荒れたセレナと、臆病なクリス   作:蒼葉蒼輝

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 調ちゃんの誕生日を忘れていた投稿主だよ~ 怒ってくれて構わない、がセレナさん周りの重要人物の誕生日は忘れちゃいけないと思ってるよ、はい。
 ・・・次は切ちゃんになりますね、はい、本編も頑張るんで、えっと、では・・・?
 ・・・・・・マリアさんは確実に亡くなってるように書いてるけど切歌と調に関しては不明なんよねコレ。


・・・早く本編書かないとな・・・
バレンタインは見事にスルーしました! 時間的に遅刻しました!
では!


調の誕生日(祈り)

 

 

 

 ――2月某日――

 

 

―――二課がセレナ達を擬似的に配属するようになって暫く―――

 

 

 

 

「藤尭、このまとめた資料はF列上段においておけばいいのかしら?」

 

「あ、あぁ頼むよ・・・いやぁ、ホントに助かるよ、書類仕事が多いから結構手も欲しかったからね」

 

 

現在、二課本部では故合ってセレナとクリスが共に働いている状況である。

 本来であれば学園生活をして貰おうと話が出たが、時期が悪かった為今年度からの編入と言う話が度々、防衛相とかどっかの管理委員会やらから執拗に言及されてきていたが、風鳴を盾に全て無かったことにされて居た。

 

 とはいえ、二課に所属してからはや四か月余り、正直に言えば情報だけ集めて足早に去ろうとすら思っていたが、まぁ、それは敵わないだろうと結論が出た。

 理由は色々あるが、一番の理由が、フィーネの言からだった。

 彼女が言うにはネフィリムをある場所に留めておくことが出来るかもしれないという事、ただそのための下準備にまだ時間が掛かるという事らしい。

 また、その間何もせずに自分勝手に行動されるのは問題があるという話が出たことで、一旦は二課所属のエージェント(仮)という仮名を与えられている、その上である程度の情報を教えてくれるそうだ。

 ・・・まぁ、安易に長居できて目標を殺す為に行動できる墓標が立っただけでも良しとしましょう?

それは兎も角として・・・二月・・・か、そろそろあの時ね。

 

 

「? セレナさん、何か用事があるんですか?」

 

「・・・どうしてそう思ったの?」

 

「いや、二月に入って妙にソワソワしてるって言うか・・・あっ、誰かの誕生日が近かったりするんですか? ん? あ、二月っていえばバレンタインデー・・・って柄じゃないか、ごめん忘れて」

 

「・・・・・・そう言う憶測言うの嫌いよ、間違っては無いけど」

 

「そうなんだ、じゃあ祝いの席を―」

 

「・・・ごめんだけど、もう居ないの、あの子は」

 

「え、あ、ごめん、考え無しだったな、悪い」

 

「別にいい・・・慣れて・・・ううん、慣れる事なんてできないわね、この感覚は・・・」

 

 

 いつも、あの子達の誕生日と姉さんの誕生日が近いと感じる不思議な虚無感、もう居ないにも関わらずに祝ってあげないと、って思って何時も何かしらプレゼントを用意してしまう・・・大体はクリスが何とかしてくれてしまうけど、今回は・・・

 

 

「そう言う事なら、後はこっちでやっておくから良いよ。

それにこっちがセレナさんに勝手に協力してるのにその手を煩わせちゃいけないしな」

 

「そう、まぁ、感謝はしておくわ、あなた達に。」

 

「いや、俺達の出来る事なんてこういう事ばっかだしな~、あはは、なんて・・・無力感だけがいつもあるんだよな、多分、司令も思ってるんだろうな、俺達は何て無力なんだって。

 多分だけど、あの二人もそう思ってると思う」

 

「ツヴァイウィングの二人・・・?

でも―」

 

「あぁ、分かってる、結局のところ、人が助けられるのは自分たちの手の届くところでしかない、だから自分達の出来る事を全力でやって、支援して、助けられる最大の善処をするしかない・・・

 それで、セレナさん達みたいな人達を減らせればだけど・・・」

 

「・・・平和過ぎるこの国では無理な話ね」

 

 

 

 あぁ・・・そう言って沈黙が生まれる。

 今この指令室には私と藤尭、あと数名の職員があっちこっちに色々やってるぐらいなもの。

 だけどその最中―

 

 

「だが、平和だからこそ君達にも知ってもらいたいんだ、幸せと言うモノをな」

 

 

 不意に背に掛かる言葉に思わず身構える。

 本当はそんな事しなくてもいいのに、何故かコイツの近くだと不思議と力が入っちゃうのよね・・・

それはともかく。

 

 

「聞いてたの?」

 

「いや、大したことは聞いてないさ、ただこうやって仲良くやれて、共に過ごせる仲間がいるというのは、悪く無いモノだぞ?」

 

「・・・大切なものぐらいは、私にだって・・・」

 

「確かにそれ自体はあって然るべきだろう。

 だが、君自身は? 自分を大切に出来てるのか?」

 

「説教なら聞く気はないわ・・・それじゃ、私はこれで」

 

 

 

そう言って資料をまとめ、静かにその場を後にした。

この場所の暖かさは、私には熱すぎるから―

 

 

 

「・・・儘成らないな、やはり、難しいものだ」

 

「それでも、少しずつでも近寄ってくれてはいますから、多少なり変化は出ているかと、ですね、藤尭さん?」

 

「いや~、どうなんっすかね? やっぱり気難しい年ごろ・・・いや、それに輪をかけて気難しすぎるってみんな思ってるんじゃないですか、あ、俺は別に仕方ないのかなって思ってるけど―」

 

「けどやはり、少しは気を抜いていただかないと・・・」

 

「それは押し付けるものじゃないんじゃないですかね、っと、緒川さん、これ」

 

「あ、ありがとうございます、お預かりしますね・・・

しかし、彼女たちの来歴上、心配しないわけにもいきませんから」

 

「ああ、だが―」

 

「心配しすぎは体に毒よ、少しは気を抜きなさいな、ね? 藤尭」

 

「あ~それ了子さんが言うんですか・・・」

 

「な~によ~良いじゃない! だれがどう言おうと勝手でしょ?

・・・それに、アレは私にも責任がある・・・とはいえ、今更どうこうできる言い訳何てないけれど」

 

 

 

 セレナが去った後にゾロゾロと指令室に集まってきた、弦十郎に始まり、緒川、了子の順である。

皆それぞれ思う事はあるが、一人の少女にいつまでも引っ張られてはいられないのが現状で・・・

 

 

「藤尭もお疲れ様、今日は上がっていいぞ」

 

「あ、いいんですか? っと、此処を纏めたら上がらせて貰います」

 

「あんまり根を詰めすぎても悪いからな、それにここ最近やる事が多かったのもあったしな・・・」

 

 

 大体の用事は彼女に対する要件が主だが、それ自体は彼女には全く持って関係は無い。

 だが各国が彼女をどう思っているかは別の問題だ、だがそれと同時に彼女はたった一人の小さな少女でもあるのだ・・・ただ世界がそれを許すかどうかは別の問題―

 

 

「それを解決するのが俺達の仕事だが・・・そう言えばやけに早くに出て行ったが、何か用事があったのか?」

 

「あ~、何か、亡くなった人の命日か何かかな? ぐらいしか聞いてないです、はい」

 

「そうか、まぁ、あまり深追いすることも無い、彼女には、自由に幸せに成ってもらいたいから、な」

 

「非常に難しいものですが・・・」

 

「まぁまぁ、それはそれ、と言う事で私たちは私たちの出来る事、しましょ?」

 

 

そうだな、と静かにその場で出来る事を進めていくことにした―――

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

「ふぅ・・・まだ冷えるわね・・・あっちが暑すぎたくらいの温度差ね・・・そんな事言っていてもしかたないか・・・時間も無いし、急ぎましょ」

 

 

 

 時間を確認し寄る場所を確認していく、最近になって携帯端末をまともに扱えるようになったとはいえ、今回やるべきことは本当に多くて・・・

 

 

「あ、お姉様、お疲れ様です」

 

「えぇ、クリスもお疲れ様、どうだった?」

 

「良い感じのモノは揃えられましたが・・・肝心の花をどうしましょうか?」

 

「それは、こちらで選ばせて貰っても良い?」

 

「はい、お姉様の御心のままに」

 

 

今日は、本当に忙しくなる・・・だって、あの日は―――

 

 

 

――――――

 

 

――猫喫茶 陽溜まりにゃんにゃん――

 

 

 

「・・・最近変化無くて暇だよ翔希く~ん」

 

「それを僕に言われても困るよリューシェさん・・・」

 

「だってさ~ 最近の数か月ノイズの発生件数五回も無いってどういうことよ~!

いっくら対ノイズ用の対策してたって相手がいないんじゃ只のおもちゃも良い所だよ!

なんの為にあんな木偶の坊叩くための兵装揃えたのさ~ 全く」

 

 

今は開店前の準備中、の割にはそんな事よりも今現状の自堕落さに辟易して居たり・・・

だがそれよりも―

 

 

「あ~、いつになったら帰れるんだろ、わたし・・・」

 

「響さん、あまり変な事言わない方が良いと思うんだけど・・・まぁ、巻き込んだのはこっちの所為だし・・・とは言っても、そろそろ扱えないのかな、ギャラルホルン・・・?」

 

「まだ無理だよ~、何度か調整してるけど、人っ子一人通れる隙間も中々出来てくれないもん・・・あ”~何かド派手なこと起きないかな~、世界解剖少女事変とか俺こそが神になる~とかいって自壊するおっさんとか―」

 

「そんな事言っても起きないと思うけど、と言うより僕達、響さんも含めてその人のこと知ってるよね」

 

「えっと、キャロルちゃんと・・・だれ?」

 

「ホモの人?」

 

「いや、アダムさんの事でしょ! 何ですかホモの人って!」

 

「いや~ 私も何度か見た事あるけど、アレ絶対ホモの人だって―」

 

『あんまり言うと落とすよ、アレを』

 

 

唐突にテーブルの上に置かれた黒電話から声が発されて居る、まだ誰も受話器を取ってはいないが、声は周りに響いている・・・これをするのは後にも先にもあの人だけだな―

 

 

「あはは~、当てれるものなら当ててみてよ~・・・っていきなり通話してこないでよホモ・ヴァイスハウプト」

 

『ホモじゃないよ、僕は、健全だよ、至ってね』

 

「・・・裸になる人がそれを言うんだ・・・」

 

「響さん、あまり突っ込んじゃいけないと・・・あ、何か用事があったのかな? アダムさん」

 

『そろそろすると思うんだよね、お参りを、渡しておきたいんだよ、セレナ君に』

 

「あ、はい、何となく言いたい事は分かりましたが・・・家に配送してきたんですか?」

 

『もう届いている筈だよ、そこに、渡しておいてくれよ、絶対にね』

 

 

黒電話の下に茶色の封筒が挟まっていた、多分コレの事だろう・・・けど、こんな時期に渡すものって?

 

 

『気にしなくても良いよ、何も、毒では無いからね、コレは』

 

「いや、一応でも貴方を知っているし、これでも少しは信用してる、けど―」

 

『大丈夫だよ、してあるからね、検査を、いつもの三幹部がね』

 

「あ、それなら大安心だね~・・・ん? でもこの時期に渡すなんて何?」

 

『粗品だよ、ただの、ね 感謝してるんだよ、これでもね、彼女に』

 

「クリスさんには相当毛嫌いされてますけどね」

 

『仕方ないよ、アレぐらいは、むしろ好都合だよ、それぐらい』

 

「でもさ~なんでクリスちゃんにあんなに毛嫌いされてんの?

いや、普通に感覚が誰とも会わないのは分かるけどさ~」

 

「そう言えば・・・なんで?」

 

『ソレを言えば、キチンと渡して貰えるのかい?』

 

「いや言わなくてもちゃんと渡すよ、僕達のする事は中継であり、世界平和でもあるからね。

彼女を怒らせる事はやりたくはない・・・でもセレナさんはあまり気にしてないけど、クリスさんがあそこまで毛嫌いする理由が読めないんだよね」

 

『いずれ分かるさ、僕が言わなくてもね、それでは頼んだよ』

 

「あ”切れた!」

 

 

それと同時に黒電話が塵になって消えた、それと同時に何かが書き足された封筒がもう一枚現れていた。

 

 

「・・・月読、調の生誕日・・・?」

 

「え? 調ちゃんの誕生日・・・って、あっ! 今日何日ですか!」

 

「えっと、12日だけど」

 

「後四日間だけか~、だけど良かった・・・こっちのセレナちゃんはそれを知ってたんだ」

 

「あ~、誕生日に墓参りね~・・・あれ、セレナちゃんって墓作ってあったっけ?」

 

「いや、まだだったはず、多分買い出しどうので何かすると思うけど―」

 

「だったら!」

 

 

 そこから響さんの動きは速かった。

今の時間セレナさんの家には誰も居ない、が、いやだからこそ彼女は色々やろうとしてるんだろうな。

 と、いきなりで弦十郎司令まで呼び出されたらしい・・・なんだろう、なんか嫌な予感・・・?

 

 

「封筒も響ちゃんがもってっちゃったし、私たちはこっちで色々やろっか?」

 

「だね、まぁ、封筒を渡すという目的は響さんがやってくれるだろうし、気にしなくても、良いよね?」

 

「渡しそびれてたら後で渡しに行けばいいから良いんじゃないの~」

 

 

 後知らな~い、そう言って猫たちと遊びだした白ネコミミメイド少女、それを溜息ながら見守る店主は、【バレンタインどうしよ】などと考えながら今後を見守る事にした―

 

 

 

 

 

―――――――

 

 

―――時が経ち―――

 

 

―――――――

 

 

―2月16日―

 

 

・・・とうとうこの日が来た・・・か・・・

 いつもこんな時に思う事は、大切な日を一緒に過ごせなくてごめんって思う事ばかり、あの子達ならそんな事気にしなくてもって言うんでしょうけど、それでも、私が私を許せない・・・

 ごめん、守れなくて、ごめん

 

 

「・・・調ちゃん、ようやく、落ち着けるところが出来たよ・・・」

 

 

 ・・・気が付いたら家に墓が作られていたのだけど、あの司令に聞いたら、これをしようって言ったのがあの立花って言う事らしい、なんでもあっちのクリスは仏壇を司令に運ばせたことがあるだとか。

 まぁ、一応感謝はしておくことにしよう・・・

 

 

「お姉様、これを・・・」

 

「えぇ、ありがとう、クリス」

 

 

墓前に備えるものとして誕生花はおかしいと思われるでしょうけど、わたしにとってこれは彼女を、皆を思い出す為の楔・・・大切な、思い出の花、だから・・・

 

 

「【セントポーリア】・・・小さな、愛ですか・・・」

 

「・・・誕生日にこんな花ぐらいしか渡せないのは、本当はもっと違う形のモノを送りたかったのだけど・・・」

 

「この花の様な方だったんですね・・・」

 

「ええ・・・小さくて、ピンクを基調としたワンピースが良く似合ってた・・・

ギアも纏えて、適性があって・・・だから・・・」

 

「・・・お姉様、その封筒の中身って・・・」

 

「・・・・・・【聖遺物、シュルシャガナの欠片】・・・皮肉が過ぎるでしょ」

 

「供えるには、少し・・・」

 

「ううん、彼女が纏えたシンフォギアが、このシュルシャガナだったの・・・それを最後に―」

 

「亡くなってしまったんですね・・・」

 

「えぇ、だから、これも供えて・・・」

 

 

 

 家の庭に備えられた骨も入っていない墓前に静かに祈りを捧げる・・・

あの頃、小さい私の時に、私よりもまだ幼い二人の両手と両足を見つけて絶望に染まっていたけれど、それがあって今のわたしが出来て・・・だから、どうか―

 

 

「待っていて、調、切歌、マリア姉さん・・・絶対、仇は討つから・・・

だから、見守っていて・・・こんな私は、セレナじゃないって、貴女は言うかもしれないけど・・・

でも、でもね、調ちゃん、わたし・・・わたしね・・・」

 

 

 静かに、だけどすすり泣くような声と共に言葉は途切れ、風が舞う中に呟きは消えていく・・・

涙は確かに有って・・・だから―

 

 

「・・・ぅん、そろそろ、行くね・・・また参りに来るから、待っててね、皆

それと、誕生日、おめでとう、調ちゃん、健気な姿には私も背中を押されたから、だから前に進むよ」

 

 

必ず、アイツを、ネフィリムを殺すから・・・だから―

その時に、また話しあいましょう・・・

 

 

 

 

 

 

 

―――――――

 

 

 

 

 

調の誕生日(墓参り)End 

 

 

 

現状いまの文字数で良い? (七千~一万程

  • そのままのペースで?
  • もう少し減らして
  • 読み足りない?
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