The Grimoire of Kirby   作:ぽよい

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ドロシア:元々はなも無き絵画に描かれた魔女だった。誰にも省みられず放置され、怨霊と化し、現実世界への復讐を誓った絵画の魔女。フルネームはドロシア ソーサレス。元々名も無き絵画だったことを考えれば、某古道具屋の店主と同様にその名は自分で付けた可能性がある。プププランドを絵画の世界に変えてしまい、カービィの手足を奪ってしまった程の魔力の持ち主で、強力で多彩な魔法を使える。その性質は魔法使いと付喪神を合わせたものである。謎が多い。


芸達者な鬼モドキ

ようやく地上だ。カービィのことで頭が一杯で忘れてたが今夜は神社で宴会だ。旧都で偶然出逢った勇儀が教えてくれなかったらすっかり忘れてたぜ。カービィについて説明するのは面倒だったが…だけど宴会ってことは紫も来る筈だから探す手間が省けるし、他にも何か情報が手に入るかもしれない。

 

神社に着くと既に宴会の準備は始まっていた。カービィが宴会料理に目をキラキラさせている。宴会といえば酒だが、カービィはお酒大丈夫なのだろうか?萃香の酒でも呑ませてみるか。

萃香に酒を注いでもらい、カービィの前に置くと、案の定盃ごと頬張ってしまった(ちゃんと盃は吐き出した)。飲み物までコレかよ…しかし酔っぱらう様子がない。お酒が大丈夫というより、根本的にアルコールが効かないようだ。美味しかったもっと寄越せと言わんばかりの目線を萃香に送る。私もお酒は呑みたいが、今回ばかりは宴会で酔っぱらってる暇はない。私に注がれた酒は全部カービィに押し付けよう。

 

「この子お酒強いんだねぇ~ もう10杯は呑んでるのに全然酔っぱらう様子がないよ~」

 

「そこら辺の鬼より呑めるんじゃないか?」

 

「んにゃわけないでしょ~」

 

いや、んにゃわけあるんだよ。

 

「あら、子どもにお酒はダメなんじゃなくて?」

 

紫だ。丁度言い。

 

「なあ紫、コイツについて何か知ってることはないか?」

 

「なに?私を疑っているの?」

 

「そりゃこの手の事件は大抵お前が犯人だからな。仮にお前が犯人じゃなかったとしても、何かわかることはある筈だ。」

 

「要するに、私の特許を侵害したヤツがいるってことね。」

 

トッキョってなんだ?というかどう解釈したらトッキョ侵害になるんだか…

 

「ま、そんなところだ。で、そのトッキョの詳細がわかれば、真犯人を見つけ易くなるだろ?」

 

「なるほどね。そうなると、真犯人は偶然この場所に繋げたか、この場所の存在を知っていたかのどちらかになるわ。それと、後者の場合、相手の星からはこの星(地球)が見えてるというのも必須条件ね。」

 

「え?でも星の光が届くのって…」

 

「そういうこと。地球には知的生命体が存在する星の光はまだ届いてないのよ。そんな星の座標を割り出して見る技術なんて私にはないわ。それに、そんな遠くに繋げるのは宇宙空間に放り出される可能性があるから偶然を狙うなんてバカなことはしないわ。」

 

だとすると、紫と似たようなことができる誰かがカービィの星にいて、しかもソイツは謎の技術でこの場所を知っていたか、偶然ここに繋がったかのどちらかということか。ソイツがこの世界に来てくれれば解決するかもしれないが、もし来なかったら何もできないじゃないか。

 

それから、文屋やら物好きやらに話を聞いてみたが不審な人物を見たという情報は手に入らなかった。

 

「おお~いい食いっぷり呑みっぷりだね~」

 

「まだ食べれるの?コイツの体どうなってるんだ!?」

 

「すっげぇ!ドンドン大きくなってくよ!」

 

「こんな化け物と呑み比べなんていくら鬼でもかないっこないなぁ…」

 

「幽々子様みたいによく食べますね」

 

「ちょっとぉ~流石に私でもそこまで食べないわよぉ~」

 

カービィを萃香のところに放置して聞き込みをしていたのが仇となった。というかカービィに私のお酒を押し付けようと思っていたのをすっかり忘れて放置していた。お酒はうまいこと回避できた。まぁ、二~三杯呑んでしまったが、酔いは完全に覚めてしまった。どうやら面白がってドンドン食べさせて呑ませたらしい。1mを越える大きさ、ギシギシと音を立てる神社の床。そこには20cmのピンク玉の面影は一切なかった…

 

「ポヨっ!!!」

 

私にはもっと寄越せと言っているように聞こえた…

ところでこの量の食べ物、いったい何処から出ているのだろうか?

 

「あの子の頭の中は食べ物のことで一杯だわ。」

 

何故かスキマから赤い液体の入った緑色の瓶やら黒い斑点のある青色のアイスやらコーラの缶バージョンやらお寿司やら真っ赤に熟れた不思議な模様のトマトやらを取り出す紫…

 

「主犯は貴様かぁ~!!!」

 

「まぁまぁ、これでも食べて落ち着きなさい。」

 

「なにこのトマトめっちゃウマい…じゃなくて、これどうすればいいんだよ。責任取れ!」

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