ダンジョンカードバトル   作:ノジー・マッケンジー

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57話

進めども進めどもゴールが見えない道をひたすら進む。

 

31階では左右にたくさんの扉があったが、この36階では一つも扉は見当たらない。

等間隔で花瓶や絵画が飾られているだけだ。

 

うーん、しかし長い。

31階ならばもう突き当たりについてても良い頃だと思うんだけど…。

 

妙に長い廊下を進む事しばし。

体感として31階の倍はあろうかと思える距離を移動して、ようやく突き当たりまでたどり着いた。

 

「はぁ、つかれた…って言う程疲れては無いけど。」

 

体力増強スキルのおかげで体力的には疲れてないのだが、精神的には疲れが来ている。

 

「さて、と、今回の問題は……??あれ?無い??」

 

前と同じく突き当たりの壁にあるだろうと思っていた、問題の書かれた紙切れが無い。

 

「あっれー?無い…事はないでしょ。」

 

が、いくら探しても問題は見つからず。

ペタペタとあちこちさわって確かめてみるも、それらしき紙も、何かの仕掛けも見つけることはできなかった。

 

しかたがないので元来た道を引き返す。

一応来るときも怪しいものが無いか確認しながら来たつもりだが、もう少し注意深く確認しながら歩いた。

 

 

 

 

 

それから

結局、ほぼ最初の場所(階段付近)までやってきたが、怪しいものや気になるものは見当たらなかった。

一瞬、花瓶の中や絵画の裏なども調べた方が良いかと思ったが、今までの階を考えると問題文がそんなに分かりにくい所に隠してあるとも思えなかった為調べてはいない。

 

そして、35階へ続く階段が見えてきた頃

 

「………?あれ?階段の横…。」

 

35階から36階へ続く階段の幅は、この廊下の幅よりも狭い。

つまり、階段を降り切った左右にも狭いながら壁はある。

その壁に、小さな白いヒラヒラした物が見える。

 

まさか…。という思いでその紙を見てみると

 

 

【 次の階に進むには謎を解かなければならない 】 

 

  ⑤ちりも積もれば山となる。

 

 

 

……………orz

 

俺は崩れ落ちた…。

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくしてようやく復帰。

流石に無意味に長時間歩かされたらしんどいっス…。

 

さて、問題は『ちりも積もれば山となる』か。

他にヒントが無いかと紙の裏側を見てみたが、今回は書いていないようだ。

ふと顔を上げると、ヒントの紙が貼ってある壁と階段をはさんだ側の壁に、何やら模様の様なものが見えた。

 

「これは……、花の、絵?」

 

そこには1輪の花のような模様が描かれていた。

 

「花…、ちりも積もれば……。」

 

もしかして花を集めろって事か?

確か道中の花瓶にはそれぞれ1本ずつしか花は刺さってなかったような気がするけど…。

 

「…とりあえず試してみるか。」

 

他に思いつかないので、試しに廊下に並んでいる花瓶に生けてある花を集めていくことにした。

先ほどの1往復で見てきたが、飾ってある花は小さなものしかなかったはず。

あれなら全部まとめてもギリギリ持てると思う。

 

早速端から順番に花を引っこ抜いていく。

でも花を集めて、それからどうすればいいんだろ?

 

…ま、何とかなるか。

 

気晴らしに鼻歌を歌いながら、花瓶に刺さっている花を回収していく。

そして、ある1本の花に手を伸ばした時

 

「ふふふーん、ふんふんふーん、ふんh「キシャー!」ウオアァァァ!!???」

 

何と花がひとりでに動き出し、こちらを威嚇してきた。

茎はクネクネ、葉はまるで人の手のように動き、そして花の部分には鋭い牙が並んだ大きな口が。

その花は次第に花瓶からあふれ出てきた黒い靄に包まれて魔物の姿となる。

 

【植物の残影 A1500 D1000 攻撃表示 通常モンスター】

 

「……ビビったー…。」

 

心臓に悪い。でも何でいきなり?

よく見ると、魔物になった花は元々バラの花だった。

しかしここまで集めてきた花は全て、壁に書いてあった花とそっくりな形のものばかりで、違う種類の花は一つもなかった。

 

つまり、壁に描かれていた花以外はダミーって事か。

種が分かれば後は簡単だ。怪しい花には手を出さない。

じゃあサクッと倒しましょうか。…てか、手に花持ってたらカード引きにくいな!

 

 

 

植物の残影を倒し、花集めを再開。しばらく進むと何本か違う種類の花があったので全て放置。

そしてどんどん進んでいき、花が両手いっぱいになった頃、突き当りまでたどり着いた。

 

「さて、これをどうするか…っと。そういえば最後の花瓶には花が刺さってなかったな。」

 

ここまで必ず1つの花瓶に1本ずつ花があったが、突き当りに一番近い花瓶にだけ何も入っていない。

 

「ってことは、ここにこの花束をさせば……。」

 

量が多すぎて花瓶に刺しにくい。

一旦地面に花を置いて、一本ずつ刺していく作戦に。

 

そして数分後。

 

「よし、これで最後…「ガシャン!」お?」

 

花を全て刺し終わった瞬間、突き当りの壁の方から鍵が開いたような音が鳴った。

しかし目に映るのは突き当りの壁のみ。

扉のようなものは見えない。

と、視線をずらすと、その壁の端の方に、ドアノブのような出っ張りがあるのを見つけた。

もしかして…と思い、そのドアノブらしきものを手に取りゆっくり押してみると、ゴゴゴ…と音を立てながら突き当りの壁全体が動き出した。

 

(この壁自体が扉なんかい!!)

 

想像以上に大きかった扉を開き、何とも言えない気分のまま奥にあった階段を進む。

 

(最初見たときドアノブなんてついてたっけ…?)

 

にしても、ホラーハウスなのか忍者屋敷なのか、どちらかに統一してほしい…。

 

 

 

 

階段を下りてたどり着いた37階。

そこは小さな小部屋だった。

とりあえず簡易転移石を探して登録。

部屋の中に気になるものが見えているが、上の階で結構時間を使ったので今日はここまでとする。

帰還石で拠点へワープ。続きはまた明日……。

 

 

 

…チラッとだけ問題見とく?

 

 

問題を見たら解きたくなりそうな気はするが、もし難しい問題なら一晩考えることもできる。

とりあえず見てから考えるか。

 

問題の紙切れがあるのは色々物が置かれている大きめの机の上。

えーっと、なになに…?

 

 

【 次の階に進むには謎を解かなければならない 】 

 

  ⑥のろいの人形、いつもあなたを見ている。

 

 

読んだ瞬間、33階の人形たちが頭に浮かぶ。

こちらを見つめる無機質な16個の瞳。

その口元が一斉にニヤリっと動いて……。

 

 

 

…うん、きょうはもうかえろう。それがいい、そうしようそうしよう。

 

俺は普段より素早い動きで転移石取り出し、拠点へと帰還した。

 

 

……………………………。

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