プリムローズが咲いた日   作:かぼちゃの馬車

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アリエッタのプロフィールを後書きにて記載しました。


私達は狡猾に

 

プリム「…この世界について知りたい?」

 

アリエッタ「この世界…?、ハリーポッターでしょ?…何を言ってるの?」

 

必要の部屋はアリエッタと話をする為に開いた。そこは物が乱雑していたり、ダンブルドア軍団のように訓練できる場所ではなく、談話室のような場所になった。

 

プリム「アズラエルに聞いたの。…どうも不可思議に事がうまく進むから。この世界がどんな世界なのか気になったの。そして何より、私達の存在がどう影響するのか。」

アリエッタ「そう…それで?どんな世界だったの?」

アリエッタがテーブルに置かれたマドレーヌを頬張りながら話を聞く。

 

プリム「アズラエルはこう言ってた。ハリーポッターにはいくつも世界線がある。私達のいる世界は、知ってる世界なようで、違う世界。アズラエルが私達に与えた世界だと。」

アリエッタ「んー…?、じゃあハリーポッターじゃないの?でも知ってることが起こってるし、ハリーもいる。…んー、考えるほど、わからなくなるなあ。」

プリム「つまりは…アズラエルが与えた私達の世界、私達が生きる為の世界、だとわかりやすいかな。」

アリエッタ「じゃあやっぱり知ってる世界とは違うの?」

プリム「そうじゃないと思う。恐らく、私達の記憶の範囲で世界はできてる。だから知ってる世界にはなるだろうね…でも、私達の行動次第で未来が変わるとも言ってた。」

アリエッタ「…それじゃあ、セドリックも救える?」

セドリックは、セドリックの最後は知っていた。記憶の通り進むなら、そうなる。何もしなければ。

プリム「実は…救う方法を知ってるわ。」

そうだ。私は知ってる。死の呪いを避ける方法を。

プリム「…私は、ホグワーツに来る前に、マホウトコロに通っていたの。数年だけど、ギフトで日本の魔法の知識ならほとんど記憶してきたわ。」

アリエッタ「ん?…マホウトコロって何?」

プリム「あー…日本の魔法学校よ。知らない?」

アリエッタ「うん。わたしホグワーツしか知らない。…あ!あとダームストラングと、ボーバトン!…わたし映画の知識しかないの。」

ごめんね?と申し訳なさそうにされたが、私も似たようなものだ。

プリム「大丈夫よ、私も映画と…少しの…+αな記憶しかない。…あー、そうか。なるほどな。」

話している内にあることに気づいた。

アリエッタ「どうしたの?」

プリム「あー…いや、後で話すよ。まずは、セドリックを救う方法ね。」

これよ。と式札を出した。それは人形に切り取られたものだ。

アリエッタ「…んー、で?」

プリム「日本の魔法は陰陽術に長けているの。…これは式札。普通に使うなら危険はないわ。でも、今から教えるのは闇の魔術よ。だからとても危険。」

アリエッタ「それ使って大丈夫なの?」

プリム「イギリスで使っても何の魔法かわからないわ。たぶんね。」

アリエッタ「まぁ、禁じられた魔法を使って授業もしてるしね。」

そうね。と相槌をうった。

プリム「今から教えるのは、式神術。…そしてこれは死の呪いを避ける、身代わり式札。」

アリエッタ「身代わり…」

プリム「身代わり式札は術者の魔力と、生命力を使うの。それを糧に呪いや、災いを避ける。もちろん死の呪いも。」

説明しながら、式札に術を書く。

プリム「これは身代わり、つまりその人の分身のようになる。だから悪用されたらとても危険。…どうしてかわかる?」

アリエッタ「…どうして?」

つまりはね?と式札に自分の名前を書いて血を垂らし、杖をあて詠唱した。

“我の名の下に身代わりとなれ”

 

プリム「その人に起きたことは式札が代わりに受ける。逆に式札に起きたことも少なからずその人に影響する。…こんなふうに。」

式札に水をかけると、私の頭上には雨雲ができ、雨が降り出しびしょ濡れになる。

アリエッタ「じゃあ…それ破いたら、身体が…」

プリム「ふふ、それはないわ。破いたら使えなくなるのよ。」

アリエッタの目の前で式札を破いた。

 

アリエッタ「すごい…これでセドリックを救えるかもしれない!」

アリエッタは興奮してわたしの肩を揺さぶる。

プリム「アリエッタ…揺さぶるのはやめてくれ。」

あ、ごめんね?と動きが止まる。服を乾かした。

プリム「ああ…聞きたいことがあるの。アリエッタって閉心術か開心術使える?」

アリエッタ「まさか。使えないよ。」

あー、やっぱりか。

プリム「これからは使えないとまずいと思う。…だから、頻繁に落ち合いたいんだ。いいかな?」

アリエッタ「そうだね。ダンブルドアとかに覗かれたらまずいね、確かに…。プリムは使えるの?」

プリム「閉心術はね。開心術はまだ使えない。」

アリエッタ「プリムって優秀すぎて怖い。そりゃギフトのせいだけど。」

プリム「…そうだ、私のことアリエッタには全部知っていてほしい。」

アリエッタ「全部?…そんなに抱えきれないよ。」

プリム「いや、これから共に大それた事をするんだ。共犯者には全て知っていてもらわないと。…それに早く閉心術を使えるようにならないといけなくなるしね。」

アリエッタ「おい、最後の本心でしょ!」

なんのことだ?と肩を竦めておいた。

 

プリム「私の名前はプリム·ウルバッハ·クロウリー。ウルバッハビーテ症候群を患っているの。恐怖を感じず好奇心を得る病気よ。」

アリエッタ「ウルバッハ…ビーテ…」

プリム「そして私の杖は二本あるの。ひとつは日本で買ったものよ。」

杖を二本並べた。片方の杖を手にとる。

プリム「金木犀の木に天狗の羽。日本では珍しいものじゃないわ。至って普通。…でもこれは自信をなくしていてあまり力を出せない。わたしがしたいことを理解してくれないの。…問題なく使えるけどね。授業にはだいたいこっちを使う予定だわ。」

杖をしまい、もう片方の杖を手にとる。

プリム「これはオリバンダーの店で買ったの。…そういえばアリエッタと店で会ったわね?」

アリエッタ「そうだっけ?」

まぁ…いいわ。と話を続けた。

プリム「この杖は、先端がアカシア後端はスギの木を使ってるの。芯はユニコーンの毛。アカシアの木はこれだけらしいわ。だから、扱いには気をつけろって言われたの。でも…私を理解してる。」

アリエッタ「そうなんだ…アカシアって確かに、オリバンダーの店にはあまり置いてないって記憶があるな。」

私の杖は…とアリエッタが杖を出す。

アリエッタ「レッドオークの木にドラゴンの心臓の琴線。別に特別ではないかな?」

プリム「そう…」

アリエッタ「運動神経がいい人を好むって言われたけど、ギフトのおかげだから複雑だなぁ。」

プリム「…じゃあ…最後にね、私の家についてなんだけど。クロウリー家は元を辿るとスリザリンの血筋なの。アメリカのイルヴァーモーニーは知ってるわね?創始者のイゾルトセイヤの血筋が母上。でも、母上には血を絶やす呪いが出ていて子供ができない身体なの。…それで私を養子にとったのよ。愛情深く育ててもらえたわ。」

アリエッタ「…プリムは凄い人生経験してるね。」

プリム「そうね、だいたいはこれで全部かしら…じゃあ…セドリックの話に戻るわね?」

アリエッタ「…うん。」

プリム「あー…その、言いにくいことなんだけど、少し問題があるわ。」

そう、魔法は完璧だが、問題があった。

 

アリエッタ「問題って?」

プリム「この世界は、私達の知ってる範囲で進んでる。そう言ったでしょ?」

アリエッタ「うん。」

プリム「私、映画以外にも記憶があるの。…それもちょっとややこしいのが。まぁ、物語としては面白い展開だと思ってたけど。私達の世界ではたぶん余計な知識ね。」

アリエッタ「…それって、小説かじってたってやつ?」

プリム「…呪いの子の話を少し知ってるのよ。」

アリエッタ「アルバスとスコーピウスの話だっけ?それがどうしたの?」

プリム「アリエッタも知ってる話?」

アリエッタ「いや?内容は知らないよ?呪いの子の本があるのは知ってるけど」

プリム「私も…深くは知らないけど」

アリエッタ「もう!早く言ってよ、もったいぶらないで!」

プリム「…アルバスとスコーピウスは、逆転時計を使って過去に行くの。親が学生だったときにね。それで未来が変わってく話だったわ。…その話には闇の帝王とベラトリックスの娘デルフィーが裏で動いているの。エイモスディゴリーの姪に扮していたと思うわ、確か。そもそもはセドリックを救う為に逆転時計を使うらしいんだけど、デルフィーのせいで悪い方向にばかり進むの。」

アリエッタ「…てことは、えっと」

プリム「わからないわ。わからないけど…セドリックを下手に救うと未来は良くも悪くも変わるし、そもそも…この世界にアルバス達が来るのかもわからない。」

部屋は静かになった。どれくらい時間が経ったかわからない。

 

アリエッタ「…ならデルフィーが生まれるのを防ぐ、だからベラトリックスを殺さなきゃ。」

アリエッタが沈黙を破った。

 

プリム「そうね…でもそれって…いつ?どこで?」

アリエッタ「1番自然なのはシリウスが倒されたときかなぁ…でも、ベラトリックスを殺したらどう変わる?」

プリム「さぁ…わからない。…ドビーが生き残るかもね。あとはデルフィーが生まれないから、呪いの子の話がなくなるかも。なくなりはしなくても変わるだろう。あくまでも推測だけど。話が変われば…動きづらくなる。」

アリエッタ「そうね…」

話を変えると知らない世界になる。でも、私達の望む世界にするには変えないといけない。

 

 

プリム「…ドビーは死ななきゃ。たぶん、あれは重要な場面だ。」

アリエッタ「じゃあその時に、ベラトリックスを殺すの?」

プリム「いや…そのすぐ後にしよう。1998年頃だデルフィーが生まれるのは。ドビーが死ぬのも1998年だった。確かね。」

アリエッタ「それじゃあ駄目ね、生まれてるかもしれない。…赤ん坊を殺す程の勇気はないわ。」

プリム「じゃあ、スネイプ先生がダンブルドアを殺すとき。その時はたしか1997年だわ。」

アリエッタ「うん…悪くないかもしれない。ドビーがどうなるかわからないけど、しばらくはその路線でいこう。…また何か変化があれば考えなおす。」

計画通りになるかもわからない。でも考えて置くことは重要だ。私達の為に。

…アリエッタは、考えすぎた。と甘いものを頬張る。こちらは見ているだけで満腹だ。

 

 

アリエッタ「そうだ!そういえばさ、プリムって、スネイプ先生を助けてあげるんでしょ?」

プリム「そうだね、できればそうしたい。」

でも、そうすれば、確実に私達の知ってる話じゃなくなる。大きく変わる。

 

プリム「でもそうしたら…アルバスが生まれなくなるかもしれない。スコーピウスも。」

アリエッタ「それを覚悟で私達は変えるの。大事な人を自分の為に救うの。」

プリム「それって…わがままで欲望まみれだ。身勝手すぎる。」

アリエッタ「そうよ?でもこの世界は、私達の為に作られた。私達の為に与えられたの。そう言ったでしょ?じゃあ、好きに生きるべきじゃない?私はセドリックを助ける。あなたはスネイプ先生とドラコのことも、もちろん助けるんでしょ?これは許されることよ。」

プリム「…どうなるかわからない。それが怖い。」

アリエッタ「あなたが?怖い?恐怖を感じないプリムが笑えるね。」

プリム「…アリエッタってスリザリンって言われなかった?」

アリエッタ「ご名答。でもハッフルパフを望んだ。脅したけど。」

プリム「…組み分け帽子も大概だな。」

アリエッタ「で、どうする?私達がやろうとしてることは、大きなことよ。…もちろん共犯者になってくれるでしょ?」

…そんなこと決まってる。

 

プリム「私達はスリザリンだ。狡猾に自分の為に動くよ。」

アリエッタ「そうでなきゃね。」

プリム「アルバス達が来るかどうかわかるのは炎のゴブレットあたりだと思う。…ごめん、ほんとにかじっただけの記憶だから定かではない。」

アリエッタ「いや、それだけでも十分。いつ動くべきかわかったね?」

 

____________

 

 

翌日、最初の授業はマクゴナガル先生の変身術だ。

 

スリザリン生はある程度のグループになり教室に向かった。

パンジー「プリムって日本のマホウトコロに通ってたって本当?」

プリム「え…あー、まぁ。数年だけど通ってたよ。…どこで聞いたの?」

ダフネ「今朝ドラコが談話室で話してたわ。もうプリムは、変身術もできるのでしょう?」

…ドラコには少し注意しておかないと私の話をペラペラと話されるのは、都合が悪いし、何よりあまり気持ちが良くない。

 

プリム「変身術はできないよ。習ったことがないから。…似たようなことができるだけ。」

 

席について待っていると、グリフィンドール生が遅れて入ってきた。

 

ハリー「ロン、速く!」

どうやら、ロンとハリーが寝坊したようだ。あー、この授業だったのか。

 

ロン「ふう、間に合った。遅刻したらマクゴナガルがどんな顔するか…。」

机の上で猫になって待っていたマクゴナガル先生をよそに安堵している。…束の間、マクゴナガル先生が変身を解いたので青ざめる2人。

ロン「あー…変身…お見事でした。」

マクゴナガル「お褒めの言葉、ありがとう、ウィーズリー。あなたとポッターを懐中時計に変身させましょうか。そうすれば、遅刻しないでしょう。」

ハリー「僕達、道に迷って…」

マクゴナガル「では、地図にしますか。地図無しでも席はわかりますね。」

ドラコ達…いや、スリザリン生のほとんどがクスクスと笑った。

 

 

マクゴナガル「変身術は、ホグワーツで学ぶ魔法の中で最も複雑で危険な物の一つです。いい加減な態度で授業を受ける者には出て行ってもらいますし、二度とこの教室には入れませんから、私の授業では、よく聞きよく学ぶことを大切に。」

 

マクゴナガル先生は挨拶が終わると、目の前の机に魔法をかけ豚に変えてみせた。

それを見たスリザリン生もグリフィンドール生も、全員が試したいとソワソワしている。

 

パンジー「変身術って凄いわね。私もできるかしら。」

ダフネ「教科書にはイメージ力が大事って書いてあるわ。…難しそうね。」

ミリセント「私達はスリザリンだもの、グリフィンドールよりは上手くできるわよ。」

プリム「…」

 

パンジー達がコソコソと話していたが、それよりも今は授業に集中すべきだろう。マクゴナガル先生って確かグリフィンドール贔屓だ。下手に機嫌を損ねさせてはいけないと、マクゴナガル先生が黒板に書いた事をノートに書いていく。

 

マクゴナガル「では、机の上にあるマッチ棒を変身術で針に変えてみましょう。」

マクゴナガル先生はマッチに呪文をかけ鋭い針に変えた。

マクゴナガル「さぁ、皆さんも、針に変えてみてください。」

 

グリフィンドールでは、ハーマイオニーがいち早くマッチを針に変えたみたいだ。

 

マクゴナガル「なんとまあ、ミスグレンジャーが綺麗な針に変えてみせましたよ。おみごとです!グリフィンドールに10点。さあ、みなさんもミスグレンジャーに負けないように頑張ってください」

 

パンジー「あー…全然うまくいかないわ。」

パンジーのマッチ棒は針というより、シルバーのマッチ棒だ。

プリム「教科書にも書いてあるでしょ?イメージが大事よ。」

パンジー「やってるんだけど、できないわ。」

ミリセント「私のはマッチ棒のままだわ。」

ダフネ「プリムはできた?」

プリム「あー…今やってみる。」

金木犀の杖を使って呪文をかけた。

…随分と立派な針が出来た。やっぱりこの杖は私のことを理解していない。

パンジー「わぁ、凄いわプリム、綺麗な針ね!」

少し大きな声でパンジーが叫ぶので、マクゴナガル先生が私の席に近づいてくる。

点数が貰えるだろうか。…まて…確かハーマイオニーだけだ。ここで成功したのって。…もしかして、まずいのではないか。

マクゴナガル先生があと数歩で席に辿りつく。

……”Finito”(終われ)

マクゴナガル「…ミスクロウリー、針には変えられなかったのですか?」

プリム「はい、イメージが散漫になったみたいです。」

マッチ棒に戻し、何も変わってない様子をみたマクゴナガル先生はすぐ別の席を回る。

ギリギリだった。

 

パンジー「プリム、なんでマッチ棒に戻したの?」

ミリセント「そうよ、スリザリンにも点が入ったのに。」

プリム「…出来がよくなかったから、納得いかなくて。」

ダフネ「…まぁ、グレンジャーより綺麗じゃないと嫌だものね。」

そうね。とみんな納得してくれたみたいだ。

 

_____________

 

昼食後の昼休み、私はアリエッタを探していた。

プリム「…アリエッタどこにいるんだ。」

ごちゃごちゃとしたホグワーツの生徒から探すのは難しかった。人酔いしそう。

 

プリム「とりあえず…ハッフルパフの人に聞くか。」

あの…と話しかけようとすると、逃げられる。…なぜ?

プリム「…あ、あの人セドリックかな。」

セドリックは人望がありいつも周りに人がいるから、見つけやすい。

プリム「あの…セドリック?話があるんだけど今いいかな?」

セドリック「え?僕に?…別にいいよ。どうしたの?」

プリム「アリエッタがどこにいるか知らない?アリエッタロリス。」

セドリック「アリエッタ?…あー、あの子ならクィディッチの競技場にいるよ。練習が見たいってさっき案内したんだ。」

プリム「そうだったのね…ありがとうセドリック。」

セドリック「礼なんていいよ、役に立てたみたいで、よかった。」

プリム「ところで…ハッフルパフの人は私のこと嫌いなの?」

セドリック「え?…あー、違うよ。スリザリンってこともあるけど、1年生はマルフォイと仲がいい君が怖いんだ。…でも上級生は気にしてないよ。」

プリム「そうだったの…話しかけてしまってごめんなさい。迷惑をかけてしまったわね。」

セドリック「いや、僕は話しかけくれて嬉しいよ。話さないと君のこと知らないままだったし。プリムはきっといい子だ。」

プリム「そうかしら?うわべだけかも」

セドリック「はは、スリザリン生らしいね」

セドリックはとても好青年だった。人望があるのも頷ける。アリエッタの為にも必ず救いたい。

 

 

 

プリム「アリエッタ!」

競技場の練習を見ているアリエッタに声をかける。

アリエッタ「プリム?どうしたのこんなところで」

プリム「ちょっと、話があって」

アリエッタ「話って?」

プリム「ドラコがあなたと話したいって」

アリエッタ「え?なんで?…え?わたし?」

 

_____________

 

ドラコ「君がアリエッタかい?」

アリエッタ「うん、私はアリエッタ。アリエッタ·ロリスよ。あなたは?」

ドラコ「僕はドラコマルフォイだ。」

廊下で2人が警戒しながら話している。

プリム「ドラコはクィディッチが好きでしょ?アリエッタも好きなの。」

ドラコ「ふーん、マグル生まれなのにか?」

アリエッタ「クィディッチのことは最近知ったけど、とっても興味があるわ。まだ箒の授業がないから、上手く乗れるかわからないけど。」

ドラコ「少し知識があっても箒は乗れないぞ。プリムだって苦手なんだ。君はきっと乗れないね。」

嫌味なドラコ。やっぱり考え方を変えるのは無理なのだろうか。

 

プリム「ちょっと!仲良くしてって言ったでしょ!…それに今は乗れるわよ。」

ドラコ「僕はマグル生まれと仲良くできない!」

プリム「大丈夫よ、好きなことも一緒じゃない!きっと仲良くなれるわ。」

アリエッタ「ドラコがよかったらだけど、仲良くしたいな。」

ドラコ「…僕達は純血一族だ。本来なら君のようなマグル生まれと仲良くなんてしたらいけないんだ。」

ドラコがアリエッタの横にいた私の腕を引き寄せる。

 

アリエッタ「それってドラコのお父さんとかに言われたの?」

ドラコ「そうだ、父上の言うことはいつも正しい。」

アリエッタ「ドラコは?ドラコの考えはどう思うの?」

ドラコ「…」

アリエッタ「ここは学校だし、学ぶことができる場所だよ?自分で考えてみるのもいいんじゃないかな。」

ドラコ「…プリムは、なんでアリエッタと一緒にいたいんだ?」

プリム「それはドラコと一緒にいる理由と同じよ?アリエッタも友達だから。」

ドラコ「…僕は、アリエッタに対してマグル生まれってこと以外は嫌だと思ってない。」

アリエッタ「それじゃあ、仲良くしてくれる?」

ドラコ「さぁな。もっと話さないとわからないだろ。」

プリム「やった!ドラコありがとう」

ドラコの考え方が少し変わりつつある。そう思っておもわず抱き着いた。

ドラコ「お、おい!仲良くするとは言ってないぞプリム!」

アリエッタ「…お熱いな」

 

 

_____________

 

その日の授業は魔法薬学が最初だった。

無数の薬瓶の棚。薬草の匂い。ジメジメした日の差さない教室。私にとっては最高の場所だ。

 

バタンッと勢いよくドアが開きスネイプ先生が入る。憧れのスネイプ先生が目の前にいる。にやける口元を教科書で隠した。

 

スネイプ「この授業では杖を振ったり、ばかげた呪文を唱えたりしない。いいかな。魔法薬調合の微妙な科学と芸術的な技を諸君が理解できるとは期待していない。」

私は理解できますよスネイプ先生。と心中で会話した。

 

スネイプ「…だが、一部の素質のある選ばれた者には伝授してやろう。…人の心を操り感覚を惑わせる技を。…名声を瓶の中に詰め栄光を醸造し死にすら蓋をする、そういう技を。」

スリザリン生はスネイプ先生の言葉を熱心に、いや、魅了されるかのように聞き入っていた。ドラコもワクワクとした表情だ。

 

 

スネイプ「…ところで。諸君の中には自信過剰の者がいるようだ。すでにホグワーツに来る前に力を持っているから授業など聞かなくてもいいというわけか。…ミスター・ポッター。その名も高き…ミスター・ポッター。」

何か書いていたハリーが指名される。

 

スネイプ「アスフォデルの球根の粉末にニガヨモギを加えると何になる?」

ハーマイオニーが勢いよく手を挙げた。

しかし視界に入ってるのに無視するスネイプ先生。

 

ハリーは首を横に振った。

スネイプ「…わからんかね?」

 

スネイプ「…では、もう1問。ベゾアール石を見つけるにはどこを探せばいい?」

ハーマイオニーはさっきより高々と手を挙げた。

ハリー「わかりません。」

スネイプ「では、モンクスフードとウルフスべーンの違いは?」

ハーマイオニーはもう立ち上がりそうだ。

少し面白い。

ハリー「…わかりません。」

スネイプ「…まったく…情けない。名前ばかり有名でも仕方ない。…そう思わんか、ポッター。」

 

 

スネイプ先生はその後、クラスの生徒を 2 人ずつのペアに分け、おできを治すための簡単な魔法薬を調合するように指示した。

 

…なんだっけ。何か忘れてるな。たんまりとある記憶を掘り起こすのも大変だ。

 

パンジー「プリム、もうすぐで完成ね」

プリム「あ、うん。」

なんだったかな。絶対この授業な筈。

沸々と考えふけっていると、グリフィンドールの方から爆発音がした。

 

 

スネイプ「バカ者!」

 

スネイプ先生がネビルを怒鳴る声がした。スリザリン生は劣等生のネビルを蔑みの視線をぶつけながら嘲笑う。

 

スネイプ「おおかた、大鍋を火から降ろさないうちに、山嵐の針をいれたな!グリフィンドール、10点減点!」

 

プリム「あ…これか。」

ネビルの周りは大惨事だった。幸いネビルからは遠く離れた席だったので何も起こらなかった。

 

プリム「…別に気にする程でもなかったか。」

パンジー「なんか言った?」

プリム「いや?…ほら、もう完成だよ。ネビルのような失敗が無くてよかった。」

パンジー「ロングボトムなんかと一緒にしないでよプリム。」

プリム「パンジーは肌が綺麗だから薬がかかっていたらと思うとね。」

パンジー「あら!嬉しいこと言うのね!」

プリム「本心だよ。パンジーが羨ましい。」

パンジー「そんなに褒めても何もあげないわよ?」

提出用の薬瓶に完成した薬を入れた。




アリエッタ·ロリス
同じ転生者。転生前は加藤めい(22)自殺理由は職場でのパワハラ。22歳での転生でプリムより自殺の境遇は並な為、ギフトは2つ。過去の記憶も残している。ハリーポッターの世界が大好きでなるべくモブで平和に見守りたいと思っている。ハッフルパフ。長い金髪に青目、ほどよい褐色の肌。ギフト以外には特別なことはないが、セドリックを守りたいという思いが強く、自身を強くする糧になる。杖はレッドオークの木にドラゴンの心臓の琴線。
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