装置】に対して、多くの欠点と、目的の相違に様々な言い合いがあった・・・
だけど、お姉様はキャロル様の言う事をすべて否定はせずに、ある程度許容した上で、行う事の違いを述べて。
そうして、手にした【アノ】力・・・ドヴェルグ・ダインの遺産にして完全聖遺物・・・【ダインスレイフ】を・・・
お姉様はあの剣を全く出しませんが、それでも、あの剣の力を強く受けているのは目に見えてわかった
そうして、近くに居た私にも、同じような現象が起きていた・・・呪いを受け継ぎ、力に変える呪縛
乗り越えることが困難だと言っていた、けれど、私もお姉様も、一発で完全起動まで成し遂げた・・・それ以降、お姉様のギアは黒いままなのが、一番気がかりだった。
だけど、私はその事は、今聞くべきでは無いと思った、だってお姉様とキャロル様は―
「善き親友・・・か、だから今回姿を現してくれたのか。
いや、まずは君に感謝する、彼女を救ってくれてありがとう」
「その礼は彼女が起きてからにしてくれ、それに今回お前たちに合流したのは他でもない。
そっちの装者の力の底上げが急務だと聞いてな・・・こうやって出張ってきたわけだ」
「・・・奏も翼も精一杯頑張っている、それに訓練だって前に比べれば相当ハードなものをこなしている。
それでも、君は足りないというか?」
「ああ、全く持って足りていない、ノイズ相手ならその程度で済むだろうが、相手がノイズばかりだと思わない方が良い
時には、ノイズよりも残酷な存在によって消される事だってある」
「なん・・・だと?
そのような事・・・いや、一概に無いとは言い切れないか」
「そう、それは事実だと思います、弦十郎さん
だって、今の彼女達では、ギアを纏わないお姉様どころか、私にすら劣りますから」
「そうだ、クリス、体調が治ったらでいい、あの装者二人にお前の実力を見せてやれ。
そうすればアイツらも目が覚めるだろう」
はい、了解しました、キャロル様、それでは、後日そのようにいたしましょう
詳しい事は、色々と話すようなので、今は病室に戻る事にします・・・キャロル様、後でお話・・・よろしいですか?
「・・・分かった、また後でな」
弦十郎さんにも軽く挨拶して、一人で病室に戻る
お姉様・・・大丈夫かな・・・?
「ただいま、お姉様」
少し出ていただけだけど、同室だから、戻ってきた時でもちゃんと声は掛ける。
まぁ、まだ起きて無かったらアレだったんだけど・・・?
「お姉様・・・? 起きてますか?」
仕切りカーテンが揺らめいていて、上半身を起こしている誰かの姿が見える、私の声に反応してか、身体がこっちを向いたように動いたのを確認できた・・・瞬間―
「えっ・・・お姉様?」
ナイフを私の首元に突き立てようとしていた、けど何かが邪魔をしてそれ以上先に進まない
私とお姉様の間に黄色を基調にしたタキシード姿の女性の姿が割り込んでナイフを受け止めていた
このお方は―
「地味にピンチだったな」
「レ、レイアさん!? どうしてここに!?」
「主からの命令だ、どちらかが危なかったら助けてやれとのお達しだ」
キャロル様の・・・それより、お姉様!どうして―
「邪魔・・・殺せな・・・・・・チガウ、私はクリスをやりたいわけじゃ―」
片方の瞳は光を灯してない、けれどもう片方の瞳にはしっかりとした意志を感じれた
だけど、お姉様はどうしてこんな―
「お姉様! 落ち着いて! 私は、雪音クリスはここに居ますから!」
「私の・・・ヒカリ、ハァ・・・ハァ・・・く・・・りす・・・?
本当に・・・本当に、クリスで・・・あっているの・・・?」
「はい! 私はあなたのクリスで、あなたは私の大切なセレナお姉様です!」
ナイフを握る手を緩めて前のめりに倒れ込みそうなところをレイアさんに助けて貰って、ベッドに戻るお姉様・・・いったい何が・・・?
「お姉様・・・また、酷い悪夢を見て居たのですか?」
「ごめん・・・クリス、頼りない私で・・・本当にごめんなさい」
やっぱり・・・力強いだけのお姉様じゃない・・・だから私はお姉様と一緒についてきたのだけど・・・
でも、私が今のままじゃ・・・駄目だ、私はまだ弱い・・・お姉様の孤独を癒せない私じゃ―
「いや、クリス様は十分にセレナ様の傷を癒す役目を担えていると思えます・・・
ですが、呪いが癒えた傷をどんどん浸食して行っているのも事実・・・
しかし、これはセレナ様が決めた事、私達ではどうにも・・・恐らく主でも・・・」
そう・・・でも、私はお姉様が一番大切で・・・だから・・・だから―
「ねえ、お姉様の呪いの肩代わりって、出来ないんですか?」
「ダインスレイフの呪いの肩代わり・・・か?
それは、主でも難しいかと、ですが何もかもをセレナ様に背負わせるのはやはり筋違いが過ぎると・・・
しかし、地味に何も出来ないのは派手に辛いのは事実、しかし、セレナ様は全ての呪いを背負うつもりで行ったのも事実、私達部外者が何も言えない・・・が、クリス様なら何か言えるかもしれないと言える」
私なら・・・私なら何かできる?
もしそれが本当なら・・・私は何だって―
「あのー二人で言い合ってるのは良いけど、ちょっと窓開けて貰えるかな・・・?」
あれ、言い合ってて気が付かなかったけど、猫耳の子が窓の外に・・・あれ、確か此処って三階・・・
じゃない、早く窓を開けないと、あれレイヤさん早い
「地味に行動、そして派手な来客、して、何をしに来た? 災厄の白描?」
「うーわ、そう言われるとかなりきついんだけど?
まぁ、いいや、セレナちゃんとクリスちゃんのギアペンダント少し借りるよ~」
え、ギアペンダントを・・・ってもう手に持ってるし。
あれ・・・もう片方の手に持ってるのって・・・何かの欠片?
「ダインスレイフの欠片・・・地味にとんでもない物を・・・」
「え、ダインスレイフって完全聖遺物では?
欠片って事は、お姉様の持っていたダインスレイフを割ったのですか!」
「あ、違う違う、って言っても信じられないと思うけど・・・あの、立花響って子居たよね?
彼女の居た世界から持ってきたやつだから、とは言え、以前ほどの力はこれには無いの・・・ただ
私がやっておきたかったのはコレ」
って言っている間に、お姉様のギアペンダントにその欠片を引っ付けた、と瞬間黒い何かが欠片の方に吸い取られていく、ある程度吸った所で、今度は私のギアの方に付けた・・・すると、黒い何かは私の方にもあって、同様に吸い取られていく・・・これって
「ダインスレイフの呪いを吸収っと・・・これでまぁ悪夢は見ずに済むんじゃないかな?
まぁ、また呪いを溜め込む事に成りそうだけど・・・ね?
それは兎も角、私はこの後色々あって逃げさせてもらうよ・・・想定通りなら、この後アイツが出てくると思うからね、あ、セレナちゃん、ギアは返しておくよ、クリスちゃんも、じゃ、そろそろ出てくると思うし、私を追ってくるだろうから、またね~って出てきたし!」
言っている間に黒いモヤが部屋の中心辺りに現れて、ダインスレイフの欠片を取ろうと触手を伸ばしているのが直ぐに分かった、けど、欠片を箱に入れた後、速攻で窓から飛び降りて地上に着地、黒いモヤもそれを追うように外に飛び出て、黒い刃を飛ばし、白猫、【リセ】に攻撃を開始していた。
・・・ここ、三階なんだけど、飛び降りて無事って、それにギアを纏っていないのにあれほど動けるって・・・もはや人間じゃない・・・
お姉様はゆったり寝てるし、あ、モヤが攻撃受けてるけど、お姉様に変化無い辺り、【ラルム】じゃないのかも?
「あれから地味に【ラルム】の気配を感じ取れる・・・
恐らく呪いの収集をし始めたのかと?」
「え? じゃあお姉様が苦しまない理由が分からないよ?
・・・あのダインスレイフの所為?」
かも知れない、と返事を言ったレイアさんを余所に、どこか遠くに行ってしまった二人(?)を遠くに見届けた、あ、向こうにファラさんが追っていくのが見えた、やっぱり複数人で監視してたんだ
「主側の会話も終わった様なので、此方も地味に失礼する」
「あ、また・・・会えますよね?」
「派手に肯定、地味に退場させて貰う」
不思議なポーズをとって肯定した後にジェムを割って退場していくレイアさん
・・・まだまだやる事が増えそう・・・だけど、これもお姉様の人脈のお陰
お姉様・・・絶望ばかりでは無いですよ、この世界は・・・
ゆっくり寝息をたてるお姉様の横に座り、不思議と伸びて来た髪を梳いてお姉さんの寝顔に対して微笑む
やっぱりお姉様は・・・綺麗で素敵だ・・・私なんかより、ずっと・・・
私はバッグの中に入っていた(何故か?)ドローンを動かして、あの白猫とラルムを見てくることにした
・・・あの白猫、私達よりずっと強いんじゃないかなって思えて、だとしたら今の私達よりもずっと危険だ
だから、ううん、だからこそ―
「貴女の力・・・見させてもらいます」
近くに付属していたノートパソコンを起動してドローンに連動、二人の行動を監視し出した・・・
この闘争は・・・見ておかないと、今後に関わると思う・・・だから、ううん、だけど
「ラルム・・・無事でいて・・・」
なぜかあの【兵器】のような存在を不思議と心配してしまう自分がいて・・・
でもそんな自分を嫌いになれない私がいた。
この後は・・・恐らく私達の選択に大きくかかわると思う、だからこそ・・・
私達を、導いて見せて・・・
次回の闘争へ―――
え~っと、キャロルさんの登場です、はい、このキャロル、ワールドデストロイしないです、普通に良い子です。
でもセレナを黒く染めたのは大体この子です、セレナが自分で決めたんですけどね。
・・・進まないな~、でも時系列一気に動かすとおかしくなる所がggg
と、とにかく頑張って行こ~、あ、タグに書いてある通り原作準拠って書いてないからほぼオリジナルストーリーです、とはいえ歩くところは大体原作通りですがね・・・
戦闘増えるな~描写ど~しよ・・・出来てるかすっごい不安・・・
感想待ってます~(モチベ的に
現状いまの文字数で良い? (七千~一万程
-
そのままのペースで?
-
もう少し減らして
-
読み足りない?