ヤーナム産ロクデナシ共、日本へ渡る   作:そら豆

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顔だけのロクデナシ、アリー(仮)の語るヤーナムと医療教会

基本的に虚実は無いが、あくまでも医療教会からの市民に向けての見解でしかない、信仰の対象としてのポーズでしかないものを語った。そういう建前を教えられて居るので、嘘は言っていない。
それでも、獣の病の原因(というか獣性が発露する)が血の医療だったり、そもそも既に自分達(教会の上層部共)にとって医療は手段でしかない、という前提が滲みでていて遺憾なくクソ。

※しばらくヤーナム観光に行ってこようかと思います。
プレイスキルはがばがばで、コントローラーを持つとそれはもうパニくりながらごめんなさい連呼でヤーナムステップで大分汚い動きをするので、じっくり見れていない所とか多々あるのです。

なので、ヤーナム産糞共の動きの為にも、もっとヤーナムをじっくり眺め、ロクデナシ加減を簡素に分かりやすく表現できるように、アイテムテキストとかも舐め回す様に見て来たいですね。
ロマ後のヤハグルとか…、特にパニックが酷かった記憶が強くて…。

いや、ヤハグル観光に行く前に映像化されてる部分(映画)までは文字を埋めてみましょうか…多分タグを追加する事になるのはその辺りだと思うので。ロクデナシ共を悪夢に一時帰国させるせいで。
死亡キャラ生存…生存?タグ?死期が変わるのは生存なのだろうか…。
ようこそ地底、ようこそ実験棟、おいでませ聖歌隊、君も今日からメンシス学派!(予定は未定、ブラボなり鬼滅なり見返して居て変えたくなったら変えます)

チラッと閑話にも居たけれど、上位者バブちゃん狩人様もちょっと絡んで来る予定だから、へその緒もしゃぶってこなくちゃ…。

あと、獣の爪と瀉血の槌のモーションもよくよく観察したい。
はい。人攫いとロクデナシの右手武器。新しいキャラを作ろうかな…。

という事で、もしヤーナム観光に行く場合は暫くヤーナムに籠って居るので更新が更に遅く、不定期になりそうです。
結構脳味噌BBAなので、暫く別のゲームしてると咄嗟の操作が混ざるので、尚更夜明けが遠そうです…。


ヤーナムの医者

 その一室は甘く……というよりも、腐臭と言った方が近い臭気が満ちていた。誰も手入れのしない果樹から熟すままに落ちた物が、腐り胸を悪くする程の濃さで立ち上る香り。

 または、これでもかと香料を混ぜ到底食欲を刺激する事のない偽物の、不快感を催す有害物の塊染みた菓子のにおい。

 

 ただしそれを認識して居るのは、半ば無理やりに連れてこられた二人だけで、この部屋を借りて居る異国の二人はさっぱり気にした風もない。

 

 

 

 

「何処から説明しましょうか? 先にお尋ねに成りたいことを聞きますか? ああ、まだ名前も名乗って居ませんでしたね」

 

 夜闇から声を掛けて来た人物とは対照的に、色が抜けてしまったのかと思う程色素のない人物は先程からやや早口で言葉を紡ぐ。その表情は心底楽しそうで、興味深いモノに興奮気味にきらきらと瞳を輝かせている。

 黒い人物よりも、更にもう少し大きな背丈をして居るが、余りにも無邪気に子供の様に笑う為に威圧感は無い。

 例え、右目側を包帯で覆い表情が若干読み辛くなっていたとしても。言葉にするのがはばかられる要因を考えるより、事故や病気を連想する程度には雰囲気に棘が無い。

 

「そうですね……名乗っても、皆さん呼び辛そうですのでアリーでもレキシーでも音にしやすい様に呼んでください」

 

 全く音の異なる名前を並べてみせるが、異国の言葉ではそれが愛称となるのだろう。では、『アリー』という事で、と頷きながら珠世も名乗りここへ連れて来た黒づくめの人物とお互いの母国語であるため、完全な一方通行で『議論』をする愈史郎を紹介する。

 そして流れのままに、黒づくめの人物の名前を尋ねると、有ろうことか『友達』らしきアリーは知らない、そう言った。

 ヤハグルの狩人に日本語を教える際に、自分達の関係を説明する言葉が見つからず、適当に教えたのだから仕方がない。きっと当の人攫いも『トモダチ』の意味を知れば否定する。

 

「そう言えば、あの人の名前は聞いた事が無いですね。メンシスの狩人さんや、人攫いさんと呼んでいましたし、あれからずっと二人だったので『君』で事足りて居ました」

 

 何てことも無いように異常な事言いながら朗らかに後で聞いておきます。と付け加えるアリーに内心で眉を潜めつつ、話を進める。

 部屋を埋める臭いが、実害は無いにしても酷く不快で息苦しさを感じてしまい、長居を躊躇わさせる。

 それに、目の前の人物に対する漠然とした不安感あった。あまり長時間見つめ合って話したいと思う相手ではない。

 

「輸血が必用だと伺ったのですが……」

 

 確かに目の前の人物は皮膚の色も薄く血色が悪いのは見て取れるが、顔色の悪さで言えば珠世や愈史郎の方が生気がない。

 顔の方の傷も隠しているだけで、既に治療の必要もない。

 

「その件に関しては、私達の居た街のお話からしなければいけませんね。この国ではあまり輸血は一般的ではないのですよね?」

 

 こてり、とアリーが首が傾げるのにつられ珠世も僅かに頭を傾がせ言葉を選ぶ様にしながら頷く。

 その所作に外野に置かれた愈史郎が口元を押さえ何かに打ち震え、人攫いは舌打ちをしてそっぽを向く。が、一先ず気にせず、ええ、と肯定した。

 

 実際の所珠世と愈史郎が人目を避けて血を買うのは、輸血が一般的ではないという理由以外にもあったがそれを言う必要はない。

 

「私達の居た国……街では、とても医療が盛んで、輸血も頻繁に行われていたんです」

 

 ああ、世界に出回っている医学書に記載された輸血とは些か異なる物ですが……という前置きでアリーは語る。

 

 恐らく細かな歴史や、直接関わらない話、深い所や政治的部分全て省き、まるで子供へ語る寝物語の口調だ。

 街には『人』とは異なる者たちの遺跡があり、古い時代の秀才達はそこから聖体を持ち出し、人を越える為の探求に励んだ。

 だがその探求者の中から、『血』を持ち出す人物がでた。悪意ではなく、その時に街に蔓延した病を憂いて、持ち出した血を医療に転用し、そこから血の医療が発展していったのだそうだ。

 ただ今度は『獣の病』という物が蔓延した。

 人間性を失い、理性無く血に乾き、餓え、人を襲うモノになる。医療教会はまた、血の転用によりその獣を狩る為の狩人を用意した。

 どこまでも、『血』に依った歴史と文化を積み上げて来た街の人間。

 

「はい。そんな感じで、私たちは医療にも探究にも『血』を使います。この国にも『獣』の様な生き物が居ると知ったので、調べたいのですが、獣同様に襲ってくるので血が足りなくて困っています」

 

 にこにこと話すそこに何ら後ろめたい事を語っている心算は無いようだが……実際、簡略化した話に教会の衰退も、工房の消滅も含まれていない。勿論、旧市街を人も獣も街も纏めて焼き払ったり、思惑の上で血族を惨殺してきたり、実験棟の内情等も省かれた。

 有体に言ってしまえば、人攫いはヤーナムに見切りをつけて逃走してきた訳で、そんな悪夢に沈んだ街の現状は一切話題に出して居ない。

 まるで今でも医療教会やその関連組織がヤーナムを管理している様な、狩人が未だに英雄視されている様な口ぶり。

 嘘はついていない。最後まで語っていないだけだ。

 アリーに他意はなく、ただ血を使いたい理由を出来るだけ短縮したに過ぎない。

 

 それでも、じっとアリーの話を聞いて居た珠世は悍ましさを感じる。

 明言されなくとも、ヤーナムの血の仄暗さ『獣』を狩る狩人の業も、医療者……探究者達の傲慢が滲み出ていたのかもしれない。

 

 何てこと無いように、鬼でも無い人間が当然の様に血を求めている。きっと、それがその街での常識で、積み上げられた歴史で文化なのだ。

 人を襲う生き物が、何か言える余地のない、異境の『文化』そう、言い聞かせるように念じる。

 

「それで、この国でも輸血を行う医療者が居る聞いて、人血のストックなど有れば譲っていただけないかと思ったんです。もちろん、対価はお支払いします。あまり、上げられるものを持っていないのですが……」

 

 あ、と何かに気づいた顔をして、アリーは抱えていた鳴き声を上げる肉塊をさしだして微笑む。

 

「このこ要ります? むにむにで可愛いですよ。脳液、の様な物が取れます」

 

 ぐしゅり、ぐちゃり、と差し出された蠢く物体が水音を鳴らしながら、震えている。その奇妙で、不気味な物体から視線を逸らさずに、聞かなければいけない事を漸く口にだす。

 

「聞いてもいいですか?」

 

「はい」

 

 差し出した湿った音を鳴く物体を再び抱え直しながら、気味の悪い程素直に頷く。

 

「それを……元鬼と、呼びましたよね。それがどういった者かは理解されていますか?」

 

 この国の殆どの人間は『鬼』の存在を昔からある伝承程度の認識しかない。それでもこの異邦の聖職者……医者はあっさりとその存在を受け入れた。恐らく故郷で似た者を見て来たせいだ。

 

「はい。元鬼と言いました。……この国では昔、天災や病の流行も鬼、と言い表したそうですが、貴女が言う鬼はどれですか?」

 

 何てことはない。ヤーナムでは本当に、人と次元の違う存在が居た。人には成し得ないコトを成す上位者だ。きっとこの国の民族的感覚ではそれらも『鬼』と呼称されたかもしれない。あるいは神だろうか。

 しっかりとそこの所を確認したいのだ。

 珠世の尋ねる鬼は、獣性を押さえられずに血を活用する事の出来なかった、狩り殺すべき詰らない獣か、高次元に存在する人の届かぬ領域の上位者か。

 

「アリーさんがお話された、獣の様な者です」

 

「なるほど。では、このこも多分その種類の鬼ですね。残念ながら、私は殆ど理解出来ていません。とても強靭で、不死に近い程治癒力に優れ獣とは違い人の様に思考しますが、獣程強くもない。貴女は理解して居るのですか? どの程度数が居るんですか? どういった性質の生き物なんですか? 起源は判明しているのですか? 貴女も医療者だから関りが有るのですか? 探してるのにあまり見つけられないのは、殆ど狩りつくされたのですか? 研究は行われて居ますか? 検体の保存方法は? このこは何とか日に溶けない様に出来たのですが、すっかり変質してしまって……ご存知の事があれば、ご教授賜りたいです! 是非!」

 

 まるで子供が何故海は青いのか、月は痩せ太るのか、そんな事を尋ねる調子で身を乗り出し目を輝かせるアリーに、珠世は僅かに身を引くが、問題はその勢いだけではない。

 勢いよく連なる疑問の中に問題の発言がある。

 

「日の光を、克服した……?」

 

 ただ、検体を『保存』したいが為だけに、異邦の医療者は何てことを成し遂げてしまったのか。正にそんな思いと、整理しなければいけない事柄、話してもいい情報の取捨選択……。

 

 この異国の医者、と恐らく狩人と呼ばれる人物達が何を求めているのか分からない。ただなぜそこまでして鬼を調べたいのかも分からない。目的が分からない。故郷の獣の様に、狩り殺していきたい訳ではなさそうだ。

 

 なぜそこまでして、知りたいのかと尋ねる。

 アリーの止まらない質問にはまだ何一つ答えて居ないが、それを気にした風もなく素直に回答を寄越す。

 

「私は知りたいんです。全て。何処までも探究を続けたいんです。せっかく組織のしがらみも、先生や先輩方との兼ね合いも無くなったんですから、気になる事全てを見たいんです。どんな方法でもいいです! 私だけなんですから! 好きに出来るんです。瞳を与えてくれる者へ呼びかけるのでも、宇宙へ兆を求めるのでも。時間が足りないのなら、現実の体を捨てたって構いません。この国の鬼が、獣と違って『使える』のなら、使いたいんです。ええ、より深い探究を始める前の下調べです」

 

 きらきらと無邪気に表情を輝かせる目の前の人間に怖気が募る。

 

 勿論、ヤーナムのロクデナシに決して悪意はない。害意はない。ただ気になるから、調べたい。開きたい。それに伴って、命や尊厳が失われてしまうのは仕方がない事。そうやって育ってきたのだから仕方がない。

 医療教会の暗部として隠しこまれた漁村の所業だって、頭の中に瞳を見出す事ができたならあれらも偉業となった筈だ。

 同じだけの惨たらしい結果と怨嗟を残しても、目的が果たされたのならそんな物は些事として扱われる。

 そんな種類の人間モドキがヤーナムのロクデナシの医療者だ。

 きっと、相手が人間だっととしても、この者たちは躊躇なく切り開き、使い捨てていく。直感的にそう感じたし、実際遥か遠い古都で既に証明されている事実だ。

 人攫いに至っては、口を開かせてはいけない。

 

 昨晩鬼と成った者さえ『人』と呼んだ少年との落差に、尚更にその嫌な寒気が加速している。

 

 




その頃外野は一切意思疎通出来ない状態で過熱する議論をしていた。

「貴様の目玉は石ころか? どう見てもあいつの方が綺麗だろうが! 顔の良さだけで糞すぎる人間性とロクでも無さと傲慢さが帳消しになってるんだぞ!?」
「珠世様以上に身も心美しく聡明でお優しいひとがいる訳ないだろ!? 引っ叩くぞ!?」



あっさり人物紹介

人攫い
余り目は良くない。
普段はアメンドーズも見えない。

アリー(仮)
目がとてもいい。
いろいろ見えてるし、いろいろ聞こえてる。

愈史郎くん
ロクデナシを直視しないようにしている。
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