「なんか引っ掛かるんだよね、今回の異変…なんであの魔女が過去の異変を模倣しているんだか…」
何故異変の主犯が過去の異変を知っているのか…元々ここ(幻想郷)の住民でもないのに…
ずっとその事で引っ掛かっている。確実に何かがおかしい。
「さっきから嫌な予感しかしないわ。」
「もう、やめてよ。霊夢が言うと本当にそうなりそうだから。そういえば冥界に行ってきたのよね?どうだった?」
「西行妖が満開だったわ。偽物だったけどね。」
「その異変って、本家の方は幽々子と妖夢が春を集めてたから起きたものだったのよね?それも満開まではいかなかった。」
「そうね、ん?」
そうか、そういうことだったのか!これで全てつながったわ!
「紫、良いニュースと悪いニュースがあるわ。」
「何々?悪い方から聴こうかしら?」
「これ真面目な話なんですよね?」
「華扇は黙ってて。そうね、悪いニュースから言うと、私の偽物が作られた可能性が高いわ。」
「わぁお、それは洒落にならないわね。ルールが無ければ貴女に勝てる者はいないものね。例え貴女でも貴女には勝てないわね。」
「負けることもないけどね。で、良いニュースは、例の魔女が何故過去の異変と同じような異変を起こしたか分かったってことよ。簡単に言えば単純に強い力を摸倣して描いたのよ。過去の異変と同じことが起きたのは偶然。だから西行妖は満開なのに妖夢たちの偽物はいなかったんだわ。」
「アレ?これって西行妖が作るアイテム…」
「え?なんで残ってるの?」
私たちは今、温泉に来ている…筈なんだが…
「湯煙が酷すぎてなんも見えんぞい!温泉は沸騰しとるし、これじゃ温泉卵じゃなくて茹で卵ぞい!」
なんで生卵持ち歩いているんだよ…
「魔理沙ー暑いんだけど?冷やしていーいー?」
「死ぬからやめろ。」
湯気が立ち込めているということは水が空気中に限界を超えて浮いているということだ。分かりやすく言えば霧雨みたいなものだ。その状態で冷やしてみろ。
「例のトリアタマの偽物は倒した筈なんだよな?」
「いや、私の勘だがもう一体別の場所に隠れている筈なんだ。」
「そういうことは先に言うぞい!ん…?」
「どうしたデデデ大王?」
「湯気でよく見えないんだが、温泉に紙が浮いとるぞい。」
絵筆で掬おうとすると、そこから破れ、温泉に溶けてしまった。なんだこれ?
「結局温泉にはなんもいなかったな。でも間欠泉の異常は治ってないし…」
「湯気のせいで服がびしょ濡れぞい!」
「帰りに服でも借りるか。
チルノ、もう帰っていいぜ。また呼ぶかも知れんがな。」
何故桜のアイテムが残っているのか、疑問なんだけど…
「あ…消えちゃった…」
「時間差で消えるものなのかしら?」
神社の近くにある『背中の扉』から隠岐奈が出てきた。
「そうじゃないみたいよ。」