The Grimoire of Kirby   作:ぽよい

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サッカー:幻想郷で大流行したことがある外の世界の試合。一定の人数で2つのチームに分かれ、ボールを運びながら相手の陣地に攻め要り、ゴールと呼ばれるエリアにボールを入れれば得点が入る。ただし、ボールを手で触れてはいけないため、足で蹴ったり、頭で突き飛ばしながら仲間と協力してボールを運ぶことになる。また、相手を直接突き飛ばしたり引き寄せたりすることなどはルール違反である。ゴールを守る手段として、各チームで予め決められた1人のみ、ゴール前の一部の陣地のみ手でボールに触れることが許される。


第六章 真のやすらぎ
Magica Mushroom(マギカマッシュルーム)


魔法の森は相変わらず秋の夕方の景色だ。再思の道はよくわかんなかったな。血(赤黒い絵の具かなにか)で汚れた暗い背景に不気味なぐらい目立つ彼岸花、そして死体の山と気持ち悪くて仕方がなかった。

 

「あの、この辺に再思の道ってありませんでした?」

 

屋台を引いた男性がいきなり私に話しかけてくる。

 

「あったぜ。さっきまでな。」

 

「さっきまで、というと?」

 

「消えたんだ。異変のせいでな。」

 

「そうですか…あそこに住んでいる妖怪達は無事ですかね?」

 

「多分無事だぜ。一時的に別世界に閉じ込められただけだ。異変が解決すればもとに戻る。」

 

あそこは絵画の世界ではなくなってしまった。言い換えればあそこだけ異変が解決しているということだ。つまり幻想郷全体の異変が解決すれば、道が繋がるということだ。

 

「それで、お前は誰だ。ここで何やってるんだ?」

 

「僕ですか。僕は名もない妖怪(ただの雑魚妖怪)ですよ。巫女さんが覚えているかは知らないけど一度コテンパンにされてます。今は人妖向けに屋台を出して歩き回っててね。」

 

デデデ大王が割り込んで入る。

 

「屋台っていうとラーメンでもあるのかぞい?」

 

「ありますよ。外の世界の人間に教えて貰ったとっておきのラーメンがね。」

 

「おおそうか、一番デカいのをたのむぞい!」

 

「おいちょっと待てデデデ大王!私はそこまでお金持ってないぞ!」

 

「いいですよツケで。貴方達異変解決の旅をしているんでしょ?解決してくれればそれでチャラにします。あそこには常連さんもいますし。5人前でいいですかね?」

 

「そういうことなら、6人前で。」

 

「はい、少々お待ち。」

 

そういうと彼はラーメンを作りながら語りだした。

 

「このラーメンはね、二年半ほど前の、再思の道で見つけた人間に教えて貰ってね。大抵再思の道に来た外の世界の人間はそこに住む妖怪の餌になるんだけど。まあ、僕も最初は彼を食べようとしたんだけど、何か食べさせてくれって言われて、ちょうど屋台を引いてたからラーメンを食べさせてあげたんだ。でもヤケに不満そうにしててね、話を聞いてみたら彼は元ラーメン屋だったらしいんだ。で、僕は彼の元で修行を続けたわけ。そういってもあれから2年ほどで寿命を迎えてね、今はあのお墓で安らかに眠っているよ。で、その自慢のラーメンがこれだ!」

 

目の前に置かれた丼には大量の野菜と肉が山になっていた。チルノは出されて早々目をキラキラさせながらむさぼり始めるが、デデデ大王とメタナイトの目が死んでる。これは自分の知っているラーメンじゃないと語っているようだった。というか前々から気になっていたが彼らの星の食文化って似てる?ちょっと気になるな。因みにだが、カービィは一口で終わってしまった。パチュリーは一口だけ食べて、カービィに押し付けてしまった。むきゅっ!

 

「な、なぁ。お前らの星のラーメンってどんなのだ?」

 

「え、えっと、だな、黄色い麺がスープに入ってて、メンマとかチャーシューが乗っていることもあるな。」

 

どうやら食文化に関しては似ているようだ。

 

「お前らの星のラーメンはこんなんなのかぞい?」

 

「いや、まぁ、実を言うと私も想像してた物と違うが…外の世界の文化っていうなら納得だな。」

 

「それでいいのかぞい?というか外の世界って…」

 

そういえば話していなかったな。私は目の前のラーメンにがっつきながら軽く説明した。このラーメン、まだ麺にたどり着けていないがなかなかウマい。野菜だけでもいける。

 

「簡単に言えばここは結界の内側で、その外とは違う文化があるんだ。何かしらの理由で外の世界から人や物が来ることもあるし、外の世界で失われたものはここで保護されることもあるんだ。」

 

カービィが物欲しそうにこちらを見ているが、もう少し食べたいので無視だ。ようやく麺にありつけたところだし。

 

「そうか。しかしこのラーメン、なかなかウマイぞい。ラーメンとは思えんがな…」

 

「うむ、これなら何杯でもいけそうだ。」

 

おいメタナイト、お前のどこにその量が入るんだよ。もう完食してんじゃねーか。

 

「いやー、美味しく食べていただけて、僕も師匠の元で頑張った甲斐があったよ。でもまぁ、いきなり一番デカいのを食べる客は初めてだけどね、いい食いっぷりだ。一応普通のもあるんだけどね。」

 

なんで私の分はそうしてくれなかったと言いたかったが、美味しかったのでいつの間にか完食してスープすら無くなっていた。あの量、よく私の腹に収まったな…食べ残しを期待してたカービィが半ベソだ…

 

「あ、あの…もう一杯用意しましょうか?」

 

カービィの存在に気が付いた彼はそういってまた麺を取り出した。ちゃんとカービィは一杯…いや二杯食べたぞ!と言ってやりたいが、このままではカービィが泣き出しそうなのでお言葉に甘えることにした。申し訳ない。

チルノは熱いラーメンに苦戦してフーフーしている。猫舌なのか…

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