荒れたセレナと、臆病なクリス   作:蒼葉蒼輝

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 最近月一投稿でペース鈍足で中々書き進められていない作者です、はい、本当に申し訳ない。
 思ったより書ける感覚が追い付いてこなくて、こう、筆が進みづらく、ねぇ?(誰に言ってる)
 キャロルちゃんの誕生日・・・? 忘れてた上に完全スルーです。
だって・・・ねぇ? まぁ、そこの話はいいか・・・な?

スマホシンフォギアの絶唱が止まらない~・・・あ、関係ない話は別にいいか


・・・では?


第十八話

―奏とセレナ逃走中― 翼たちとの合流を目指して・・・?―

 

 

 

 

・・・えと、こんにちは、で、いいの、かな?

 雪音クリス、もとい、クリス・カデンツァヴナ・イヴ・ユキネです。

・・・長い? 気にしなくても良いと思うよ? 私自身は変わらないから。

 姉様たちと離れてそれなり時間が経ったと思った所、緒川さんから連絡を受けて、姉様たちと合流するところを探ってる、で良いのかな?

 

 それで、今は私と翼さん、リューシェさんと友里さんの二チームに別れて行動中なんだけど・・・

 

 

「ふぅ、クリスは意外に足が速いんだな」

 

「? そう、ですか?」

 

 

 翼さんは私達の事を基本的には家名、名字で呼びたいらしいんですが、同じ家名にしたから名前でしっかり呼んでくれる、ある意味でそれは嬉しい事だけど・・・私自身お姉様より体力が遥かに劣ってる筈なのに何で現役のアイドルであり、装者の二人より体力がある様に思われるんでしょうか?

 ・・・良く分かりません、彼女達も相当に鍛えられてる筈ですし、一般の人達よりはかなり身体的に強い、筈・・・思い込みが過ぎるのかな、あの藤尭さんって人も、私達は二人の身体能力強化に役立つかもとか言われてたけど、私たち自身はそこまで強い、なんて思った事は無い、現に、現役軍人の人達相手は多分、無理・・・じゃないかな? ・・・それでも、バルベルデの軍隊を全滅させた経歴は消えないけれど、残ってるか知らない、その上知る必要も無いでしょう?

 だって、悪いのは彼らなのだから・・・・・・

 懐かしいな・・・もうアレから五年ぐらい、経つのかな・・・気が付いたら、お姉様の復讐の手伝いをしてる、もはやそれに疑問を持つことも無いし、全力であの人の役に立ちたい、だからその為に自分を犠牲にしても良いとすら思ってる。

 だって、私の復讐を成してくれた最愛の人だから、だから・・・

・・・? 翼さん?

 

 

「どうか、しましたか? 翼さん」

 

「いや、周りが自棄に静かだなと思ってな・・・

目的の場所から大分遠のいてないかと思って」

 

 

 立ち止まり、辺りを一通り見まわす。

 ついさっきまで確かにアーケード街に居たはずだったけれど、今はその場所を抜けた先にだろうか?

 

 

「いったん戻った方が良くないか?

ここに居ても仕方ないだろうし・・・」

 

「・・・そう、ですが・・・」

 

 

 何か、引っ掛かる、いや、翼さんの発言も間違っては無い。

だけど、何でこっち方向に来たのか・・・誘導された? 多分違う、翼さんの通信は本部と繋がってるから向かう方向としては間違ってなかったはず・・・だとしたら―

 

 

「翼さん、今何時ですか?」

 

「え、あ、あぁ、今は11時になった所だ。

だが、時間を気にしてどうしたんだ?」

 

「あと数分・・・翼さん、この辺りで一番広い場所って何処か分かりますか?」

 

「うん・・・? アーケード前大広間が、確か案内板に書いてあったと思うが、あそこはここからは反対方向だから―」

 

「翼さん、恐らくノイズがもう少しで来ます・・・住民の避難準備をして貰っていいですか?」

 

「!? 先ほど言ってた事か、だが、直感とは言えそんなに来るとは―」

 

「何よりも怖いのは対策出来なかったときです!

今はまだ間に合います! おそらくですが、降雨と同時に来ますよ。」

 

「何故、そこまで―」

 

「これは、私とお姉様ぐらいにしか分かりませんよ、さ、急いでください!」

 

 

 お姉様の位置は・・・大広間近く、翼さんの言っていた位置に近いですね。

これならここからの狙撃で支援が出来ます、ですが、この街の構造で、屋根が邪魔ですね・・・

 壊すのは論外でしょうから、上に乗って・・・乗れますよね?

・・・考えても仕方ないですね、恐らく相手数は相当来るでしょうから、一応の対策はしておきましょうか・・・まぁ、ノイズなんか恨む相手では無いですが―

 

 

「居たら邪魔ですからね・・・消えて下さい!」

 

 

 静かに、ゆったりと、聖詠を紡ぐ・・・最早文字の通りの【聖なる詠】ではないと思うけれど、それでも、私はこの力を扱うのに躊躇わない、この力で、誰かを殺すことになったとしても―――

 

 

 

 

――――――サイドチェンジ・クリス~セレナへ――――――

 

 

 変なファンとかの奴らから逃げ出して数分・・・いえ、もう何十分と経ってるかしら?

最早私が逃げてる意味は殆ど無いと思うのだけど、見つかれば多分奏の事を何だかんだ聞かれるでしょうね・・・本当に人間って面倒な生き物ね・・・

 まぁ、それでも奏の身体能力を確認するにはある意味いい機会かもしれないわね、こうやって走って逃げてれば、どれぐらい持つかが分かると思うし、何より―

 

 

「私と似た大きいモノをぶら下げてどう動いてるのか気になるしね」

 

 

 正直、小さい時のまま成長したかった、あるだけ邪魔になって仕方ない、だけど奏はそれを意に介さずに力を振るっている、獲物が違うから、と言うだけでは無いと思うが―

 

 

「なぁ、セレナはまだ平気か?」

 

「私より自分の心配しなさいよ有名人」

 

「ははっ、そうは言うなよ、これでも心配はしてるんだぜ?」

 

「・・・少なくとも、貴方達よりは体力はあるわよ」

 

「そうかい・・・怪我は、問題ないのか?」

 

「? 一番怪我してるのは貴方達じゃ―」

 

「ちげーよ、その体中の古傷・・・どうしたんだよ」

 

「・・・あぁ、この傷、ね」

 

 

 そう言って腹部をさらけ出す、そこには何かの獣にでも引き裂かれたような大きな裂き痕が所々にあって、一番大きいのは深く抉られた左側の肋骨辺りから右側腰部に向かっての刻まれた裂き痕だと思う。

 それだけならまだしも、脚や腕、背中に至るまでそこら中に裂けた傷痕が残ってる・・・【コレ】の心配をしていたのね、多分、あのショップで買い物している時に大分と気にしていたのね。

 

 

「気にすることは無いわ、不名誉な負傷だし、多分、でなくても、一生共にする傷だろうし。

今となっては特に痛みも何もない、だから奏が気にすることは―」

 

「だからって! 何も聞かずにはいられねーよ!

兎に角、この逃走が終わったらじっくり聞かせて貰うからな!」

 

「大して話す事無いんだけれど・・・そんなに聞きたいなら聞かせてあげる、後でね」

 

 

 そこまで話し終えて辺りに人影が少なくなってるのを感じ取れた、目視でもそれを確認できた。

どうやら散っていったようね・・・

 

 

「さ、それじゃ大広間に向かいましょう。

色々手間を取られてしまったけど、今からなら多分それ程犠牲を出すことも無いはずよ」

 

「? 何でそんな広い所に行く必要が?」

 

「時間まであまりない、走りながら話しましょう」

 

 

 そこまで言って、人気の少ない通りを走り抜けてクリスたちが居る位置を連絡で確認して・・・

それから―

 

 

「そろそろ大広間、っていうか公園だけど。

一体何があるんだよ・・・ん? 雨・・・?」

 

「タイムカウント30・・・住民の避難お願いします!

・・・さて、はじめるよ! クリス!」

 

 

渡されていた端末のタイムウォッチを起動して三十秒刻ませる。

その間に二課に周辺住民の避難を呼びかけた、まぁ、行動してくれていた方が―

 

 

「奏! セレナ! そこに居たの!」

 

「翼! 丁度いいや、何か避難がどうこうって・・・」

 

「ノイズ接敵まであと15! さて、準備しましょうか!」

 

 

 

 

     -----Seilien coffin airget-lamh tron------

 

 

 

 

 聖詠の終了と同時に大きな雨音とノイズの出現音が多数発生する。

今日は、雨が酷そうね・・・これなら―

 

 

「少しは、楽しい戦いになる事を望んでるわよ、クソ雑魚音共!」

 

 

目測人型と球体型合わせて60近く、空中型及び浮遊型ノイズ30近く、ビルの隙間に超大型三体・・・大分と豪勢ね、けど悪く無い!

 

 

「相変わらずの、黒い、ギア・・・」

 

「一体、彼女のアレは、何なの・・・?」

 

「気になるならソコで見てなさい、コインが落ちる前に、終わらせてあげる」

 

 

マフラーに仕舞いこんでいたコインを一枚指で思い切り弾き上げ、浮遊していたノイズを通り抜け遥か遠くに飛んでいく、と同時に蛇腹剣が縦横無尽に張り巡らされる。

 

 

「私を本気にさせられないなら、素直に消えてなさい!

 

     【 Levia✞han・Noir 】!」

 

 

 雨水を帯びた蛇腹剣が蛇の様に蠢き出し、それぞれが頭であるかのようにノイズに食らいついていく。

その姿は、まさに悪魔、黒い蛇その物、だがこれだけでは終わらないのが彼女、崩壊したセレナだ―

 

 

「ふふっ、さぁ、もう少しは楽しませなさいよ!

  風と熱の思いは残酷、傷跡はいつも想いを殺して行く!

 吹き荒んで、何もかもを! コロシテ、壊して! 私の前に、抗い立つな! クソ炭素がぁ!!!

 

 

    【 Fluid Pazuzu Fear noi✞e 】」

 

 

もう発する言葉の意味など無くなっていた、ただ、只怒りのままに力を振るう。

 ノイズ達を取り囲む水の蛇腹剣、そして中空に数えきれない程の無数の短剣を縦横無尽に駆け飛ばす。

そこに優しさや意図などない、もはやただの一人舞台であって、悪魔を躍らせる少女は―

 

 

「何て、顔してるんだよ、アイツ・・・っ!?」

 

「凄く、恐ろしい・・・コレを、人が、人の残虐性が作ったと、言うの・・・?」

 

『翼さん! 奏さん! ノイズの発生と同時に消失を確認してますが、一体・・・っ!?』

 

「セレナだ・・・あいつが、百近いノイズを一人で、一瞬で倒して行ってる。

それはそうと、避難は?」

 

『事前報告である程度は完了してますが、まだ80%までしか出来てません』

 

「そう、か・・・なぁ、アイツの戦いって記録出来てるのか?」

 

『あ、はい、そっちは問題なく出来てます・・・

凄まじいですね・・・翼さん達と戦っていた時とは全然違う・・・』

 

「アイツは・・・護る戦いをしてなんていない。

昔の、アタシと一緒だ・・・恨みのままに、攻撃を繰り出していた時の、アタシと・・・」

 

「奏・・・」

 

そんな通信の会話など余所に、笑顔で切り裂いていく様はもう、人間らしさは其処には存在してはいない。

だが、それでも、その瞳には、何処か悲しさが見えていて―

 

 

「・・・クリス、仕上げを・・・」

 

『了解です、お姉様―』

 

 

 多数いたノイズも残りは大型を残すところ、だけどそんなモノ、と言う程度でしかない。

私はナイフを二つ中空に投げ飛ばし、コインの落ちてくるところで待機する。

 もう、終わってるから―

 

 

『さようなら・・・もう二度と出てこない事を祈ります

   【GIGA ZEPPELIN schwarz Fear】・・・』

 

 

 小さな弾丸が二発、私の投げ出したナイフに当り拡散する。

それらが器用に建物を避けてノイズに飛散する、途端に―

 

 

「Go Fine's Fear」

 

 

 終焉の呟き、と同時にノイズの居た辺り一帯を真っ黒に染め上げ、見た目ウニの様に真っ黒の針が無数に突き出ていた。

 そして収束と共にノイズの炭ごと消滅が確認される。

 

 

「・・・これだけね・・・やっとコインが落ちて来た」

 

 

 時間にして一分ちょっと・・・かしら・・・?

 相当強く弾き出していたからか、降りてくるまでに風で右往左往していたようで、落ちてくるのに時間が掛かっていたようでもあるけど・・・

 

 

「ねえ翼、奏、残存ノイズは居るのかしら?」

 

「え、あ、ちょっと待ってくれ、藤尭さん、そっちは?」

 

『解析中で・・・あ、誰か追われてます! 急いで救助を!』

 

「取り逃がした・・・直ぐに向かう! 場所は・・・いえ、あっちか!」

 

「あ、セレナ! ・・・行っちまった、藤尭さん、場所は向かってる所であってるのか?」

 

『あってる・・・けどなんで場所が?』

 

「今回ノイズが来るという事を彼女たちは事前に察知してました。

恐らくですが、彼女の持っている聖遺物か何かの影響では?」

 

『それが調べられれば苦労しないわよ翼ちゃん』

 

「了子さん・・・本当に悪いと思ってるんですか?」

 

『あっと、それは後に置いておいて貰えるかしら・・・?

・・・無理? ・・・後でちゃんと話すわよ、彼女の言うネフィリムについて。

あの時有耶無耶になってしまったし、それにあのキャロルって言う子の言った【バラルの呪詛は最早装置ではない】って言っていた事、前から気になって他の研究どころじゃないモノ』

 

「・・・反省はしっかりしてください。

行こう、奏」

 

「あ、あぁ、藤尭さん、案内宜しくお願いします」

 

 

 了解、の言葉と同時に動き出す、正直、凄く遅い対応になってしまったけれど、今の彼女なら問題は起こさないだろう、と言う安易な判断をしていた。

 だけど、それさえも問題にしてしまうのが、彼女、セレナなのだろうか・・・

翼と奏の急行した行き止まり、そこいら一帯にはノイズの消えた後であろう事が見て取れる灰の山と―

 

 

「なっ!? セレナ、何に触れてんだ!!」

 

「・・・遅かったわね、終わったわよ」

 

「そうじゃない! 何でギアも纏わずにノイズに触れてんだ! 死にたいわけじゃないんだろうが!」

 

「あぁ、そう言えば、貴方達は知らなかったか・・・どうしなくても話すわよ。

 私が、人じゃなくなった理由でも、ある訳だし、今更ノイズ、触れられた所で炭化なんてしやしない。

・・・この身体は、ただ、復讐の為の―」

 

「あ・・・あの・・・そこの二人って、もしかして」

 

 

 言葉を遮って未だ震える口調で話しかけてきたのは先程から腰が抜けているのか、立つことも覚束ずクラクラしている見た目、中学生ぐらい(?)の少女が未だに混乱しているのか、フラフラな視線で翼と奏を見つめ、驚いたように口調を荒立てていた。

 なお、会った二人はマズった様な顔をしてどう誤魔化そうかと考えていると―

 

 

「えぇ、貴女の思うようにあの有名なツヴァイウィングの二人よ」

 

「え、ええぇぇぇ!?!? ほ、本当、ですか! うそ、じゃないんですか!?

え、夢ですよね? だ、だってノイズが目の前にいて、あれ、わたし本当に無事なんですか!?」

 

「落ち着きなさい、取り敢えず深呼吸して―」

 

 

少女の背を撫でて落ち着かせるように深呼吸させる、けど―

 

 

「すーっ!? けほっげほっ!? うぇっ!? な、何か鼻に入って気持ち悪いよ」

 

「あ・・・間近でノイズを倒したから灰を吸ってしまったのかしらね、配慮が足りなかったわ、ごめんなさい」

 

「い、いえいえ、姐さんは悪くないです! 急にテンパっちゃった私が悪いんですから!」

 

 

そう、と返事を返すと、後ろから重量感がある様な着地音がした、クリス?

 

 

「お姉様・・・その子は?」

 

「ノイズに襲われていた子よ、ま、アレぐらいなら―」

 

「お姉様は離れていてください・・・また、【アレ】が出てしまうでしょうから」

 

「え? けど―」

 

「後は私がやります、ですから―!」

 

「あ、あのー 色々言いたいことありますし、お礼もしたいので、私の家の店で話しませんか・・・?

今は避難も解除されてると思いますから・・・」

 

 

 はぁ・・・まぁ、こんな所で複数人溜まってたら拉致監禁してるようにも見られかねないし、そうしましょうか・・・? 翼、奏、何してるの?

 

 

「あ、いや、一応緒川さんに頼まれている事だけはしておかないと、それに保護者同伴での証明とか色々―」

 

「この子の家に行ってからでいいでしょ、それぐらい・・・それよりさっきより冷えてきた気がするのだけど、気のせいじゃないわよね?」

 

「多分、ノイズ達の事後処理をしてるんだろう、あれはリューシェや翔希の仕事だからな」

 

「・・・灰を氷で固めてるから辺りが冷える、そう言う事?」

 

「あ、あぁ、そう言う事だな、だから早く衣服類買い出ししときたかったんだけど・・・」

 

「ごめんなさいね、余計なことばかりして、面倒ならここまでにして―」

 

「いや、面倒なんて思ってないさ、それに、これ以上、お前たちを孤独な化け物になんかしたりしない・・・絶対にな」

 

「・・・そう、お人好しが過ぎるわね、貴方達も、そっちの司令も・・・皆して」

 

「でも・・・この方達なら・・・きっと」

 

 

 私達のやるべき事を、手助けしてくれる、か・・・?

いえ、もし助けてくれたとしても、彼女たちは、無事でいられるの・・・?

 ・・・むり、絶対、堪え切れる筈が、無い・・・

 だって、あのネフィリムだよ、もう聖遺物も何も関係なしに食べちゃう、バケモノ・・・私を怪物に変えた、本物の・・・怪物。

 アイツに立ち向かって、皆、みんな消えた・・・私の中の大切なものをナニモカモ消シタアイツに・・・今度は、翼たちが・・・犠牲に・・・そんなの、そんなのは・・・?

 あれ、何で私、誰かを失うのをこんなに怖がってるの・・・?

 

 

「おい、何を泣いてるんだ? セレナ、大丈夫か?」

 

「え・・・? 泣いて、る・・・?」

 

「お姉様、これを」

 

「ありがと、クリス・・・

・・・もう、失うのは怖くないと思っていたはずなのに、何で・・・」

 

 

 周りに聞こえないように一人愚痴る。

 弱みを見せたくない訳じゃない、けど、大切なものは・・・増やしたくないと、願って生きていたはず、なのに、なんで、今になって大切なものが出てくるの・・・?

 そんなの、ただ、自分を弱くするだけの、邪魔な物の、はず、なのに・・・

 ・・・じゃぁ、何でクリスといつも一緒に居るんだろう、あんなに苦しい想いをするなら、一人で行きたいと願ったはずなのに、それでもクリスは私と一緒に居てくれて、それを求めてしまった自分が居て。

 こんな自分が嫌になる、誰にでも優しいセレナはもう、要らないのに・・・いちゃ、いけないのに!

 私が、優しさに縋ってるみたいで、今が凄く嫌になる、チガウ、こんな感情、知らない、要らない・・・私は・・・ワタシは!!!

 

 

「お前が何を考えて行動してるのかはよく分からねーし、知る気も無いけど、さ?

一人で何でも抱えてたって、碌な事になりゃしねーよ、アタシもそうだったしな。

だから、さ、少しは、頼ってくれよ、戦う事じゃなくて、普段の事で、な・・・?」

 

「そう、だな、奏の言う通り、私も少しは役に立たせてもらいたい

まぁ、身の回りのどうこうは出来ないが・・・それでも、何かしら役に立てるはずだ!」

 

「・・・・・・一言余計・・・それに、貴方達に余計な物は・・・望まない・・・」

 

 

 望んでは、いけない・・・あの時、自分自身で否定した、この世界の幸は、私にとっての【ノロイ】だから・・・だったら、要らない、必要ない、それは、もう五年以上前に、棄てたものだから。

 【じゃあ、貴女は何を求めるの?】

 

 

「っ!? だ、だれ!? 私の思考に入って来るのは・・・あなたは・・・なに!?」

 

 

 気が付けば辺りが不思議な暗さに染まりつつある。

 先程から助けた少女の家に向かって歩いていたはずなのだけど、ギアから発した呪いの波長で体調を良くしていたはずにも拘らず、私は気を失いそうになっている・・・多分、あの二人の優しさに当てられ過ぎているから、なのか・・・? 分からない、でも、彼女達が優しいのは確かで・・・

 でもその優しさすらぶち壊すこの世界の残酷さを知っている、筈、なのに・・・なんで、私は――

 

 

 

   ―求めてしまうの? この苦しく、にがくて、辛くなるだけの、優しさを―

 

 

 それは私が一番に投げ出して吐き捨てたもの、だから、一番大嫌いな感情、記憶。

故に私は優しいだけの奴も斬り捨てて来た、その字のごとく、切って、潰してきた・・・

 偽善も、善も、何もいらない、只苦しく、辛く、呪える世界があればいい。

 そう思って、毎日を過ごしていた、来たる日々も、クリスと居られる毎日を、何の苦もなく過ごしていたというのに・・・彼女たちは、私達の世界に土足で入り込もうとしているの・・・?

 ・・・許せない・・・だけど、本当に、私は、【ソレ】を否定したいの・・・?

分からない、分からないけど―

 

 

  ―貴女なら、分かるの? 教えてよ、もう一人のわたし―

 

 

 そんな無情な感情を乗せて、意識が遠のく感覚を覚えて、あぁ、また微睡んでいくのかと、どこか遠くに感じていて。

 誰かに抱きかかえられたのを感じながら、私は、意識を手放した―

  分からないその存在を意識しながら― 私は、幸福を手放したいと願いながら・・・

周りは色々叫んでいたみたいだけど、それすら今は気に掛けることも出来ない、しない。

 だって、私は―――

 

 

 

 

 たとえ誰が【一緒に居る】と言っても、私は、独りでしか無いんだから・・・

  だから、独りでも、アイツを、ネフィリムを・・・

 

 

 

「コロシテやる・・・誰に、何を言われても、関係ない! アイツを・・・ネフィリムを、この世界を・・・赦しは・・・しない・・・から・・・っ!」

 

 

私を壊した何もかもを・・・だから、今の幸せなこの時間は・・・私にとっては何より辛くて、苦しい。

だって・・・いつか壊れてしまうモノ・・・だったら・・・だから―

 

 

「そんな事言っても! 私たちはお前をぜってー幸せにしてやる!!

否定なんかさせるもんかよ! いいか! お前たちは、絶対に幸せに成るべき人間なんだ!

 だから、だからよ!!!」

 

 

 何があっても、独りになんかさせねー!!!

 

そんな叫び声が、聞こえた気がした・・・我儘、ね・・・

それは、私も・・・同じ、か・・・

だったら・・・

 

 

  死なないでよ、奏―

 

 

 

朧気な感覚でそんな約束をした・・・気がする・・・

そうして、私はこんな時にも関わらず、意識を失った、今は、微睡みの中で・・・ゆっくりと・・・沈んで、いきましょう・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

―――とある通信の記録―――

 

 

 

 

 

 

 

あれが彼女の実力か?

 

いや、あれでも全力では無いでしょう、あれは、あくまでシンフォギアの力を引き出したに過ぎない

 

なれば彼女の力とは?

 

それは追々話しましょう?

それで、彼女は【アレ】に近付けると思える?

 

間違いなく【器】に相応しい存在だ。

なればこそ話をしに来たのだろう?

 

【器】かぁ 【依代】にしちゃあ強すぎる気がすんだけどね?

 

【アレ】は最早、その辺の【柱】に収まるレベルでは無い

王座に至るべき存在、我らが神に至る存在である。

だが、彼女は些か危険が過ぎる。

 

? と言うと?

 

お付きの【銀雪】が邪魔でしかない。

王は独り、故に誰かと共に居た所で力など知れると言うモノだ。

お前はそう思わないのか?

 

う~ん、そこは意見が割れる所なんだよね~

確かに【銀】を割って心を砕けば、【絶対王者】に成り得るとは思えるが・・・

 

が?

 

それは最早【王】ではなく【座に至る人型】にしかならないと思うんだけどね~

他の奴らも似た意見が結構あってね~

 

なれば二人で【王】か?

過去の暦に置いて多数の王者はいずれ一つに収まる事になるのは明白。

ならばそちらの推す彼女が一人王座に居れば―

 

たっしかに【私達】の目的にはそれで良いかも知れないけどさ~

どんな王でも【独り】じゃ何もできないよ?

・・・そうだ、側近とか側室にでもすればいいんじゃない?

 

お前は、また我らに仕事を増やすのか・・・

 

じゃないと彼女も全力で戦えないと思うよ?

現に今の彼女は【銀】を欠けば間違いなく【空】になる

そんな王様は要らないでしょ?

 

そう、だな・・・

 

でっしょ~?

んで、これからどうすんの? 接触でも図るの?

 

いや、まだ時では無い、当分は彼女の動向を探っていてくれ

 

アイアイサー っと、そんじゃ次の連絡は半年後位でいいかね?

 

あぁ、時になれば頼む

 

ほ~い、そんじゃ時間になったら定連おねっしゃっす~

 

・・・物事はちゃんと言え、何言ってるか分からんぞ

 

ん? ただ定期連絡の時に鳴らしてくれって頼んでるだけだよ?

 

おまえは・・・はぁ、まぁいい。

何かあれば寄越せ、いいな?

 

ほいほ~い んじゃまたね~

 

おまっ!! 〈ガシャン!〉

 

 

「・・・やれやれ、これで何か国目だよ・・・いや、いくつの次元の存在に求められてんだっての・・・

全く、モテる女は辛いね~ ね~【セレナちゃん】?」

 

 

 先ほどまで掛けていた黒電話をそっちのけにして、煙草を燻らせる女性は明後日の方向を見て眼鏡を人差し指でクルクル回す。

 緑掛ったぼさぼさの黒髪は所々で毛が跳ねている、がそれを気にすることも無く、口から煙草の煙を思いっ切り吐き出し、女性【悝嶺 幽華】は今後を憂いながらも、楽しそうな表情で空を見上げ直す。

 

 

「ふぅ~ ふふっ あはは、あ~、楽しいな~この世界は!!!

ほんっと飽き飽きさせない、だから人間って楽しいよね~」

 

 

 そんな事を誰にともなく呟きビルの屋上から辺りを見渡しなおす。

其処には先程ノイズの跡がクッキリと残っており、今は一課の部隊が灰燼を処理して回っている所である。

 

 

「人には人の役割が、なんていう奴いるけどさぁ~

 あれって遠回しに【お前は無能だから余所に行け】って言ってるようなものだよねぇ~

いや~酷いよね~そう言う意味で言って無くても聞く人が聞けば傷付くって~、当たり前だよね~。

 そう考えれば、セレナちゃんは何でもできるのに【出来ない人】に括られちゃったヤバイ人間って言う事なんだよね~。

こうやって人のやってる作業を見てれば分かるけど、やっぱり、私達人間は脆く弱い。

 だから、やっぱり上に立つ有能者が必要なんだよ、二課に居る弦十郎の様な、ね?

そして、セレナちゃんは、やっぱり上に立つ人間、いや、【怪物】だ。

 ・・・ま、そんな彼女だから【英雄】なんてモテ囃す【阿呆】も居るんだけどさ、ね?

いや~でも私も気になるな~ 彼女が【アレ】の王様になって全ての悪魔を統べる姿、様になるだろうな~・・・高画質で保存しないと、あ~もうこれ完全に変質者だよ!

 私だってノーマルだ、と思いたい、けど最近入れ込み過ぎかな?

セレナちゃん見てると毒されてきちゃう・・・やっぱスタイルが良いのって罪だよね?

 え、違う? いや、確実に毒でしょ! だってあのバストだよ?

そしてあのお尻だよ! ボンキュッボンだよ、ってもうこれ死語だよ!

 いやそんな事関係ないっすよ! もうあんな子に詰め寄られたら女性でも男性でも一発ノックアウトだよ!

 それでもホモな人は知らな~い、と言うかそんなのどうでもいいし。

貧乳好きな人に関しても私はその要件を見ない事にする、翼や調ちゃんでも好きになっておいて?

 え、関係ない、それに関しても知らないと私は豪語しておくよ!

 それよりもセレナちゃんだよ、やばいのなんの戦ってる最中もうバインバインだよ!

こう胸のあたりにある大きなメロンがたゆたゆして、おっきくって、そのね? 私でもオッサンバリに成ってしまうというかね? こう、アレだよ? 見た瞬間に一瞬でファンになってしまうというか?

 あれで妹? 姉が羨ましいに決まってるでしょ!

あれでいて正史では清く正しく美しいを地でいく聖女様でしょ?

もうファンの心鷲摑みよ~もう興奮しちゃって何言ってるのこのオバサン状態だけど気にしないで欲しいわね? だってほぼ投稿主と同じ心情だもの、仕方ないね?

あ、因みに切歌ちゃんも好きだよ? 現状全く関係無いけど!

 

あ、やばい録画してるセレナちゃんの胸がブルンブルンしててまた鼻血がgggg

 えぇい此処に他の彼女のファンはいないのか! いっそ暴走族やその手の人間でもええわ!

え、あ、いた? 何? 彼女その手の人間に関りがあるの? 893の手でしょそれ? え、マジ?

 気が付けばソレを一手に扱える大幹部だとか? ナニソレ知らないんだけど!?

え、話してない? そりゃ知らなくて当然、ってじゃあ何であの子達貧層に暮らしてたの?

 金の取次ぎをしてない? 金は貰わない主義?ってナニソレ本当にあの子達が言ってたの?

全くあの子達は何やってるのよ! 足を付けない為に泥沼を進んでるようなモノ・・・?

 アレなんかおかしくない? まぁいいか?

え~っとそろそろ次に行きたい? セレナちゃん寝すぎじゃない? 仕方ない? そっか~

 ってそれで済むほど単略的なのも問題過ぎないちょっと~、わたしどうやってこれを論文にしろってのよ~、あ、そっちもどうでもいい話か? どうせ書かれないだろうしな?

 

あ、そろそろ閉める? おっけ~そんじゃまた今度ね~ 次いつ出るか知らないけど、皆まったね~」

 

 

 

・・・どうでもいいかも知れない事ばかり書き残して去っていくのだった・・・。

 

 




 ・・・せや、そろそろアンケートでも取ろうかな、やった事無いから色々調べてみたりするけど、いつやるかはまだ考えて無い、そして大したことしないかも・・・
今回はここまで・・・しかしセレナさんホントよく寝る(誰のせいだ)
 ・・・では

現状いまの文字数で良い? (七千~一万程

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