いつもどおり本編に掛かりそうであんまりかからない、そして祝福感の無い本編です、はいすいません、マリアさん重要かと思われると思うんだけど、なんか扱いづらいです、あの人・・・
・・・本編は何とか突っ切ります・・・こっち書いてて本編進んでないや、ごめん
では
姉さん、何度目かの、夏が来たよ・・・
誰にともなく一人愚痴を吐く、気がつけばあれから沢山の事が起きていた。でもそれと一緒に大切なものが出来ていて・・・でも、それはきっと、私がわたしである意味なんだよね、きっと―――
こんな風に、気を張らずに話し合えるのは、こうして姉さんと向き合える時だけ・・・忘れきれなかったあの頃の優しいわたしで居られる瞬間。
あのときには、切歌ちゃんが居て、調ちゃんが居て、優しいウェル博士が居て、マムも居て・・・姉さんも居て、辛かったけど、一緒に笑いあえる時が何よりも愛しくて、守りたくて・・・けど・・・
「お姉さま、隣、よろしいですか?」
「クリス、えぇ、きっと姉さんも喜んでくれるから」
姉さん、わたしの一番大切で、私の恋人・・・雪音 クリスよ
ふふ、姉さん、今おかしいって思ったかしらね、でもね、コレはホント、私は、もう男を愛すことは出来ない、呪いだの何かは関係ない。 これは、私のトラウマ・・・わたしが、私であるようになってしまった結果だから、だからね、姉さん、悲しまないで、静かに見守ってて。 大丈夫、私は、セレナは元気に生きていけるから。
今日は8月の7日・・・生来であれば、私の姉さん、マリア姉さんの誕生日で・・・でも、もうあの頃の騒がしい誕生日は・・・もう、来ないんだよね・・・
切歌ちゃんと調ちゃん、マムやウェル博士・・・他にも優しい人達と囲って祝う誕生日会・・・施設に居たときでも、絶望することがなかったのは、マム達のお陰・・・だけど、私のせいで・・・少しだけでも優しかった世界は、一瞬で、崩れて、いや、壊してしまった、私が、アガートラームを纏ってしまったから。
ウェルもマムも私のせいじゃないと言うけれど、わかる、嫌でも分かってしまう、だって、纒う前と後で雰囲気も、やっている試験実験も何もかも変わってしまった・・・でもその中での幸いといえば、姉さんを含めた数人に適合がある聖遺物が有った、という所だったかな・・・
もう大分と古い記憶、嬉しかったときも、辛いときも残っている悲しい記憶・・・
でも、今思えば、私は、あのときの悲しみをずっと引きずっているのか・・・やっぱり弱いな、私・・・
クリスはそんな私も私の強さだと言ってくれた、それは私の優しさであり強さだと。 でも、それは私の捨てたがっていた弱さ、でもクリスはその弱さも強さに変えているのは私らしさだからと言っていた、未だにその理由は良くわからないけれど、でも、クリスが居てくれるから、私は、私で居られるんだと思う。
さて、今日は墓参りだけじゃないから、また話すことがあるからもう少ししたらまた来るよ それじゃ少し行ってきます。
―――――――
「行き、ましたか」
「ウェルさん・・・何もそこまで警戒して行かなくても良かったのでは?」
草木に紛れて姿を隠していたウェルと翔季が墓の前で一礼、そして気にすることなく墓を掃除し始める二人
「ウェルさん、本当に何も言わずにやっていてよかったのですか?
今の彼女なら訳さえ言えば許してくれそうだと思うのですが」
「それではダメなんです、僕も人一倍言えないことが多い質ですから、せめてもの償い、というわけではないですが、唯一残った彼女たちの遺物・・・せめて安らかに眠ってくれることを願っての・・・祈り、と言うやつですかね・・・すいません、うまく言えなくて」
「いえ、ウェルさんのやりたいことは分かっているつもりです。
ですけど、それは後で痛手になることは―――」
「当然分かっています、ですが、彼女たちを助けられなかった僕にとっての償いみたいなものです。
これだけでは償いにはならないことぐらいよく分かっていますが・・・やらなければ」
「自分を否定しているみたい、ですか?」
「ははっ、まぁ、そうですね・・・彼女たちを絶対助けると言っておきながら何も出来なかったんですからね・・・本当、無力な自分が嫌になりますよ」
「・・・貴方は、無力なんかじゃ・・・」
「そんな無理にフォローしなくても結構ですよ、僕のことは僕が一番わかっていますから。
といっても、やっぱり心苦しさは、変わりませんね・・・時々思うんですよ、僕も貴方達のような力があったらなと・・・なんて、妄言が過ぎますよね」
それは・・・、そこまで言って一旦会話が途切れた、ウェルの顔がそれ以上の言及を拒んだようだったから、それ以上の言い回しは鼬ごっこになると判断したから。
・・・でもこんな事しててセレナさんたちに気づかれないはずが無いと思うけど・・・
「気づかれたって構いませんよ、それに彼女の事です、誰が置いていったかなんてすぐに分かりますよ」
「ウェルさん・・・」
「ふぅ、僕が言うのもアレですが少々情が入り過ぎでは有りませんか? 翔希さん
第一、あなた方は―――」
この世界の民ではないから、関係は、あまりないのでしょう?
・・・確かにそうだ、それは事実、現に此方の世界に来て早五年、その間僕はこの世界で動きやすいように様々な事を成してきた、まずは周りの人たちにとりいって自分というものをアピールしたり、まぁその最たるものがあの猫喫茶なわけだが。
「それでも、僕たちにはこの世界で生きた義理がある、活かすために生きる、それじゃ理由にならないかな?」
「いえ、此方も口が悪かったみたいですみません。
確かに、あなた方が居てくれたからこそセレナさんは本当の意味での残虐を体現しないでくれているのが分かります、それは分かっていますが・・・」
「彼女たちの心の闇を払いたかった・・・かな?」
「ふふっ、無力なのに傲慢ですよね。 僕には科学でしか彼女たちの役に立てないというのに」
「いえ、無力でも、傲慢でいいんじゃないですか? むしろその貪欲さに救われている人は少なくとも居るはずです・・・彼女たちもきっと」
「本人に確認してもきっと答えてくれはしないでしょうがね・・・さて」
掃除を終わらせ、ロウソクに火を付けて一礼して参って行く、せめて安らかに、その思いはきっと誰より・・・そうだ、一つウェルさんには聞いておきたいことが有った。
「聞きたいことは分かりますよ、彼女の、マリアの遺品についてですよね」
「その言い方だと、何かしらあるように聞こえますけど・・・」
道具をひとまとめにして帰ろうとしている背中で彼は首を横に振り、悲しげな表情をこちらに向けて申し訳無さそうに一言
「何も、なかったのですよ・・・そう、なにも・・・今供えたカケラ、それだけが、彼女の残した最後の遺物・・・だけれど、恐らくセレナさんなら、聖遺物にでも変えてくれるかもしれません」
本来線香を入れる穴に布がグルグル巻きにされた妙なモノが入っている・・・その大きさから小さい子供の指ぐらいの大きさだと判断できるが、実際は違うかもしれない、だけど彼の言葉からそれがセレナさんの姉君であるマリア・カデンツァヴナ・イヴのものである事を偽りなく表していて、僕にはその言葉を信じるしか無い・・・いや、本来であれば部外者である僕に彼はココまでの事を話してくれているのだから、僕は彼の言葉を信じよう、僕は、事の成り行きを見守るかちょっかいを出すぐらいなもの、それだけしか、出来はしないのだから。
「さ、行きますよ。 あんまり遅いと彼女たちに気づかれてしまいますから」
「あ、はい・・・後で行きますので先行っていてください」
「そうですか、ではまた後で」
・・・やっぱり、彼は掴みどころのないと言うか、自分を卑下しすぎているというのか・・・英雄志望だったと聞いていたけど、そんな気配はカケラもない、それどころかセレナさんに過剰なまでに肩入れして、いや、彼もF.I.Sの研究者だと言っていたから当然といえば当然、か?
それでも、子供たちに優しくしすぎて彼自身立場がなくなってしまって今ではフリーの科学者らしい、まぁ今は二課で雇っている状態だから待遇は良いらしい・・・?
それはともかく、入っているこれをサーチ掛けてデータだけは持っておいておかないと、ね・・・っとそろそろ帰ってきそうだからそろそろ店に戻ろうか、マリアさん、どうか、彼女たちを見守っていてくださいね。
――――――――――
「・・・ウェル・・・きていたのね・・・ゆっくりしていけば良かったのに」
「あの人も忙しいそうなのでそこまで時間はなかったのかと・・・? これは?」
「・・・全く、私が気付いていなかったとでも? ウェルも甘いわね・・・
姉さん・・・」
「姉さま、コレは・・・?」
備えてあった【ソレ】を中身を確認することなく自分のストールの中に入れ込み保管する。 まるで誰に持っ見せたくないかのように、自分だけはそれが分かっているかのように。
だがウェルは言っていた、セレナであればそれは力に変わる素養を持っていると・・・
「気にしなくていいわ、きっと、私が落ち着いてから渡すつもりのものだったのでしょうし・・・それに」
「・・・」
「いえ、なんでも無いわ・・・さて、そろそろ家に入りましょう、クリスのキレイな肌が焼けてしまわない内に―」
「それは姉様も一緒ですよ・・・お姉様のお姉さん、どうか、ゆっくりと休んでいてください、姉様は、私が護りますから・・・」
小さい言の葉、聞こえてはいるけどあえて何も言わない、それは互いに守ると誓った私達の揺るがない本当の【約束】、私はクリスを護り、クリスは私を守る、そのために力を、何者をもに負けはしない力を、大悪を得た・・・その結果が【呪い】だっただけ
ま、こういう小さな場所であるなら、少しくらい、幸せを感じても、いいよね・・・?
―――――――――
「色々なお花で彩ってありますね・・・コレは、誕生花、でしょうか?」
「多分そうですね・・・だいぶ前に注文していたみたいで・・・確か、【カルミア】だったかな、花言葉は・・・」
―――神秘的思い出―――
「ですがそれだけではないような・・・この赤い花は・・・」
「柘榴(ざくろ)・・・自分に対する皮肉を込めているんでしょうか」
「どういうことですか?」
「身が多くついているものを意図して買ってきていることを考えると、意味は【愚かしい】・・・自分を世界の愚者と言っているようなものです」
「それは・・・いえ、それを言うなら僕が最も愚かしい者ですよ、彼女はそうじゃ・・・」
「いや、ここに居るもの皆愚か者だよ、僕だってそうだ・・・守れると分かっていてそれをしなかった、弦十郎さんだってやれるのに自分の立場で人を守ることが出来なかった・・・結局皆、この柘榴が示すように愚かだったんだ」
「セレナさん達は、どうしてそれを・・・?」
「恐らくですが、それを一番知っているのは・・・クリスさん、だと思ったんですが・・・その前にウェルさんに一つ聞いていいですか?」
「何でしょう?」
「セレナさんの初期のアガートラームの状態を聞いても?」
「今更な話ですね」
「ははっ、ほんとに今更でごめん」
「でも良いですよ、昔ばなしほど良いものも有りませんからね・・・でも初期起動したときは、銀色じゃなかったんです・・・あれは、虹彩色に彩られた百合の花・・・だったかと、その後の起動ではその時の色はなかったんです・・・あの虹色は、未だに何だったのか謎のまま、私は研究部から切られてしまったのでそれ以上は知らないんです・・・その後再開したのは例の研究施設がネフィリムに食われて二年後位した後だったと思います、それまで生きているとすら思っていませんでしたが・・・あんなになっていても、無事で本当に良かったと最初は思っていた・・・のですが」
「その色が黒く染まり、有り得ない程の復讐鬼になってしまった、かな?」
「はい、ですが原因は分かってます・・・それでも、人を殺すほどだとは思えなくて、彼女がわたしの目の前で人を殺す瞬間を見たときは正直自分を疑ったぐらいですよ、あんな誰からも愛されるほどの聖女が今や残虐な殺人鬼にまで変化してしまったんですから・・・」
「でも、それはウェルさんのせいじゃないです。 そこだけは―」
「いえ、そういうフォローはもう十分です。 結局は彼女を深淵から救ってあげられなかった僕の失態ですから、それに、彼女を助けたパヴァリアの方たちには感謝しませんと、大量の犠牲を出しながらも彼女を普通に話せる【人】としてくれたのですから」
「ウェルさん・・・」
「っと、余計なことを話しすぎましたね、せっかくのマリアの誕生日にする話じゃなかったです、すいません」
「いえ、僕も色々聞けてよかったです。 そうですね、もうお昼なので家に来てください、F.I.Sでのことを色々聞きたいですし」
「いいですよ、今日は話し明かして行きましょうか」
「・・・酒は出ませんよ?」
「下戸なので要りませんよ」
「ははっ、それじゃ、行きますか」
――――――
そうして、時刻は夜、もうまもなく日が変わろうとしていた時刻―――
一人タバコを咥えベランダから夜空を見上げ、布にくるまれている【それ】をじっと見つめ、何かを決したようにため息を吐き少しずつ開いていく。
大きさ的に指が入ってそうな大きさだが、持った感じは硬い、プラスチック・・・のような感じ、詳しくは分からない、けど、もう居ない姉さんの為の、ううん、姉さんの、遺品・・・だと思う。
・・・中から出てきたのは黒い円筒状の小道具、見た目的には口紅のように感じるが、よく見ると幾何学な模様が散りばめられていて、何かを成すための道具だと思うが、メインにしている戦闘用では無いと思い、少し魔力、及び呪いを込めて見る。
姉さんは魔力とかは知らないけど、フォニックゲインについては色々知ることが出来ていたみたいだから、コレにも、何かしら力があるのか・・・?
「なに、これ・・・?」
違和感のあまり口から無意識に言葉が漏れた、何せ姉が亡くなってから早五年以上経っているのに、その姉からの贈り物と思えるこの道具は、少しの力で何かを感じ取ったのか、可変して何かを映し出すカメラのように変化して正面の何もない空間にある映像を映し出した。
「え・・・姉・・・さん?」
場所はどこだろう、緑が栄えて、大好きだった花畑の景色が見える、でも、わたしはそんな景色を・・・ううん、多分、知っている、だけど・・・
・・・あれは、いつ撮ったものだろう、姉さんの小ささから考えて多分10歳ぐらい・・・?
『これで、いい・・・のかな? 見えてる? ん~ いい、みたいだね?
よし、聞こえてるかな? セレナ あたしよ、マリアよ』
小さな姉さんがカメラを調整しながら周りの景色を楽しそうに映し出している・・・姉さん、本当に楽しそう・・・
『―――いつか、こんな景色をセレナと一緒に気兼ねなく見られることを神に祈りましょ―――』
姉さん・・・私は、わたしは・・・
『|だから、いつか目覚めたときは、みんなで一緒に遊びましょ?《・・・・・・・・・・・・・》』
えっ!? 姉さん、何を言って・・・!??
『マリア~そろそろ良いデスか?』
『そろそろ帰らないと怒られちゃう』
『あ、ごめんなさい、切歌、調 ・・・それじゃ、もし目が覚めたら、また皆で―――』
映像がここで途切れた・・・? まだなにか入ってる・・・?
映像の場所的には研究施設みたい・・・だけど、火の気が立ち上ってる感じだと・・・ネフィリムが目覚めたときの・・・?
『セレナ・・・もしこれを貴女が見ているのなら、私はもうこの世界には居ないという証なのでしょうね・・・でもこれだけは言わせて、どうか、生きることを諦めないで・・・そして、どうか
どうか、幸せを―――』
ここで映像にノイズが走りしばらくノイズが鳴ったあと、最後の記録映像が流れた―
完全に倒壊したあとのF.I.Sが見えている、だけど、この記録は・・・?
『さい・・・ご・・・に・・・これ・・・を・・・わた・・・さい・・・あいの・・・妹・・・に・・・おね、g・・・』
最後に白いズボンと白衣が映っていたがそれが誰か分からなかったが、研究者の誰かだというのは分かった、そしてこれを持っていたのがウェル・・・じゃあ最後に写ったのは、彼?
でも、それじゃあ辻褄が・・・あれ、だとすると私の記憶のほうがおかしい・・・の?
「? 割れた・・・? いや、何か入り込んでたの・・・? これ・・・シンフォギアのペンダント・・・? まさか、ガングニール・・・?」
筒の上部が開きそこから赤色のペンダントが露出している、見た感じは間違いなく私達が扱っているギアペンダントで間違いはない、だけど、問題はこれに入っているものが何なのか・・・ガングニールであったならばあの時に割れて扱えなくなっているはず、シュルシャガナもイガリマだって、唯一私を救ったアガートラームだけが、未だ可動し続けている、私の歌で・・・ううん、私の呪いで動かしている。
・・・波乱の誕生日になったわね・・・ウェルが、しってるのか・・・何か・・・
「姉様・・・それは・・・」
「何かわからないけれど、でも、きっと・・・」
姉さんが、私を幸せにしたくて残した最後の贈り物・・・姉さんに贈る物以上に、大切な気持ちを貰った気がする・・・私は・・・
「進む道は確かに違えたのかもしれない・・・けど・・・」
「わたし達は歩み続けます、たとえそれが真っ黒に染まった世界だとしても・・・わたしは姉様と一緒にどこまででも・・・」
もう振り返らない、過去は、もう見れないから・・・だから、行くね、姉さん・・・
だから、これから先を全速力でいくよ、私は、もうわたしじゃなくなってしまっているから・・・だから――――
この終わらない戦いを・・・今度こそ終わらせるから・・・それまで待っててね、マリア姉さん――
現状いまの文字数で良い? (七千~一万程
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そのままのペースで?
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もう少し減らして
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読み足りない?