Buel Hills(ブエルヒルズ)
無縁塚、そこは人間どころか妖怪にとっても危険な場所で何が起こるかわからない。本来交わる筈の無い結界が交じり合うため、普通じゃあり得ないことが起こりえるのだ。僕はよく無縁塚に来るのだが、その際は万全の準備をしてから来る。異変は未だ解決していないが、無縁塚を探索する分には問題ないだろう。そう甘い考えでいた。
だが、無縁塚が真っ青に燃えるなんて誰が予想できただろう?これはただ燃えてるだけじゃない。無縁塚の異常性が原因の発火でもない。それだけは確かだ。今回の異変と関係があるのかもしれない。危険なのは分かっていたが僕は好奇心に駆られ、無縁塚を進もうとした。しかし一歩踏み出したところで本能的に後退った。あまりに熱すぎる。それもただ熱いだけじゃない。何か恐ろしいものがそこにいる。さっきまでの好奇心より恐怖が勝っているのが何よりの証拠だ。新種の妖怪だろうか…?それとも…
僕はこの事を伝えに博麗神社へ向かった。
「よう、香霖。お前の方からこっちに来るなんて珍しいな。明日は嵐か?」
そんなことで嵐になるわけがないが、僕はあえてその事は無視した。
「実は無縁塚が燃えているんだ。」
「はぁ?なんでそんなところが燃えているんだよ?」
「僕もよくわからない。あまりにも熱くて耐えられなかったんだ。それに何かの気配を感じたんだ。今回の異変と関係あるかどうかは知らないけど、あのままでは困るからね。それとどういうわけか炎が青いんだ。」
炎が青くなる原因は様々だ。温度が高いと青くなりやすいが、燃えている物によっても青くなることがある。また、妖怪が出す炎も青いことが多い。
「なるほどわかったぜ。青い炎ってのも見てみたいし、とりあえずチルノ連れて行ってみるしかないか。」
「気を付けた方がいい。何があるかわからないからな。」
そう警告をしたが、魔理沙はカービィたちを連れて凄まじい速度でどこかへ向かってしまった。
大丈夫だろうか?
「無縁塚が青く燃えている、ねぇ…無縁塚周辺の結界が絵画になる前の物と混ざってるみたいだわ。炎の色は結界の矛盾による偶然みたいよ。でも何か危ないものがそこに居るのは事実ね。」
なるほど、そういうことだったのか。
「ところで、魔理沙は大丈夫だろうか…」
「さぁ?私じゃ何をしてもどうにもできないことを彼女がやるんだからどうなるかわからないわ。」
だからこの少女は苦手だ。妙に自信のある笑顔である。しかし僕も今は魔理沙の無事を祈ることしかできない。
「あれ?霊夢は行かないのかい?異変解決は君の仕事じゃないのか?」
「行きたくても足手まといになるだけだわ。絵筆は1本しかないもの。今回の異変はあれがないとまともに戦えないからね。それに魔理沙には強力なサポートが2人もついてるし、これ以上増えても逆に戦い難くなるだけだわ。」
僕はあの異変と関係があるとは断言してないんだが…恐らくそこは彼女の勘だろう。
しかしあの絵筆はカービィを導くための道具だ。それをまるで武器みたいに…いや、カービィの道を遮る邪魔者を排除することもその用途の内って訳なのか?ますます謎が多い絵筆だ。