探索後、拠点に帰って考える。
かなりの数があったが、部屋は全て調べたはず。
抜けが無いように拠点に帰ったときも、きちんと確認してから続きを行ったし…。
他に可能性があるとすれば………あるとすれば?なんだろう?
こんな時は掲示板。
似たような人がいないか探してみる。
すると、謎解きエリアのプレイヤーは何人か見つけることができたが、みんな階の様子や謎解きの内容がバラバラで、特に参考にはならなかった。
むむむ…、どうしたものか…。
とりあえず一晩考えてみて、何か思いつくにしろつかないにしろ、明日また1からチェックのし直しかな…。
次の日
特に良い案が思い浮かぶことも無く、昨日と同じように31階の探索を始める。
扉を開けて、魔物を倒して、外に出て次の扉。
うーん、何か見落としてるか?
とりあえず最初に手札に来ていたレオ(大樹リリース)で、実体化が終わるまでガンガン扉を開けていく。
レオの実体化が解けて、ちょっと廊下で一休み。
ここまでやはりカギは見当たらず。
やっぱり闇雲に突っ走るだけでは見つからないか…。
…そういえば問題って何って書いてあったっけ?
たしか『扉の中にカギはある』だっけ?
扉の中ねぇ…。扉の中、扉の中………!!!!
あっ!?もしかして!?
扉を見ながらぼーっと考えているとふと一つの考えが閃いた。
問題は『
であれば!
俺は先ほど出てきた部屋の扉を開き側面(細い部分)を見る。すると1か所だけ溝があり、何かがすっぽり入るようになっていた。
「こ、これだ…!!」
俺はダッシュで階段の場所まで戻り、再び1から扉を開けていく。
だが部屋の中には入らない。確認するのは扉の側面のみ。
扉を開けては側面の溝を確認。何もなければ次の扉へ。
そして大体廊下の真ん中あたりに差し掛かった時
「あ、あったーー!!!!!」
溝の中に小さなカギを見つけた。
まさか本当に扉の中に隠してあるとは…。
普通これだけ扉が並ぶ廊下で、『扉の中』って言われるとどれかの部屋の中って思いこんでしまう。
まさかのひっかけ問題、言葉遊びだった。
だがこれでカギは手に入った。残るは扉を見つけるのみ。
たしか『扉はカギで開かれる』だったはず。
だがここまでカギのついた扉は見なかったはず。
問題に『隠された扉を探し』とあったと思うので、おそらく一目では分からないようになっている可能性が高い。
…ちょっと、難しくない…?
今の鍵にしても、頭の固い人は多分一生クリアできないよ?
まあ人によってフィールドは違うから、クリアできるであろう人にしか謎解きエリアは出てこないのかもしれないけど。
何はともあれ今度は扉探し。
さっきのように問題をよく読むことがポイントな気がするし、流石に一言一句間違ずに問題を覚えてるかと言われればちょっと自信がないので、一旦突き当りまで行って問題を見直すことにしよう。
長い廊下をダッシュ。スキルの効果もあるし、そんなに時間をかけずに端までたどり着いた。
何も出てこないことが分かっていれば遠慮することもないからね。
さて、問題をよく見なおしてみよう。
【 次の階に進むには謎を解かなければならない 】
①カギをみつけ、隠された扉を探し出せ。
ふむ。カギは見つけた。
この文章の書き方からして、もしかしたらカギを先に見つけないと扉を見つけることができない仕組みになっている可能性もあるな。
そうだとしたらもう一度全部屋調べなおし…か。
おっと、そういえば裏側にヒントもあるんだっけな。
裏側にもヒントが書かれていたことを思い出し、壁に貼られている紙に手を伸ばす。
すると
「うおっ!!?」
なんと紙を取ろうとした手が壁にめり込んでしまった。
いや、めり込んだというよりは…壁が透けてる?
伸ばしかけた手を一度引っ込め、改めてそーっと壁に触れてみる。
するとアニメやゲームなんかでもよくある仕掛けのごとく、手は壁をすり抜けてしまった。
「はは…、なるほどね…。」
最初に来たときは確かに普通の壁だった。
ということは、カギを見つけた為仕掛けが作動したということだろう。
俺はそのまま1歩、2歩と進み、壁の向こう側へと出る。
壁を通り抜けた先には下へと続く階段が。
つまりは隠された扉とはこのすり抜ける壁のことだったのだろう。
問題の裏面に書いてあったヒントは
・カギは扉の中に
・扉はカギによって開かれる
の二つ。
確かに見方によれば、カギを手に入れたことで(カギによって)隠された扉が開かれ(通れるようになり)、このすり抜ける壁と合致する。
別にカギをカギ穴に刺すわけではなかったのね。
またしてもしてやられた感を感じながら、俺は32階へ続く階段を下りて行った。
階段を下り、着いた先は31階とは様子が異なっていた。
先ほどは長い廊下に左右のたくさんの扉だったが、この階は階段を下りた先には小さな小部屋が一つあるだけだった。
正面の壁には大きな扉。
中央には小さな机。そしてその上に紙切れが1枚。
「全然雰囲気が違うな…。さてと、今回の問題は…と。」
机の上の紙切れには次のように書かれていた。
【 次の階に進むには謎を解かなければならない 】
②メダルは全部で何枚?
問題を読み終わった瞬間ゴゴゴ…と音が響き、周りの壁のいたるところに小さな穴が開き、その全ての穴からメダルが現れた。
えーっと?このメダルの数を数えろと?
周りの壁には無数のメダル。
はぁ…っと一つため息をつき、地道に数を数えることにした。
あ、その前に簡易転移石を下り階段と地面の境目から見つけて登録しておいたよ。
何度か途中で分からなくなり、1から数えなおすこと数度。
ようやく全部数え終わる。
「はぁ、ようやく終わったよ…。で、これをどうするんだ?」
メダルの枚数は数え終わったが、これをどうすればいいのか。
よく見ると、正面の扉に何か小さなボタンが付いている。
「ははーん、ここに数字を入れればいいんだな。……えっと…。」
ポチポチとボタンを押して答えを入力する。
「よし!これでどうだ!」
自信満々に最後のボタンを押すと、どこからともなくドラムロールのようなものが聞こえてくる。
ドルドルドルドルドルドルドル…ドン!!
ブッブー!!!
思わずガクッとなる。
あれー?なんでー?
そう思っていると、周囲のメダルから黒い靄が流れ出てきて、部屋の中央で一つの型に姿を変える。
む?間違えると戦闘になるのか?
【岩石の残影 A1500 D1000 攻撃表示 通常モンスター】
現れたモンスターを見て俺はため息をつく。
モンスターと戦闘になったのが嫌なんじゃない。
この後もう一度メダルの数えなおしになるのが憂鬱なんだ…。