ダンジョンカードバトル   作:ノジー・マッケンジー

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90話

その後、特に見せ場があるわけでもなく、デュエルは俺の勝利となった。

 

デュエルが終わった後、目に涙を浮かべている相手を見て、又デュエル中の言動と合わせ考え、おそらく自分より年下なのかもと思った。

…一人でこんなところに連れてこられて大変だったろうに…。

 

 

何はともあれ勝負は俺の勝ち。

決着がついた後は再び元の控室に戻される。

 

ちなみに俺が今使っているデッキの内容を簡単に説明すると、メインが聖獣&融合の騎士で、サブが合成魔獣キメラ。で、それらに関係する魔法・罠カードがそれなり入っており、残った枠には汎用カードが入っている。

汎用カードは先ほど使った『二者択一』や51階以降で手に入れたモンスターカード等があり、主にドロー系や特殊召喚系が多い。

それらのカードで聖獣やレオ達をドローするチャンスを増やしたり、場にモンスターを並べることで玄武などの上級モンスターを召喚しやすい場を整えるのが目的だ。

今のデュエルも、最終的には先述のモンスターカード(レベル4 A1800 他)を召喚し、キメラの攻撃で締めた。

 

 

控室に帰ってきてしばし、次の対戦はまだかな?と待っていると、不意にアナウンスが流れてきた。

 

【本日の全日程を終了いたしました。これにて予選は終了いたします。勝ち上がった皆さまおめでとうございます。負けてしまった皆様もお疲れさまでした。では決勝は明日行われますので、皆様を拠点へと転移します。今後については勝ち上がった皆さまにはパソコンに詳細が御座いますので、必ず確認の程お願いいたします。それでは明日も良いデュエルを。】

 

 

 

 ………え?もう終わり???

 

 

 

気が付くと俺は拠点のパソコンの前へと帰ってきていた。

 

「あ、れー…???」

 

おかしい。何かがおかしい。

俺はまだ1回しか戦ってないはずなのだが…。

え?もう予選終わりなの?

ってことは俺予選突破???

えー…まさかぁ…

 

 

混乱する頭のまま、とりあえずパソコンを見てみようと思い画面を見ると、【決勝参加の皆様へ】と書かれたメッセージと、【お疲れさま♪】と書かれた管理人からのメッセージの2通が届いていた。

 

これまでの勘から、とりあえず管理人の手紙を先に開いてみる。

 

 

 

予選突破お疲れ様ー!!

ま、君なら楽勝だったと思うけどねー。

で、多分君は今「1勝しかしてないのに良いのだろうか…」なんて考えてるんじゃない?

だからちょっとだけ説明してあげるねー。

実は今日の予選、トーナメントで行ったんだけど、その表を作ったのはもちろん僕なんだ♪

だ・か・ら、僕が勝ってほしいと思う人には所謂シードになってもらってるよん。

君みたいに1戦だけで決勝進出!って人は流石にいないけど、2~3戦免除した人は数人いるんだ。

勿論平等にトーナメントを行ったとしても、そういった人たちは普通に勝ち上がってきただろうけどね。

ま、時間の短縮って事で宜しく☆

そうそう、君はそんなことを気にするより、もっと優先することがあるからね?

ダンジョンの攻略、まだ100階にたどり着いてないでしょ?

絶対に君の役に立つものが手に入るんだから、頑張ってよねー。

とりあえずこの代表者決定戦が終わってから本戦が始まるまで多少時間があるから、その間に絶対ゲットするように!

なにはともあれ、君が予選突破したことに変わりはないから、明日の決勝で油断して負けたとか無いようにしてね。

じゃ、またねー♪

 

 

 

相変わらず先回りで人の心を読んでくれる。

まあ予選に関しての疑問は一応解けたし、良しとするか?

 

…それよりも、ダンジョン、ね…。

今のところ92階までは進んだんだけど、この代表者決定戦には100階到達は間に合わなかったんだよな。

なんか管理人からも強く押されてるし、決勝が終わったらまた頑張ってみるかな。

 

 

今日はとりあえずおしまい。

家に帰ってソラに癒してもらい(精神的に)、次の日を迎える。

そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「頑張ってくださいね、マスター。」

「ああ、ありがとう。」

 

準備ができた俺は、いつ転移されてもいいように拠点で待機中だ。

俺を見送る為に、側にはソラもいる。

 

「マスター。」

 

不意に呼ばれ振り向くと

 

 

 ふわっ……

 

 

ソラがそっと俺に抱き着いてきた。

 

「マスター、私たちの思いはいつだって、マスターと共にありますからね…。」

「……ありがとう…。」

 

しばし抱き合ったままで時間が流れる。

そしてどちらともなく離れた時、お互いの顔は真っ赤に染めあがっていた。

 

【おまたせいたしました。それではこれより代表者決定戦・決勝戦を行います。参加者を転移いたします。】

 

まるで見ていたかのようなタイミングでアナウンスが流れる。

 

「………行ってくる…!」

「…はい、行ってらっしゃいませ。…ご武運を。」

 

そしていつものフワッとした感覚を経て、俺は昨日と同じ控室へと転移した。

 

 

【おっはよーみんな!!きょうはついに決勝戦だよー!!昨日の予選を勝ち抜いたのは8人!!今日はこの8人でトーナメントをして貰って、優勝者は大会の代表になってもらうよ!!あ、そうそう、今日は昨日みたいに何組かが同時にデュエルをするんじゃなくて、1組づつ行うから、参加者もそうでない人も安心して見てねー。じゃあ早速だけど、代表者決定戦・決勝、開始だよ!!!】

 

 

管理人の宣言と共に、ブゥンっと景色が変わる。

デュエルリングの上に俺ともう一人。どうやら今日は第1回戦から出番のようだ。

 

 

「うむ、1回戦の相手は君だな?よろしく頼む!」

 

フレンドリーに話しかけてくる対戦相手。

 

「ああ、こっちこそよろしく。」

 

お互いに手を差し出し握手。

…む?中々の握力…って、よく見るとこいつ筋肉すごいな。

腕なんか超ムキムキだし、わざと小さい服を着ることで見える腹筋なんかはしっかり割れている。

 

「うん、君は少し筋肉が足りないようだね。どうかな?この後手取り足取り筋肉の付け方を教えてあげるよ?」

 

俺の手をしっかりと握ったままそんなことをのたまう。

その瞳はまるで獲物を狙う獣のようで…

 

何となく背中がぞわっとして、思わず勢いよく手を振りほどく。

 

「…ふむ、つれないなぁ。」

 

やれやれといったポーズをとりながらも、俺を見つめる目は決して逸らすことがない。

 

 

………奴に背中は見せないようにしよう…。

 

 

【準備は良いかな?かな??良ければ一回戦開始するよー。】

 

管理人の声に、お互い距離を取りディスクを構える。

筋肉云々は今は置いておいて、目の前のデュエルに集中!

お互いにカードを5枚引き

 

「ふふふ…、いいねぇ…、私が勝てば…、ふふ、ふふふふ……。」

 

 

 ぞわぞわぞわっっ

 

 

だ、駄目だ!しゅ、集中だ集中!!

 

「「デュエル!!」」

 

 

もし負ければ何をされるかわかったもんじゃない。

そんな気持ちにさせる相手の不気味さを正面から受けながら、負けられないデュエルが始まった。

 

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