The Grimoire of Kirby   作:ぽよい

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カービィの属性:実は星のカービィシリーズでは属性設定がなされている作品がある。カービィシリーズでは主に無、斬ゲキ(刃)、炎、氷、水、電気、打ゲキ(押しつぶし)属性がある。また、作品は限定されるが、はかい、風、絵の具属性もある。それぞれに対応するギミックが存在し、敵には属性に対して耐性や弱点を持つものもいる。
無属性は基本的になにもない。
斬ゲキはヒモや草を斬る。
炎は氷や金属を溶かし、草や導火線を燃やす。
氷は水を凍らせ炎を消す。
水は炎を消し電気を漏電させる。
電気は水や金属に通電し、機械系の敵にも強い。
打ゲキはクイを打ち込む。


最強ルール「スペルカード」

私たちは無縁塚に向かっている最中だ。というかもうほぼ目の前、本当に青い炎が広がっている。

 

「異変の犯人、見つけました!」

 

突如目の前に早苗が現れる。御祓棒で私を指して敵意を剥き出しにしているあたり、私を犯人だと思っているようだ。そういえば早苗って何気に初登場だな。出落ちフラグが見えるぜ。さっさとへし折ることになるだろうから、へし折る必要はないな。

 

「おいおいなんだ?例の魔女でも見つけたのか?」

 

「犯人は貴方です!その絵筆が何よりの証拠!さっさと幻想郷を元に戻してください!あっちは寒いんですよ!困っているんです!」

 

やはりへし折ることになりそうだ。というか一瞬可哀想な早苗のをへし折ることも検討したがそもそもこの場合のへし折り方なんて思い付かないぜ。

 

「どうするぞいアイツ?ブッ飛ばすか?」

 

「流石にそれはマズい。今までとは違ってこっちのヤツと戦うんだから。ルールは守らないとな。」

 

そう、ここにはスペルカードルールが存在する。霊夢が戦いで無敵にならないのもスペルカードルールで異変を解決しているからである。もしこれがなければ霊夢が夢想で無双しかねないからな。

 

「なんか寒いぞい。」

 

「わりぃ、寒いことばかり考えてた。」

 

カクカクシカジカ

 

スペルカードルールについてひと通り説明した。偽物のチルノとカービィ以外は内容を理解した様子である。

 

「はへ?あたい全然わかんない。」

 

「ぽよっ!」

 

「大体内容は分かったが、実際に見てみんとなぁ…」

 

「そうだな、美しい弾幕を撃ち合って戦うってものがイメージがつかない。」

 

「ちょっと!私を置いてかないでください!」

 

「私は犯人じゃないんだがな、丁度いいしサンドバッグになって貰うぜ。」

 

私が早苗に負けることはない。新しいスペルカードがあるからな。使ったこと無いけど。ぶっちゃけどうなるか知らんけど。

 

「喰らえ!星符『星のカービィ』」

 

対戦前にささっと書いたスペルカードを提示する。

 

「初っ端からスペルカード!?」

 

星符『星のカービィ』はカービィと絵筆を用いて相手をカービィでボコボコに千本ノックする弾幕だ。わりと相手を直接狙い続けても絵筆がきらびやかに飾ってくれる。しかも描いたラインは相手の進路を妨害する。端から見ればマスタースパークより厄介で芸術的なのかもしれない。カービィは軽いのにぶつけるだけで結構な威力になるから“カービィ弾”をまともに何度も喰らえばどうなるかはわかんない今さっき思い付いた“新しいスペルカード”だ。ま、死にはしないだろう。

私のコントロールが良かったのか、“カービィ弾”は何度も命中、早苗は満身創痍だ。一応お互い5枚のスペルカードで戦うことにしたのだが、まさか相手に1枚も使わせずに終わるとは…

 

「弾幕はパワーっつっても、本気出しすぎてしまったぜ…」

 

「なるほど相手が弱すぎて参考にならんぞい。」

 

「ま、まぁ、弾幕は派手で良かったんじゃないか…?一方的過ぎだが…」

 

「ポヨッポヨッ」

 

いや、早苗が弱すぎたんじゃなくてカービィが一方的に強すぎるだけだ。確かにコントロールは私だが、早苗がマスタースパークをまともに喰らってもこんなすぐ満身創痍にはならない。こりゃ自重しなきゃいけないスペルカードかもしれないな。カービィは楽しそうにしていたが…


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