このシリーズは薮椿さんの「ガールズバンドの子たちに甘やかされる日常」
(https://syosetu.org/novel/186595/)
をベースに書いています。
(許可は既に取ってあります)
このシチュエーションで書いてみたかったので、申請いたしました。
主人公である秋人は残念ながら登場しません(機会があれば出るかもしれないですね)。
薮椿さん。ありがとうございます。ご迷惑をおかけしないようにしますので、どうぞ宜しくお願いいたします。
本家との相違点
・ アバターが違う。
・ 花咲川と羽丘が合併
元ネタ:https://syosetu.org/novel/186595/1.html
第442話「飛鳥 VS Poppin’Party」
私の名前は一丈字飛鳥。超能力が使えること以外はごく普通の高校生だ。今私は自宅にいるのですが、凄く暇です。
「おっはよーーーーーーーーー!!!」
いきなり5人の女の子達がやってきました。中でも猫耳のような髪をした戸山香澄さんが叫んでいた。
飛鳥「不法侵入ですよ皆さん」
香澄「ごめんごめん。早く飛鳥くんに会いたくなっちゃって!」
飛鳥「それは光栄ですが事前に連絡してください」
戸山さん達はガールズバンド『Poppin‘Party』を組んでいて、滅茶苦茶人気のあるバンドなんですね。そんな子達に会いたくなっちゃってと言われたら、そりゃあ男としては鼻が高いかもしれませんが、それとこれとは別です。親しき中にも礼儀あり。これがきちんと分かってる人がいいですね。
りみ「ごめんなさい飛鳥くん。いきなり押しかけて吃驚しちゃったよね…?」
飛鳥「今後は事前に連絡を入れてください」
沙綾「香澄が連絡を入れたって言ったみたいなんだけど…サプライズがしたかったのかな?」
飛鳥「確かにサプライズにはなりましたが、突然来られても困ります」
…ここからは飛鳥に代わりナレーションが語ります。飛鳥は筋を通さない奴は嫌いなのである。
「おい、一丈字!」
飛鳥「何ですか市ヶ谷さん」
有咲「お前部屋がすっごい綺麗じゃねーか! 洗濯物とかはどうしてんだよ!」
飛鳥「昨晩乾燥機で乾かしてもう畳みました」
飛鳥の言葉に空気が止まった。有咲としてはどさくさに紛れて飛鳥の面倒を見て、気を引こうと考えたのだが、見事に玉砕した。
飛鳥「市ヶ谷さんはツッコミに専念してください」
有咲「嫌なんだけど!!?」
たえ「でもこれだとやる事ないよ」
たえが不満そうにすると、飛鳥は困惑した表情を浮かべていた。甲斐甲斐しく面倒を見てくれるのは有り難いが、正直そんなに時間ないよな? と思っていた。
飛鳥「皆さんの手を煩わせるまでもございません」
たえ「聞いていい飛鳥くん」
飛鳥「何でしょう」
たえ「一丈字くんって…女の子に興味ないの?」
飛鳥「今はそれどころじゃないですね」
飛鳥が腕を組んでそう言い放ったのは理由があった。たえ達の事もそうだが、超能力が使える関係で色々バタバタしているのだ。半分高校生で半分社会人。女の子関係はハニートラップとかもあるので、何かあったらややこしい事になるし、遂には先日pixivにて読者から有給休暇が必要ではないかと言われたくらいだった。
香澄「言ってくれれば、私が相手するよ~?」
飛鳥「バンドに専念してください」
香澄が悪い顔を浮かべながら飛鳥の両肩に手を置くが、飛鳥は困惑しながらツッコミをしていた。香澄からは女の子特有のいい匂いがしていたが、飛鳥は主人公補正がかかっているのか、何ともなかった。
飛鳥「これで鼻の下を伸ばしてたら、座長(二次創作の主役)は出来ないんですよ」
たえ「じゃあ、これはどう?」
次の瞬間、たえが飛鳥の耳をかじった。髪の毛で耳は隠れていたが、正確にかじった。
飛鳥「あー。需要と供給が合わないなぁ」
バンドの映像を見る限りはとても輝いていて、音楽に真摯に向き合っている清純な乙女たちなのに、自分の前だとこうなってしまう。
飛鳥「関係者の皆さん、本当にすいません!!!」
香澄「誰と話してるの?」
**
次の瞬間、後ろから抱きつかれた。
飛鳥「何されてるんですか」
沙綾「私の胸、気持ちいいでしょ?」
飛鳥「これを純くんが見たらどう思うかなぁ」
飛鳥が沙綾の弟である純の名前を出した。
沙綾「大丈夫。変な事言ったら小遣い減らすから」
飛鳥「まさかのお小遣い事情!!!(大汗)」
*****
そんなこんなで昼が近くなった。
沙綾「おたえ。私達はお昼ご飯をつくろっか」
たえ「うん。私頑張る。飛鳥の服欲しいし」
飛鳥「服が消えてるなって思ったら、あなたの仕業だったんですね…」
飛鳥の言葉に沙綾とたえが気まずそうにしていた。
飛鳥「ご家族に連絡しますね」
沙綾「やめて!!?」
たえ「本当に靡かないね」
飛鳥「…いや、靡いたら収拾つかなくなるでしょうが」
ちなみに飛鳥は彼女達から生活必需品を貰っている。服は勿論、食品や飲料、漫画やゲーム。頼めば何でも買ってくれるが、飛鳥は殆ど頼る事がないし、バンドに専念してほしいというものがあった。
香澄「あ、そうだ飛鳥くん!」
飛鳥「何ですか?」
香澄「私達此間海に行ったんだけど、写真見てくれた?」
飛鳥「ええ、見ましたよ」
香澄の言葉に飛鳥は困惑しながら返事をした。というのも、送られてきた写真の中に、どう考えてもきわどいポーズの写真があったのだ。肩ひもの片方を外したり、オイルを塗るのに、上半身裸になってみたり、普通の男なら何か大変な事になっていた。
飛鳥はその写真を見るなり、すぐに嫌な予感が察してそっとしまいこんだ。最近の女の子は進んでるなぁ…と思いながら。
そんな時、香澄が飛鳥の耳に息を吹きかけた。
飛鳥「どうしたんですか」
香澄「飛鳥くんって耳強いんだね」
飛鳥「そりゃあ分かりませんけど…」
香澄「それでさ飛鳥くん」
飛鳥「何です?」
香澄「私達の写真を見て興奮した?」
香澄の言葉に飛鳥は困惑していた。
飛鳥「ごめんなさい。こんな時どんな顔をしたら分かりません」
たえ「笑えばいいと思うよ」
飛鳥「笑ったら多分人生終わるでしょうね」
飛鳥の言葉に香澄が苦笑いした。
香澄「もっと素直になって。飛鳥くんに興奮してほしくて水着写真を撮ったんだから」
飛鳥「…これは、喜ぶべきなのか?」
そもそもなぜこんな事になったのかというと、元々飛鳥は超能力を使った仕事をしていて、ある日悪質なファン『ヤラカシ』がガールズバンドに迷惑行為をかけているという事で、調査と討伐任務にあたっていたのだ。そして飛鳥は数えきれないほどヤラカシを倒して、ガールズバンドを救ってきた。飛鳥としてはあくまで仕事なので、気にしないように伝えていたのだが、彼女たちの気が済まなかった…。
りみ「あ、あの…私も抱きしめていいかな?」
飛鳥「牛込さん?」
りみ「えっと…。ダ、ダメ…?」
りみが上目遣いで飛鳥に頼むと、
飛鳥「ダメです」
香澄「えー!! そこは断るべきところじゃないでしょ!!」
飛鳥「前から思ってたんですけど、あなた方のクラスメイト達に今の姿を見せて差し上げたいですね…」
そう言って飛鳥は香澄達のクラスメイトの事を思い出した。香澄達と仲良くなってからは目の敵にされている。
有咲「やめろ! あいつらの話なんか!!」
沙綾「本当に飛鳥くんが同じクラスだったら良かったのに…」
有咲たちは男子生徒達の話題になって嫌そうな顔をしていた。
飛鳥「まあ、とりあえず皆さん」
「!」
飛鳥はポピパを見つめて静かに目を閉じた。
飛鳥「バンド、しましょう…」
おしまい