それでも、ガバ転生メイリンは異世界(?)を今日も生き抜く! 作:ドロップ&キック
「しんで?」
ステラ・ルーシェが放った弾丸はその日、”ZGMF-X31S カオス”のテストパイロット、マーレ・ストロードの心臓をかすめた。
もし、この先が原作通りの展開なら、マーレ・ストロードは助かったかもしれない。
だが、
”いい仕事ってのは確実な仕事って意味だ”
「おしごとはていねいに」
”タンッ! タンッ!”
追加に放たれた2発が、倒れたマーレ・ストロードの眉間から入り頭蓋を貫通し、脳漿をぐちゃぐちゃに破壊することにより彼の生命活動を正確に終わらせた。
「ぼへみあん・らぷそでぃ」
ふと思い出してしまった最近お気に入り曲のタイトルを口ずさむと、ステラは
まことに気まぐれに言った何気ない一言が、ささやかに歴史を変えた現場だった。
ところで、”Bohemian Rhapsody ”に狂詩曲謳われる
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”ちゅどぉぉぉ~~~~~ん!!”
「なんだなんだ?」
(あ~、はじまっちゃったかぁ)
最近、胃痛と友達なメイリン・ホークです。我ながらその自己紹介、どうなんだ?とは思う。
シンがえーと、広末さん、じゃなかったヒエロニムスさん……長いからシンプルにコートニーさんでいいよね?
とにかくシンがコートニーさんから色々な実験予定装備(なんか、見たことのない物が大量に……)の説明を興味津々で受けてる最中、唐突にその爆音と振動はやってきた。
とりあえずアニメと違ってMSをはじめ重要機材は、”ドミニオン”との観艦式やら模擬戦やらと数々のイベントを控えて”ミネルバ”に積み込み終えていたので、「ザクが倒れて~」的なアクシデントの心配もなさそうだ。
「この状況で爆発とくれば、事故か敵襲しかないだろ?」
そう言いながらツカツカとハンガースペースに戻ってきたのは、
「おかえりー。カガ姉、フレイ姉ちゃん。
すると負傷してMSでではなくしっかり二本足で歩いて帰ってきたカガリ様は手荷物を掲げて、
「おう。ばっちりだ」
「ただいま。シンこそ、皆さんに迷惑かけてない?」
「あったりまえだろ! こっちはこっちで楽しくやってたぜ♪」
あっ、なんかほっこりしちゃった。
爆発の緊張感とか、爆風来てないのに吹っ飛んじゃったよ。
「ま、とりあえず今起きてるのは後者の方だな」
さらっと話を戻したカガリ様に、
「何が起きてるのかわかってるのかね?」
そう大して慌てた様子もないデュランダル議長様。
「ああ。今回、性能を評価するはずだった3機の”セカンドステージ・シリーズ”がコロニー内で大暴れしてるぞ? 帰ってくる最中に、警備MS蹴散らしてるの見えたぞ?」
そうフンとつまらなそうに鼻を鳴らすカガリ様……いや、フレイさんもだけどさ、シンもセットでこの三人度胸が据わりすぎてない?
「それは大変だな?」
あっ、もう一人全然動じてない人がいた……そういえばこの大物政治家二人、ある程度読んでたんだっけ?
「さて、警備隊は出てるようだが……どうするか?」
状況から考えれば、暢気すぎるデュランダル議長の言葉だったけど、コホンとカガリ様が小さく咳払いをして、
「デュラさん、いやデュランダル議長……オーブの使節団代表としてちょっとした提案があるんだが、聞くかい?」
「ほう……面白い提案なら聞こうじゃないか?」
二人の会話を聞いて、私は白々しさも勿論感じたけど、それ以上に……
(お芝居見てるみたいな気分……)
これも転生者ゆえの感覚なのかな?
ふと、”様式美”って単語が頭に浮かんだ。
「今回、性能比較予定だった
「準備がいいね。では……」
「お待ちください議長!」
そう静止したのはアスランさんで、
「アスラン君は反対かね?」
「おや? 相変わらず赤服がよく似合うザラ隊長殿は、ウチが戦力を出すのがご不満のようだな?」
カガリさまーっ!?
えっ? その可能性は考えてなかったけど、もしかしてこの2人って仲悪いの?
「……そういう訳ではありませんが、オーブがこの状況で戦力出すというのは……」
「ほほう」
カガリ様はニンマリ笑い……いや、目が笑ってない!?
「つまりこう言いたいのか? 今回の襲撃は、”
「そ、そうは言いませんが……」
「ワタシをあまりナメるなよ? ザラの
あっ、なんか静かに噴火してる感じが……
「確かにヘリオポリスで民間人を殺しまくったお前らには、今でも言いたいことはあるがな……だからといってこんなクソしょーもない報復を考えるほど、ワタシは阿呆にみえるのか? あん?」
「まあまあ、落ち着きたまえ。
「しかしだなぁ」
「では、折衷案としようじゃないか? オーブからは出撃可能なMSを出してもらう。その活躍如何により、嫌疑を持つ人間もなっとくするだろう。そして、アスラン君にも出てもらう。それなら、ザフトの顔も立つだろう?」
アスランさんが無言で敬礼したよ。
これで決まりかな?
「「では、我々も!」」
そう言ってMSに乗り込もうとするお姉ちゃんとレイだったけど、
「それで? 空っぽになった”ミネルバ”を誰が守るんだ? 敵の襲撃目標はまだ全部わかっちゃいないんだ。相手のターゲットの一つに、デュランダル議長が入ってたらどうする気なんだ、お前らは?」
「ぐっ……」
あっ、レイがいきなり撃墜された。
「その時は、いったい誰が戦うんだ? ワタシか? フレイか? シンか? それとも……」
ちょっ!?
なんでそこで目線を向けるの!?
「それともお前の妹か? ルナマリア・ホーク」
「うっ……」
はい。次いでお姉ちゃんも。
時間がなかったせいで、全部は調べられなかったけど……流石は先の大戦で、その名を馳せた女傑ってとこかな?
「ルナマリア・ホークとレイ・ザ・バレルは、MS搭乗後に”ミネルバ”周囲に展開。状況の急変に対応できるよう”
「流石、いい判断だ」
☆☆☆
「ねえ、シン……」
軽率だなぁーとは我ながら思うけど、
「なんだ?」
つつぅーーーっとさりげなく近づいて小声で話しかけてんだけど、シンは全然驚いてる様子もなく普通に返してきた。
「出なくていいの?」
「なんで?」
うっ、そうストレートに返されると返答に困るな。
(まさか原作で、一番に
「あっ、もしかしてアスランさんみたいに、俺達のこと疑ってんの? えーと、妹の方のホークさんは?」
あっ、そういえばお姉ちゃんとはシミュレーターでイチャイチャ(?)してたけど、私とはまともに話したことなかったっけ?
(転生前のことがあったから、つい気安い関係だと思い込んでたよ)
失敗失敗☆ ここはフォローしとかねば。
「なぁに、その呼び方。メイリンでいいよ?」
「じゃあ、メイリンで」
シンも転移前のザフトのシン君と比べて格段にコミュ力高そうだなー。
なんとなく、本人の意思とは関係なく、フラグ乱立させそうな気配もするけど。
「とりあえずさ。見てるといいよ」
笑顔が優しいシンというのも、これはこれで……とと、そうじゃなくて。
「
「What!?」
ちょ、今なんと言いました……!?
ボヘミアンがいっぱい(挨拶
ステラ達三人組は直接的な意味でだけど、ホントの異邦人ってカガリとか、二重の意味でメイリンだったりして(^^
自分で書いてて言うのもなんだけど、「真っ先に戦場に飛び出していかないシン」ってのも新鮮だな~とw
「守りたくても守り切れなかったシン」ではなく、「守りたいものがあるシン」だからならではの行動パターンではと。
そして、”ドミニオン組”の正体が明らかになってきましたね~♪
詳細は次回かな?