プリムローズが咲いた日   作:かぼちゃの馬車

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ドラコマルフォイの思想 3

僕はスリザリンのシーカーになった。

ポッターにできて、僕にできないことはない。そもそも、僕は運が悪かった。

あの日、箒を飛んでるところを見たのはマクゴナガル先生だった。もし、もしもあの時…いや、もう考えるのはやめよう。思い出しただけでも腹が立つ。

さて、今日は初めての練習だ。…それに、この新しい箒。父上にずっと頼み続けた甲斐がある。

 

ドラコ「スリザリンの優勝は間違いないな…」

僕は輝く箒を見つめて小さく呟いた。

チームと競技場へ向かうと、ちょうどグリフィンドールと鉢合わせた。…まぁ、スネイプ先生の許可証がある。有無を言わせずスリザリンが使えるだろうな。

 

ウッド「どこ行くんだ?フリント。」

フリント「競技場さ。」

ウッド「今日はグリフィンドールが予約してる。」

フリント「どっこいお墨付きがある。」

 

ウィーズリーとグレンジャーが話を聞きにくる。揉めると思ったんだろう。プリムとパーキンソンも来た。

 

 

ウッド「私、スネイプ教授は、スリザリンが新しいシーカーを教育する必要を認め、競技場の使用を許可する。…新しいシーカー?誰だ?」

グリフィンドールのオリバーウッドがスネイプ先生の許可証を読み上げると、僕は前に出た。

 

ハリー「…マルフォイ?」

…なんだその間抜けな表情は。僕がシーカーなのがそんなに信じられないのか、ポッター。

ドラコ「その通り。新しいのはそれだけじゃない。」

僕は自慢の、黒く輝く箒を見せつける。…

ロン「ニンバス2001だ。…どこで手に入れた?」

…馬鹿な質問をするなウィーズリー。

フリント「ドラコの父上がくれた。」

ドラコ「どこかの親と違って、父上はいいものが買えるからね。」

…フン、ウィーズリーには縁遠い代物だ。

 

ハーマイオニー「でも、グリフィンドールの選手はお金じゃなくて、才能で選ばれてるわ。」

…こいつ、僕が金で選ばれたって言うのか。グレンジャーのくせに。…汚れた血のくせに!

プリム「ドラコは才能がある。」

パンジー「プリム?」

…っ!

 

プリム「お金で選ばれたんじゃない、ドラコは才能で選ばれたんだ。私が6歳の時には、ドラコは箒に乗れてた。」

…そうだ。プリムの言う通りだ。僕はポッターよりも前に乗れてたんだ。僕は、プリムのおかげで自信が持てた気がした。

 

ハーマイオニー「そんなの信じられないわ。」

ドラコ「お前の意見なんか聞いてない。この…汚れた血め。」

「うわぁ…ひでぇ」

スリザリンチームが哀れむ声を上げる。

お似合いの言葉だ、汚れた血のことなんか哀れまなくていい。

グレンジャーが鋭く僕を睨む。

 

ロン「よくも言ったなマルフォイ!ナメクジ食らえ!」

ウィーズリーの呪文が跳ね返る。無様だ。

 

「ハハハハ…。」

僕達は嘲笑う。無様すぎる。…折れた杖を使うほど、ウィーズリーの財産は無いのか。同じ純血とは思えない。

 

ハーマイオニー「大丈夫?ロン!何か言って!」

ロン「うっ…うっ…うぇっ!」

ウィーズリーの口からナメクジが出る。…気持ちの悪い呪いだ。僕は喰らわなくてよかったと心底思った。

カメラのフラッシュが眩しく光る。

 

コリン「わぁ!ロンをこっち向かせて。」

ハリー「コリン、どいてくれ!ハグリッドのとこへ行こう。何とかしてくれる、大丈夫だ。」

「ハハハハ…」

面白くて仕方がない。ウィーズリーにはお似合いの呪文だ。

 

 

プリム「汚れた血はどうかと思うよ、ドラコ。」

パンジー「グレンジャーにはお似合いだわ。」

ドラコ「ああ、そうさ。それにあいつ…僕がお金で選ばれただって?」

…思い出してまた腹が立った。くそ。

 

プリム「それはもう私が言ったじゃない。あなたは才能があるわ、ドラコ。」

パンジー「そうよ、ドラコ。シーカーなんて凄いわ。」

…パーキンソンはプリムと同じように僕に自信を持たせてくれる。悪い気分じゃない。

 

プリム「…とにかく、ドラコはもっと発言には気をつけたほうがいい。言った言葉は一生取り消せないんだ。紙に書いた文字と違ってね。」

僕を貶したんだ。グレンジャーにはぴったりだ。取り消すつもりはない。

 

_______________

 

 

 

夕食が終わって、寮へ戻ろうとすると、何やら通路が騒がしい。人集りを分けて前に出ると、面白いことが書かれていた。

「秘密の部屋は開かれたり。継承者の敵よ気を付けよ。」

壁には血文字でそう書かれていた。

 

 

ハリー「…フィルチの猫だ…ミセスノリスだ。」

ドラコ「”継承者の敵よ気を付けよ” 次はお前達だ、汚れた血め。」

フィルチ「何の騒ぎだ?どけどけ通るぞ。」

フィルチが来た。…ポッター、痛い目に合うぞ。口元がにやけた。

 

フィルチ「ポッターお前何を…ミセスノリス!…お前…私の猫を殺したな?」

ハリー「違う!僕じゃ…」

ドラコ「ふっ…」

ポッターのこういうときが一番面白い。

 

 

フィルチ「殺してやる。…殺してやる!」

ダンブルドア「アーガス!何事じゃ?…諸君みんな速やかに寮に戻るのじゃ。」

 

ダンブルドア「そこの3人は残りなさい。」

…ポッター達は残された。退学にでもなればいい。

 

______________

 

リー「またまたゴール!スリザリン!90対30でスリザリンリード!」

…フン、スリザリンの優勝は間違いない。

それに今日は父上が来てくださっている。

スリザリンが、僕が栄光を手にする瞬間を見せつけたい。絶対に。

 

ドラコ「バレエの練習かい?ポッター。」

…っ!ブラッジャーが変な動きをしている。

くそ、先にスニッチを見つけられた。…でも、この箒なら。

ドラコ「追いつけやしないだろ。」

僕はポッターの前に出た。フン、ほらな。僕の勝ちだポッター!…ポッターが横から僕を追い越す。ブラッジャーの邪魔も相まって、僕はバランスを崩してしまった。…地面が近く見えた。

 

ドラコ「うっ…ごほっ、」

…ポッターはスニッチをまだ追いかけているのが視界の端で見えた。…痛い。地面に打ちつけられたんだ。空が青い。

 

 

 

リー「ハリーポッターがスニッチをつかんだ!グリフィンドールの勝利!」

歓声が煩い。静かにしてくれ。…目頭が熱い。

 

 

プリム「ドラコ…大丈夫?」

ドラコ「あぁ…」

怪我よりも、痛みよりも、ポッターに負けたことが情けない。僕は、勝てなかった。今すぐここから立ち去りたい。…僕は、立ち上がって、マダムポンフリーのところへ向かった。

 

パンジー「ドラコはよくやったわ」

…煩い。

ブレーズ「新しい箒に慣れてないだけさ、そうだろドラコ?」

…煩い。…僕は勝てなかった。ポッターよりも前に乗れたのに。ポッターよりもいい箒なのに。…くそ。

 

 

 

 

 

ドラコ「うぁ…」

ポンフリー「呻かなくてよろしい!あなたは大丈夫です!どいてどいて」

呻きたくもなる。呻くことくらい許されてもいいだろう。

 

ポンフリー「なぜすぐ来なかったの?骨折なら簡単でも、骨を生やすとなると…。」

ハーマイオニー「でも治せますよね?」

ポンフリー「もちろん治せますとも…痛みますけどね。今夜はつらいですよ、骨の再生は荒療治です。」

ハリー「ぶっ!…うぇ。」

ポンフリー「かぼちゃジュースとでも思ったの?」

ポッターのところの方が騒がしい。僕はまた呻く。

 

 

ドラコ「うぅ…」

パンジー「大丈夫?ドラコ…」

パーキンソンが僕の手を握って心配している。…悪い気分じゃない。あたたかいし。…プリムが変な表情をしているのが気になるが。ブレーズとクラッブとゴイルも僕をそれなりに心配している。

 

プリム「これ、チョコレート好きでしょ?…食欲が出たら食べてね。」

僕のテーブルの上にプリムが蛙チョコを置いた。…プリムはチョコを食べない。アリエッタに貰ったか?僕の為に買ったのか?どっちだろう。

 

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