相手のターン。
しかし奴は下を向き、動こうとしない。
よく見ると肩をプルプルと震わせt「むおおおぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!」……びっくりした…。
「よくもよくもよくもっ!!僕のガルたんをーっ!!!」
…ああ、さっきのデュエルでもこんな感じだったな、こいつ。
「ゆるさない…、許さないよぉ!!!僕のターンドロー!!」
確かさっきのデュエルは、この後上級モンスターを召喚して勝ったんだっけ?
「僕は儀式魔法カード、天使降臨を発動!」
む?儀式召喚か。…そういやここに来て儀式召喚は初めて見たな。
「手札から2人の女の子を墓地へと送り!光天使マハンマ様を特殊召喚だぉ!!」
光天使マハンマ 星8 光 A2600 D2800 効果
攻撃力は2600。問題はその効果がどんな物かだが…。
「マハンマ様の効果を発動ぅ!相手の場のモンスター1体を破壊するぉ!先ずはそのライオンを破壊するんだなぁ!!」
空から聖なる光降り注ぎ、レオの体を貫く。
「さ、さらに追加効果として、手札を1枚捨てることでもう1体も破壊できるぅ!お願いします、マハンマ様ぁ!!」
「げげっ!?」
先程レオを貫いた光の筋が、再び俺の場に向かい降りてくる。
キュエエェェェェ…
ぐっ、これで俺の場はがら空き…。ダイレクトアタックは結構痛い。
しかし
「この効果を使用したターン、マハンマ様は攻撃できない。ターンエンドだお。」
お?攻撃は無しか。これは助かる。
全モンスターを破壊してからのダイレクトアタックは結構えぐいからな。
じゃあ今度はこっちの番だ。
今の効果発動で相手の手札は0枚。
ここで一気に攻める!
「俺のターン、ドロー!!」
引いたカードをちらりと見て、それが自分の思っていたものだったことにニヤリとする。
「俺は手札より魔法カード『ネクロフュージョン』を発動する。」
ネクロフュージョン 魔法
自分の墓地から、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを除外し、その融合モンスター1体をExデッキから特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたモンスターは、このターン攻撃できない。
「これは、墓地のモンスターを融合素材として除外することで、融合モンスターを特殊召喚できるカードだ。」
「ふひょ?」
俺の言葉に顔を傾げる相手。
「つまり、墓地のレオ、ナイトメア、邪毒蛇を除外することで、キメラを融合召喚できるって訳だ。」
「な、なんですとぉ!!?」
「さぁ、現れろ、合成魔獣キメラ!!」
合成魔獣 キメラ 星8 闇 獣族/効果
A2800 D2400
このカードが攻撃を行う際、相手は魔法・罠・モンスター効果を発動できない。
このカードが破壊された時、このカードの融合素材となったカードを場に全て特殊召喚できる。
「ぶひいぃぃっ!!!?」
予想だにしない所から現れたキメラに驚愕の表情を見せる相手。
だが
「しかしネクロフュージョンで召喚したモンスターは、召喚されたターン攻撃できない。」
俺の言葉を聞きホッとした表情に変わる。そして何かに気付き、ニヤニヤと余裕の表情を浮かべた。
「じゃ、じゃあそんな奴召喚したところで、こ、怖くなんてないんだなぁ。次のターンでマハンマ様にやっつけてもらうんだなぁ。」
そう、このままターンを終了すれば、次のターンにマハンマの効果でキメラは破壊される。
だからこそ、ここでもう一手だ。
「悪いがまだ俺のターン中だ。続けて俺は手札より羽天使を召喚する。」
羽天使 星2 光 天使族/効果
A500 D400
なんか懐かしいな、レベル2でこの強さのカード。
最初の頃はこのレベルのカードたちで頑張ってたもんな…。
っと、今は感傷にふけってる暇はないか。
「俺は場の羽天使と、合成魔獣キメラを融合!」
「ゆ、融合!?で、でも融合の魔法カードは…。」
そう、この融合召喚には融合の魔法カードは必要としない。
「さあ、今こそ降臨せよ!『翼獣王 キマイラ』!!!」
翼獣王キマイラ 星10 光 獣族/効果
A3500 D3000
「合成魔獣キメラ」+「羽天使」
このカードは上記2体を場から墓地へ送ることで融合召喚できる。(その際融合のカードは必要としない。)
このカードは上記の方法以外での特殊召喚はできない。
次の自分のスタンバイフェイズ時、このカードは墓地へと送られ、このカードの融合素材となったカードを場に特殊召喚する。
このカードは、相手のカードの効果を受けない。
グルォオオオオオオオオォ!!!!!
背中に1対の翼を生やし、聖なる光を携えて俺の場に現れた、キメラによく似たその獣が雄たけびを上げる。
「な、なっ…。」
流石に予想はしていなかったのだろう。
驚いて声も出ない様子の相手。
「キマイラ、光天使マハンマに攻撃だ!セイント・クロー!!」
キマイラの爪と翼が光りだし、そして一気に上空へと飛び上がる。
その後一気に下降し、その輝く爪でマハンマを切り裂いた。
「っ!!マハンマ様ーーーー!!!!!!!!」
相手LP6700→5800
これで相手の場は再び空っぽ。今度は手札も0だ。
対する俺も手札は0だが、場にはキマイラと伏せカードが1枚。
効果により次のターンにはキメラと羽天使に戻るが、盤面は俺が有利。
「ターンエンドだ。」
さて、この状況、相手からすればかなりのピンチだろう。
しかし仮にもこの場にやって来た代表者だ。
何かしら逆転の手を持っていると考えておいた方が良いかもしれない。
そう思い相手の様子を見ると、その顔にギョッとなった。
表情が、抜け落ちていたのだ。
「…ぃ…、許さないよ本当に。ねえ本当に君何したか分かってるの僕の可愛い子たちをこんな目に合わせてあろうことかマハンマ様にまで攻撃してねえ本当に分かってる君はしちゃいけないことをしたんだよ絶対に許さない許されないんだよねえどうしたらいいのこの思いどうしたらいいのねえ君悪いことしたんだから罰を受けなくちゃだよねえ可愛い女の子たちにあんな酷いことしたんだ当然だよね罰を受けるのはそうでしょねえ皆もそう思うよねだよねだよねこいつは裁かないといけないんだ裁かれないといけないんだよだからさあ…ハァ…ハァ……、僕が、僕が裁きを下してやるぅぅぅっ!!!!!!!!!!」
突然別人みたいにブツブツと喋り始めたかと思ったらいきなり叫び出して、こちらもどうしたら良いのか分からない。
「僕のターンドローッ!!!!!さあ!裁きの時間だっ!!!」
奴がそう言った瞬間、場の空気が重くなった気がした。
「僕は墓地の女の子たちを除外することで、この御方を特殊召喚っ!!お願いします!破壊の神、メギドラ様っ!!!!」
破壊女神メギドラ 星10 A1000 D1000
む…こいつはかなりの威圧感を感じる。
「メギドラ様の効果発動!全てを破壊尽してくださいっ!!!」
そう言うと、メギドラが掲げた手の中に魔力のようなものが集まっていく。
「悪しきものに、裁きの鉄槌をっ!!!『
それが放たれた瞬間、目の前は真っ白になった。