ダンジョンカードバトル   作:ノジー・マッケンジー

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4話

先ずは新しくできた小部屋を確認してみる。

古ぼけた木の扉を開くと、中は暗く、パソコンのある部屋の光(この部屋の明かりってどうなってるんだろ?)に照らされて中の様子が浮かび上がる。

大きさは4畳半程で、部屋の隅には藁のようなものが敷いてある。

 

(まさかこの藁が布団か?)

 

最低ランクとあった訳だし、実際トイレも壺のような物っぽいので、おそらくそういう事なんだろう。

心のメモに、トイレと布団と記し、部屋の扉を閉める。

 

次は無限箱(パン※最低ランク)の確認をしよう。

箱を開けてみると、中にはいかにも固そうな黒いパンが1つ入っていた。

試しにかじってみると、見た目通り非常に硬く、噛めば噛むほど口内の水分が奪われていくようで…ハッキリ言って不味い。

 

一旦パンは無限箱の蓋の上に置いておき、今度はトイレの方へ行く。

やはり予想通り、この壺がトイレらしく、中から何とも言えない臭いがする…気がする。

…思ったよりは臭わないな。

しかし覗いてみた所、中は底なしのように真っ暗になっており、まるでどこか異次元にでも続いているかのようだ。

もし何か落としたら…

背中がぞくぞくっと震え、一旦トイレ壺から身を離す。

 

ま、まぁとりあえず全部確認できたことだし、よし次だ次!

気を取り直してパソコンに向かう。

確か掲示板機能が追加されたって書いてあったような……、おっ、あったあった。

 

メニュー画面の中に『掲示板』の文字を見つけタップすると、某2チャ○ネルのような形式の画面が現れた。

 

「ふむふむ、雑談に攻略、それから管理者への愚痴ねぇ…。おっ、1000DPの使い道。これは見てみよう。」

 

すでに色んなスレッドが立っている中、気になるものを流し読みしていく。

この掲示板を利用しているのは『管理者A』に連れてこられたプレイヤー達のようで、中々興味深い話も沢山あった。中でも驚いたのが、このわずかな間にすでにダンジョンの3階(このダンジョンは下に続いているようだが、掲示板利用者は分かりやすいように、拠点から下りた先を1階とし、以降2階3階と呼んでいるみたいだ)まで進んでいる猛者もいた。

他にも、壺トイレの使い心地が割と良かっただとか、貰った1000DPを全部寝具に突っ込んだ等のふざけた話から、どんな魔物がいてどんなカードが出た等、ダンジョンに関する真面目な情報交換など、気になりすぎる話が満載で、気がついたらかなりの時間が経っていた。

 

「あー、これは時計が必要かもな…。」

 

掲示板でも話題に上がっていたが、今の時間が分からないから寝るタイミング等が分かりずらく、その内体を壊しそうだ。

 

「じゃあ交換リストに時計も追加だな。」

 

先駆者の体験談をもとに、貰った1000DPを何に交換するか頭の中で考える。

DP全てを寝具に突っ込んで、しばらくの間堅黒パンと壺トイレ生活となった彼の二の舞になるわけにはいかないのだ!

ある程度考えがまとまったら、パソコンのメニュー画面からDP交換リストを開き、ポンポンと交換していく。

 

 

せんべい布団  200DP

トイレ(洋式・ポットン)  200DP

小部屋2㎡  200DP

無限箱(パン※微低ランク)  200DP

水道  100DP

小型置き時計  100DP

 

これでぴったり1000DP。

どうやらどの品も基本的には7段階にランク分けされているみたいで、上から『最高ランク』『高ランク』『微高ランク』『普通ランク』『微低ランク』『低ランク』『最低ランク』となっている。

掲示板では皆分かりやすいようにとアルファベット表記で呼んでおり、最高ランクがA、高ランクがBと続き、最低ランクがGとしていた。

ちなみに、いくつかのイレギュラーを除けば、Gランクは10DP、Fランクは100DP、Eランクは200DP、Dランクは500DP、Cランクは1000DP、Bランクは10000DPとなっており、Aランクは物によって50000DPだったり、100000DPだったりと結構幅があった。

ま、今の状態じゃAランクなんていつの事になるやらだけどね。

 

布団・トイレ・パンの無限箱は夫々Eランクの物を交換。小部屋2㎡はトイレにする予定で、1㎡で100DPだった。

水道は、何故だかそれだけ目立つようにカラフルな文字で書いてあったが、他プレイヤーの見解によると、最初のプレゼントセットにつけ忘れたのだろうと。

流石に水が無いと人間生きていけないからね。

 

 

生きていけないと言えば、もし死んでしまったらどうなるかも載ってたよ。

あんまり見るのも話すもの楽しい話じゃないんだけどね…。

結論だけ言うと、拠点内やダンジョン内でどんな死に方をしようとも、五体満足の状態で拠点のパソコンの前に戻ってくるらしい。

こんな話が出るって事は試した人がいるって事なんだろうけど……。

まあ、人の事は気にしても仕方ない。だって自分の事で精いっぱいだもん。

びーくーるびーくーる、おちちつけ、おちちつけ。

 

 

さて、DPの交換もすんだわけだが、次にダンジョンで手に入れたカードの確認をしよう。

まず、今回の探索で手に入れたカードは全部で14枚。

微妙に10分内に間に合わない戦闘が多かったから、大体1時間に5回戦闘してる計算かな?

デッキが半分になるまで進んで、そこから引き返し、リポップした魔物と戦った分で14枚となった。

出現した魔物はガイコツのみ。3種類のカードを落としてくれたが、掲示板によると落とすのはこの3種類だけのようだ。

 

デッキに加える事も考えたが、3枚とも攻撃防御共に100だった為、特にデッキ強化にはならないとして全部DPに変えることにした。

メニュー画面からカードをDPに変換するページを開き、パソコンに接続された機械のカード投入口に全てのカードを入れる。

『全部で140DPになります』という文字を確認し、OKボタンを押す。

機械がガタガタと音をたてて動き出し、ぺかーっと光ったかと思うと、画面に『140DPを入手しました』と文字が現れた。

どうやら1枚10DPになるようだ。多分先に進めばもっと高いカードも出てくるのだろう。

 

とりあえず今日はお試しの気持ちで探索をしてみたわけだが、感触としては『思ったより行ける』だ。

勿論油断や慢心は良くないが、掲示板情報によると1階は皆ガイコツしか出ないみたいだ。

もう少し慣れれば、マップや魔物のリポップ時間など検証して、効率的に稼げる最適ルートを考えてもいいかもしれない。

例の3階まで進んだというプレイヤーが情報を提供してくれるなら、後から安全に進んでいけばいい。

先ずは生活の質を上げることを最優先にして、ダンジョン生活頑張っていこう。

 

 

 

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