スネイプ「代わりに私の寮の生徒ではいかがかな?…マルフォイで…どうかね?」
今日は決闘クラブが開かれた。教師もどきのロックハートが開いたから面白いことが起こると思ってみていた。…まさか、ここでポッターと闘えるなんて。…クィディッチでは負けたが、魔法なら純血の僕の方が上に決まってる。
僕は杖を素早く抜いて壇上に上がった。
ロックハート「幸運を祈る。」
ハリー「はい先生。」
ロックハート「杖を構えて!」
ドラコ「怖いか?ポッター」
ハリー「そっちこそ」
僕達は視線を交わす。
一瞬も視線を逸らさなかった。
ロックハート「3つ数えたら、武器を取り上げる術をかけなさい。…取り上げるだけ!いいですね?…事故を起こすのは、イヤですからね。」
…あぁ、そうか…僕は考えた。狡猾に。スリザリンらしく。
ロックハート「ワン…ツー…」
ドラコ「エヴァーテ・スタティム!」
ロックハートがカウントを数え終える前に、僕は呪文をポッターに放った。ポッターがくるくると宙を舞う。…踊りが下手だなポッター。
ハリー「うぅ…」
「ずるいぞ!」
グリフィンドールからは非難轟々だ。
僕はスリザリンだ。狡くて何が悪い?
ドラコ「フン。」
クラッブ「ハハハハ…」
スリザリンは歓喜している。
ハリー「リクタスセンプラ!」
…っ!?
ドラコ「うぁっ…」
僕は正面からポッターの呪文を喰らう。
くそ…ポッターめ。
ロックハート「武器を取り上げるだけです!」
ドラコ「サーペンソーティア!」
蛇が現れる。ポッターの前にスルスルと近づく。
スネイプ「動くなポッター、追い払ってやろう。」
ロックハート「いや!私にお任せあれ。ヴォラテー・アセンデリ!」
…アリエッタの前に蛇が飛ばされる。
まずい、プリムが近くにいる。
アリエッタ「プリム…早く」
プリム『…Sei ya si es』
プリムがよくわからない言葉を話す。
蛇をけしかけてるみたいだ。
ハリー『…Sei a si essa 』
ポッターもシューシューと音を出す。
スネイプ「…ヴィペラ・イヴァネスカ」
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スリザリンの談話室では、プリムのことを継承者様などと、まるでポッターのような扱いをしていた。…馬鹿らしい。本人に聞くまでわからないじゃないか。それにスリザリンの血は薄い筈だ。プリムが嘘をついてなければ。
ドラコ「ちょっと話したい、今いいか?」
プリム「いいわよ、」
ドラコ「プリム、今日の決闘クラブで蛇と話しただろ。継承者なのか?」
少し小さく話した。
プリム「違うわ、私はアメリカの一族なの。だからスリザリンの血は濃くないの。継承者じゃないわ。…何度も言ったけど覚えられない?」
ドラコ「そうじゃない、パーセルマウスだ。それは、継承者に与えられる能力だ。」
プリム「ハリーも話せる。」
ドラコ「ああ、だから聞いてるんだ。ポッターが継承者なんてありえない。なら、プリム、君が継承者だろ?」
そうだ、ポッターはありえない。なら残るのはプリムだ。
プリム「…もう面倒くさい。アリエッタのせいだ。くそ。」
…っ?プリムから汚い言葉が聞こえた気がした。
ドラコ「なに?なんだって?」
プリム「ちょっと来て、シャルマンおいで」
にゃお…と背伸びしてプリムの後をついてくるシャルマン。プリムが僕の腕を掴み8階へ移動すると、壁が扉に変わる。
ドラコ「っ、ホグワーツにこんなところがあったのか。」
プリム「わたしは意識を向けると、どんな動物とも話せるの。猫とも話せる。もちろん蛇とも。」
ドラコ「な、なんだって?ありえない。」
プリム「パーセルマウスじゃないわ。私の、特別な力というか。まぁ、そんなとこ。」
ありえるのか?…聞いたことがない。そんな能力。七変化ならわかる。生まれついた能力だ。…なら、どんな動物と話せてもおかしくないのか?
ドラコ「…見ないとわからない。シャルマンと話してみてくれ。」
プリムとシャルマンが何やら話し始める…
わからない、何を話してるんだ。全くわからないぞ。
ドラコ「な、なにを話してるんだ?」
プリム「あなたに擦りよってってお願いしたの。」
にゃお…と気怠そうにシャルマンが僕に擦りよる。
プリム「信じてドラコ。私は継承者じゃない。」
ドラコ「僕は…確認しただけだ。プリムのことは信じてる。友達だからな。」
シャルマンの耳の裏を撫でる。プリムはここがシャルマンのお気に入りだと言っていた。
ドラコ「プリムじゃないなら、誰なんだ…」
継承者が誰なのか、わからなくなった。
マグル生まれを告げ口しようと思ったのに。
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…クラッブとゴイルが広間にいなかった。
どこにいったんだ?…寮の談話室に戻ろう。
廊下の先で2人を見つけた。…ん?ブルストロードもいるのか。珍しいな。プリム達はいないのか。
ゴイル(ハリー)「僕は…あの…。」
フン、監督生に捕まったのか。
ドラコ「クラッブ!ゴイル!どこにいたんだ?ず〜っと広間でバカ食いしてたのか?」
激しく顔を縦に振る2人。…そんなに振らなくてもいい。
ドラコ「それにブルストロードも…珍しいじゃないか…ゴイル、お前何でメガネなんだ?」
ポッターみたいな丸眼鏡をかけている。…ゴイルは視力が悪かったか?
ゴイル「あ…あの…本を読んでて。」
本を?…ゴイルが?…
ドラコ「字が読めたのか?」
また激しく顔を縦に振る。…フン、まぁいい。
ドラコ「こんな所に何の用だい?ウィーズリー。」
パーシー「態度に気を付けたまえマルフォイ。」
寮に戻りソファーに座る。
…声をかけないと座りそうにない3人。
心なしか、ソワソワしているように見えた。
…勘違いか。
ドラコ「まぁ座れ。」
ドラコ「あれでウィーズリーが純血とはな。連中ときたら、どいつもこいつも、魔法界の恥晒しだ。」
クラッブ「ぐぅ…」
ドラコ「どうしたクラッブ?」
クラッブ「…腹が痛くて」
…まぁいい。
ドラコ「…それにしても、日刊予言者新聞が、事件を報道していないとはね。きっとダンブルドアが口止めしてるんだろ。」
プリム「なんの話?…あら、ミリセント。珍しいのね、ドラコ達の話を聞くなんて。」
どこからか話を聞いていたのか、プリムが僕の隣へ座る。
ミリセント「…まぁね。たまにはいいかなって。」
ドラコ「まぁ…プリムも聞いてけよ、つまらない話じゃない。…父上が言ってるよ、ダンブルドアが学校を最悪にしてるって。」
ゴイル「それは違う!」
…っ!僕の言うことにはいつも頷くのに。なんだ?
ドラコ「何だ?ダンブルドアよりもっと悪いのがいるって言うのか?え?誰だ?」
ゴイル「…ハリーポッター。」
ドラコ「フンなるほどな。いいこと言うじゃないか。お偉い…ポッターめ!みんなヤツがスリザリンの継承者だと思ってる。」
そうだ、プリムは違うと言ったら、ポッターが継承者だと言うやつが増えた。
ハリー「誰が糸を引いているか、知ってるんだろ?」
ドラコ「だから知らないって…昨日も言ったろ。何度も言わせるな。」
なんてことだ、僕はこいつらの記憶力を舐めていたみたいだ。
ミリセント「プリムは?何か知らないの?」
プリム「あなたってクラッブとゴイル並の記憶力だった?…知らないわよ。もしかして…継承者なの?なんて聞かないでしょ?」
ミリセント「ち、違うの?」
プリムを疑うのか?あれだけ僕が言ったのに?
ドラコ「…プリムは違うと言っただろ?まさか、半純血の連中みたいに怯えてるのか?」
ブルストロードが首を激しく横にふる。
ドラコ「…父上の話では、秘密の部屋が開かれたのは50年前で、開けた者の名は言えないが、追放されたそうだ。…前に秘密の部屋が開かれた時は、汚れた血が死んだ。だから今回も、あいつらの誰かが殺されるさ。僕としては…グレンジャーだといいな。」
クラッブ「んーっ!」
顔を赤くしたクラッブが立ち上がる。…なんなんだ。さっきから。
ドラコ「お前らどうかしたのか?さっきから…変だぞ。」
ゴイル「腹が痛いせいだよ。落ち着け…。」
クラッブ「き…傷が…。」
ゴイル「髪が…。」
ミリセント「1時間だわ…。」
ドラコ「おい!どこ行くんだ?」
…なんなんだ。
プリム「…変な3人。」
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石になった生徒やほとんど首なしニックが戻った。薬ができたおかげだ。でも、僕にはどうでもいい。…僕の家の屋敷しもべが、居なくなった。父上はお怒りだ。…校長の退陣も、森番のことも、全部無くなった。
広間のドアが開くと、アリエッタとグレンジャーが戻ってきた。
ドラコ「アリエッタだぞ、会いに行かないのか?」
プリム「行かない。アリエッタならそうする。」
…どういうことだろうか。
ダンブルドア「宴を始める前に、まず拍手を送りたい。スプラウト先生と、マダムポンフリーに。マンドレイク薬で、石にされた者達を見事元に戻してくださった。」
拍手が送られる。
スプラウト「ふふ、ありがとう」
僕はしない。当たり前だ。マグル生まれがせっかく石になったのに。台無しだ。
ダンブルドア「更に、これまでの経緯を踏まえ、お祝いとして…期末試験を取りやめとする。」
ドラコ「っ!やった…」
僕はこれには歓喜した。まぁ、勉強をした努力は無駄になるが。
バタンッと強く扉が開く音が広間に響く。
ハグリッド「遅れてすまねぇ。釈放通知を送ってきた梟が、道に迷ってしっちゃかめっちゃかでな。…エロールつう名前のやつだが。」
…
ハグリッド「お前さん達のおかげだ、ハリーがいてくれたんで…。ロンも…もちろんハーマイオニーもだ。でなきゃ俺は…例のあそこから出られんかった。礼を言わせてくれ…ありがとう!」
ハリー「ホグワーツには、ハグリッドがいなきゃ。」
拍手が送られる。だんだんと拍手は広がり立ち上がってみんな拍手する。拍手と歓声が広間に響く。騒がしい。嬉しくない。
クラッブとゴイルが立ち上がって拍手しようとするが僕が止めた。拍手なんてしなくていい。なにもめでたくない。