現れた魔物はサクッと倒す。
岩石の残影 星4 闇 岩石族/通常モンスター
A1500 D1000
31階で手に入れたカードと合わせて考えると、おそらくこの洋館エリアで出てくる魔物は『残影』種なんだろう。
さて、気は進まないけど、もう一度数えなおしますか…。
戦闘後、メダルの枚数を数えなおすこと数度。
…おかしい。何度数えてもさっき入力した数字と同じ枚数にしかならないんだけど…。
先ほど自信満々に入力した数字。それと同じ枚数にしかならない。
時には数え始める場所を変えて何度も数えなおしているので、間違っているということは無いはず。
であれば、まだ見ぬメダルがどこかに隠されているのか、それとも何かしらのギミックがあるのか…。
とりあえず入力するのは一旦待って、何か仕掛けが無いか探してみる。
うーん、机にも扉にも変わった様子は無いし…、問題の紙も(ペラッ)…裏にも何も書いてないし。
壁にも床にも特に違和感はない。となるとメダルか?
壁から生えているメダルの一つに触れてみる。特に変わった感じはしない。
手に取ろうとしたが、壁にしっかり嵌っているようで、いくら引っ張っても抜けそうな気配はない。
と、ここで小さな違和感を感じた。
「…ん?このメダル、絵柄が違うのか?」
今引っ張っていたメダルと、その隣にあるメダルを見比べると微妙に模様が違う。
全て模様に違いがあるのか?と思って見まわすと、大半は今引っ張っていたメダルと同じ柄で、何枚かはそれと違う柄の物があった。
「これは…何かのヒントになるのか?」
そう言いながら隣の柄が微妙に違うメダルに手を伸ばすと、俺の指が触れた瞬間そのメダルは真っ黒な靄に姿を変える。
「っ!!?」
靄は先ほど問題の答えを間違えたときと同じように、部屋の中央へと移動し、その姿を魔物へと変えた。
【鳥獣の残影 A1500 D1000 攻撃表示 通常モンスター】
おおっ?メダルが魔物に…ってことは、魔物が化けている(?)メダルを除いた本当のメダルの数を入力しないといけない訳か。
よし、それが分かればこっちのもんだ!
先ほどから実体化したままのモンスターでサックリと勝利。
鳥獣の残影 闇 鳥獣族/通常モンスター
A1500 D1000
ではでは、模様が微妙に違うメダルを除いて、もう一度数えなおしてみましょ。
先ほどの戦闘からしばし。
ようやくメダルを数え終わった俺は、早速にその数字を入力する。
「えっと、ポチ…、ポチ…、ポチっと。」
すると先ほどと同じようにドラムロールの音が。
ドルドルドルドルドルドルドル…ドン!!
ピンポーン!!!ガチャ
どうやら正解だったようだ。
扉が開いた音がした瞬間、壁からゴゴゴ…と音が鳴り、メダルは再び壁の中へとしまわれていく。
とりあえず、これで32階クリアだな。
あの魔物が化けたメダル、もしかしたらほかの種類の魔物も出てきたのかも。
また今度来てみるか…てか、1度クリアした階ってそれ以降どうなるんだろ?
今のももし1発で正解してしまったら、さっき戦った鳥獣の残影とは戦えなかったわけだし、流石に2度と戦えないってことは無い…よね?
時間を空けて今度確認に来てみようと心に決め、大きな扉を開き、33階へと続く階段を下りていく。
33階は少し大きめの部屋。
部屋の真ん中には大きな長机があり、机にはテーブルクロス。真ん中には花が生けられた花瓶がある。
そして椅子が全部で8つ。
正面の壁には前の階と同じように、次の階に続くであろう大きな扉。
左右の壁にはそれぞれ小さな台があり、その上には大小さまざまな人形が8体。
そして人形の横に1枚の紙切れが。
【 次の階に進むには謎を解かなければならない 】
③のっぽとちびすけ、正しい席を選べ。
つまりこの人形たちを正しい席へと座らせることができれば良いって事かな?
流石にノーヒントだと厳しいが、他に何かあるか…?
とりあえず簡易転移石だけ登録して、他にヒントになりそうなものが無いか部屋の中を一通り探してみる。
「…椅子に番号が振ってあるな…。」
8つの椅子にはそれぞれ座る部分に番号が書いてあった。
「多分何かしらの順番で並べるんだろうけど…っと、みっけた。」
花瓶の花に紛れて1枚の紙切れ
1アルバン 2サムソン 3マデュー 4ゴリアン 5カット 6リーベルト 7マシュー 8ダンバン
「………人形の名前なんて知らねぇよ…。」
思わず声に出る。
一応念の為人形を一つずつ確認したが、やはりどこにも名前は書かれていなかった。
「こりゃあもう適当に置いてみるしかないか?」
他にどうすることも思いつかないので、とりあえず置いてみる事にした。
「とりあえず近いところのをっと。」
一番近くにあった人形を一つ取り、一番近くの席に座らせる。
するといきなり人形の目が光り、口から黒い靄が噴き出してきた。
……怖いよ…。
【魚の残影 A1500 D1000 攻撃表示 通常モンスター】
やっぱりミスったら戦闘になるパターンね。
とりあえずさっさと魔物は倒す。
すると、普段なら魔物は消えてドロップカードのみがその場に残るのだが、今回はカードの横に黒い靄が残り、椅子に座らせた人形へと吸い込まれていった。
「…ん?これは名札…か?」
人形に吸い込まれた靄はその後小さな名札に姿を変え、人形の胸元にその名前を記すこととなった。
「なるほど、これで正しい場所が分かるのか。」
名札に書かれた名前を見て、ヒントに書かれていた番号の椅子に座らせる。
今度は特に魔物が出てくることもない。
「じゃ、これを続ければいいんだな。」
攻略方法が分かれば後は早い。
別の人形を手に取り適当な椅子に座らせる。
すると先ほどと同じように黒い靄が現れて戦闘に。
(これ、戦闘を避けようと思ったらマグレで全当てするしかないのか?)
出てくる魔物はサクサク倒し、ようやく8体目。
7体目は2分の1にもかかわらず外れを引いたよ…。
その間に出てきたモンスターから手に入ったカードは、これまでと同じ『残影』シリーズの炎族と雷族。能力は同じだった。
最後の1体を席に座らせると、扉の方からガチャンっと音が聞こえた。
無事クリアできたようだ。
さっそく次の階へ進むため扉を開ける。
最後に、階段を下りる前にチラッと後ろを振り向くと、席に座っている8体の人形の目が全てこちらを向いている気がした。
思わずブンっと顔を戻し、急ぎ足で階段を下った。
(見てない見てない、俺は何も見ていないー!)
俺が部屋を出た後に残った8体の人形。
その人形の口元が8体同時に「ニヤッ…」と動いた…