およそ75億のポケモントレーナーへ捧ぐ
とあるポケモントレーナーへのインタビュー
『ゴールはきっとまだまだ先だし、この道が合っているかすらわからないけれど。ここがいいんだっていう叫びが、魂の声が聞こえているから』
とあるポケモントレーナーへのインタビュー
(Pokemon International 25周年&300号突破記念特別号より抜粋)
誰よりも理想に近づいて、あまりに広い空に包まれて。
どんな宝石よりも綺麗な憧れに手を伸ばして、掴みかけて、ふと思い出した。これを目指してここまで来たんだ。がむしゃらに、ただ遮二無二突き進んで走ってきたからこそときどき忘れるほどの原初の灯火。
あれからどれほど経ったんだろうか。ちらと振り向き後ろを見てみる。旅立ちを見送る母の姿を見るためにやったあの時以来。それはどこだったか。きっと玄関で、バス停で、駅のホームで。
そこには道が出来ていた。綺麗に真っすぐ……というにはほど遠い、酷く歪で曲がりくねっていて、寄り道だらけの舗装すらされていない不細工な道が。
随分遠いところまで来たな、と思う。それは歩いてきた道のりという意味でもそうだし、心理的な距離というか、色々なことを経験してあの頃とは変わっていった自分という意味でも。
ここまでの旅の道程、たくさんのことがあった。楽しいこと、嬉しいこと。悲しいこと、嫌なこと。ワクワクすることもソワソワすることも、情熱的なことも面倒なことも。いつまでも覚えておきたいこと、忘れてしまいたいことだって。
ここまでの旅の道程、色んなヤツと出会った。優しいヤツ、面白いヤツ。志を同じくする仲間、切磋琢磨するライバル。コイツにだけは負けたくない人。目標の人。憧れの人。初恋の人。もちろんイヤなヤツだって。
後ろを振り返れば思い浮かぶ、自分を形成する大切な欠片たち。道は真っすぐじゃなかった。だからこそ様々なものに出会い、経験できた。
そして今、隣を見ればいつでも一緒だった相棒の姿が。
いつだったか見つけた、自分だけのキミ。そいつに出会って、世界は一気に始まった。
雨で道がぬかるんだら足跡を比べて、太陽が照らしたら陽気に歌い歩いた、ぼくらのでこぼこな旅路。
たくさん喧嘩した。たくさん仲直りした。目を背けたいときもあった。でもずっとお互いを見ていた。一本の縄では結べない、酸いも甘いも混ざり合った関係。
じっとその顔を見つめれば、あっちもこちらを見つめ返す。そして同時にプッと吹き出して、ケラケラと笑う。そんなものさ。友達なんて。
行こう。もっと先へ。
行って、確かめよう。
宝石よりもキラキラで、透明より透き通った、あの憧れを。魂が求める場所を往き続けよう。
今何処にいようが関係はないんだ、きっと。どれだけ歩いてきたって、どんなに遠くまで来たって、道はいつも今いる此処から始まる。あの時と一緒だ。君と出会った、あの時と。こうやって歩いてきたんだろう。
前を向けば、世界がこちらを見ている。未来に道は無いが、気にしない。思うがままに、往こうじゃないか。
きっと素晴らしい日になる。行きたいところは何処へだって行ける。擦りむく程度では止まっていられない。
さぁ、未来へ。あの輝きへ!
ここまで繋いだ足跡が、出会いが、後ろから声を揃えて背中を押した気がした。
『この道が何処に続いていて、どんな最後が待っているかわからないけれど、その時もコイツが隣にいることだけはわかります。そうやって始まりましたから。これからも、ずっとずっと、よろしく!』
とある殿堂入りトレーナー、あるいはトップコーディネーター、チャンピオンへのインタビュー
(Pokemon International χ周年&○○号突破記念特別号より抜粋)
これはポケモンのことなのか、それとももっと大きな(例えば人生とか)何かなのか。
答えはそれぞれが持てばいいし、そうだと思ったことを信じればいいんじゃないか。
ポケモン公式YouTubeチャンネル様の『GOTCHA!』に心を揺さぶられてしまった、というだけ。
とりあえず、ポケモンと共に生きてきてよかったな。