ダンジョンカードバトル   作:ノジー・マッケンジー

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17話

拠点についた俺は、先ほど羊たちが落としたカードを改めて眺める。

 

くちばし鳥 星2 鳥獣族/通常モンスター

A400 D700

 

掲示板の情報と管理人から聞いた相性の話。そしてこのカードの種族が鳥獣族であること。

俺の頭の中では確信めいた考えがあった。

 

普段より心臓の音が早いのを感じつつパソコンへ向かい、『レベルアップ・ランクアップ』のボタンを押す。

前回確認した時と同じように、俺の所持カード一覧がずらりと並ぶ。

その中からベビー・バードを選択。さらにレベルアップを選択。そして

 

「っ!!!」

 

開いた先のページを見て体中がゾクゾクってなった。

 

表示された画面にはベビー・バードのカードと、つい今しがた手に入れたばかりのくちばし鳥のカードがカラーで映っている。

 

「ぃよっし!!」

 

これに7階あたりで手に入るカードを加えれば、ついにカードのレベルを2に上げることができる…!

椅子の背もたれに寄りかかり、これまでの事を思い出す。

 

…ああ、イロイロあったなぁ…。

 

まるでアニメや漫画の最終回直前の回想シーンみたいな雰囲気を出してしまう。

が、当然俺たちの戦いはまだまだこれからだ!

 

アホなことを考えるのをやめ、さっそくルンルン気分でもう1枚の合成素材となるカードをゲットする為ダンジョンへと潜っていった。

 

 

 

 

数時間後

浮かれて出ていった為、帰還の羽を忘れるという失態を犯す。

おかげでお目当てのカードを手に入れてから徒歩で帰る羽目になった。

ついでにもう夕方になるのに、お昼ご飯もまだ食べていない。

 

結構前からぐーぐー鳴っているお腹をさすりつつも、まずはパソコンへと向かう。

 

(別に楽しみは先にしてしまうタイプって訳ではないけど…さすがにこればっかりはな。)

 

要は我慢できないのである。

パソコンのメニュー画面から先ほどと同じようにベビー・バードのレベルアップ画面を出す。

画面に映るは色のついた3枚のカード。そしてその右横にある真っ黒なカードも「OKだよ!」と言わんばかりに縁が光っている。

心を落ち着けて、画面の下のほうにある『合成開始』ボタンを押す。すると

 

【この3枚のカードを合成します。※一度合成したカードは戻ってきません。 よろしいですか?】

 

と確認のメッセージが出たので、迷うことなく『はい』を押す。

 

【所定の3枚のカードを挿入口に入れてください】

 

再びメッセージが出るとともに、パソコンとつながっている機械の一部が「ガション」と開き、3つの挿入口が現れた。

俺はデッキから3枚のカードを抜きだし、順番に穴へと挿していく。

最後にベビー・バードのカードを手に取り、

 

「…今までありがとう。これからもよろしくな!」

 

感謝の気持ちを伝え、挿入口へと差し込む。

すると「ガシャン、ガシャン」と機械が動き出し、その後ペカーっと光ったかと思うと、先ほどカードを入れた挿入口の一つから1枚のカードが飛び出してきた。

 

 

 

セイント・ハート・バード 星2 光 鳥獣族/効果

A700 D800

このカードが戦闘により破壊され墓地へ送られた時、このカードのレベル以下のモンスターを1体墓地から特殊召喚することができる。

 

 

おおおぉ…。レベルが…上がってる!

初めてのレベルアップに感動の涙が目にたまる。

 

(ADが500ずつも上がってるぅ!効果もそのままだし、お?属性が変わった?前は風だったような気がするけど。新しい名前は効果がかなり影響してそうな気がするな。なんにしても…)

 

「いーやっほーーーい!!!!!!」

 

両手を突き上げて体全体で喜びを表す。

ひとしきりニヤニヤしてカードをデッキに戻す。

 

「ふっふっふ…、これでもうあの羊も怖くな……、怖くない?」

 

舞い上がりテンションMAXだった俺だが、ふと冷静になってみるとあることに気づいた。

 

「…そういや羊の防御力800だったわ…。」

 

そう、レベルが2になったとはいえ、800もの防御力を誇る羊に楽に勝てるようになるには、攻撃力900以上のカードが必要なのだ。

だがそこまで落ち込むこともない。先の戦闘でデッキ内のカードの何枚かは成長し新たな力を得た。

今までと比べ取れる選択肢が大分増えているのだ。

 

「とりあえずは、羊が落とすカードが2枚だけなのかどうかの確認はしないとな。」

 

11階以降はプレイヤーによってそれぞれ違う。

敵が落とすカードの種類も枚数もみな違うのだ。

中には出てくる魔物すべてが3種類ずつ落とす、というプレイヤーもいれば、1種類ずつしか落とさないというプレイヤーもいる。

 

完全には不安は取り除けないが、それでも格段にデッキはパワーアップしている。

一応慎重に数戦した後、さっさと12階の階段を探して先に進もうと、頭の中で今後の予定を決める。

 

とりあえず今日は疲れたし、早めに休もうかな?

そう考えていたはずなのに、指は自然と『転移機能』のボタンを押し、気が付くと10階のクリスタルの前。

 

…だって実体化した姿みたいじゃん!!

 

結局11階で蛇の相手をしつつ、セイント・ハート・バードが手札に来るまで粘った。

で、実際召喚してみた感想は『美しい』。これに尽きる。

今まではその名前からもわかる通り完全に鳥の赤ちゃんだったが、ここで一気に成長した。

自分を犠牲にしてでも仲間を助ける(復活させる)その心が全身からあふれ出ているような感じがする。

だが中身はさほど変わっていないようで、召喚した戦闘が終了後、体を撫でてやると嬉しそうにすり寄ってきた。

かわいい。

 

カードたちとの触れ合い(?)を堪能した後は拠点に帰り、夕飯・風呂・掲示板といつものルーティンをこなし就寝した。

 

 

 

 

 

345

いーや、俺の猫ちゃんの方が可愛い!

 

346

は?お前目ついてんの?俺のわんこの方が百倍可愛いに決まってんじゃねーか!

 

347

これだから素人は困る…。

僕のゴリラちゃんが一番だというのに。

 

348

いやそれはない

 

349

そりゃないわ

 

350

それだけはあり得ないw

 

351

www

 

352

ゴリラちゃんwww

 

353

おいこら!なんでだよ!!

 

354

www

 

355

あのー、今来たんですが、どういうことですか?

 

356

ゴリww

 

357

おつー

誰のカードが一番かわいいか競ってんの

お互いに見れないのになw

 

358

だから俺の猫ちゃんだっての!

 

359

いやいや、わんこだって言ってるだろ!?

 

360

ふ、みんなゴリちゃんの魅力がわからないとは…

 

361

ww

 

362

ww

 

363

www

 

364

…(´;ω;`)

 

365

あのー、僕のカード、バニーなんですけど。

 

366

ガタッ

 

367

ガタッ

 

368

ガタッ

 

369

ガtドンガラガッシャーン

 

370

おいw

 

371

こけたw

 

372

ば、バニーガールだとぅ!!???

 

373

!!???

 

374

いや、バニーガールじゃなくてバニーちゃんです

 

375

ゆるせん!

 

376

許すまじ!!

 

377

爆発しろ!!

 

378

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379

バニーガーーーール!!!

 

380

だからバニーガールじゃないですってば

 

381

378は何言ったんだよ…

 

382

バニー祭りじゃー!!!!

 

 

 

プレイヤーたちの夜は長い…。

 

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