ダンジョンカードバトル   作:ノジー・マッケンジー

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77話

「くっ、ならば…俺はさらにリバースカードをオープン!速攻魔法『エネミーコントローラーEX』!」

 

 

エネミーコントローラーEX 速攻魔法カード

自分の場のモンスターを1体リリースして発動可能。

相手の場の表側表示モンスター1体の装備カードとなり、そのモンスターのコントロールを得る。

このカードが破壊された時、このカードを装備したモンスターは元の持ち主の場に戻る。

 

 

くっ、また強力なカードを…

 

「俺は、お前のその融合モンスターをいただく!」

 

相手の場の『ランプの精マ・ジーン』がリリースされ、奴の頭上に大きなコントローラーが現れる。

 

「左!右!上!下!A!B!A!さあ、俺のもとへ来るがいい!!」

 

その巨大コントローラーから謎の電波が発せられ、セイリュウに向かって飛んでいく。

しかし…

 

「な!?なぜだ!!なぜコントロールできん!!?」

 

その電波はセイリュウに当たる寸前で、膜のようなものに遮られ効果を発動することはできなかった。

 

「ふっ、教えてやろう。そのカードは俺を慕ってくれるたくさんのカードの思いで出来ている、俺と魂で繋がったカードだ。だから俺の聖獣カードたちは全て、相手にコントロールを奪われることはない!!」

 

「な、なにぃい!!!?」

 

融合の騎士と青龍、白虎、玄武、朱雀、そしてそれらを素材とする融合カード。これらは全て同じ効果を持っている。相手にコントロールを奪われないという効果を!!

 

「これでお前は魔法も罠も使い切った。さあ受けてもらおう!ドラゴニックスラッシュ!!」

 

邪魔なものは何もなくなり、セイリュウの攻撃がシャイニングドラゴンに届く。

 

 ドゴオォォォォン!!!

 

大きな音を立て双方のパワーがぶつかる。

 

「くっ、シャイニングドラゴン…。だが攻撃力は双方とも3000、相打ちとなる。なら次のターンに勝機はある…!」

 

…いや、お前に次のターンは来ないよ。

 

攻撃の余波でフィールドは煙に覆われていたが、それが晴れたとき、場に残ったのは2たいのモンスター。

 

「な!?なぜそいつがここにいる…!!」

 

 

聖獣・青龍 A2600

 

 

そう、俺の場には朱雀と青龍2体のモンスター。

 

「…聖騎士セイリュウの効果を発動させた。このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた時、このカードの融合素材に使用した2枚のカードの内どちらか1体を場に特殊召喚できる。」

「なんだとっ!!?」

 

ちなみに他の聖獣融合モンスターも同じ効果を持っている。

 

じゃあ、そろそろ終わりにしようか。

エネミーコントローラーのコストでマ・ジーンをリリースしたので、奴の場はがら空き状態。さらに手札も0。

対して俺は場に朱雀と青龍。

 

「これが、お前が雑魚だと侮った人間の力だ!朱雀、青龍、ダイレクトアタック!!!」

 

2体の聖獣が奴を襲う。

 

「ぐわああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」 

中ボスLP4000→0

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

片膝をついた体勢でこちらを睨む中ボス。

 

「ふん…、少しはやるようだな…。」

 

立ち上がり、背を向けながら喋る。

 

「だが勘違いするな。俺はまだ実力の半分も出していない。」

 

…負け惜しみかな?

 

「次に会った時、お前を地獄のどん底に叩き落してくれる。それまでせいぜい足掻くがいい。」

 

 はーはっはっはっは………。

 

笑い声を残して、奴は元の黒い靄へと少しづつその姿を変え、そして消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

【おめでとうございます。45階クリアです。次の階へお進みください。】

 

 

アナウンスが流れる。

 

…そうか…、勝てた…か。

 

なんとなく実感がわかない。

だがそれが事実だということを、目の前の大扉が開くことで教えてくれる。

しばらくそのままでいると、デッキがぼんやりと光った気がした。

 

………うん、ありがとう、みんな…。

 

今回の勝利は俺だけの力じゃない。

もちろん今までもそうだが、今までの中で一番カードたちとの絆の力を感じたデュエルだった。

 

目を瞑り、しばしカードと心を通わせる。

 

 

…うん、ここが終わりじゃないんだ。

 

 

目を開け、デッキのカードたちを見る。

これからもよろしく頼むぜ、みんな!

 

俺は勢いよくリングから飛び降り、そして、46階へと続く階段を下りて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

「そうか、彼が…。」

「………。」

「うんうん、まさかとは思ったけど、念のため調べておいて正解だったね。」

「………?」

「ん?特に何もしないよ?だってあれは彼の力だもん。」

「………。」

「ああ、そうだね。最初の頃ならまだしも、今の彼には干渉してないよ。」

「…………。」

「うん、わかったわかった。じゃあまた連絡お願いね。一応こっちからも確認するけどさ。」

「……。」

「はいはい、じゃーねー。………ふぅ。にしても、本当に面白いよね…。この調子ならもしかするともしかするかもしれないね。……ま、どういう結果になったとしても僕は僕のやり方で行くんだけどね。」

 

 

 ……………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おっっめでとーごっざいまーーーーーす!!!!!!!」

「うおっ!?」

 

46階に降りた俺を出迎えてくれたのは、いつも以上にハイテンションなガイドさんだった。

 

「もーー!みましたよ!!!すごいじゃないですかぁ!!」

 

見た?何を…って、さっきのデュエルに決まってるか。ってかここから見えるのかよ。

 

「あれだけボロクソに負けた相手を今度は逆にボッコボコにできて、ねぇねぇ、今どんな気持ち?ねぇねぇ?」

 

女性がクソとか言ってはいけません。ってか絡み方がうっとおしいな…。

 

「ああ、はいはい、まあ、ちょっとスッとしましたけどね。」

「おおーーー、やっぱり!ですよねですよね!!!私もあいつ嫌いなんですよ!なーんかいっつも人の事見下しちゃって、『俺は最強!』みたいな雰囲気出しちゃってさー。」

 

おおう…、勢いがすごい。よほど嫌いなのか…。てかそんなこと喋っていいの?

 

「それがあんなに見下してた相手に見事にぼろ負けしちゃって、プププッ、あの悔しそうな顔見ました??」

 

今度は一人でニヤニヤと笑い出した。

正直あんまり関わりたくない。

 

「もうほんっとすっきりしたー。しばらくはあの顔ネタにできるわー………ん?え?あ、いや、えーと、そのですね…」

 

ん?ガイドさんがなんだか慌て始めた。

 

「い、いえ、決してそのようなことは……はぁ!?おしおき!?なんでですか!私何もしてないじゃな…はいゴメンナサイ!嘘です!嘘ですからぁ!!あれだけは、あれだけは勘弁してくださいぃぃ!!!!」

 

何か一人で騒ぎ出した。

そこへショップの親父さんがやってくる。

 

「ありゃ俺たちのボスと念話してるのさ。で、あまりにも喋りすぎたからお仕置き部屋行きってとこだろうな。」

 

おお怖…と言いながら自分の持ち場に戻っていくおやじさん。

振り返るとガイドさんはいまだにボス?とワーワーやり取りをしている。

 

 

………1回帰るか…。

 

俺は虚空に向かって必死に土下座しているガイドさんを横目に、転移機能を使って拠点へと帰るのであった。

 

 

 

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