ダンジョンカードバトル   作:ノジー・マッケンジー

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107話

その暴力的な魔力が収まり、目を開けていられない程の眩しい光も徐々に和らいできたところで、俺はうっすらと目を開ける。

そこには、先ほどと変わらぬ圧倒的な威圧感を放つ破壊女神メギドラの姿。

他には何もいない。キマイラも、俺が伏せていたカードすらも。

 

「め、メギドラ様の効果は、自身以外の場のカードを全て破壊するんだお。し、しかもこの効果は無効化されないんだなぁ。ぼ、僕の怒りを、お、思い知ったかっ!」

 

メギドラの効果により、俺の場が空っぽになったことで使い少し落ち着いたのか、最初の喋り方に戻っている。

さっきの喋り方はちょっと聞いてて怖かったから、今の方が良いのはいいんだけど。

 

…にしても、どうするかなぁ…。

まさか自身以外全破壊効果、しかも無効化を無効とは。

 

「じゃ、じゃあバトルフェイズで、メギドラ様でダイレクトアタックなんだなぁ。」

 

さらに攻撃も可能、と。

 

俺LP8000→7000

 

「た、ターンエンドだぉ。」

 

 

…さて、と。

現状お互いに手札は0枚。

場にはメギドラのみ。

ここからは双方ともにドロー力が、つまりはデッキとの絆が試されるわけだ。

…カードたちとの絆なら、負けるわけにはいかねぇ!!

 

「俺のターン!ドロー!!!」

 

気合を込めてカードを引く。

 

「…俺は、魔法カード『ここほれワンワン』を発動!」

 

ここほれワンワン 魔法カード

デッキからカードを1枚ドローする。

その後コインを1枚投げ、表ならばもう1枚デッキからカードをドローする。裏ならば手札からカードを1枚選んで捨てる。

 

 

「先ず俺はデッキからカードを1枚ドローし、コインを1枚投げる。表なら追加で1枚ドローできるが、裏ならば手札を1枚捨てる。」

 

頼むぜ…!

 

 キイィィン…

 

ディスクから放出されたコインが放物線を描き、丁度俺と相手の真ん中あたりに落ちる。

結果は…

 

「…っ!表!!よってもう1枚ドロー!」

「ぐぬぬ…。」

 

よし、これで一気に立て直せる!

 

「俺は墓地の羽天使の効果発動。」

「ひっ?」

 

先程キマイラの融合に使用したこのカード。

ただの融合素材だけではなく、しっかりと有用な効果も持ち合わせている。

 

「墓地のこのカードを除外することで、除外されたカード1枚を墓地へ戻すことができる。さらにその時、墓地から他のカードを任意の枚数除外することで、その枚数分除外されたカードを墓地へと戻すことができる。まあ勿論、この効果で除外されたカードを墓地に戻すことはできないけどな。」

 

これにより、俺は墓地から『羽天使』・『ここほれワンワン』・そして先程メギドラの効果で破壊された伏せカードの計3枚を除外し、『レオ』・『ナイトメア』・『邪毒蛇』を墓地へと戻す。

 

「ひっ…ひっ…。」

 

俺の行動に少しひきつった表情を見せる相手。

 

「次に、手札より魔法カード『思念の残骸』を発動。」

 

 

思念の残骸 魔法カード

自分の墓地のモンスター1体を場に特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたカードの攻撃力・防御力は0となり、エンドフェイズ時に墓地へと送られる。

 

 

「このカードは、墓地のモンスターを1体場に特殊召喚するが、その攻撃力・防御力は0となり、さらにエンドフェイズには破壊される。」

「ひっ!…ふひっ?」

 

墓地からの特殊召喚の効果に一瞬怯えたような表情をするも、その後に続く言葉に首を傾げる。

普通に考えれば、いくら墓地から復活すると言っても、攻防共に0でエンド時には再び墓地へ行くのなら意味のない行動にも見えるだろう。

 

「俺は墓地から合成魔獣キメラを特殊召喚。そしてもう1枚魔法カードを使用する!『融合逆行』!」

 

 

融合逆行 魔法カード

自分の場の融合モンスターカードをExデッキに戻し、そのカードに記されている融合素材モンスターを全て墓地から場に特殊召喚する。

 

 

「このカードの効果により、場のキメラはExデッキに戻され、代わりに墓地から融合素材のモンスター全てを場に特殊召喚する!!」

「な、なんですとぉ!?」

 

 

邪毒蛇 A800 D800

ナイトメア A900 D1300

草原の王レオ A1800 D1000

 

 

これで俺の場はレオ・ナイトメア・邪毒蛇の3体。

 

「いくぞ!先ずはレオでメギドラに攻撃!」

「ぎやああぁぁ!!!メギドラさまぁーーーー!!!!」

 

相手LP5800→5000

 

「さらにナイトメアと邪毒蛇でダイレクトアタック!!」

「ぶふうぅぅぅ!!!!」

 

相手LP5000→3300

 

「ターンエンドだ。」

 

ふぅ、何とか持ち直した。

レオ達の合計攻撃力が3500だから、もし仮に次に奴が引いたカードがモンスターではなく、この状況に対応できるものでもなかった場合、イコール俺の勝利となる。

ま、流石にそれは無いか。

さて、何を引いてくるのか…。

 

見ると奴は必至な顔で自分のデッキに何か懇願している。

 

「お願いしますお願いします天使様女神様僕を救ってください助けてくださいお願いしますお願いします………。」

 

 

………え…っと、素直に引いたわ。

確かに俺もデッキに祈ることはあるけど、流石にあんなに涙や鼻水を垂らしながら懇願することは無い…はず。

ちょっと見苦しくも思えるが…お、ようやくカードを引いたか。

さて、あれだけ祈ってたが望みのカードは引けたのだろうか?

…あっ、非常に微妙そうな顔してる。正直良いカードでは無かったのか?

おっと、こっちを向いたぞ。

 

「………僕は、堕天使ライザマイザ様を召喚。」

 

 

堕天使ライザマイザ 星4 A777 D666 効果

 

 

 

その姿を見てまず思い浮かんだのは『異様』。

人の形をしているが、丁度半分辺りで特徴が分かれ、半分はまるで天使のような神聖さを、そしてもう半分には悪魔のごとき禍々しさを持っている。

背中には白い翼と黒い翼。

頭上には半分だけの輪っかにねじ曲がったツノ。

 

まるで天使と悪魔を半分づつくっつけたような姿のそいつは、その両手にそれぞれ1つづつサイコロのようなものを持っていた。

 

「ううぅ…よりにもよってどうしてこんな時にこの御方が…うううぅ…。」

 

どうやら相手にとってもあまりよろしくない効果のカードなのか?

そう考えていると、場の堕天使は手に持つサイコロを2つ同時に放り投げた。

 

「ああぁ…。」

 

何やら嘆いているが、いったいどんな効果なのか説明してほしい。

 

 コロンコロン…

 ゴロンゴロン…

 

1つは聞くものに安らぎを与えるような優しい音。

1つは聞くものに不安を与えるような重低音。

 

そしてそのサイコロが出した目は…。

 

天使が投げた方は3。

悪魔が投げた方は4。

 

 

「あ…あ、あっ、あっ………ああああぁぁぁぁぁぁぁあっ!!!!!!!!!!!!」

 

相手LP3300→0

 

 

 

 

 

「………勝者、7番。」

 

あ、あれ?え、えっと?いったい…何が起こったの…???

 

 

 

 




メギドラオン→「無効化効果を無効」を追加
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