この日は悪妻の日、ロープデー、婦人警官記念日、世界生命の日でもある。
月に連れていって貰うことになったのだが…
「おいおい、月の羽衣は満月じゃないと行けないんじゃないのか?そもそも夜空も見えないのに。てか今は夜なのか?」
異変の影響でそもそも本物の空が見えないのだ。時計を見る限りでは深夜2時のようだが、なんでこの時計は24時間表記じゃないんだよ畜生!
「その点なら大丈夫です。技術も進歩してますし、本物と偽物を繋いでいるので、あの山にある偽物の月を使えばこの羽衣でも月の都へ帰ることができます。というか異変のせいで幻想郷に新たな結界ができたせいで地上に降りる為に羽衣を改造するの大変だったんですからね。」
ん?新しい結界?元々幻想郷と月の都の行き来が比較的簡単なのは幻想郷と月の都が似た結界に囲まれているからだ。絵画を結界と言うならば、月も同じ状況ならば同じ結界に囲まれていることになる。つまり行き来するのに障害にはならないはずなのだ。
暫くして月に着くと、月人や玉兎がボロボロになって転がっていることを除けば普通の月の都の風景だった、絵画ではなく普通の背景だった。
「ああ、私が月を出た時よりも更に酷くなっている、どうしてこんなことに…」
デデデ大王とメタナイトは真っ先に近場に倒れていた依姫らしきボロボロの月人に触れ、辺りを見渡した。
「酷いなこれは、まるでついさっきまで戦争してたみたいな。」
「この辺で倒れてるヤツは全員生きとるぞい。こんなボロボロで生きている方が不自然だが…」
「そりゃ月人はそう簡単には死なないからな、不老不死ではないがそれに限りなく近い。とりあえず状況を把握すべきだぜ、目的の敵も見えないしな。」
するとどういうわけかデデデ大王が訳のわからないことを言い出す。
「調理ができるものとかないかぞい?小さいのでも構わん、火が使えればいいぞい。」
「耐熱の瓶とミニ八卦炉なら使えると思うが、なんで急にまた…」
「メタナイト、万能のしずくでマキシムトマトのゼリーを作るぞい。」
「なるほど、そういうことか。」
「ポヨ?ポヨ!!!!ポヨポヨ!!!!(え?トマト!!!!ボクも欲しい!!!)」
食いつきいいなぁこのピンクボールは、さっきまで寝てた癖に…で、マキシムトマトってなんだ?
「貴女も食べたじゃない、カービィの頭の中から出てきた不思議な模様のトマト。」
「どぅあ!びっくりしたぁ、変な声出ちゃったじゃないか唐突に思考を覗くなよ封印要員がよぉ…というかカービィの頭の中から出せるなら今ここで料理する意味なくないか?」
「そう思ったんだけどもう完成してるみたいね。あのトマトが回復薬になるなんて思ってもいなかったけど。」
「で、月人にあんな穢れたもの食べさせていいのか?」
「緊急事態だし仕方ないですよ…この様子だと月の都の医療も崩壊してますし…」
月人に崩したゼリーを飲ませると、その月人は目を覚まし、立ち上がった。驚くことに傷もほとんど治っている。
「ハッ!?アイツはどうなった?皆無事か?」
「見事に全壊だぜ、アイツがどうなったか知らんがな。」
ボロボロの月人はやはり依姫であった。依姫は警戒しながら辺りを見渡し、冷静に状況を判断した様子であった。
「…どうやらそのようですね。アイツはおそらく都の中心部を襲っていると思われます。最前線の戦いで気絶した我々を死んだとみなして奥へ進んだのでしょう。見る限りではこの辺りは全壊、アイツも見当たらないので。で、どうやってアイツを倒すつもりですか?正直アレだと勝ち目がないように見えますが。」
「まず最初にやることは紫の偽物を完全に倒すことだ。そのためにもカービィには頑張ってもらうぜ、特殊なバリアを纏っててカービィとこの絵筆にしか壊せないからな。その後に霊夢の偽物を封印する。」
「はぁ、封印は何度も試しているのですが…というか紫は倒せても霊夢は倒せないんですか?」
「正直どうなるかは知らん!一番可能性高いのがそれってだけだぜ。今まで封印できなかったのは紫の偽物が封印を解除してるからだろうしな。とはいえ紫にトドメを刺そうにも邪魔が入ったらどうしようもない。霊夢の偽物を引き付ける囮が必要だ。ヤラレチャッタ奴らをなんとか回復して叩き起こしてほしい。」
「そんなこともあろうと、さっきのゼリー量産しといたわよ!(カービィの頭の中はこういう時便利ね。)」
「ぽよっ!!!」
「カービィ、お前にはあとからたっぷり食べさせてやるから、少し我慢してくれ…」
私達は手分けして、回復薬代わりの不思議なトマトゼリーを使い月の兵士を叩き起こしていった。