~海斗side~
俺はあの一件以来、髪で顔を隠すようになった。この顔がコンプレックスになったのだ。
そしてあれ以来、俺は目的を達成するために、修羅の道を進むことを選んだ。目的というのは『全世界のISを破壊する』。開発者の人には申し訳ないと思っている。だがこの世でたった今女尊男卑の風潮によって苦しめられている人もいるかもしれない。そう思うとあれを壊す以外考えられなかった。もうこんな苦しみを味わうのは俺だけでいい。目の前で親父の自殺した遺体を見るのなんて俺だけでいい。
あの日以降、俺は非道で無慈悲な人間になった。俺はひとりでいい。目的達成のためなら俺は鬼になれる。いや、鬼にならなければいけない。
その後の人生は地獄の一途をたどった。
俺がやったことはただ一つ。世界で起きている紛争に介入した。この世で起こる紛争はほとんど男性対女性という構造を取っている。男女平等を訴える男性たち。彼らは旧兵器を用いて女性に対抗する。それに対して女性はそんな男性たちを虫けらでも見るかのような目で見つめ、ISを使って彼らをまるで床に落ちているゴミを掃除するかのように殺していたのだ。
なぜ殺して『いた』なのかって?理由は簡単。俺が紛争に介入し始めたからだ。
俺は男性側につき、前世からの能力である死神の力を使って各地の紛争を荒らし始めた。いや、荒らしたのではない。男性側に『形だけの勝利』をもたらしていた。簡単に言うと、俺は女性側の人間を目につく限り抹殺した。
どんな理由があっても人を殺してはいけない。たとえ今まで数多くの男性が殺されたからと言って俺が女性を殺していい理由にはならない。そんなことは当たり前だ。だが俺にはなんの権力もないし地位もない。だからこうするしかなかった。俺はもう『まともな人間』には戻れないことを覚悟し、刃を振るった。
最初の方は力が上手く使えなかったが、場数を乗り越えていくうちに、俺は神様から与えられたすべての力を使えるようになった。万華鏡写輪眼(永遠に失明しない特典付)も開眼し、10本の斬魄刀の力も最大限に引き出せるようになった。もちろん
場数を乗り越えていったせいで、俺には裏の社会で
そんな俺にもただひとり(?)、ずっと寄り添ってくれた相棒がいる。それは俺の内なる
俺はこいつにいろいろお世話になっている。こいつがいつも仮面を出してくれているおかげで、俺は顔も正体もばれないまま各地の戦争に赴くことができているのだ。ちなみにたまに精神世界で会話することもある。そうでもしないと、人殺しをしているのに精神を保ってなんかいられないだろ?
そんな俺でも表社会の顔は持っている。そうでもしないと住むところも得られないし、お金も手に入らない。なにもできないからだ。
ただ、親からもらった名前は捨てた。今は『西條 陸斗』と名乗っている。
学校なんぞにはもちろん通っている暇なんてない。一応学籍はあるが、まったくの不登校だ。いや、ただ1日だけ例外がある。終業式だ。あの日だけは一応行っている。ただそれだけだ。友達なんぞはいらないし、俺の理解者も必要ない。必要なのはただ『力』だけだ。
俺はただただ力を求めて一心不乱に戦い続けた……。
これ以降、~海斗side~は~陸斗side~になりますのでご注意を。