「行け!
3つの首から夫々極大な光線が放出され、それが途中で1つに合わさり、凄まじいエネルギーを放ちながらこちらへ迫ってくる。
だが…
「リバースカードオープン!聖獣の守り!」
俺にはここまで使わずにとっておいたこの罠カードがある!
聖獣の守り 罠カード
自分の場に聖獣モンスターカードがある時、相手の攻撃宣言時に発動可能。
その攻撃を無効化する。
その後墓地の聖獣モンスターカードを1枚手札に加えることができる。
これでどんなに高い攻撃力だろうとも無効化できる!
俺たちの目の前に4枚のお札のようなものが現れ上下左右に分かれた。
そしてお札の間には薄い膜のようなものが現れ、迫りくる高エネルギーを全て防ぎきってしまった。
「っちぃ!!」
さらに俺は墓地から聖獣・青龍を手札に加える。
「…ふん、だがそんなことをしても寿命が少し伸びただけにすぎん。俺はターンエンドだ。」
そう、奴の言う通り、このままではいつかあの究極竜の攻撃を食らって負けてしまう。
しかし決して諦めるつもりはない。なぜならば、このデッキにはこの状況をひっくり返すことができるカードが眠っているから。
「俺のターン、ドロー!」
引いたカードは…玄武。
ここは…強気で行く!
「俺は手札より魔法カード『聖獣の施し』を発動。」
聖獣の施し 魔法
自分の場の聖獣モンスターの数だけ、自分はデッキからカードをドローする。
「今俺の場には『聖獣・朱雀』と『聖獣・白虎』がいる。よって俺は2枚カードをドロー。」
これがショップで手に入れた3枚目のカード。
これであのカードが引ければ…
「…!!…俺は、朱雀と白虎の2体をリリースしアドバンス召喚。聖獣・玄武を召喚!
聖獣・玄武 A2100→2400 D3100→3400
「さらに効果で玄武を守備表示に変更。ターンエンドだ。」
「ふん、俺のターン、ドロー!俺はコドモドラゴンを召喚。」
コドモドラゴン 星1 光 ドラゴン族/効果
A100 D100
このカードをリリースし、手札からドラゴン族通常モンスターを特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚されたモンスターは、召喚されたターン攻撃できない。
「そしてコドモドラゴンの効果発動。このカードをリリースし、手札よりダークドラゴンを特殊召喚!」
ダークドラゴン 星6 闇 ドラゴン族/通常
A2400 D2100
くっ、高レベルモンスターか…。
「シャイニングアルティメットドラゴン、聖獣玄武を攻撃だ!アルティメットブラスター!!!」
グオォォォぉ……
先程と同じ高エネルギー波が玄武を直撃。
如何に玄武といえどもこの攻撃には耐え切れず破壊されてしまう。
「ターンエンドだ。」
くっ、これはかなりきつい…。耐えられるか…?
「俺のターン、ドロー!…俺は朱雀をリリースし、聖獣・青龍を召喚。さらにカードを1枚伏せる。そして青龍でダークドラゴンに攻撃!」
グルウゥゥゥゥ…
相手LP1300→800
「ちぃっ!…だがその程度の攻撃、もはや何も意味を持たない。この究極竜を倒せなければな!」
現在相手のライフは800で手札は0。場には究極竜が1体。
俺はライフが3200で手札は2枚。場には青龍と朱雀がいる。
そしてその手札は…。
「俺のターン、ドロー!」
相手が勢いよくカードを引く。
「…俺は今引いたカード、魔法カード『アルティメットブラスター』を発動!」
アルティメットブラスター 魔法カード
自分の場に光り輝く究極竜がいるときのみ発動可能。
相手の場の全てのモンスターを破壊する。
「このカードで、お前のモンスターを全て破壊する!」
奴が引いたのは魔法カード。
しかしこちらには青龍がいる。
魔法が打ち消されるのは分かっているはずだが…罠か?
…だがしかし罠だとしてもここでこの効果を食らうわけにはいかない。
「俺は青龍の効果を発動!その魔法を無効化する!!」
一瞬現れた不穏な空気は一瞬にして霧散する。
これで相手の手札は再び0。
そして俺の伏せカードは『古典的な挑発』。
相手の攻撃時、自分の場の別のモンスターに攻撃を移し替える効果を持った罠カードだ。
これでもし青龍を攻撃してきても、その攻撃を朱雀へ移し替えれば2体とも場に残ることができる。
それで少し余裕ができると思っていた俺に対し、奴は予想外の行動をとった。
「この瞬間を待っていた!俺は墓地の魔法カード、『アルティメットブラスター』の効果を発動する!」
「何!!?」
墓地でも発動する効果だと!?
「ふん、俺がそのモンスターの効果を忘れるとでも思ったか?『アルティメットブラスター』は、俺のライフが初期ライフの半分以下で、なおかつ相手より低い時、墓地から除外することでもう一度効果を使用することができるのだ!」
ま…、マジか…。これはやられた…!
「さあ、受けてもらおうか、究極竜の力を!!」
突然、空に雷雲が鳴り響き、目の前の巨竜から発せられるプレッシャーがどんどん大きくなっていく。
そして、その3つの首から空に向かって高エネルギー波が打ち出された後、それは空中でぶつかって弾け、まるで流星群の様に地上へと降り注いだ。
グオォォォ…
キュイイィ…
まずい!これはやばい!!
「俺はフィールド魔法『四獣の聖域』の効果を発動!聖獣モンスターが破壊される代わりに、このカードを破壊する!」
俺が宣言した瞬間、相手の魔法の効果で倒れたと思われた朱雀が再び起き上がり、フィールド上に飛び立った。
「ふん、だがアルティメットの攻撃はまだ終わっていないぞ!バトルフェイズ!あの邪魔な鳥を打ち落とせ!!」
キュイイィィィ……
せっかく破壊を免れた朱雀だったが、さらなる攻撃によって墓地へと送られてしまう。
「ふん、まあどうせまた復活してくるんだろうがな。さあ、俺はターンエンドだ!」
これで俺の聖獣モンスター『青龍』・『白虎』・『玄武』・『朱雀』は全て墓地へ送られてしまった。
場に伏せているカードもこの状況では使用できない。
依然相手の場には恐ろしいまでの威圧感を放つドラゴンが1体。
いくら朱雀が毎ターン場に戻ってくるとは言え、その内朱雀の守備力を超える攻撃力のモンスターが召喚されてしまえばおしまいだ。
客観的に見て絶望的にも見えるこの状況。
だが俺の心には一欠けらの絶望も存在していなかった。
奴がターンを終了した瞬間、口元をわずかに上げて確信する。
このデュエル、俺の勝ちだ…!