ベビー・バード → セイント・ハート・バード
何ヶ所か修正しました
何となく予感はあった。
今までの探索でもっともよく手札に来てくれたカードは、ベビーバードと、この戦士の卵だった。
先にベビーバードが『成長』し、他のカードも次々と成長していく中で、未だ『成長』が発現していなかった。
しかし先ほど影トカゲのカード効果を見たとき、「今しかない!」と直感した。
そしてカードはその思いに答えてくれた。
何となくだが、この『成長』はプレーヤーの願いをくみ取るとともに、それまでのカードの扱い方や、カード自身の思いも反映されるのでは?と思えてくる。
戦士の卵は今までの戦いの中でも、特に他カードの影響や効果を受けることが多かったカードだ。
だからこそ、この効果が表れたようにも思える。
「戦士の卵の効果発動!影トカゲの効果の対象となり場に召喚されたことで、攻撃力防御力は200ポイントアップする!」
【 戦士の卵 A500→700 D200→400 】
「戦士の卵でレイクフィッシュに攻撃!」
「!!!」
ズバァと音を立てて、戦士の卵の剣がレイクフィッシュを切り裂く。
そして戦闘が終わった後、普段なら10分間場に残り続けるカードが、影トカゲの効果ですぐに墓地へと送られていく。
心の中でカードたちにお礼を言い、レイクフィッシュが落としたカードを拾い上げる。
レイクフィッシュ 星2 水 水族/通常モンスター
A600 D600
湖の近くの安全ではないことが分かったので、休憩もそこそこにして再び探索を続けようと思ったが、ここまででそれなりにデッキも消耗しているし、そこそこいい時間だったので昼食の為拠点に帰ることにした。
そしてお昼。
昼食、休憩後、再び11階へ。
今までの探索で、あからさまに何かあったのは先ほどの湖だけで、他には目印になりそうな物は何一つ見つけていない。
ならばその近くに階段があるのでは?と当たりを付け、最短ルートで湖まで向かってみる事にした。
もちろん避けれそうな戦闘は避けてだが。
で、湖についた後そこから先に進むと、また遠くにヤシの木らしきものが見えてきた。
たどり着くとそこは、先ほどの湖と同じような場所だったので、長居するとまた湖からモンスターが出てきそうな気がして、特に休憩をとることなく先へと進んだ。
するとまた遠めにヤシの木が見えて…
と繰り返すこと数度。
最後にたどり着いた湖には、目印となっていた大きなヤシの木のそばに穴が開いており、その中に下へと続く階段があった。
ようやく見つかった階段に喜びつつも警戒は怠らない。
こういう時ほど油断しやすいっていうし、なんたって階段のそばには湖もあるのだからいつレイクフィッシュが飛び出してきてもおかしくない。
階段の存在を確認した俺は素早く降りていく。
そしてたどり着いた先は、一瞬ループしたか?と勘違いしてしまうほど11階にそっくりな平原だった。
つまり周りに何もないのである。
再び始まるであろうマップ埋め&階段探しを想像するだけで気が滅入ってくる。
はぁ~…と大きなため息をつき、階段の一番下の段に腰掛け休憩する。
まだマップ上には光点が見えないので近くにモンスターがいるということは無いだろう(湖のようなことがなければ)。
しばらく座ってボヤーっとしていたが、ふと気になって階段の裏側をのぞいてみる。
10階までは壁に埋まっていたが、11階や12階は草原のど真ん中にポツンと階段がある状態。
ということは裏側が見えるようになっているはずだ。
普通、家の階段の裏(下側の部分は)物置スペース等で使われることが多いと思う。
何かないかなーっと興味本位で覗いてみたが、やはりそうそう変わったことがあるはずもなく、普通に地面と階段裏が見えるだけだった。
「ちぇっ、何かあれば面白かったのに。」
結局何も見つけられず、時間もかなり経っていた為拠点へ帰ることにした。
その日の夜
何気なくいつも通り掲示板をのぞいていたら、検証班と呼ばれる人たちが驚きの新情報を発表していた。なんと11階以降は、降りてきた階段のすぐ近くに簡易転移石が隠されているとのことだった。
それはぱっと見では分からないくらい巧妙に隠してあり、フィールドによって隠された場所はまちまちらしいが、今のところ分かっている範囲の情報で、草原の場合は階段の裏側に隠されていることが多いとのことだった。
…俺さっき見たばっかりなのに…。
見つけることはできなかったが、おそらくその近くにあったのかもしれない。
検証班の中にも11階以降が草原の人がいるらしく、その人が言うには、階段裏側の一番下の段や、地面との境目辺りによくあるとの事。
親指の爪ほどの小さな青い石が埋められており、それに触れることで登録され、DP交換リスト内にある(登録することでリストに追加される)転移の羽(使い捨て100DP)を使用することで、最後に触れた簡易転移石のもとへワープできるらしい。
そうと分かっていればもっと念入りに探したものを…!
どうやらこの情報は俺が昼に出かけてすぐぐらいに発表されたようだ。
なんてタイミングの悪い。
一人ブツブツ言いながらも、他にめぼしい情報がないか探し今日は寝ることにした。
次の日
マップ頼りに昨日見つけた階段まで向かう。
途中戦闘を避けながら進んだこともあり、階段までは3時間ほどかかった。
1階が一直線にダッシュして30分程で次の階段にたどり着くことを考えると、11階の広さも分かるというもの。
もし体力増強のスキルを取っていなければまる1日かかるかもしれない。
12階へと続く階段を下り、昨日と同じく階段の裏へ回る。そして掲示板に書かれていた通り念入りに一番下付近を調べてみると、草に紛れて階段と境目の地面に青い石が埋まっているのを発見した。
触れてみると、ほのかに光を放ち
【12階 簡易転移石に登録されました 】
アナウンスが聞こえてきた。
これで拠点から直接ここまで転移する事ができるようになったはずだ。
もう少し早くこの情報を知れたら、今日のここまでの移動はしなくて良かったのだが…。
まあ言っても仕方ない。
フゥっと一息つき、せっかく12階まで来たし、少し戦闘してから拠点(お昼)に帰ることに決めた。
あまり遠くに行き過ぎると11階の羊のようなことがありそうなので、階段からあまり離れない範囲でウロウロする。
するとマップ上に光点が見えたのでそろーっと近づいてみる。
そこには1羽のウサギ?がいた。
(ウサギ…だよな?ウサギはウサギでもいっ〇くウサギ…。)
そのウサギの額には、まるでドリルのように螺旋状の溝が入った一本の角がついていた。
【 角兎 A500 D300 攻撃表示】
(思ったよりは強くない…?)
11階で羊のD800を見ているため、A500ではさほど強くないようにみえてしまう。
とは言え俺のデッキ内で、素の能力で対抗できるのは数枚しかいないんだけど。
ハムハムと草を食べていたウサギだが、俺の接近に気づいたのか耳をぴんと立てこちらに顔を向けた。
(まあ、今回はすぐに帰るつもりだしいいだろう。)
一気に片を付けることに決め、ウサギに近づいた俺はデュエル開始を宣言する。
「デュエル!俺のターン、ドロー。俺は手札からセイント・ハート・バードを召喚。そして攻撃!」
たまたまセイント・ハート・バードがすでに手札にあったので、一気に終わらせる。
せっかく出てきたのに一瞬で消えていくウサギさん。
落としたカードはこちら
角兎 星2 風 獣族/通常モンスター
A500 D300
なんか11階のモンスターと比べて弱い?
D800の羊や、AD600の魚と比べるとねぇ。蛇だって能力は低かったけど効果モンスターだったし…。
いや、たまたまこいつだけかもしれない。他のモンスターがすごく強い可能性もあるし、慎重に行こう。
と思ったが、11階と同じような草原なら、階段の付近はウサギしか出ないのでは?(11階の蛇と同じ)と考え、又「もう1戦くらいしたらどうせ拠点に帰るし」と思い、階段を中心に円を描くように移動(ダッシュ)してみた。すると先ほどウサギと戦闘した場所から階段を挟んで反対側に別のウサギを見つけたので、実体化時間ギリギリ間に合ったセイント・ハート・バードで瞬殺。
落としたカードを拾い、帰還の羽を使って拠点へと戻った(簡易転移石は、拠点への帰還機能はついていない)。