Silent Shrine(サイレントシュライン)
カービィがいなくなってから10日…何をすればいいのか全くわからないまま私たちは目の前の魔女と戦っている。戦っているというより、まるで弄ばれてるようだ。
彼女はカービィを襲った魔女に似ているが、それよりも赤い色をしている。彼女はカービィを襲った魔女の味方に違いない。
「しまった!」
私の攻撃はかすれ、魔女の攻撃で体勢を崩してしまった。そのままデデデ大王にぶつかる。
すると魔女は魔力をため…
そして空間を引き裂いてしまった。その穴にどんどん吸い寄せられてしまう。
「お前も道連れにしてやる!」
デデデ大王の渾身の吸い込みによって、赤い魔女も空間の裂け目の前に来てしまう。そして私たちと一緒にその裂け目に吸い込まれてしまった。
「$€="÷·〒○♡☆&@!?!?」
ここが何処なのか検討がつかない。何か悲鳴のようなものが聞こえたが、きっと気のせいだろう。私の下に白黒の服を着た人などいるわけがない。
辺りを見渡すと、酒で酔いつぶれて寝ている人たちが多い。
それよりも魔女だ。魔女は混乱した様子を見せたあと、私たちの後ろを見てから不適に笑いだした。魔女が見ていた方を見てみると、さっきはただの大きな何かだと思っていたが、アレは食べすぎたカービィのようだ。暢気に寝ている。そんな格好で寝て、風邪引いても知らんぞ。
「待てぇ~、逃さんぞぉ~!」
体勢を立て直したデデデ大王が魔女に向かって攻撃を仕掛けるが、魔女は遠くへと逃げてしまった。
「くそぉ~今度こそボコボコのギッタンギタンにしてやるからな!覚悟するぞい!」
「㎡‰%㏄●▲@&〇〓№㏍-<≠Μαπ℃¥??」
謎の言語だ。聞いたことがない。おそらく遠くの星へ飛ばされてしまったのだろう。
「ねぇ…言葉、通じるようにしてあげようか?」
ぞっとするような気配を感じる。YESと言うべきかNOと言うべきか、一歩間違えれば殺されてしまいそうだ。慎重に選ばねば…
「そんなことができるのか!ぜひそうしてもらうぞい!」
「お、おいデデデ大王…そう簡単に信じていいのか!?」
「へぇ、大王様なんだ。物分かりのいい大王様だこと。もう普通に言葉が通じる筈よ。」
風で飛ばされてきた新聞紙を拾う。謎の言語で書かれているのにも関わらず読めてしまう。一体私たちに何をしたのだろうか…
「貴方達には何もしてないわよ。ただ、言葉の境界をすこーし弄っただけ。」
「そんなことができるならカービィの言葉も理解できるようにしてくれよ。」
「流石にそれは無理よ。カービィが喋っているのは特に意味のない物だもの。思ってることを覗くぐらいしかカービィとの言葉のやり取りは不可能よ。」
デデデ大王が私の拾った新聞を見て顔をしかめる。
「なぁ、カービィが消えたのって10日前だよな?」
「え?カービィは昨日の昼間に発見されたんだぜ?」
「何?それが本当なら、ここでの1日が私たちの星の約1週間になるぞ」
「それってマズくないか?嫌な予感がするぞい。」
「そうだな、ここに長居すればするほどプププランドの被害は大きくなる。」
「ちょっと待ってくれよ。何がなんだかさっぱりだぜ。」
「要するに彼らの星と私たちの星では時間の流れが違って、ここで1日を過ごして彼らの星に戻ると既に一週間経ってるってことよ。その間に彼らの星の魔女が暴れまわったらってのを心配しているの。」
「そんなことがありえるのか?」
「場所によって時間の流れが違うのは事実よ。この星だって地底と山の頂上では全く同じ時計を置いても針の動きに差が出るもの。だから地底用の時計は地上で使うと僅かに狂うように作られてるの。」
「よくわかんないがわかったぜ。」
まずはあの魔女を見つけ出さねば。しかし、空間を切り裂いて移動できる以上、逃げられてしまえばどうしようも無いのだが…
番外編の文々。新聞には、発行日時を小説内に書いていませんが、実はカービィが発見された翌日の25時頃を想定してます。デデデ大王はここを見て、時間の流れに大きな差があることに気が付いたんですね。