ダンジョンカードバトル   作:ノジー・マッケンジー

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7話

次の日

 

昨日は特にめぼしい情報も無かったので、普通にダンジョンに潜る。

あえて言うなら、最先端走ってる人が9階に着いたってことぐらいかな?

 

では昨日と同じく進めていこう。

今日は主に2階の探索を進めていく。

ちなみに俺は手に入れたカードは全部DPに変えている為、デッキ枚数は初期と変わらず20枚だ。

ただ初期カードは全て、最低攻撃力が200以上あるので、魔物から手に入れた攻撃力100のカードを下手に入れるよりはいいと思っている。

ではサクサクと進んでいこう。

 

 

 

…という訳で今日も夕方。

今日の稼ぎは54枚。帰還の羽を3個交換(1個は明日の分)で純利益は240DP。

…昨日より少ないとか言うなし。

2階の魔物はA100D200の為、たまに守備表示で出てくると、こっちがA200だけだと倒せないのだ。

その分ドロー回数が増え(大体次のターンにはA300以上が来てくれるが)、その分倒せる回数も減ってしまっている。

 

(これなら確かにDPを稼ぐのは1階を回った方が良いな…。)

 

ただいつまでも1階を回っている訳にもいかない。今は我慢の時か…と、ひとまず考えるのは止めて、先に他のプレイヤーの意見を参考にしようと思い、掲示板を覗いてみることにした。

が、そこはいつもと違いお祭り状態。まあ普段から割と賑やかだが、輪をかけて賑わっている。

何事かと思い記事をさかのぼっていくと、そこには驚愕の内容が書かれていた。

 

 

『某氏 ついに10階に到達』

『10階にボス 某氏なす術もなくやられる』

『ボス戦は対人戦!?』

 

 

なんとついに例の人が10階にたどり着いたらしい。

俺なんかまだ2階なのに、たった数日でよくそこまで進んだもんだ。

てか、名前が分からないから『某氏』って呼ばれてるのか。なんだかそのままこの呼び方が定着しそうだな。

で、あらかたのプレイヤーが予想していたが、やはり10階にはボスがいたか。

別にボスがいることを予想していたわけでは無いけど、5階に帰還クリスタルがあったことから(5階はクリスタルのある大部屋が1つあるだけで魔物も出てこないらしい)次にキリの良い10階には何かあるんじゃないかって推測する人は多かった。

 

しかし、『なす術もなくやられる』…か。

いくら突っ走って進んだだろうとは言え、そこまでたどり着けるほどのプレイヤーなのだから、そう簡単に負けることは無いような気はするが…、初見殺し的な事でもあったのだろうか?

ま、こればかりは情報が出るまで分からないな。掲示板を見た限りでは、某氏もこれ以上の情報は出してくれそうにないし。というのも、この某氏、どうも年齢がそこまで高くない様に見受けられる。

自慢げな話し方も随所に見られたし、おそらく自分が1番でいたいんだろう。

 

 

何にしても、まだ2階をウロウロしている俺からしたら、全然先の話だし、俺がつく頃にはそこそこ情報も出そろってるだろう。こちらはマイペースに行かせてもらおう。

 

 

さて、掲示板もしばらくはこのネタで盛り上がるだろうし、パンでも齧りながらのんびりしますかね。

 

 

 

 

 

はい次の日―。

 

やっぱりそれ以上は某氏から情報が出ず、他のプレイヤー達も諦めて自分の事に専念するみたいだ。

じゃあ俺も、いつも通り頑張りますかね。

ちなみに昨日のDPは無限箱の野菜セット(200DP 野菜の切れ端の詰め合わせ※セットなのでお得!)と交換した。

野菜も食べないと体に悪いからね。ちなみに調理具なんてないから全部生。…顎が痛い。

 

昨日進んだところまではマップのおかげで迷わず進めるのでサクサクと進み、そこからは階段を探しつつ地道に探索を続けていく。地味にマップが埋まっていくのが楽しい。

隠し部屋なんかがあって宝箱があったり、モンスターハウスがあって一気にカードゲットできたり…なんて期待するけど、そんなに甘くはないね。地道に地道に…。

 

1階は魔物と遭遇しても、先行ドローの即召喚攻撃で何も考えなくても問題なかったけど、2階以降は魔物の能力も上がる為少し面倒になる。それでもデッキ内の大半は攻撃力300以上なので、そこまで気にすることは無いんだけどね。

ちなみにデッキ内の攻撃力は、500が1枚、400が3枚、300が10枚、200が6枚となっている。

どうしても最後にA200のカードばかり残りがちで、全部カードを使いきれずに帰還する事も多い。

なので1回の探索(デッキが切れるまで)で手に入れられるDPはどうしても160~180ぐらいになってしまう。

帰還の羽の100DPがかなり重く感じるが、デッキ切れに怯えながら帰り道を歩くのと、それを気にせずいれるのとでは精神的負担がかなり違うし。羽を持って行かない選択肢は無い。

となれば、どうしても1回の探索の純利益は70DP前後になり、1日に3回入ったとしても200DP前後になる。

これに関してはもうしょうがないので、先に進めば楽になることを信じ進む。そう考えれば、10階にいち早く到達した人は、無謀にも見えたがあれはあれで間違ってないのかもしれないな。

 

 

 

そんなこんなで探索をつづける事3日、1日目で3階への階段を見つけ、3日目には4階への階段も発見できた。

そして4日目、4階の攻略を開始する。

3日間で溜まったDPは全部で600(帰還の羽分を除いた純利益)。

無限箱でEランクキャベツとトマトを一つづつ。さらにパンを1つ追加。

調味料で塩(単品 100DP)を交換したことで、ようやく食事はまとも(毎食パンに野菜と肉を挟んだハンバーガー)になった

これでお腹いっぱい食べられるよ…(泣)

 

 

4階は掲示板情報によると魔物が2体同時に現れるらしい。

1ターンでは倒しきれない為ドロー回数が増え、デッキの消費が激しくなる。

ただでさえここにたどり着くまでに半分ぐらいは消費しているし、これはかなり厳しいんじゃないか…?

 

 

4階で最初に遭遇したのは、1階から出てくるガイコツ(A100D100)と、2階から出てくる岩石族の魔物(A100D200)。

 

「ドロー!」

 

手札は2枚。

 

魔物の骨 星1 闇 アンデット族/通常モンスター

A200 D100

 

 

ベビー・バード 星1 風 鳥獣族/通常モンスター

A200 D300

 

 

岩石族の魔物の動き…あれは守備表示か!?

 

「クッ!ベビー・バードを攻撃表示で召喚。ガイコツを攻撃! …ターンエンド。」

 

ガイコツは倒したが、もう一体の魔物は動かずにじっとこちらの様子を見ている。

そしてデュエルディスクのディスプレイ部分がチカチカ点滅し出した。こちらのターンという合図だ。

 

「…ドロー。よしっ! レッサーワーウルフを攻撃表示で召喚!攻撃だ!!」

 

レッサーワーウルフ 星1 風 獣戦士族/通常モンスター

A400 D200

能力的には劣っても狼の血は強く引き継がれている

 

その鋭い爪を以て、頑丈そうに見えた魔物を軽々と引き裂く。

残されたカードを手に取りつつ一人ため息をつく。

 

(この調子じゃ本当にデッキが持たないな…。戦闘を回避しながら進むほかないか?)

 

2体を相手にすることの厄介さを身で感じた俺は、一旦ここで拠点に帰ることにした。

羽を使用し、一瞬で拠点の中へと転移した俺は、まずパソコンの元に行き、カードをDPに変えた後お目当ての物を探す。

 

魔物探知Lv1

魔物の位置がなんとなくわかるようになる。

マップスキルを所持していれば、マップ上に光点として現れる。

 

4階だけではなく、道中も確実に何回かは戦闘を強いられる。

可能ならば低階層はできる限り戦闘を避けて、4階の為にデッキ枚数を節約していきたい。

スキルを交換した俺は、一旦1階層を軽く回り使用感を確かめることにした。

 

(おいおい、これは…。なんでもっと早く取らなかったんだろうって思えるほど使い勝手が良いな。)

 

掲示板でもおすすめリストに上がっている通り、これは非常に使える。

まだレベル1なので範囲は狭いが、ある程度の距離にいる魔物がマップ上で分かる為、DP稼ぎにも、避けて通るにもとても便利。

 

気分が良くなったので、そのまま1階のガイコツをどんどん狩って回る。

当初は軽くスキルの使用感を確かめるだけのつもりだったのだが、気がつけばデッキ切れになりかけるまでガッツリ潜ってしまった。

 

で、思った以上に狩りが捗ったせいか、拠点に帰りそのままのテンションでカードをDPに変換、流れる様に交換リストをチェックし、「おっ、マッピングレベル2は200DPか。よし、取ったろ。」と、普段の慎重さ(生活に比重を置いた考え)からは考えられないくらいの軽さで「ポチッとな」とボタンを押す。

ルンルン気分でシャワーを浴びに行くが、シャワー後服を手に取った時に「そろそろ替えの服が欲しいと思ってたのに…」と一気に冷静になり落ち込んだ。

 

そのままふて寝して、次の日の朝、前日の夕飯を食べてないことを思い出しさらに落ち込む。

 

昨日から続けて、数時間テンションが低空飛行を続けているが、ダンジョンに行かないという選択肢はない。

DPをほぼ使い切ったこともあり(帰還の羽がない)、1階を回りDPを貯める。

が、ここで、昨日変なテンションのまま交換してしまったマッピングLv2がとてもいい仕事をしてくれて、今まで以上に効率的に狩りをすることができた。

具体的に説明するのは難しいが、何となく範囲が広がり見やすくなったのだ。

これで調子に乗ってギリギリまでデッキを消費し(魔物探知スキルのおかげで調整が可能となった)、拠点に帰り、もう『毒を食らわば皿まで』の気分で魔物探知Lv2も取ってしまう。

やけになってやってしまった感が無きにしも非ずだが、結果的にこれがかなり良い方向に進んだ。

レベルが上がったことにより、少し先の魔物の反応までわかるようになり、よりDPを稼ぐことも戦闘を避けることもしやすくなった。何より離れた場所にいる魔物の位置が分かるようになったことで、自分のモンスターの実体化時間である10分に次の戦闘が間に合うようになってきた。

これにより、1時間当たりの戦闘回数が5回を超え、デッキを使い切るまでの時間が短縮。早めに拠点に帰ることでダンジョンに潜れる回数が増える。さらに回数を重ねることで、効率的なルートを導き出すことができ、奇しくも最初に自分が考えていた『1階でのDP稼ぎ』を実践する形となった。

 

 

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