そう、やっとIS学園編です。
ちなみに言い忘れていましたが、作者は原作を読んでおりません。すべてアニメとこのハーメルンで連載されているほかの作者様のIS作品からの知識です。
そろそろ原作を読もうかなと思ってはいますがお金がないので買えないというのが現実です。
なのでもしおかしいところがあればその都度ご指摘いただけると幸いです。
~一夏side~
今日は藍越学園入試の日!今まで俺はない頭を絞って必死に勉強してきた!絶対合格してやる!
と、意気込んでみたはいいけど……
「ここ、どこだ?」
はい、絶賛迷い中です。なんか去年カンニングしたとかなんかで、今年から市民ホール?みたいなところで受験をするらしい。しかもそれが知らされたのはたったの3日前だぜ?酷くねえか?いくらなんでも受験生の気持ちも考えて欲しいよ……。
「よし、こうなったら次見つけたドアを開く!こういう時は大体それであってんだ!お、早速ドア発見!これに決めた!!!」
よし、ここが正解だ!!ガラガラガラ
「……え?何もない……?」
「ちょっとそこの君!受験希望者なの?」
うわっ!びっくりした!なんだ、いるじゃん試験管。
「はい、そうですけど……。」
「ならぼーっとしてないで、とっととあっちの部屋で着替えて準備してきて!もう時間がおしてるのよ!」
え、受験に着替えなんかあるの?なんかカンニングにすげー警戒してんな~。去年カンニングしたやつ一体どんなことしたんだよ(笑)
「は、はい、わかりました!!」
やべ、さっさと行かねえと……。
俺は言われた通り準備室?に入ったはいいけど……着替えって何に着替えるんだ?
「あれ?これって………………IS?」
そう言って俺はちょっと触れただけだった。
この『ちょっと触れた』が、後の大旋風を巻き起こすとはあの時思いもよらなかったんだ……。
~陸斗side~
世の中に存在する俺と同い年の人々は俗に言う『春休み』というものの真っ最中だ。もちろん俺は高校に進学する気もなく、受験なんぞ受けていない。
というより、俺の出席率が卒業できたのも奇跡なぐらい悪く、高校なんて受けさせてもらえるような状況でもなかった。
まあそれはいいとして、今世を賑わしているのは間違いなく『世界初の男性IS操縦者』の話題だ。しかもそれが俺の数少ない友人のうちの1人だというのだから、これまた俺にもタイムリーな話題である。
千冬さん、今頃苦労してるんだろうな……。
まあ世間話はこのぐらいにして、今日もまたいつものように家を出ようとしていた。その時だった。
ピンポーン『宅配便で~す』
は?宅配便?
ガチャ「はい」
「西條さんのお宅でしょうか?こちらお荷物になっております。」
「あの、覚えがないんですが……。」
「え、西條陸斗さんですよね?」
「ええ、まあ。」
いや、なんで俺宛?全く身に覚えがないんだが……。
「じゃあ間違いありませんよ。これ、ワレモノですので、気をつけてくださいね?それでは、ありがとうございました~」
「……ご苦労様でした。」
で、この目の前のとてつもなく大きいダンボールは何?
「送り主は……『Pretty Rabbit Creater』?……なんか嫌な予感しかしないんだが……。しかもこのデカさでワレモノだと?ふざけてるだろ、これ。」
特に『Rabbit』のところに相当嫌な予感がする。まあ仕方がない、開けてみないことには何が入ってるかわからん。あけてみよう。
ビリビリ ビリビリ ガバッ
目の前に現れたのは、なんか複雑そうな機械……。いわゆるISというやつだ。
「なんでISがこんなところにあるんだ?」
すると目の前にひらひらと一枚の手紙が落ちてきた。それをあけて中身を読んでみると……。
『ひとまず触ってみてね! かわいいウサギさんより』
はぁ……。おそらくこんなことをするのはあの人しかいないだろう。確証はないが当たっている自信はある……。なにせ『ウサギ』だからな……。
「まったく……。まあひとまず触ってみるか……。」
俺はそのISのコアと思われる場所に触った。その瞬間
「これは!?」
莫大な量の情報が頭の中に不思議と入ってくる。だが不快感は全くない。
「……これが、IS……」
《操縦者、西條 陸斗を確認。これより、音声メッセージを放送します》
ん?音声メッセージ?
『はろはろ~!みんなのアイドル、篠ノ之束さんだよ!あら~りっくん、どうやらISを動かしちゃったみたいだね~!やったね!それじゃあ、いっくんがひとりじゃ可哀想だから、一緒にIS学園に行ってくれないかな?ちなみに拒否権はありませ~ん!というか拒否なんてできませ~ん!なぜなら~詳しくはこのメッセージが終わったあと、テレビをつけてね!ちなみにその機体はりっくんの専用機なのだ~!その専用機、大切に使ってね!これでメッセージは終わりだから、テレビをつけてね!バイバ~イ!』ブツン
お、おい、学校なんて行く気は……。
「っと、そうだ。テレビテレビ」
リモコンの電源ボタンをおした瞬間、そこには信じられない光景が広がっていた……。
《臨時ニュース!世界で2人目の男性IS操縦者》
『臨時ニュースです。たった今、日本政府宛にあの天才科学者、篠ノ之束さんからビデオメッセージが届きました。その内容によると、なんと織斑一夏君に次ぐ、2人目の男性操縦者が現れたとのことです。それでは、実際のビデオメッセージをどうぞ』
『は~い、天才の篠ノ之 束さんだよ!今日は~みんなにお知らせがあるんだ~!なんと、世界で2人目の男性IS操縦者が見つかったのだ!ブイブイ!その名前は、日本に住んでいる、りっくんこと西條陸 斗君だよ~!ちなみに、これを機に実験モルモットを手に入れたと思わないでね?もしりっくんに手を出したりしたら、国だろうと政府だろうと女性権利団体だろうと、社会から抹殺しちゃうからね~。主にISの停止だとか情報漏洩とかで。くれぐれも気をつけてね~!バイバ~イ!』
『え~、もう一度言います。2人目のIS操縦者は西條 陸斗君です。西條 陸斗君です。……』
おい、なんてことしてくれやがんだあの天災ウサギ。
これじゃあもう逃げ道が……。なんで俺が学校なんかに……。
~♪~♪~♪
ん?電話か?携帯にかけてきたみたいだけど……。知らない番号だな。
ピッ「はい、もしもし。西條です『どういうことか説明しろ!!』って千冬さん、どうしたんですか、いきなり?」
『いきなりもあるか!さっきニュースを見たぞ!一体なんなんだ!何があったんだ!』
「お、落ち着いてください、千冬さん。俺も今頭が混乱してまして……。」
『これが落ち着いてなどいられるか!!』
まったくあのウサギは二次災害まで起こしやがって…。
「ちょっと待ってくださいよ、あったことをそのまま話すので……。それがですね、かくかくしかじか……」
『まったく、あの天災にはほとほと呆れたものだ……。それで陸斗。お前はこれからどうするのだ?といってもおそらくIS学園に無理やり入学させることになってしまうのだが……。』
電話の向こうで千冬さんがため息をついていた。うん、俺のほうがため息をつきたいぐらいだよ……。
「正直なところ、俺は学校なんていうところには行きたくありません。そもそも小学校3年生までしかまともに学校に通わなかった人間に高校に入れなんてありえない話でしょう。それに今まで甘やかされて育ったような人間と馴れ合うなんてのは真っ平御免です。」
『……やはりそうか。お前のことだから断るだろうとは思っていたよ。だがな、ひとつだけ言わせてもらうと今陸斗は注目されている身。そう簡単に行動できなくなるんだぞ?』
「ということは裏の仕事も……ということですか?」
『ああ。そういうことになるな。』
「……わかりました。IS学園に入学します」
適当にサボって適当に3年間を終えればいいだろう。
『すまない、陸斗。』
「どうして千冬さんが謝るんですか?」
『今回の件は束が陸斗を一度でいいからまともに学校に通わせてやりたいと思ってやったことなんだ。不満に思うところもあるだろう。だけどせめて一度でいいから年相応の生活をしてみたらどうだろうか?』
「……年相応の生活って、俺家賃とか食費とか稼がないといけないからどっちみちできないんですけど……。」
『それなら心配はない。IS学園に入れば寮生活だし、陸斗は特例ということで学費も寮費もいらない。それに寮生は寮で食事をするならお金はいらない。逆に陸斗がISでの戦闘データを提出すれば言い方はあれだが給料も出る。すなわちこの3年間で上手くいけばある程度の貯金は作れる。』
生活費が必要なくてお金が貰えるだと………?これほど良い環境が今までにあっただろうか?いや、ない。
「そこまでしてもらえるならこちらも願ったり叶ったりですよ。それで、いつ行けばいいですか?」
『束から専用機ももらっているんだったな?』
「ええ、今日宅配便で届きました。」
『全く、あいつは宅配便でなんてものを送っているんだ……。まあいい、寮生活だから荷物をまとめる……時間はそこまでいらないか。明日か明後日にでも来てくれ。IS学園に着いたら私の携帯にでも電話してこい。迎えをよこす。』
「分かりました。明日にでも行かせてもらいます。」
『そうか。待っているからな。』
「はい。それでは」
そう言って電話を切る。
「そう言えば一夏もIS学園だったな。ん?待てよ、今の電話番号、千冬さんのじゃなかったよな?でも千冬さんがIS学園のことを言ってきたってことは……。はぁ、こりゃまた荒れそうな予感がするな……。」
こうして俺のIS学園入学は決定した。
~その頃のIS学園~
テレビの前にはたくさんの教師が群がっている。
もちろんテレビに出された写真はいつもの髪をボサボサにした時の写真。テレビの前に群がった教師たちは皆同じようなことを口にする。
「なんか暗そうな子ね。」
「織斑君のことがあったから期待してたんだけど、微妙ね……。」
「う~ん、でもなんか肌は綺麗よね?」
「服もだらしなくしてるような感じはしないし……。」
「まあ普通ってところかな?」
そう、あの根暗な印象を与える風貌のせいで、あまり教師たちの評価はよくない。だが悪いわけでもない。とにかく普通って感じだ。
その中に全く違う感想を持っているものがいた。
それはほかでもない織斑千冬だった。彼女は陸斗の本当の顔を見たこともあるし、隠すようになった理由も本人から聞いている。
(あいつもいい加減、顔を隠すのをやめればいいのにな……。)
陸斗のトラウマがいつか治ることを願う千冬だった。