全グループ一貫! ラブライブ学園! エンドレス!   作:ダシマ

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薮椿さんからは許可を頂きました。


元ネタ:ラブライブ!~Liellaとの新たなる日常2~
https://syosetu.org/novel/48125/195.html


ラブライブ! ブッシュ&カミリア!(原作:薮椿)
第19話「家族や友達が来ると気まずいバイトはやめておけ」


 

 

 それはある日の事だった。

 

「飛鳥くん。こっちだよ~」

 

μ’sのライバルであるA-RISEの優木あんじゅから直接会って相談したい事があると言われた飛鳥。特に予定もなかった上に、正当な理由なしでA-RISEの誘いを断るとにこや花陽から文句を言われそうだったので、承諾することにした。

 

 そして同じメンバーである統堂英玲奈も一緒だった。2人とも美人だしμ’sが本格的に売れる前はNo.1スクールアイドルグループだったので、そりゃ目立つ。ちなみに高校卒業後は本格的にアイドルを目指すそうだ。

 

飛鳥「お待たせしました」

あんじゅ「久しぶり~。元気にしてた~?」

飛鳥「ええ…」

英玲奈「色々忙しいみたいだな」

飛鳥「お陰様で…」

 

 英玲奈の『忙しい』という言葉は一体どんな意味が含まれているのかはさておき、飛鳥は用件を聞くことにした。

 

飛鳥「そういえばツバサさんはいらっしゃらないみたいですが…彼女に関する相談ですか?」

あんじゅ「そんなところだね~」

英玲奈「というより、あんじゅが君に面白いものを見せたいらしい」

飛鳥「面白いもの?」

あんじゅ「それは行ってからのお楽しみ~」

 

 そんなこんなで3人はあんじゅの案内でとある場所まで向かう事にした。やはり美女二人と歩いている事から目立つが、飛鳥も顔立ちのせいで女性と間違えられる事がしばしばあった。

 

 そしてあっという間にその場所に来たが、アニマルカフェだった。

 

飛鳥「アニマルカフェ?」

あんじゅ「そうだよー。じゃ、中に入ろっか」

 

 3人が中に入った。するとそこには動物の耳と尻尾をつけた女性店員が沢山いた。

 

飛鳥「あー…。これメイド喫茶の動物版ですか」

あんじゅ「そうなんだけど、本当に動物と触れ合えるよ。皆人懐っこい子ばかりなの」

 

 と、あんじゅがある方向を指さすとそこには本物の犬や猫がいた。すると店員さんが一斉に声をかけた。

 

「おかえりなさいませ! ご主人様♪」

 

 漫画で聞いたことがある台詞を一斉に言われて、飛鳥は面食らっていた。

 

あんじゅ「どう? 女の子達にそう言われる感想は?」

飛鳥「漫画の中だけだと思ってましたけど、本当にあったんですね…」

英玲奈「それはそうと君は全く興奮している様子はないな」

飛鳥「人生終わらせたくないんで」

 

 飛鳥が意味深そうに言い放つと、あんじゅが面白がった。

 

あんじゅ「それじゃ席に行こう。もうすぐ見せたいものが見れるよ~」

飛鳥(まさか…)

 

 あんじゅの言葉を聞いて、飛鳥は嫌な予感がした。

 

***

 

 そして3人が席に着くと、早速動物たちがやってきて、飛鳥達にじゃれついてきた。

 

あんじゅ「猫ちゃんカワイイ~」

英玲奈「私も始めてきたが…悪くないな」

飛鳥「……」

「にゃーん♡」

 

 あんじゅは子猫、英玲奈は子犬と戯れていて、飛鳥は2匹の猫と戯れていた。

 

あんじゅ「飛鳥くんの所にいる猫ちゃん、どっちとも女の子だね」

英玲奈「猫にモテるのだな」

飛鳥「喜んでいいんでしょうか…」

「にゃ~ん♡」スリスリ

 

 あんじゅと英玲奈の発言に飛鳥が反応すると、2匹の猫はお腹を見せてきた。

 

飛鳥「あぁ…。疲れが消えていく…」

あんじゅ「凄く癒されてるのが伝わるよ~」

英玲奈「その…色々大変だったな…」

飛鳥「何ででしょう。パラレルワールドの筈なのに…」

 

 まるで某バンドリで遭遇した変態男集団の事を言っているようだった。ラブライブシリーズは滅多に出ません。差別化を図りたかったので…。

 

 そんな時、トレイが落ちた音がした。その音を聞いて飛鳥は嫌な予感がしながらも堕ちた方向をあんじゅたちと共に見ると、そこにはA-RISEのリーダーである綺羅ツバサがいた。だが、ステージで輝いている彼女の影はなく、ただの少女のように怯えていた。まるで自分を殺そうとしてる犯罪者を見るかのように。

 

ツバサ「ど、どうして…どうしてここがバレて…そして、なんで飛鳥くんまで…」

英玲奈「…こういう事だったのか。にしても、その恰好は」

飛鳥「……!?」

ツバサ「あ、あぁぁぁぁ…//////」

 

 英玲奈はともかく飛鳥にも見られてツバサは顔を真っ赤にしていた。まるで全裸もとい本当に女の大事な部分を見られたかのような顔で。

 

 そして我を取り戻してずがずがと飛鳥達の所に来た。

 

ツバサ「ど、どうしてこんな所まで来てるのよ!! しかも飛鳥くんまで!!//////」

 

 ツバサがあんじゅに詰め寄ると、飛鳥と英玲奈が困惑していたが、詰め寄られているあんじゅはヘラヘラ笑っていた。

 

あんじゅ「気持ちは分かるけどツバサちゃん。今の私たちはお客様もといご主人様で、ツバサちゃんはそのペットじゃないの?」

ツバサ「う、うぅぅぅ…/////」

 

 あんじゅの言っている通り、今のツバサは店員もといお客様のペットである。そのご主人様に対してため口を使った事で先輩店員らしき女性がにらみを利かせている。こわい。

 

英玲奈「これで話はつながった。あんじゅ。君はツバサがここで働いているのを知ってたんだな。それで飛鳥くんも誘ったわけだ」

あんじゅ「いやー。ツバサちゃんの可愛い所が見られるかなと思ってね。決して此間楽しみにしていたお饅頭の最後の一個を食べたのを恨んでるとかじゃないよ?」

ツバサ「絶対そうでしょ!! 謝ったじゃん!! あと、秘密にしてたのに! それも飛鳥くんまで連れてきてぇ!」

 

 ツバサは涙目で叫んでいた。何事かと他の客は何事かと思いながらツバサを見ていて、他の店員たちも目を光らせ始めた。それを察知したのか飛鳥はマズそうにしていた。

 

飛鳥「もうそろそろ静かにした方が良さそうですよ…」

あんじゅ「それもそうだね。じゃあツバサ。注文とって」

ツバサ「こ、このぉ…!!/////」

 

 ツバサはまだ怒り足りなかったが、これ以上騒ぐと先輩達にすっごい怒られるのは目に見えた為、何とかこらえることにした。

 

ツバサ「じゃ、じゃあ注文…」

あんじゅ「ツバサちゃん。注文する時はちゃんとした仕方があったんじゃなかったっけ?」

ツバサ「…こ、こんにちはご主人様。ペットにご注文をください…ワン…////」

 

 ツバサは半泣きでそう言うと、飛鳥はツバサに心底同情した。今めっちゃ恥ずかしいだろうなと思っていた。そしてそれを彼女に感づかれてすっごい睨まれた。

 

飛鳥「えっと…それじゃこのアイスコーヒー…」

あんじゅ「これの方が良いんじゃない?」

飛鳥「え、これですか?」

ツバサ「な、なによ。何を注文するつもりなのよ…ご主人様」

飛鳥「…えっと。和風オムレツwithアニマルメイドさんからのメッセージ入りと、ご主人様への愛を囁きながら最初の一口あ~んサービス」

 

 飛鳥がそう読み上げると、ツバサが驚いた。

 

ツバサ「オ、オプション全のせじゃない! 私やった事ない…」

あんじゅ「じゃあ飛鳥くんで練習すれば良いじゃない」

ツバサ「いや、飛鳥くんに悪いでしょ!」

飛鳥「それを言うなら、最初の相手が私で良いんですか?」

ツバサ「いや、それはその…////」

 

 飛鳥の言葉にツバサが照れると、

 

飛鳥「何なら同じメンバーであるお二人の方が…」

あんじゅ「じゃあ折角だから3人でやって貰おうか~」

ツバサ「!?!?//////」

英玲奈「まあ…売り上げには貢献してるから、先輩方も大目に見てくれるんじゃないか?」

 

 英玲奈がそう言うと、先輩達はにっこり笑っていた。恐ろしいくらいに…。

 

飛鳥「怖!!!」

ツバサ「か…かしこまりました…ワン…」

 

 ツバサは涙目でプルプル震えていて、本当に子犬みたいだった。飛鳥に関してはそんな彼女に本当に同情せざるを得なかったが、やっぱり涙目で睨んできた。

 

ツバサ「ご、ご主人様の為に頑張るワン!! ワンワン…うわあああああああああああああん!!!!//////」

飛鳥(最後人間に戻ってる!!!)

 

 ツバサは最後羞恥心を捨てたと思われたが、厨房に入る際に本当に泣きながら入っていった。アイドルをやっていた時はクールで気品のある彼女だったのだが、今はもうただの可愛らしい女の子だった。

 

あんじゅ「いやー。動物も癒されるけど、ツバサちゃんも可愛いね~」

英玲奈「…君が恐ろしくて仕方ないよ。あんじゅ」

 

 A-RISEはこれからどうなるのだろうと飛鳥は心配で仕方なかった。

 

***

 

ツバサ「お、お待たせしました…」

 

 悲しい事に実際にツバサがオムレツを持ってきた所も公開されることとなった。

 

ツバサ「もう許してぇ~!!!//////」

あんじゅ「ダメです」

 

 ツバサが涙目でそう叫ぶがあんじゅは無慈悲にそう言い放った。それを見て飛鳥と英玲奈は青ざめた。食べ物の恨みは恐ろしいと言うが、もはやあんじゅ自体が恐ろしくて仕方なかった。

 

あんじゅ「じゃあ飛鳥くんからね」

飛鳥「えっ…」

ツバサ「いや、ちょっと本当に待って…/////」

あんじゅ「年下だから問題ないでしょ?」

 

 いくら年下とはいえ、異性に食べさせるなんて事は初めてだったのでツバサがドギマギしていた。

 

あんじゅ「仕方ないなぁ。それじゃ…」

ツバサ「分かった! やるから!////」

 

 そう言ってツバサが飛鳥に食べさせようとした。

 

ツバサ「そ、それじゃご主人様…/////」

飛鳥「あ、はい…」

ツバサ「その…いつもお仕事お疲れ様ですワン…。ツ、ツバサのオムレツで…癒されてほしいワン…。はい、あーん…」

 

 ツバサの言葉に飛鳥は黙って食べた。

 

あんじゅ「どう? 美味しい?」

飛鳥「美味しいです…」

ツバサ「はずかし~~~~//////」

 

 飛鳥の言葉を聞いて、ツバサは顔を真っ赤にして両手で顔を覆った。

 

飛鳥「ですがこれ…お二人にもやらないといけないんですよね…?」

ツバサ「ええ。これを乗り越えればもう大丈夫よ」

 

 ツバサが黒い笑みを浮かべたが、先輩店員が無言でやってきて圧をかけると、ツバサは滝のような汗を流していた。

 

ツバサ「…きちんとやらせて頂きますワン」

 

 すると先輩店員は飛鳥達の方を見て微笑んだ。

 

「ご主人様。大変申し訳ございませんブー。この子はまだ新人なので許してほしいブー」

飛鳥(ブー…?)

 

 このメイドは豚なのだが、特に豚を連想させる要素はなかった。

 

「ちなみにこういうサービスもあるブー。今回は特別に無料でサービスさせていただきますブー」

ツバサ「」

飛鳥(綺羅さん…!! 頑張って…!!!)

 

 また恥ずかしい目に遭わされるツバサに飛鳥は口元を手で押さえて、心の中で号泣した。

 

*****

 

 そしてツバサのバイトが終わり…。

 

ツバサ「もぉ~!! 恥ずかしかったぁ~~!!!/////」

 

 ツバサは顔を真っ赤で、飛鳥達に文句を言っていた。

 

飛鳥「それなら何故アニマルカフェを…?」

ツバサ「…時給が良かったのよ。それに成果次第では上乗せしてくれるから」

飛鳥「そ、そうですか…」

 

 スクールアイドルというのは基本的に自分たちの事は自分で何とかしないといけず、衣装代とかも自分達で出さないといけないのだ。A‐RISEも例外ではない。飛鳥達はというと、流石に良いものには金をかける必要があるという事で、飛鳥は音ノ木坂の関係者達からクラウドファウディングを募ったり、自身が賞レースに出て資金を稼いだりしていたので、金には困っていなかった。

 

ツバサ「それと…」

飛鳥「はい」

ツバサ「…μ’sの皆には内緒にしてね」

飛鳥「すぐにバレると思いますけど…」

ツバサ「いいから!!////」

 

 と、一応飛鳥の口からは言わないという事にして、約束させた。

 

 こうして幕は閉じたかに思われたが…。

 

***

 

 後日、音ノ木坂学院アイドル部・部室において飛鳥はスクールアイドル関連の新聞を読んでいたが、ツバサのバイト先が特集されていて、長蛇の列となっていた。

 

飛鳥「あらら…。大盛況だね」

 

 そう言って飛鳥が苦笑いすると、新聞で若干涙目になっているツバサを見つめるのだった。

 

おしまい

 

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