ダンジョンカードバトル   作:ノジー・マッケンジー

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87話

その後、DP交換リストを眺め、めぼしいものが無いかチェックしたら、今日は家で休むことにした。

面白そうなものはいくつかあったので取っても良かったのだが、一度先のエリアの確認しないことには、取ったスキルが無駄になる可能性もある為、今は確認だけにとどめた。

 

家に入り、リビングのソファーに座ると、見計らったかのようにソラが飲み物を出してくれる。

 

「どうぞ、マスター。」

「ああ、ありがとう。」

 

出されたコーヒーを一口飲み考える。

既に家事を終えたのだろう、ソラも俺の横へと座る。

 

「………。」

「………。」

 

この無言の空間がなんとも心地いい。

ふと、ソラが口を開いた。

 

「マスター。」

「…ん?」

「…私は、いつでも、どこでも、いつまでも…、マスターの味方ですから…。」

「………ん、ありがとう。」

 

何故今そんなことを言ったのか。

その理由を知るのはまだ先の事になるが、今はそのソラの気持ちをとても嬉しく思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日

 

今日は51階に挑戦する。

一応掲示板を見てみたが、先に50階をクリアした例の人はまだ情報を上げていない。

まだ入ってないのか、それとも出し惜しみしてるのか…。

ま、俺も行ってみればわかる事だ。

 

そういえば、事前情報が無い探索なんて、ここに連れてこられた時以来じゃないか?

これまでは常に『某氏』が先頭を走っていたし、俺もかなりマイペースで進んできたから、基本事前情報が無いって事は無かった。

しかし今回は俺(ともう一人)が先駆けとなる。

 

…というか、昨日の管理人の話が本当なら、俺ともう一人のプレイヤー以外は51回以降に進むことは無いんじゃ…?

ま、まあいいか。その辺は考えないっと。

 

 

 

転移機能で49階へ飛び、ガイドさんとおやじさんから祝福の言葉を受ける。

そして降りてきた50階。

部屋の中央にあったリングは跡形も無く消え去っていた。

 

昨日のデュエルを思い出し、少ししんみりした気持ちになったが、すぐに気を取り直し正面の扉へ進む。

『51』とでかでかと書かれた大扉を開け、中にある階段を降りていく。

さあ、どんなフィールドがまっているのだろう。

 

 

 

 

階段を下りた先にあったのは、予想していた広大なフィールドではなく、小さな小部屋だった。

中央には転移石があり、正面の壁には小さな扉。他にも机やいすなどの簡単な家具も置いてある。

一先ず転移石に触れて機能が使えるようにしておく。

するとそれを待っていたかのように、室内にメッセージが流れた。

 

【51階へようこそ。ここから先はこれまでのエリアとルールが変わります。よくよくご確認して頂き、ご理解の上お進みいただきますようお願い申し上げます。ルールに関しましては、向かって右手の机の上に書類にて纏めておりますので、必ずお目通し下さい。それでは、良いデュエルを。】

 

ルールの変更か。管理人も言ってたな。

早速机の上の書類に目を通す。

 

 

 ふむふむ……

 

 

大体纏めるとこんな感じ

 

・51回以降は、モンスターにプレイヤーが直接攻撃してもペナルティは無い。

・モンスターを発見した時、デュエルを宣言しなければ、モンスターがプレイヤーに直接攻撃可能。

・デュエル以外でモンスターを攻撃、又は自身が攻撃を食らう際、ダメージの計算などはデュエルとは別の計算式にて行われる。※詳しくは別紙参照

・デュエルを宣言した場合、通常通りのデュエルが行われるが、これまでの増援システムは無くなり、代わりに近くにいる別のモンスターが乱入してくる場合がある。

・デュエル以外でプレイヤーのライフが0になった場合も、強制的に拠点へ転移される。

・デュエルを行う場合、これまでと違い毎回デッキをシャッフルし、手札を引く事から始める。ダンジョンに入った際のドローも無し。

・デュエル勝利後、場のモンスターが残るシステムも無くなる。

・デュエル勝利後入手できるカードは、各階それぞれ決まったものの中からランダムで選ばれる。

・デュエル以外で勝利した時には、カードは入手できず、代わりにそのモンスターにちなんだドロップアイテムが現れる。拠点のパソコンにてDPに変換可能。

・10階ごとに報酬が手に入る。(ボスは必ずいるとは限らない)

・最下層(100階)まで到達できれば、良いものが入手できる。

 

●デュエル以外での戦闘について

・デュエル以外で戦闘を行う場合、プレイヤー・モンスターにはそれぞれHP(ヒットポイント)が設定される。

・それぞれの攻撃によりお互いのHPを削り、HPが無くなった時に敗北扱いとなる。

・HPへのダメージ数は、モンスターはそれぞれの個体に設定されており、プレイヤーはその時の持ち物(ダンジョン内で入手した物、もしくはDPにて交換した物等)によって数値が変わる。

・お互いの攻撃によって体が傷つくことは無く、あくまで設定されたHPが減る。但し攻撃の衝撃などでこけたりぶつけたりが原因で出来る怪我はこれに含まれない。

 

 

 

うーんと、これは…。

ここに来て、剣を持って戦う普通のダンジョン攻略をさせたいのだろうか?

 

…まぁ、一度試してみないと分からないし、とりあえず入ってみるか。

 

 

先に続いているであろう扉を開くと、そこは石造りの洞窟。

まるでこのダンジョンの1階から10階の造りにそっくりだった。

 

内装や出てくるモンスターが一緒ってことは無いよな…?

 

とりあえず慎重に前へと進んでみる。

少し進むと早速分かれ道が。どうやら上階と同じマップということはなさそうだ。

 

とりあえず勘で左の方へ進む。するとスキルで表示されているマップ上にモンスターを示す赤い光点が現れた。

初めての接敵の為慎重に少しづつ進んでいくが、どうやら向こうも俺に気付いているようで、徐々にこちらへと近づいてくる。

そして目視できる範囲までその距離が縮まったとき、

 

「なっ!!?」

 

現れたのは巨大なゴーレムだった。

 

 

【ダンジョンゴーレム 星6 A1800 D2200 通常モンスター 守備表示】

 

 

「(クッ、高レベルモンスターが普通に出てくるって訳か…)デュエル!!」

 

流石にあんな奴とガチンコで殴り合うとか御免蒙る。即デュエルを宣言。

っと、これ以降の階は毎回手札を引き直すんだっけ。

5枚の手札を引き、改めて…

 

「俺のターン、ドロー!」

 

カードを引く。

 

とりあえず、奴を倒すにはこちらも上級モンスターを呼ぶ必要が有るな。

そういえば、戦闘後に場にモンスターが残るシステムも無くなるって書いてあったから、次のデュエルで1ターン目からアドバンス召喚をすることも出来ない…か。

…割とルール厳しくない?

 

不利な状況から始まる戦闘に心の中で文句を言いつつ、俺は場にカードを出す。

 

「行くぜ!俺のカードは……!」

 

 

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