バカとMMORPGと召喚獣!   作:ダーク・シリウス

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JGE2

 

 

さて次はどこへ行こうか。ドーナツ状のメガフロートの中心にも広いドーム状の施設があるし三方向のどっちでも行ける。イカル達親子と別れた後にパンフレットを見て悩み、二人と相談し合う。

 

「NWO以外のゲームやグッズがあるのよね」

 

「他のゲームはやらないわねぇ~」

 

寧ろNWOが凄すぎて他のゲームでは物足りないというゲーマーが多いのでは?

 

「それでもNWOに関するものは殆ど占めてるから見て回ろうぜ」

 

「そうだね」

 

「うん」

 

「賛成だよん」

 

賛同するみんなの返事が肯定してくれた・・・・・ん? 返事が一つ多かったような。

 

「やぁ」

 

俺たちの輪に自然と入っていた人物に目を向ければ、NWOの中でかなり知った顔の金髪青目の青年がそこにいた。

 

「お、お前は・・・!」

 

「リアルでは初めましてだねハーデス」

 

「「ペイン!」」

 

動きやすい恰好、白いTシャツに長いズボンの出で立ちの男の朗らかな笑顔と挨拶に俺たちは驚いた。

 

「やっぱりいたか。見つけようかと思ってたんだがそっちから来てくれるとは」

 

「俺も同じ気持ちだったよ。ドレッドたちもどこかにいるだろうから一緒に見つけて見ないかい」

 

「そのままオフ会も悪くないかな」

 

「そうだね」

 

リアルのペインとまさかの合流を経て、NWOのブース内を歩き回ろうとした時。

 

『ガオー!』

 

ポケットから声がしたので何事かと優待チケットを取り出してみれば、ドラぞうがVの文字の金メダルを持っていた。俺たちが同じ場所に行ったために同じ現象が起きているらしく、3つの優待チケットからドラぞうの声がハモる。

 

『『『ヴィジットボーナスが追加されたよ! いっぱい貯めると最後にいいことがあるかもドラ!!』』』

 

「ヴィジットボーナス・・・・・あっ、スタンプラリーか?」

 

「ヴィジット・・・買い物したからポイントが貯まったってことよね?」

 

「最後までポイントを集めたら何がもらえるんでしょうねー」

 

「興味があるね」

 

じゃあペインさんや。あそこの商品を買ってみるといいぞ。自分だけのオンリーワンが作れるぜ。と俺は送り出した。

 

「ここでしか入手できないアイテムだったら欲しいかな」

 

「確かに。それが何なのか興味あるよん」

 

だったらやることは決まった。見て回るだけじゃなく遊んでグッズも購入する事だ。

 

「買って来たよハーデス。中々なモノが作れたよ」

 

「ほーどれどれ?」

 

最高額であるホログラムスタンドを購入したペインが見せてくれたのは金髪で青い剣士が周囲に剣を浮かべて佇んでいるモノだった。

 

「・・・俺は何時かお前がそんなスキルが手に入ると確信したぞ」

 

「複数の剣を従えて攻撃できるスキルがあるなら、是非とも欲しいよ」

 

「剣神になったらできそうだなー。ところで懐事情は問題なし?」

 

「問題ないよ。何よりハーデスから貰った大金がある」

 

じゃあ問題ないな。それじゃ動くとするかね。

 

「どっちのブースに行く? なんかベヒモスとジズとリヴァイアサンの顏が出入り口になってるんだが」

 

「すごいわね。今にも動き出しそうなリアル感が醸し出してるわ」

 

「うーん、じゃあハーデス君が最初に倒したベヒモスからで」

 

「俺はどちらでも構わないよ」

 

燕が提案した通りに動くことにした。命名ベヒモスブースに入るとARゲームが体験できるモノが多くあって、優待チケット持ちの人達は遊んでいる姿が見受けれる。

 

「ゲーム、遊んでハイスコアとか叩き出したら何か得られると思うか?」

 

「ゲーム会社が主催するモノだったらもしかすると?」

 

「でも、並んで待っている人はたくさんいるわね」

 

そうなんだよなー。どこかすぐに終わりそうなとこないかね・・・・・。そう思いながら歩き回った俺の視界に、大きなカプセル型の機械が複数鎮座してる場所を発見した。その周りには少なからず人だかりができている。みんなを呼んで一緒に見に行った。

 

「あ、業務用VRシステムだ」

 

「え、あれのこと?」

 

「ちなみにそれってなに?」

 

「ぶっちゃけるとヘッドギアより高性能でプレイヤーの動きがよりリアルになるってやつ」

 

「ヘッドギアも凄いと思うんだが」

 

そりゃあ現ゲーム業界の革命を起こした最新技術だからな。だけどそれ以上の高性能な物も作れるなら作るのが人の性ってもんだよペイン。

 

「というか、あんな大きい物を買う人がいるの?」

 

「買うんじゃない、購入できるかだ。―――買おうかな」

 

「買うの!? あれを!?」

 

「・・・・・一台だけでも数百万するのか」

 

その通りだ。ってことで俺はスタッフの人に購入希望を伝えた。契約書と住所と名前を書いてその場で一括で支払った。勿論カードで。『ガオー!』お、ヴィジットボーナスが貯まった。

 

「本当に買っちゃったよこの人」

 

「・・・・・俺も買おうかな。ハーデスの言う通りなら体験してみたい」

 

「こっちもいるわ燕ちゃん」

 

俺の後にペインもチェア型フルダイブVRシステムを購入したが残りの二人は買わなかった。まぁ、俺のを貸せば分かってもらえるか。

 

「ご購入して頂きありがとうございます。VRシステムをご購入した死神ハーデス様に特典をプレゼントを差し上げます」

 

「特典? それは元からそうすることになってた?」

 

「さようです。限定百個生産のチェア型フルダイブVRシステムをご購入して頂いたお客様のみ特典を与えることになっております」

 

スタッフが話しかけてきて特典を貰えた。ペインも何かの特典を貰って不思議そうに見てた。

 

「この特典って具体的になに?」

 

「NWOのアイテムコードでございます」

 

お? まさかそんな概念があったとは知らなかったな。

 

「だってよペイン。NWOで使えるアイテムらしい」

 

「ハーデス、アイテムは新大陸を網羅した地図とスキル、パラメータ改変薬、座標転移門らしいよ」

 

マジで? 地図に関しては探索に凄く助かるじゃん。タラリアより一歩も二歩も先を越しちゃってるよなこれ。

 

「スキルは?」

 

「ランダムスキルスクロール×5」

 

・・・・・微妙。だが座標転移門とやらは使い捨てか? 新大陸と旧大陸が行き来できるならすごーく助かる。燕たちにも教える。

 

「興味深いアイテムが手に入るんですか。だったら私も買おうかな」

 

「でも、あんな大きなもの家に入り切れないんじゃない?」

 

「そん時は俺が何とかするさ。二人が気にしなくていい。買うなら今の内だぞ?」

 

と催促してみたのだった。というか、門だから一つだけじゃ使えないと思うのは俺だけか? まぁいいや、二人にも買う気にさせたし検証はNWOの中でだ。

 

「あ、あっちのゲームができそうだわ。行ってみましょう?」

 

「どんなのだろう」

 

人がまばらで他のところよりは少ないそこに並んで待ってみた。後ろから見て見るとどうやらリズムに合わせて太鼓を叩く音楽系ゲームらしい。

 

「太鼓の天地人・・・・・ほうほう、色んなプレイヤーの名前がランキングに載ってるな。難易度とランキングが高いほど・・・NWOの中で使える様々なアイテムコードが手に入るらしいのと、設定したスコアを満たしたら豪華なモノがもらえるらしい」

 

「あら、そうなの?」

 

「やってみましょうか」

 

「最高難易度はEXか。ハーデス、試しにEXをしてくれないか」

 

いいぞ、と最初にさせてもらうことになった俺から始める。曲は・・・・・女性12人の奴にしようか。選択してゲームスタート! 画面に出て来る俺がタイミングを合わせて叩くべきコマンドが蛇の胴体のように隙間なく、絶え間なく連続で横に流れて来る。必然的に俺が持つ二本のバチが大きな太鼓に激しく叩き音が鳴り響く。

 

「手が、ハーデス君の手が見えないんだけど!」

 

「難しすぎるでしょこの難易度・・・・・次はペインもやるのよ? 人にやらせて自分だけやらないってのは無しだから」

 

「勿論挑戦するさ」

 

―――数分後。

 

『ミッションクリア! オールコンボ達成!』

 

ゲーム画面から拍手喝采の音声が聞こえてくる。最高難易度のランキングの順位が一気に1位に躍り出た俺の名前が表示され、レシートを出すような機械からアイテムコードが出てきた。

 

「リアルでも凄いよんハーデス君。一つも外さずに叩くなんて」

 

「見ながら叩けばいいだけだしな。へい、次はペインだぜ。行ってこい」

 

「わかったよ」

 

ペインもバチを持ってEXに挑戦した。まぁ、結果は惨敗だコンボを繋げた回数が50以上と頑張った方だが、一回ミスるとタイミング合わせて叩くのが大変だ。最後まで繋げて叩くことは適わなかったが他のプレイヤーより叩けた且つ、俺の下の順位に食い込んできたペインにもアイテムコードが手に入った。

 

「頑張ったな」

 

「ははは、とても難しかった。モンスターを倒す方が簡単だよ」

 

「そりゃあそうでしょうに」

 

「よーし、次は私!」

 

瑠海がやる気になって挑んだ。その次は燕だ。さすがにEXを挑むことはなく低い難易度で遊び始めた。なお、何を得たのか詳細は不明。コードを入力してからのお楽しみらしいな。そして、他のゲームを見て回り、並んで待っている人達を見て観戦してから次のブースへと向かった。

 

「ここはグッズのコーナみたいだねー」

 

「チケットから出て来るドラぞうの人形があるわ」

 

「いいね。それを買ってみよう」

 

買い物籠と台車を押してたくさんのグッズを集める。なんかNWOのモンスターのカードがあるしNPCのフィギュアもある―――はっ?

 

「ちょ、何で・・・・・」

 

「え、どうした・・・・・あ」

 

「・・・・・えーと」

 

美少女のフィギュアが並んでいる棚に目をやった時。そこには性転換した俺の等身大フィギュアが限定販売されてるゥー!? しかも、それを手に取ってウキウキ顔で持って行った若い層の男たちを目撃して・・・・・。あ、もう在庫が無くなって売り切れたらしく手に入れそびれた男たちの阿鼻叫喚が・・・・・。

 

「は、ははは・・・・・いっそ殺してくれ」

 

「ハ、ハーデスの目が死んでる・・・!?」

 

「き、気をしっかりハーデス君!!」

 

「VITは精神攻撃を防げないか」

 

わかってるじゃんペイン。性転換した俺を購入して何が嬉しいのかわかりたくない消費者の精神を目の当たりにしてしまった俺は、逆に他にも何かあるのかと探してみた。

 

「堕天の魔王のコスプレ衣装、Tシャツ」

 

「皇蛇の抱き枕」

 

「バスタオルにハンカチ、寝具のカバーまで?」

 

「ハーデスの従魔のグッズもたくさんあるね」

 

なんで俺ばかりのグッズが販売されてるんでしょうかねー!? しかも売れ行き良好なのが納得できない!

 

「あ、ハーデスさん!」

 

元気いっぱいな声が聞こえ、こっちに来る子供の後ろから男女の夫婦も寄ってきた。

 

「イカル、ここで買い物か」

 

「はい! ハーデスさんのオルトくん達をたくさん買いました!」

 

両親の手にある大きめな袋の中にあるのだろう。それを部屋に飾って過ごすのだから幸せな空間が出来そうだな。

 

「エスクは?」

 

「なかったです・・・・・」

 

「そうか。それは残念だな」

 

「はい。あ、でも、お姉ちゃんとお姉ちゃんが妹になった枕を買いました。これから毎日お姉ちゃん達を抱き締めて寝られると思うとすごく嬉しいです」

 

そ、そうかぁ~・・・・・うん、それはよかったなイカル・・・・・。

 

「俺もなにか買おうかな」

 

「あ、殆んど売り切れて何もなくなってきてますから急いだ方がいいですよ?」

 

「そっか。うん、ありがとうイカル」

 

「えへへ・・・・・じゃあ、またこの中で会いましょうハーデスさん」

 

微笑むイカル。両親と一緒にどこかへ向かう姿を見送るその後。その場で崩れ落ち四つん這いで心から叫んだ。

 

「墓に入りたい!」

 

「穴じゃなくて墓!? それ、死んじゃってるよん!」

 

「だって一般的に言うとネカマだぞ!? 俺のネカマ姿のグッズが日本全土に拡散されるんだぞ!? 恥ずかしさで爆死するわ!!」

 

「それでも楽しんでいるのは事実なのだから諦めた方がいいわよ」

 

「あの姿のハーデスが好みだからみんな買っているんだよ」

 

楽しんでるのは否定しないが、商品化されるのが嫌なんだ! こうして黒歴史が増えていく事実に悲観せずにはいられないんだ!

 

 

 

・・・・・次は蒼天が新しく開発したゲームを発表する特設ステージ。その前には何列にもたくさんのパイプ椅子が横並びに置かれ多くの人達が座ってステージの上に立つ実況者の言動を見聞している。

 

「へぇー、NWO以外のゲームをもう開発してたのね」

 

「アメリカンアニメを参考にしたヒーローズ&ヴィランズの格闘ゲームと宇宙を探索するゲーム。NWOのシステムを使っているなら結構リアルな体験の遊びができそうだよん」

 

「その体験版としてもう先に体験した人の感想を窺っているところか」

 

 

『それでは感想タイムです! どうでしたか、NWO以外のゲームを実際に体験した感想は』

 

『凄いとしか言えないな。無重力って平衡感覚をああも崩しやすいとは。本物の宇宙を行ったことがないから身体が今も変な感じがしてしょうがねぇ』

 

『このゲーム、マジで発売するのかよ?』

 

『発売しますよー! 具体的には来月からですが予約特典として抽選に選ばれた人しか遊べません。第二陣の抽選申し込みもありますからご期待ください!!』

 

 

 

「・・・・・あの人達って」

 

「ペイン、確保しに行こう」

 

「同感だ」

 

「楽しそうね二人とも」

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