ダンジョンカードバトル   作:ノジー・マッケンジー

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74話

セイリュウとゲンブを手に入れた後、俺は今、DP稼ぎに来ている。

何故かって?それは、デッキ強化のもう一つの方法を見つけ出したからだ。

正確には『方法を見つけ出した』ではなく、『可能性を見つけ出した』だけど。

 

先程、40階突破ボーナスのカードの確認を忘れていた事に気づいたわけだが、実はもう1つ忘れていたことがあった。

それがこれ。

 

 

特殊ボス再戦状 1000000DP

一度倒したことのある特殊ボスと再度戦う事が出来る。

 

 

いつか見つけたこのアイテム。

もし特殊ボスもドロップカードが他のモンスターと同じように3枚あるのなら、それらが強い効果のものである可能性は高いし、さらにはレベルアップ・ランクアップ素材に使用できるカードとなる可能性もある。

 

ってなわけでまた31階でDP稼ぎをしようと思ったんだが、その前に色々見落としがないか41~44階のショップに行ってみたんだ。

すると、ガイドさんから思いもよらない話を聞くことができた。

 

実は、1度クリアした階層(今の俺の場合41~44階)ではいつでもNPCとデュエルができて、その勝利回数等によっていろいろボーナスがあるとの事。

一応1度クリアした階にもう一度入るとガイドさんからの説明があるそうなんだけど、俺の場合どんどん先に進んじゃったから説明できなかったんだって。

 

もしNPC相手に無双…まではいかなくても、ある程度の勝率で勝ち越せるなら、多分31階よりも効率よくDPを貯めることができるよ、って教えてくれた。

 

試しに計算してみると、先ず31階でDP稼ぎをした場合、約1分半で80DP。3回戦闘を行って、4分半で240DPだ。

このデュエルエリアで手に入るBPは、41階では1回勝つごとに100ポイント、42階では150BP、43階では200BP、44階では250BPとなっているから、44階で4分半以内に1勝できれば、そちらの方が効率よく稼げるということになる。

さらに、累計勝利数が一定回数になればボーナスにより入手BPが1.5倍、2倍…と上がっていき、最終的には3倍ぐらいまでになるそうなので、勝ちを重ねれば1回で入手できるポイントがどんどん多くなっていくって訳だ。

 

 

というわけで、今回の稼ぎは44階を使用することに決定した。

といっても、今までのように決まった行動しかしないモンスターが相手ではなく、本物ではないとはいえ対人戦になる。

思いもよらない戦法でこちらが負ける可能性だってあるし、時間だって掛かるかもしれない。

それでも、これからのことを考えると対人戦の経験は無駄にならないだろうし、まあぶっちゃけ魔物相手のDP稼ぎだと、完全に作業となってしまってそのうち飽きてくるから。

 

ま、一度完膚なきまでにやられたわけだし、もう2度と負けない!ぐらいの意気込みで頑張りましょう。

そして45階のあいつにぎゃふんと言わせるんだ!

 

対人戦の鬼に俺はなる!

 

 

 

 

 

 

デュエルエリアでBP稼ぎを始めて数日。

最初の内は5分以内に勝てないこともあり、効率としては31階に劣る感じだったが、しばらく続けていると、累計勝利ボーナスで入手BPの倍率が上がったり、連勝ボーナスでそこそこの額のBPが一括でもらえたりして、1日の稼ぎが31階での稼ぎを上回るようになった。

 

 

 

そしてさらに約半月

かなり時間はかかったが、ようやく1000000DP貯めることができた。

ここまで相当な時間を費やしてきたが、45階で中ボスにやられてから元通りの精神状態に戻り、再びこうやってDP稼ぎに精を出すことができたのはやはりソラの力が大きい。

ま、あれから色々あったんだけど…、それはまた追々話そうか。

 

何にせよ、これでようやく特殊ボスと再戦することができる。

早速アイテムを交換して、以前やつと戦った場所へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青く澄み渡る空の下、風が草木を揺らす。

そこに待つのは1体のモンスター。

その瞳に映るのは、こちらへ向かい近づいてくる1人の人間。

彼の者を見て、その獣は何を思うのか。

今ここに、草原の王者が再臨した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

転移機能を使用して、前にレオと戦った16階へ。

降りた瞬間分かったよ。

あいつが、いるってことが。

 

前に戦ったやつと同じ個体…ではなさそうだが、記憶を引き継いだ別個体って感じか?

こちらを見る目が異様に険しい気がするが。

 

ま、なんにせよ、まずはドロップカードの確認だ。

これでもし他のドロップカードがなかったとしたら、時間をかけてDPを貯めた意味がないからな。

 

ある程度近づくと奴の頭上にドロップリストが現れた。

数は…2枚!!

1枚は当然レオのカードだが、もう1枚は…黒塗り?

ドロップ条件を見てみると

 

 

【圧倒的な力の差を見せ勝利】

 

 

なんと言うか、抽象的な表現だ。

圧倒的な勝利というのがどれほどのものなのか…。

確かに今のデッキなら、攻撃力1900のレベル4カード1枚だけで勝ててしまうが、それではダメなんだろう。

力の差…、高い攻撃力とかか?

例えば奴の倍以上の攻撃力で倒すとか。

 

うーん、やっぱり特殊ボスはすべての面で特殊なのか…。

とりあえずやるだけやってみよう。

 

 

お互いに射程距離に入り、俺はディスクを構える。

 

「久しぶりなところ悪いが、あれから俺はかなりパワーアップしたんだ。お望み通り圧倒的な力の差ってやつを見せてやるよ!行くぞ、デュエル!!!」

 

俺の先行。カードを引きモンスターを場に出す。

 

「モンスターをセット、ターンエンド。」

 

相手のターン、奴は疑うこともなく俺のセットモンスターに攻撃を仕掛ける。

 

「ふっ、俺のモンスターは世界樹!守備力は2000だ!」

 

奴の攻撃力は1800。これが対人戦ならばあいてが200ダメージを受けるところだが、対魔物戦では特にダメージは入らない。ただ忌々し気に奴がこちらを睨むだけだ。

 

「こいつはあの時の雑草魂がレベルアップしたカードだ。懐かしいなぁ、あの時はお前の攻撃力に耐えられなかったが、今ではその攻撃は通らないぜ!」

 

もうかなり前の事のように思えるが、あの時のことを思い出しながら喋る。

 

「さあ。俺のターンだ!ドロー!!」

 

さらに俺はモンスターを召喚。

 

「来い!風の支配者(ウインドマスター)フウカ!!」

 

 

風の支配者(ウインドマスター)フウカ 星4 風 魔法使い族/効果

A1800 D1800

 

 

フウカがレベルアップしたカード。

こいつもあの時の戦闘で使用したカードだ。

 

俺がターンを終了したことで相手のターンになるが、奴は何もできることがなく再び俺のターンに。

さぁ、終わりにしようか!

 

「俺は手札から汎用ロボの効果を発動。フウカに装備!そして、魔喰人狼を召喚!!」

 

フウカ A1800→2300

 

 

魔喰人狼 星4 風 獣戦士族/効果

A1800 D1500

 

 

アブソーブワーウルフがレベルアップしたカード。

元は、場のカードの『元々の攻撃力分』のみパワーアップする効果だったが、今では『現在の攻撃力分』アップする効果になった。

 

 

「魔喰人狼の効果発動!ロボを装備したフウカをリリース。これにより、人狼の攻撃力は2300アップする!」

 

魔喰人狼 A1800→4100

 

「さて、獣と獣人の差はあれども、これだけのパワー差を前に何を思う、獣王。」

 

相手は人狼の威圧をもろに受け、少しづつ後ずさりをしている。

 

「これが、俺たちの歩んできた、俺とカードたちとの絆と、努力の成果だ!魔喰人狼で攻撃!」

 

 

 グオオオオォォォォ……

 

 

自身の攻撃力の倍以上もある攻撃を受け、成すすべもなく倒されるレオ。

…昔あれだけ苦戦した相手にここまで圧倒できるようになったとは…。

感慨深いものを感じる。

 

 

さて、では結果がどうだったのか確かめよう。

レオが消えた場所に浮かぶ1枚のカードを手に取り確認する。

 

 

本能覚醒 魔法

獣族・獣戦士族のレベルを1上げる

 

 

ほぼ間違いないだろうと予想はしていたが、実際に手にしてホッとする。

無事、俺は特殊ボスの条件付きドロップカードを入手することができた。

 

 

 

 

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