Ocltmarine Zone(オカルタマリンゾーン)
あれ?ちょっと待て。神子の仙界ってどうやって入るんだっけ?あの時は解放されていたけど…
そもそも仙界には異変の影響があるんだっけ?あ、それは華扇の件からしてあるのか。
大事なことを忘れて飛ばしていたが、何故か太陽が描かれた方向に額縁が見えてきた。気になったのでそのまま突っ込むことに…
気が付いたら仙界にいた。目の前には神霊廟があるのだが…背景はめちゃくちゃだ。絵画にされてからあちこちを見て回ってきたが、それらの絵画を寄せ集めて切り貼りし、新しい絵を描いたような、そんな見た目である。私の回りには多くの弟子達が集まっており、やたら空気が重い気がする。後ろにはあの時と同じ額縁がある。
「やっと来おったか。待ちくたびれたぞ。」
「待ちくたびれたってどういうことだ?」
「奥に行けば分かる。急ぐのじゃ。」
言われるがままに奥へ進むと、道場で神子とその偽物が取っ組み合っていた。偽物の方が圧しているっぽい。
私はカービィを叩き起こし、絵筆を構えたところで気を喪ってしまった。
「あれ…ここは?何があったんだっけ?ていうか何で私はこんなところで寝ているんだ?」
目を覚ますと広い和室に敷かれたふかふかのお布団の上にいた。隣でカービィが眠っている。
やっと目覚めたかとばかりにデデデ大王とメタナイトが近寄って話し掛けてくる。
「なんぞい覚えとらんのか?すごい勢いで例の偽物をボコボコにしてたじゃないか。まるで死際の底力みたいな感じだったぞい。」
「神子から聞いた話だが、霊界トランス状態に入ってたとかなんとか。」
全く状況が理解できない。しかしこっそり集めていた神霊の力は抜けていたので事実だと思われる。
「気分はどうかしら?」
ちょうど部屋に神子が入ってきた。
「もう大丈夫だぜ。それよりなんだ?何があったんだ?」
「そうね、カービィの噂って知ってる?」
「詳しいことは知らんが、話題になってはいるな。」
「そう、カービィはね、天狗達の新聞で様々なデマが出回ったせいで妖怪化と神格化が同時に起きてるの。」
「妖怪として恐怖する人間と、神のように崇める人間が出てきたって訳か。」
「どこぞやの大天狗の新聞によると、妖怪を喰らう神的存在だとか、他人をまるで自分のように操るだとか書かれているようね。コピー能力ってのが、まるで他人をそのまま操るようにって大袈裟に尾ひれやらなんやらが付いた結果みたいよ。」
「まったく、はったりも良いところだぜ。」
「ま、まぁ、確かにそうぞい…」
「何でも喰らうし、能力次第では他人も操れなくはないが…まぁ、はったりで良いだろう…」
デデデ大王とメタナイトがトラウマを思い返したかのような表情をしているが無視でいいだろう。
「で、カービィはどんな能力を押し付けられたんだ?危険なのか?」
「そうね、簡単に言えば他人を操れる能力よ。まだ完全ではないからどうなるかわかんないけど。まあ、騒動が終われば元に戻るでしょうし、放置でいいんじゃないかしら。それよりもう片方の偽物にも気を付けてね。私と弟子達で小神霊が偽物に集まらないよう術を掛けているけどもう長くは持たないわ。」
なるほど、最後のアドバイスで本物の神子が偽物に負けそうになっていた理由がわかった。偽物が神霊を産み出すだけでなく、奪っていたのだ。少々最初の予想とは大分違ったが、間に合ってよかった。次は間に合うかわからないが…