ダンジョンカードバトル   作:ノジー・マッケンジー

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88話

ダンジョン51階。

 

これまでの階とは異なるルールとなり、さらに出現するモンスターも高レベルモンスターや、特殊な効果を持つモンスターばかりとなり、俺はかなり苦戦を強いられる事となる。

 

最初に戦った『ダンジョンゴーレム』は辛くも勝利。

さらに進んで遭遇した『ダンジョンコウモリ』は「1ターンに1度相手モンスターを1体破壊できる」効果を持っていたが、能力値はそう高く無かった為効果を発動される前に倒せた。

他にもレベル7の『ダンジョンマッチョ』や凶悪効果を持つ『ダンジョンバイパー』・『ダンジョンネズミ』

等、数種類の魔物と戦った。

 

そして今俺は家にいる。

 

 

 

「あ~…、つかれた……。」

 

これだけ集中してダンジョン探索したのはいつぶりだろう?

何もかもが初めてなので、短時間の探索にも関わらず非常に神経をすり減らした。

 

「お疲れ様です、マスター。」

 

そういって飲み物を持ってきてくれるソラ。

…うん、美味しい。

 

「疲労回復の効果があるお茶をご用意しましたが…お口に合いますか?」

 

ああ、心も癒されるわ~…。

 

「うん、めっちゃ美味しい。ありがとうね。」

「いえいえ、どういたしまして。」

 

ニコッと微笑むソラ。

 

ああ…幸せじゃー…

 

 

「ところでマスター、探索の方はいかがでした?」

 

ソラに聞かれて今日の探索について思い出す。

 

「うーん…何というか、1戦1戦が結構大変なんだよな…。これならできるだけ戦闘は避けた方が良いのかもしれない。」

「であれば、魔物から身を隠せるようなスキルがあれば良いですね。」

 

確か交換リストの中にあった気がする。

 

「じゃあ基本的には戦闘を避けて先のルートを探して、必要になった時にDP稼ぎかな?」

 

なんだ、結局今までと変わらないや。

 

「そうですね。それがよろしいかと。」

 

ちなみに手に入れたカードは説明に書いてあった通り完全ランダムで、1枚当たりの変換できるDPは、これまでの階と比べかなり多くなっていた。

また、入手したカードは51階に出現するであろうモンスターカードと、割と使いやすい汎用カード(魔法・罠)等だったので、デッキの強化もできそうだ。

 

ちなみにパソコンに新しいボタンが追加されており、確認すると51階で手に入るカードリストが表示された。

と言っても今の時点で確認できるのは入手済みのカードだけで、残り何種類あるかが分かるだけだけど。

 

 

ソラとの会話を終え、パソコンで魔物から見つかりにくくなるようなスキルを探して交換する。

…にしても、前に気になっていたこの剣術などのスキルはここで役に立つという事なのか…。

50階をクリアしたことでより種類を増やした戦闘系のスキルを眺めながら考える。

 

(ま、俺はできるところまでデュエルのみで頑張りますか。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数日後

 

現れるモンスターと時には戦い、時には避け、何とか60階までたどり着いた。

どうもこれまでのフィールドと比べると、思った以上に狭いような気がする。

マップを埋めるのにはいいことなのだが、フィールドが狭いということは逆に、戦闘中に別の魔物が近づいてくる可能性も高いという事だ。

ここにたどり着くまでに何度かモンスターの乱入を経験した。

基本戦闘の途中での乱入なので、こちらの場が整っていることの方が多いが、場合によってはモンスター同士の効果の相性が良い場合、とんでもない効果を発揮する事もあるので注意が必要なのだ。

 

そんなこんなで辿り着いた60階だが…、どうやらボスのような存在はいないようだ。

部屋の真ん中に宝箱?が1つ。

罠を想定してそーっと近づき確認する。

 

結局罠は無かったが、箱の中には1枚のカード。

 

こ、これは……!!

 

 

聖獣・黄龍 星12 光 ドラゴン族/効果

A4000 D4000

このカードは通常召喚できない。

このカードは自分の場に『聖獣・朱雀』『聖獣・玄武』『聖獣・青龍』『聖獣・白虎』がいる時にのみ手札から特殊召喚できる。

また、このカードは、自分の墓地に上記4体の聖獣カードがある時、それらを全て除外することでも手札から特殊召喚できる。その際、このカードは『聖獣・黄龍(怒)』となる。

このカードは相手の発動する効果の対象にならない。

 

 

 

こ、黄龍…。

朱雀たち四聖獣は、東西南北の四方を守護すると言われているが、その中央を守るのが黄龍と言われている。

まあ諸説あるだろうが、俺としてはデッキ内容に合う強カードを手に入れたという意味合いの方が強い。

まあ召喚するのは中々難しいかもしれないが、聖獣モンスターである以上、融合の騎士と融合できる可能性だってある。

もしかしたら70階以降で手に入る可能性も…

だとしたら是が非でも手に入れなければならない。

 

何が『51階以降は挑戦するのもしないのも自由』だよ。こんなの見せられたら、挑戦しないはずがないじゃないか。

 

ってことは…とりあえず予選がいつ始まるか分からないから、できるだけ急ぐ必要が有るな…。

扉のそばにあった小型の転移機能に登録し、俺はすぐさま61階へと向かった。

 

 

 

そして…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【みんなー久しぶりー。みんなのアイドル、管理人だよー♪ そろそろ準備も整ってきたことだし、僕の所から大会に出場する代表者を決める、予選を開催するよー!!いえぇーい!ドンドンパフパフ!!】

 

 

61階に到達してから約一ヶ月後、急に管理人からメッセージが来た。

おそらくここのプレイヤー全員に聞こえるようになってるんだろうけど…効果音を自分の口で言ってるところに何だか物悲しさを感じる。

 

【といっても、今からすぐには皆も準備できてないよね?だから、予選は三日後に開始することにしたよん♪参加資格は40階の突破。現時点で40階をクリアしてる人にはみんな強制的に参加してもらうからねー。それと、まだの人でも3日後までに40階クリアできれば参加資格はあるからー。もうちょとの人は頑張ってみてね!】

 

三日後…か。

 

【詳しい内容や予選のルールなんかはパソコンで見れるようにしておくから、必ず確認するんだぞ!じゃあ、また三日後にねー。バイバーイ♪】

 

 

 プツッ

 

 

電話を切った時のような音がして、管理人からのメッセージは終わった。

さて、じゃあ早速パソコンを見てみようかね?

 

画面を見ると『予選について』のボタンが追加されており、開くとルールなどの詳細が書かれていた。

大体は前に管理人から直接聞いた話と変わりないのでスルーでいいだろう。

一応直前に見直しておくぐらいでいいか。

 

掲示板を覗くと、まぁみんな色んな事書いてるわ。

「自分が優勝する!」って人もいれば、「ようやく終わりだー!」と喜んでいる人もいる。

中には「ここの生活が気に入ったから帰りたくない」って人もいるみたい。

正直俺も、ここでの生活を捨てて元の世界に帰るのは惜しい。

確か大会に優勝すれば何か特典があったはずだし、それで良いように願い事を叶えてもらえないかなーっと思ってるんだが…。

 

ま、何にせよそのためには優勝しないといけない。

皮算用もいいけど、先ずは目の前の一戦。油断しない様に確実に勝って行こう。

 

 




時間は一気に加速していきます。
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