プリムローズが咲いた日   作:かぼちゃの馬車

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風前の灯火

ホグワーツ特急に乗ってホグワーツ魔法魔術学校に帰っている。アリエッタと話すことにした。いろいろ話が変わったから。

 

アリエッタ「で、どうする?もう4年よ?」

それにこれ、とアリエッタがワールドカップの記事を見せる。”クィディッチワールドカップの恐怖”そう書いてある。

 

プリム「うん…あ、マルフォイ家はもう招待したんだ。あとはスネイプ先生かな。第三の眼って組織名どう思う?」

アリエッタ「…ダンブルドア軍団よりはマシね。」

 

プリム「もう式神を動かしてるよ。アルバス達がいつくるかわからないから。アリエッタもいる?」

アリエッタ「そうね、その方が動きやすい。」

 

“我に従い、我に仕えよ”

…札を手にし息を吹きかける。

ふわふわとした人の形が出てくる。腹部には3と番号が書いてある。1は列車をうろちょろし、2は私の肩にいる。もちろん見えないように目眩しの術をかけて。

 

プリム「2と同じように動いて、アリエッタに報告。アルバスポッター、スコーピウスマルフォイ、デルフィーディゴリーの3人が現れたら必ず報告しなさい。」

3はアリエッタの肩にのる。

 

アリエッタ「…クィディッチワールドカップ、日本だったわね。プリムの予想通り。」

アリエッタが新聞を見ながら言う。

 

プリム「ああ…まぁね。恐らく四校の集いが見られるぞ。良い方向か悪い方向かわからないけどね、いつも用心すべきだ。」

そうだ、と私は身代わり式札をだす。

 

プリム「セドリックに必ず渡して、試合前がいいだろうね。…身代わりってことは伝えない方がいい。彼は思ってるより、プライドが高いから。使い方はわかる?」

アリエッタ「えっと、名前書いて、血を垂らすんだっけ?」

プリム「そう。でも名前はセドリックの。次はあなたの血を垂らす。それで最後は杖をあてて“我の名の下に身代わりとなれ”と唱える」

アリエッタ「わかった…」

アリエッタが慎重にローブにしまう。心なしか震えている。

 

プリム「大丈夫、必ず救える。」

震えていたアリエッタの手を握った。

 

プリム「…アリエッタ、それとわかったことがあるの。私の予言を手に入れたんだけど…死の予言だった。」

アリエッタ「…そんな、嘘よ。」

プリム「いや、本当だよ。死ななきゃいけないんだ。いつかはわからない。予言者はトレローニ先生じゃないからはっきりとした言い方じゃなかったんだ。」

アリエッタ「…どんな予言だったの?」

私はゆっくり予言の言葉を話す。

 

 

プリム「…彼女は闇を打ち消す日の光。その者は夕陽の瞳を持つ。しかしその瞳は死の前触れを意味する。

 

その者の死によって、月は雨を降らし、やがて太陽が昇る。しかしその太陽は大きな陰となり冷たく照らす。

 

緑が太陽を見つめる時、花が咲き運命は開かれるであろう。

 

その者が死なねば、闇の帝王の手によって闇に包まれる。

 

日が沈むとき瞳に花を宿す者が目覚めるであろう。その者は闇の帝王が抗えぬ力を持ち、闇を照らす光となる。」

 

アリエッタ「夕陽の瞳?あなた随分前から緑じゃない?」

プリム「…ダンブルドアには琥珀色に見えるんだ。」

アリエッタ「……つまり?」

プリム「アリエッタは生き残るよ。…私の予言、半分わからないだろ?まるでシェイクスピアが予言したみたいだ。」

私はうまく笑えなかった。

 

アリエッタ「私…解読してみるわ。」

プリム「いいよ、死ねばわかる話だ。」

アリエッタ「プリム!今までは生き返れたけど、今度は話が違うのよ!…もっと真面目に考えて。」

アリエッタが立ち上がって凄い形相で責める。

プリム「…ああ。そうだね、ごめん。」

 

 

 

車内販売のおばさんが来ると、クラッブとゴイルがいくつか買うのが見えた。

 

________________

 

ホグワーツの校庭に、羽根を持った7頭の馬に引かせた馬車に乗って、ボーバトン魔法学校の生徒が空から舞い降りた。

 

湖からは大きな帆船が、湖底から一気に浮上して現せた。まるで海賊船のようだ。

…そして、問題の日本。

空から降りてくるそれは…形状は豪勢な屋台舟、しかしよく見ると屋台舟自体が妖怪だ。大きな目玉がある。そして舟の先頭には小鬼がいる。

 

プリム「随分とまぁ…派手だな。」

「あれなんだ?ゴブリンか?」

「いや、屋敷しもべじゃない?」

日本の妖怪を見たことがないホグワーツ生は小鬼をゴブリンと勘違いしている。

 

 

広間にホグワーツの生徒を全員集めダンブルドアが話を始める。

ダンブルドア「皆に一つ知らせがある。ここは皆の家でもあるわけじゃが、この学校に今年は特別なゲストを迎えることとなった。今年このホグワーツにおいて…」

と、話してる途中に、フィルチさんがダンブルドアに駆け寄り耳打ちをする。 

 

ダンブルドア「今年ホグワーツにおいて、伝説の催しが行われる。トライウィザードトーナメントじゃ。…これは三大魔法学校の対抗試合じゃが、今年は例年と違い四校が集うこととなった。一連の魔法競技種目を各校から1名づつ選び競い合う。選ばれた者は一人で戦うことになる。厳しい競技じゃ…やわなものにはとてもこなせぬ。…詳しくは後ほど。…さて、ゲストをお迎えしよう!…まずはレディーから、ボーバトン魔法学校の生徒と、校長先生マダムマクシーム」

 

 

扉が開いて音楽に合わせ、踊りながらブルーのコートにブルーの帽子を身に着けた上品な女子生徒の一団が入ってきた。

腰を振り、手を振り、最前列に並んだ。 

 

パンジー「…見惚れちゃって」

男子生徒はほとんど釘付けになっている。

プリム「男ってのはそんなもんさ、パンジー」

パンジー「私もフランス人なら…」

プリム「フランス人がいいのか?ボンジュールなんて挨拶、長たらしくて嫌だね。やぁ、の二言で済むじゃないか。」

パンジー「プリムってもっと女の子らしいこと考えないわけ?」

…それって失礼じゃないか。

 

 

拍手で迎えるとダンブルドアが続ける「そして、北からはダームストラング魔法学校の一行と、校長イゴールカルカロフじゃ。」

 

皆が注目する中で扉が開き、軍服姿で鉄の杖を持ち、床に打ちつけたり、目の前で回転させたりして、頭を丸刈りにしたたくましい男子生徒の一団が入ってきた。壇上で彼らは口から火を吹いて見せた。

 

「おい!ビクトールクラムじゃないか?」

「ブルガリアのクィディッチのシーカー?」

ホグワーツの生徒がざわつき始める。

 

パンジー「ビクトールクラムって学生だったの?…凄いわ。」

見惚れた顔のパンジー。

プリム「…パンジーはああいうのがタイプか。」

ちょっと、と肩を突かれた。

 

ダンブルドア「そして最後に、遠く東洋から来てくださった。マホウトコロ魔法学校の生徒と、校長 一ノ瀬 國重じゃ。」

 

扉が開くとさっきとは打って変わり、優しい鈴の音が一定のリズムで鳴り、鼓の音が響く。一風変わった登場に生徒は静かになった。…2人の子供…いや妖怪だツノがある。ツノがなければ子供みたいだ。

子鬼達が広間を楽しげに駆け回ると、桜の花びらの道ができた。綺麗だ。

 

パンジー「何の花かしら、凄く綺麗ね」

プリム「桜だよ。日本の花だ。」

 

 

凛とした表情の生徒は袴姿に金色のローブを羽織っている。優秀な人だけを集めたのだろうか顔見知りはいない…まぁ上級生達だな…いや…前言撤回だ。賀茂明星と、五領恭史郎、安倍龍が金色のローブを羽織っている。

 

プリム「そこまで優秀だったか?」

…いや、恭史郎は普通だ。運動神経は並じゃないが。恐らく安倍と賀茂のおかげだな。

 

「日本もクィディッチのシーカーがいるぞ?」

「キョウシロウだろ?すっげーや!」

恭史郎は思ったより知名度が高いみたいだ。凄いな、有名人だぞ恭史郎。

 

 

子鬼達は校長の手を握ると式札になる。

一ノ瀬校長はゆっくり進み、ダンブルドアに挨拶する。校長は私が在学中にもいたが…あまり話したことはない。

 

 

ホグワーツの食事を各校の生徒が楽しむ。

ドラコはダームストラングの生徒と仲を深めている。…ホグワーツかダームストラングへの入学の選択もあったからだと思う。

 

龍「…だから、恭史郎を劣等生から救ったのは僕達ってわけだ。」

明星「そうよ?恭史郎はクィディッチばっかりで勉学は全くだったもの。」

恭史郎「まぁ、金色のローブにいち早くなれたのは有難いよ。凄くスパルタだったけど!」

プリム「…数年で随分と仲を深めたな。3人は。」

明星「それはそうよ、同じ寮ですもの。龍だって、私の様子を見て、劣等生でなければいいって自分から教え始めたの。」

なるほどな、感化されたってやつか。

 

 

パンジー「ぷ、プリム…通訳してくれない?日本語わからないんだけど…」

無意識に日本語になっていた、指輪様々だな。これは便利だ、無くしてなくてよかった。

 

プリム「ああ…ちょっと待って。”君達英語話せるか?この子は日本語がわからない。”」

外国へ来てるんだ話せて当然だろう。

 

明星「あら?そうなの?プリムが話せるから話せるもんだと思ってた。”こんにちは、私は賀茂明星、プリムの同級生で、さっきは思い出話をしていたの。”」

僕は五領恭史郎、安倍龍だ。と2人も挨拶する。

 

パンジー「あ、私はパンジーパーキンソン…あー…え!プリムと同じ歳?じゃあ…恭史郎さんも?」

恭史郎「そうだよ、ここの3人は同じ歳だから、そんなかしこまらないで。」

パンジー「嘘…じゃあ、もしかして最年少シーカー?」

恭史郎「まぁ、そうみたいだね。才能に恵まれてたんだ。勉強は全くできないから2人に叩き込まれて、有難いことに金色のローブになれたし、僕は凄くラッキーなんだ。」

まぁ、恭史郎は可愛げがある。教える側も捗るというやつだ。

 

食事が終わるとダンブルドアが壇上にあがり話を始める。

 

ダンブルドア「よいか諸君。…一言云うて置こう、…永久の栄光がトライウィザードトーナメントの優勝者に贈られる。…それには三つの課題をやり遂せねばならん。…きわめて過酷で危険を伴う課題じゃ。…そこでこのたび魔法省は新たにルールを設けた。これについては国際魔法協力部の、ミスターバーティクラウチ氏から説明してもらおう。」 

指名されたクラウチ氏が立ち上がると会場に一瞬稲妻が走る。

 

左の目が義眼の教授が杖をふるって戦った。

 

バーティクラウチジュニア…いや、今はムーディだ。

 

 

ロン「あれ…マッドアイムーディだ…」 

ハーマイオニー「アラスタームーディ?…オーラーの?」 

ディーン「オーラーって?」 

ロン「闇払いのことだよ。…闇の魔法使いをアズカバン送りにした。 」

グリフィンドールの囁き声が聞こえた。

 

 

左足を引きずりながら、ムーディが壇上のダンブルドア校長に近づき握手をした。

ムーディ「ふざけた天井だ。」

ダンブルドア「ああ、全くじゃ、よく来てくれた。」

ムーディは隠れるようにして、ウイスキーの小瓶をあおった。

シェーマス「何飲んでるんだ?」

ハリー「…かぼちゃジュースじゃなさそうだね。」

ポリジュース薬だ。記憶通りなら。

 

プリム「…」

アリエッタ「…」

私はアリエッタと目線が合う。

 

 

クラウチ氏は壇上に進み、全生徒に向かって宣言をする。

 

クラウチ「検討の結果…安全のため、17歳未満の生徒は、この度のトライウィザードトーナメントに立候補することを禁じると魔法省が決定した」と発表した。  

 

「嘘だ!」

「…そんな、あんまりだ。」

生徒たちからは一斉に不満の声が上がった。

 

恭史郎達も悔しそうな表情をしている。

 

ダンブルドア「静まれ!…」   

 

ダンブルドアが叫んだ後、壇上のトロフィーに杖をかざすと、背丈ほどもあるトロフィーが融けていって、中から大きいゴブレットが現れ、青い炎が点いた。 

 

ダンブルドア「炎のゴブレットじゃ…」

ゴブレットの炎を生徒が見つめる。

 

ダンブルドア「トーナメントに名乗りを上げたい者は、用紙に自分の名前を書き、木曜日のこの時間までに、ここに入れるのじゃ。軽い気持ちで入れるでないぞ。…選ばれたら後戻りは出来ぬ…今この時からトーナメントは始まって居るのじゃ」

生徒達は固唾を飲んで話を聞く。

 

_____________

 

 

ムーディが教室で生徒に講義をしている「おれはアラスタームーディだ!…元闇払い、魔法省にも居た。”闇の魔術に対する防衛術”担当だ。…ダンブルドアに頼まれたので引き受けた。以上だ!終わり!質問は!…闇の魔術に関しては実践教育が一番だと思っている。」

ムーディはイカれてるという噂もあってか、スネイプ先生と似た空気感だ。

 

 

ムーディ「お前たちに質問する…許されざる呪文は幾つあるか?。」

 

ハーマイオニー「三つです」

ハーマイオニーが素早く答える。

ムーディ「その名の由来は?」

ハーマイオニー「許されないからです。…この呪いを使うだけで…」

ムーディ「アズカバンで終身刑を受けるに値する。よろしい!…子供に教えるのは早すぎると言うが、おれはそうは思わん。…戦う相手を知るべきだ。」

いかれた授業と思われてるだろうな。でも、ありがたいことに、この授業は重要になる。

 

ムーディ「チューインガムを貼るなら机でなく、もっとマシなところに貼れフィネガン!」

背中を向け、黒板に板書をしながら叫ぶムーディ。

 

シェーマス「嘘だろ?あいつ背中に目があるのか?」

ムーディはすかさずチョークを投げつける。

 

ムーディ「耳もよく聞こえるぞ!」

教室が静まり返る。

 

 

ムーディ「さて、どの呪いからいくか」

プリム「…」

今は目立つのはよくない。

 

ムーディ「ウィズリー!…立て!」

ロン「はい!」

ロンが自席で立ち上がる。

 

ムーディ「どんな呪文がある?」

ロン「一つパパから聞いたのが…服従の呪文…」

ムーディ「お前の父親なら良く知ってるだろう…魔法省はさんざん手こずったからな。…そのわけを教えてやろう」

 

ムーディは教壇に置いたガラスの容器の中で飼っている、クモのような虫を「そーら…いい子だ」と言って手の上に取り出した。

ムーディが呪文をかけると虫は段々大きくなる。肥大呪文だ。

 

ムーディ「インペリオ!」

虫は操られるように宙を舞う。

…服従の呪文だ。

 

生徒のところに跳んでいった。ムーディが杖で指示をすると、生徒の頭の上や肩や顔に飛んでいって止まるので生徒は恐がって騒いだ。

パンジー「ふふ…」

プリム「…」

 

 

ムーディの義眼は上下左右を睨み付けるようによく動いた。 

 

ムーディ「なに笑ってるんだ?」

ドラコ「わぁ!…と、とってくれ!」

慌てふためくドラコ。

 

ムーディ「芸達者だろ!次は何をさせる?…身投げか?…溺れさせるか」

 

ムーディが続けて言う「多くの魔法使いがこう言った。自分の悪戯は服従の呪文によって、例のあの人に無理強いされたのだとだが、それが嘘か真かをどう見分ける?…さて、後の呪文は?」

 

ムーディはネビルを指名して立たせた。

ムーディ「スプラウト先生に聞いたぞ薬草学が得意だそうだな。」

ネビル「はい…えっと…あとは磔の呪文です」

ムーディ「そう、その通り。…」

 

こっちにこい、とネビルを教壇まで呼ぶ。

 

ムーディ「身も竦むぞ…拷問の呪文だ」

クルーシオ!とムーディが唱えると、虫は「キーキー」と苦しそうな声を出して悶えた。

ネビルはその様子を見て、辛そうに息が上がっている。

ハーマイオニー「やめて!ネビルがつらそうです!…やめて!」

 

ムーディは弱った虫をハーマイオニーの机に置いて佇む。

ムーディ「許されざる呪文の最後の一つは?」

ハーマイオニーが答えたくないというように、首を左右に振ると、ムーディは虫に杖を突きつけて、叫ぶようにアバダケダブラ!と呪文を唱えた。

…虫はひっくり返って即死した。

教室は静かになる。

パンジーもドラコもさっきまでの騒ぎようが嘘のように静かだ。

 

ムーディ「死の呪いだ」

プリム「…」

 

ムーディ「これを受けて生き延びたのはただ一人、今ここに居る…」と言い、ハリーの前まで来てポケットから小瓶を取り出して、何かをあおる様に飲んだ。

 

 

 

パンジー「禁じられた呪文を教室でやるなんて…」

階段を降りながら話すパンジー。

 

ドラコ「イカれてるって噂は本当だったわけだ。」

後ろからドラコが話しかけてくる。…マルフォイ家にした仕打ちは忘れてるのか?どういうつもりだ?

 

プリム「…ドラコちょっと、話があるんだけど。」

ドラコ「ああ、なんだ?」

 

空き教室へ入って事情を聞きだすことにした。

プリム「ドラコ…あなた私がしたこと忘れたの?」

ドラコ「プリムがしたこと?わかってるさ、僕達の家を守ろうとしてるんだろ?」

机の上に座って話を聞くドラコ。

 

プリム「そ…そうだけど…え?なんで気づいてるの?納得いくように話したつもりないんだけど…」

ドラコ「父上が話してくださった…いろいろね。プリムも気づいてたんだろう?だから、第三の眼に誘った。」

そうだ。全くその通りだ。

ルシウスさんが話した?正体がバレるのはもっと後の筈だ…でも今回は沢山変化してる。いい方向に変わったのかもしれない。そう思うことにしよう。

 

プリム「でも…私の魔力見たでしょ?闇の帝王に抗うことができるってことは、そのくらい危険ってこと…私…私…異常なのよ?」

ドラコ「だからなんだ?プリムは危険じゃないさ。その力を持ってるのが例のあの人なら危険だがな。」

ドラコはこんなに物わかりがよかったか?…そうだ。そうだった。…ドラコは勘がいいんだ。

ドラコ「プリム、僕は今までと変わらない。プリムもだろう?…僕達は友達だ。」

そうだろ?、と私の瞳を覗いてくる。スカイグレーだ。…綺麗で、あまりに綺麗で見惚れた。

 

プリム「そうね、変わらないわ。…友達よ。」

 

_____________

 

 

雨の降る日、大広間に生徒たちが集まっている。各校の生徒がゴブレットの炎の中に名前を書いた紙を入れていた。一際騒がしい方へ視線をやると、ハッフルパフ生に背中を押されて、セドリックディゴリーも投票していた。

 

アリエッタ「…やっぱり参加するんだ。」

プリム「セドリックならそうだろさ。…大丈夫、いい方向に進んでいる筈だ。…ルシウスさんがドラコに正体をばらした。」

アリエッタ「そうなの?…変化は起きてるってことね。」

うん、とその場を離れようとすると、恭史郎に話しかけられる。アリエッタはまたね、と廊下に出た。

 

プリム「やぁ、恭史郎。ゴブレットに名前は入れたか?」

恭史郎「プリムと同い年なの忘れた?ゴブレットにはいれられないよ。」

プリム「錯乱の呪文をかけたらいい。」

君って変わらないね、と苦笑いされた。なんだ?なんか貶されたか?

 

プリム「ところで、日本はどういう人がゴブレットに名前を?」

恭史郎「上級生はほとんど。まぁ、元々マホウトコロは生徒数が少ないからね。ここに来る条件が金色のローブであることだったし。期待値が高いのは、白虎の一ノ瀬宗介さんかな、文武両道で有名だよ。因みに一ノ瀬校長の御孫さんだ。」

プリム「ああ、そうなんだ。…金色のローブの人しかいないし、変だとは思ったけど。条件にあったのか。」

恭史郎「マホウトコロが初めての海外留学をするって大騒ぎだったよ。僕はまだ金色になってなかったから必死で努力した。」

プリム「はは、そうだったのか。案外想像できなくもないな。」

ちょっと、と恭史郎に不満を吐かれた。

 

 

しばらくすると、フレッドとジョージが今朝完成させたばかりと言う”老け薬”を持ってやって来た。

 

ハーマイオニー「そんなのきかないわ!これ見える?…年齢線よ…ダンブルドアが自ら引いたの。…あれほどの人が掛けた魔法を簡単にごまかせるはず無いわ。」

 

フレッド/ジョージ「ところがどっこい、ごまかせちゃうんだなー。」

 

二人が同時に薬を飲んで「乾杯!」と言いながら輪の中に飛び込むと、一斉に拍手が起こった。

二人が同時に投票用紙をゴブレットに投入すると、煙の渦が暴れて二人は飛ばされてしまう。

 

…起き上がったときは二人とも白髪の老人になっていた。

 

恭史郎「ホグワーツ生って退屈しないね?」

プリム「グリフィンドールはとくにね。」

 

「お前のせいだ!」と二人が取っ組み合いの喧嘩を始め、周りを取り囲んだ生徒が「やれ!やれ!」とはやし立てた。

 

 

騒ぎをよそに、ダームストラング校のビクトールクラムが校長を従えてやってきて、ゴブレットの炎の中に名前を書いた紙を入れた。

 

ハーマイオニーに熱い眼差しを向けて。

 

_________________

 

 

 

鐘が鳴り学校の大広間に生徒全員が集まっている。 

 

ダンブルドア「着席!…よいか、待ちに待ったときがやって来た。代表の発表じゃ…」

手をかざすと、青い炎を上げているゴブレットが赤い炎に変わり、周りに火の粉を放った、その炎の中から紙切れが1枚舞い落ちる。

 

 

ダンブルドアがその紙を空中で受け取り広げて読み上げた。

ダンブルドア「ダームストラング校の代表は、ビクトールクラム!」

 

口笛や歓声があがりクラムは立ち上がり、仲間から祝福されて壇上に歩いた。 

 

 

続いて炎の中から舞い落ちてくる紙片を校長が片手で握り取った。焼け焦げた紙片を広

げて叫ぶ。

ダンブルドア「ボーバトンの代表は、フラーデラクール!」

 

美少女と評判の、フラーも立ち上がり仲間の女性が拍手で祝福した。

 

ダンブルドアがまた紙片を空中で受け取り広げて読み上げた。

ダンブルドア「マホウトコロの代表は、一ノ瀬宗介!」

 

恭史郎が言っていた人だ。セドリックに負けず劣らず好青年だ。一ノ瀬校長の孫というのが信じられない。

 

 

ダンブルドアはさらに手を伸ばして、落ちてくる紙片を掴みとる。

ダンブルドア「ホグワーツ代表は、セドリックディゴリー!」

 

 

歓声が一段と高くなった。選ばれた代表の四人が壇上に進む。

 

ダンブルドア「よろしい!これで四人の代表が決まった。…しかし、歴史に名を残すのはただ一人、…ただ一人だけが勝利の証として、かかげることが出来るのじゃ…この優勝杯を!」

 

ダンブルドア指差した先には、さん然と輝く優勝杯があった。

今回は、これがポートキーになる。筈だ。

 

 

…瞬間、またゴブレットの青い炎が左右に飛び散り、やがて赤い炎に変わり、舞い上がった紙片が落ちてきた。

 

 

スネイプ先生や、ダームストラング校長のイゴールカルカロフが驚いた顔をして立ち上がった。 

 

ダンブルドア「…ハリーポッター」

焼けた紙片を掴みダンブルドアが呟いた。

 

ダンブルドア「ハリーポッター!」

ダンブルドアは震える声で読み上げた。

ハグリッド「そんな…まさか」

首を振るハグリッド。

アリエッタに視線をやると、静かに頷く。

うまくいってる。今のところは。

 

 

生徒の視線がハリーに集中する。

ダンブルドアがもう一度「ハリーポッター!」と呼びかけてハリーを探した。

 

ハーマイオニー「行くのよ!…行かなくちゃ…」

 

ハリーはまだ何が起きたんだという表情をしている。

「ずるしたんだ!」

「17歳にまだなってないだろ」

生徒の声が響いた。

 

ハリーは壇上の先生たちの間を通り、最上段の鉄の扉を開いて中に入った。

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