プリムローズが咲いた日   作:かぼちゃの馬車

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ドラコマルフォイの思想 4

 

 

 

スネイプ「代わりに私の寮の生徒ではいかがかな?…マルフォイで…どうかね?」

 

今日は決闘クラブが開かれた。教師もどきのロックハートが開いたから面白いことが起こると思ってみていた。…まさか、ここでポッターと闘えるなんて。…クィディッチでは負けたが、魔法なら純血の僕の方が上に決まってる。

 

僕は杖を素早く抜いて壇上に上がった。

 

ロックハート「幸運を祈る。」

ハリー「はい先生。」

ロックハート「杖を構えて!」

ドラコ「怖いか?ポッター」

ハリー「そっちこそ」

僕達は視線を交わす。

一瞬も視線を逸らさなかった。

 

 

 

ロックハート「3つ数えたら、武器を取り上げる術をかけなさい。…取り上げるだけ!いいですね?…事故を起こすのは、イヤですからね。」

…あぁ、そうか…僕は考えた。狡猾に。スリザリンらしく。

 

ロックハート「ワン…ツー…」

ドラコ「エヴァーテ・スタティム!」

ロックハートがカウントを数え終える前に、僕は呪文をポッターに放った。ポッターがくるくると宙を舞う。…踊りが下手だなポッター。

ハリー「うぅ…」

 

「ずるいぞ!」

グリフィンドールからは非難轟々だ。

僕はスリザリンだ。狡くて何が悪い?

ドラコ「フン。」

クラッブ「ハハハハ…」

スリザリンは歓喜している。

 

ハリー「リクタスセンプラ!」

…っ!?

ドラコ「うぁっ…」

僕は正面からポッターの呪文を喰らう。

くそ…ポッターめ。

 

ロックハート「武器を取り上げるだけです!」

ドラコ「サーペンソーティア!」

蛇が現れる。ポッターの前にスルスルと近づく。

 

 

スネイプ「動くなポッター、追い払ってやろう。」

ロックハート「いや!私にお任せあれ。ヴォラテー・アセンデリ!」

…アリエッタの前に蛇が飛ばされる。

まずい、プリムが近くにいる。

アリエッタ「プリム…早く」

 

 

 

プリム『…Sei ya si es』

プリムがよくわからない言葉を話す。

蛇をけしかけてるみたいだ。

ハリー『…Sei a si essa 』

ポッターもシューシューと音を出す。

 

 

 

スネイプ「…ヴィペラ・イヴァネスカ」

 

 

 

 

____________

 

スリザリンの談話室では、プリムのことを継承者様などと、まるでポッターのような扱いをしていた。…馬鹿らしい。本人に聞くまでわからないじゃないか。それにスリザリンの血は薄い筈だ。プリムが嘘をついてなければ。

 

 

ドラコ「ちょっと話したい、今いいか?」

プリム「いいわよ、」

ドラコ「プリム、今日の決闘クラブで蛇と話しただろ。継承者なのか?」

少し小さく話した。

 

プリム「違うわ、私はアメリカの一族なの。だからスリザリンの血は濃くないの。継承者じゃないわ。…何度も言ったけど覚えられない?」

ドラコ「そうじゃない、パーセルマウスだ。それは、継承者に与えられる能力だ。」

プリム「ハリーも話せる。」

ドラコ「ああ、だから聞いてるんだ。ポッターが継承者なんてありえない。なら、プリム、君が継承者だろ?」

そうだ、ポッターはありえない。なら残るのはプリムだ。

 

プリム「…もう面倒くさい。アリエッタのせいだ。くそ。」

…っ?プリムから汚い言葉が聞こえた気がした。

ドラコ「なに?なんだって?」

プリム「ちょっと来て、シャルマンおいで」

にゃお…と背伸びしてプリムの後をついてくるシャルマン。プリムが僕の腕を掴み8階へ移動すると、壁が扉に変わる。

 

 

 

ドラコ「っ、ホグワーツにこんなところがあったのか。」

プリム「わたしは意識を向けると、どんな動物とも話せるの。猫とも話せる。もちろん蛇とも。」

ドラコ「な、なんだって?ありえない。」

プリム「パーセルマウスじゃないわ。私の、特別な力というか。まぁ、そんなとこ。」

ありえるのか?…聞いたことがない。そんな能力。七変化ならわかる。生まれついた能力だ。…なら、どんな動物と話せてもおかしくないのか?

 

 

ドラコ「…見ないとわからない。シャルマンと話してみてくれ。」

プリムとシャルマンが何やら話し始める…

わからない、何を話してるんだ。全くわからないぞ。

ドラコ「な、なにを話してるんだ?」

プリム「あなたに擦りよってってお願いしたの。」

にゃお…と気怠そうにシャルマンが僕に擦りよる。

 

プリム「信じてドラコ。私は継承者じゃない。」

ドラコ「僕は…確認しただけだ。プリムのことは信じてる。友達だからな。」

シャルマンの耳の裏を撫でる。プリムはここがシャルマンのお気に入りだと言っていた。

 

ドラコ「プリムじゃないなら、誰なんだ…」

継承者が誰なのか、わからなくなった。

マグル生まれを告げ口しようと思ったのに。

______________

 

 

…クラッブとゴイルが広間にいなかった。

どこにいったんだ?…寮の談話室に戻ろう。

 

廊下の先で2人を見つけた。…ん?ブルストロードもいるのか。珍しいな。プリム達はいないのか。

 

 

ゴイル(ハリー)「僕は…あの…。」

フン、監督生に捕まったのか。

 

ドラコ「クラッブ!ゴイル!どこにいたんだ?ず〜っと広間でバカ食いしてたのか?」

激しく顔を縦に振る2人。…そんなに振らなくてもいい。

 

ドラコ「それにブルストロードも…珍しいじゃないか…ゴイル、お前何でメガネなんだ?」

ポッターみたいな丸眼鏡をかけている。…ゴイルは視力が悪かったか?

ゴイル「あ…あの…本を読んでて。」

本を?…ゴイルが?…

ドラコ「字が読めたのか?」

また激しく顔を縦に振る。…フン、まぁいい。

 

ドラコ「こんな所に何の用だい?ウィーズリー。」

パーシー「態度に気を付けたまえマルフォイ。」

 

 

 

寮に戻りソファーに座る。

…声をかけないと座りそうにない3人。

心なしか、ソワソワしているように見えた。

…勘違いか。

ドラコ「まぁ座れ。」

 

 

ドラコ「あれでウィーズリーが純血とはな。連中ときたら、どいつもこいつも、魔法界の恥晒しだ。」

クラッブ「ぐぅ…」

 

 

ドラコ「どうしたクラッブ?」

クラッブ「…腹が痛くて」

…まぁいい。

 

ドラコ「…それにしても、日刊予言者新聞が、事件を報道していないとはね。きっとダンブルドアが口止めしてるんだろ。」

 

プリム「なんの話?…あら、ミリセント。珍しいのね、ドラコ達の話を聞くなんて。」

どこからか話を聞いていたのか、プリムが僕の隣へ座る。

ミリセント「…まぁね。たまにはいいかなって。」

ドラコ「まぁ…プリムも聞いてけよ、つまらない話じゃない。…父上が言ってるよ、ダンブルドアが学校を最悪にしてるって。」

ゴイル「それは違う!」

…っ!僕の言うことにはいつも頷くのに。なんだ?

ドラコ「何だ?ダンブルドアよりもっと悪いのがいるって言うのか?え?誰だ?」

ゴイル「…ハリーポッター。」

 

ドラコ「フンなるほどな。いいこと言うじゃないか。お偉い…ポッターめ!みんなヤツがスリザリンの継承者だと思ってる。」

そうだ、プリムは違うと言ったら、ポッターが継承者だと言うやつが増えた。

 

ハリー「誰が糸を引いているか、知ってるんだろ?」

ドラコ「だから知らないって…昨日も言ったろ。何度も言わせるな。」

なんてことだ、僕はこいつらの記憶力を舐めていたみたいだ。

 

 

ミリセント「プリムは?何か知らないの?」

プリム「あなたってクラッブとゴイル並の記憶力だった?…知らないわよ。もしかして…継承者なの?なんて聞かないでしょ?」

ミリセント「ち、違うの?」

プリムを疑うのか?あれだけ僕が言ったのに?

ドラコ「…プリムは違うと言っただろ?まさか、半純血の連中みたいに怯えてるのか?」

ブルストロードが首を激しく横にふる。

 

 

ドラコ「…父上の話では、秘密の部屋が開かれたのは50年前で、開けた者の名は言えないが、追放されたそうだ。…前に秘密の部屋が開かれた時は、汚れた血が死んだ。だから今回も、あいつらの誰かが殺されるさ。僕としては…グレンジャーだといいな。」

 

クラッブ「んーっ!」

顔を赤くしたクラッブが立ち上がる。…なんなんだ。さっきから。

ドラコ「お前らどうかしたのか?さっきから…変だぞ。」

ゴイル「腹が痛いせいだよ。落ち着け…。」

クラッブ「き…傷が…。」

ゴイル「髪が…。」

ミリセント「1時間だわ…。」

ドラコ「おい!どこ行くんだ?」

…なんなんだ。

 

プリム「…変な3人。」

 

 

 

 

______________

 

石になった生徒やほとんど首なしニックが戻った。薬ができたおかげだ。でも、僕にはどうでもいい。…僕の家の屋敷しもべが、居なくなった。父上はお怒りだ。…校長の退陣も、森番のことも、全部無くなった。

 

 

広間のドアが開くと、アリエッタとグレンジャーが戻ってきた。

ドラコ「アリエッタだぞ、会いに行かないのか?」

プリム「行かない。アリエッタならそうする。」

…どういうことだろうか。

 

 

ダンブルドア「宴を始める前に、まず拍手を送りたい。スプラウト先生と、マダムポンフリーに。マンドレイク薬で、石にされた者達を見事元に戻してくださった。」

拍手が送られる。

スプラウト「ふふ、ありがとう」

僕はしない。当たり前だ。マグル生まれがせっかく石になったのに。台無しだ。

 

 

ダンブルドア「更に、これまでの経緯を踏まえ、お祝いとして…期末試験を取りやめとする。」

ドラコ「っ!やった…」

僕はこれには歓喜した。まぁ、勉強をした努力は無駄になるが。

 

バタンッと強く扉が開く音が広間に響く。

ハグリッド「遅れてすまねぇ。釈放通知を送ってきた梟が、道に迷ってしっちゃかめっちゃかでな。…エロールつう名前のやつだが。」

 

ハグリッド「お前さん達のおかげだ、ハリーがいてくれたんで…。ロンも…もちろんハーマイオニーもだ。でなきゃ俺は…例のあそこから出られんかった。礼を言わせてくれ…ありがとう!」

ハリー「ホグワーツには、ハグリッドがいなきゃ。」

拍手が送られる。だんだんと拍手は広がり立ち上がってみんな拍手する。拍手と歓声が広間に響く。騒がしい。嬉しくない。

 

クラッブとゴイルが立ち上がって拍手しようとするが僕が止めた。拍手なんてしなくていい。なにもめでたくない。

 

 

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