1週間後…
あれから俺は4階をある程度回り、6階にチャレンジした。
出てくる魔物は2種類でどちらもA200D200と、掲示板の情報通り。
一応7階に続く階段までは発見したが、俺のデッキ内にはA200のモンスターが6体いる。そいつらが6階では使えなくなり(攻撃表示同士なら相打ちで勝てるが、何となく嫌なのでしていない。)必然的にDP稼ぎの場からは外される。
で、4階効率ルートを考察し、試しに1日回ってみると、なんとその日の稼ぎが1120DPにもなった。
4階では魔物が2体で現れるが、種類は、ADともに100のガイコツ(1)と、A100D200の魔物(2)、A200 D100の魔物(3)の3種類のみなので、俺のデッキの攻撃力200のカードたちにも活躍の場はあり、割とスムーズに稼ぐことができた。
何となくだが、来てほしいと思った時に来てほしいカードが来ることが多い気がするけど…ま、ただの気のせいかな?
1回の探索(約3時間)で18~19回戦闘をこなし、その全てで2枚カードが手に入るため、DPに換算すると360~380。(手札にA200モンスターばかり余ることもあるため)
1階ほどサクサク狩れるわけではないので、1日に3回繰り返し、全部で約1100DP。
4階と6階の探索で3日、4階のルート考察で1日、効率稼ぎを始めて3日。
計1週間で約5000DPをゲット。
なんか知らんが一気に稼げるようになってきたな…。
手に入れたDPは、Cランクの布団とベッド(布団とベッドは別扱いだった)、お風呂とトイレに1000DPづつ使用し、残りの1000DPは諸々消耗品(トイレットペーパーや石鹸とか)と食事の改善に使用した。
そろそろ白米が恋しいけど、リストの中に白ご飯がなく、白米しかないのはいじめだろうか?(別で炊飯器が必要)
まあその辺は追々増やすにしても、これで相当生活レベルが上がった。
どうやらCランクぐらいの物が、元の世界の標準的な物っぽい(微妙に違うのもあるけど)。
今は普通のベッドで普通の布団に包まれてぐっすり眠ることができている。
この1週間、俺はDPを稼ぐ事をメインに活動してきたが、掲示板では大きな動きがあった。
なんと、某氏が10階のボスを倒したという情報が入って来たのだ。
この時点で某氏以外にも何人かは10階へたどり着いたらしいが、誰一人としてボスを倒せた人はいなかった。
というのも、彼らの情報によると、ボスのスペックは、ライフポイント(LP)が1000で、初期手札は2枚。使用カードは、攻撃力300~500、防御力300~500の通常モンスターカードばかり。
だが、どうにもプレイヤーに勝たせる気が無いような容赦ない戦い方をしてくるらしく、いきなりA500のモンスターを複数体並べてみたり(現時点でどのプレーヤーも自身の持つカードの内最大攻撃力は500)、プレイヤーが召喚したモンスターより必ず少しづつ攻撃力の高いモンスターを出してじわじわなぶってきたりと、かなりいやらしいとの事。
実際に戦ったプレイヤーの感想は「絶対に勝てないと思わせるような戦い方だった」そうだ。
中には勝つための条件が足りていないんじゃないか?と推測するプレイヤーもいたが、今回某氏がクリアしたことで、その予想が正しかったことが証明された。
相変わらず情報は全然出してくれない某氏だったが、とあるプレイヤーの驚異的な誘導尋問能力により、ある程度の情報を引き出すことに成功した。
某氏は何度も何度もボスに挑み続けるも、他のプレイヤーと同じように理不尽な負け方ばかりしていた。
ある時、ボスのライフや初期手札が自分より多いことに苛立ちを感じ、「俺が負けてるのはあいつの方が有利な状況だからだ!」と、自身のライフを1000以上に、初期手札も2枚以上にして挑んだところ、何か勝てたそうだ。
この事により、ボスはある一定以上のスペックが無いとまともに戦う事が出来ない。という説が上がった。
そしてこれはもうしばらく後に判明する事だが、検証班と呼ばれる検証好きたちの調べにより、『ボスとまともに戦うには、最低でもそのボスと同じ以上の数値のライフと、同じ以上の枚数の初期手札が必要』と言いう事が分かった。
それからしばらくは、どのプレイヤーも無謀なボスアタックは控え、自分の考えうる最高効率ルートでDP稼ぎを始める。
俺も多分に漏れずDP稼ぎに精を出す。
それから数日後、ついに2人目の10階攻略者が現れた。
そして彼は、2番目の10回攻略者という話の話題だけでなく、とんでもない爆弾を持ってきてくれた。
何と、先に10階をクリアした某氏が、とんでもなく大きな情報を秘密にしていたのだ。
今回クリアしたプレイヤー(瀬戸と呼んでくれ!って掲示板で言ってた)が言うには、ボスを倒したことで新たな機能が解放されたとの事。
で、その内容がなんとカードのレベルアップシステムだったのだ。
現在どのプレイヤーもレベル1のモンスターカードばかり使用しているが、このレベルアップシステムを使用することで、カードのレベルを上げる(言葉の通り、星1が星2になる)事が出来るという。
瀬戸氏は、詳しく説明するのは難しいとして、概要だけ教えてくれたが、どうやら2枚以上のカードを合成させることで、カードのレベルを上げることができるとの事だった。
レベルが上がることでカードの能力(攻撃力・防御力)が大幅にアップし、姿かたちもそれにふさわしいものとなる。
この情報にプレイヤーは大いに沸き、そして、某氏がこれだけの情報を秘匿していたことに対する憤りも少なからず出ていた。
まあ自分が優位に立つために情報をある程度隠すことはオンラインゲームなんかでも割とある事らしいから、擁護する声もチラホラありはしたが、何となくモヤモヤした物が残ってしまったような気がする。
ともあれ、今回の件で得た新情報により、自分も!と言ったプレイヤー達がこぞってDP稼ぎに精を出し、そして10階ボスに挑んでいった。
そんな中、俺は何をしていたかというと…