イズside
一般の人がいる場所は・・・・・。あ、楽器が聞こえる。
「えっと、ここかしらね」
人工島の海を背に設けられた特設ステージを見つけれた。そこには数百人以上の人がパイプ椅子に座っていて、司会進行の人ともう堕天使の姿になっているハーデスがステージの上でライブを行っている。十二人の女性たちの演奏にハーデスの歌唱力が見る人聞く人の意識を集めているに違いない。まさかリアルで見られるとは思わなかったわねー。―――録画しなくちゃ!
「きゃあああ~!!! お姉ちゃ~ん!!!」
「イ、イカルちゃん・・・・・」
姿が見えないけれど彼女の喜悦の声だけが聞こえた。あの子イベントよりハーデスに夢中ね・・・って。気付けば私以外のプレイヤー達がこの場に来ていて、私と同じように携帯のカメラで動画を撮り始めているし。
「あ、リアルのイズだ」
「スケガワ・・・・・あなたもここにいたのは意外だったわね」
その中には同じ鍛冶師プレイヤーのスケガワがいた。
「伊達に白銀さんのギルドメンバーじゃないってことで。セレーネはいないのか?」
「あの子はこういった催しが苦手らしいわよ」
「そりゃあ惜しいな。楽しいイベントなのに」
同感だけと彼女の性格上仕方がないわ。せめて楽しい雰囲気を伝えられるよう動画を収めておきましょうか。うーん、ハーデスったら様になっているわね。
「そういや、イズは掲示板を見ているか? 鍛冶師専用の掲示板じゃオリハルコンのモンスターが発見された情報が話題になってるぞ」
「オリハルコンのモンスター? 倒せたらオリハルコンが素材として?」
「いや、めっちゃ硬いらしくて攻撃しようがダメージを受けようが、装備の耐久値の方が早く削られて返り討ちにされるプレイヤーが多いぞ。まだ倒された話は聞いてない」
「となると、破壊不能の類の装備でなきゃ満足に戦えないかしら」
「その線で色んなプレイヤーが模索しているぜ」
ハーデスは知っているかしら。高く買うのと装備の代償―――どっちが安いかしらね。オリハルコンのモンスターの詳細をさらに訊けば、身長や人型に近いゴーレムらしい。
「白銀さんに攻略方法を探って欲しいところだぜ」
「私の方から頼んでおきましょうか?」
「頼むわ」
・・・まぁ、参考になるとは思えないことをするでしょうけれど。あ、ライブも終わった。
『ありがとうございましたー! とても素人とは思えないライブでした! 本当に歌手ではないのですか? VTubeの方で活動していらっしゃるのでは?』
『ええ、どちらもしていませんし別の職業を勤めております。あ、内容は秘密で』
『その手の活動すれば大人気でバズりそうなのに勿体ないですよ!』
『ハハハ・・・・・』
乾いた声で笑うハーデス。リアルまで性転換をする気はないでしょう。・・・個人的に実際になっちゃったらどうなるのか興味はあるけれど・・・・・。
『さて、ここからは死神・ハーデスさんに対する質問コーナーの時間です。死神・ハーデスさん、よろしいでしょうか?』
『あ、質問コーナーなんてあったんだ。構いませんけど』
『ありがとうございます。では最初の質問ですね。NWOでは職業・総合ランキング共に1位であり【蒼龍の聖剣】のギルドマスターですよね。世界ランキングで1位になれる秘訣とかありますか?』
『基本的に全てのプレイヤーと変わらない活動をするだけですね。強いて言うならば、やっぱり他のプレイヤーより一歩も二歩も先へ前に出ることができる可能性を秘めた称号の獲得と選り取り見取りなスキルでしょう』
『では、たくさんの称号を獲得する方法とかありますか?』
『積極的な行動力が大切です。退屈で地道な作業や苦行の活動を真摯に取り組むことで獲得できますし、時には自分でも思いもしなかった出来事でも称号が手に入ります。それと単純な運も。スキルもこれに含まれます』
『NWOの中で一番大変だったことはありますか?』
『あー・・・・・やっぱり防御力を極振りにしているので攻撃力がまったくなくダメージを与えられないことですね。武器がないとまったくモンスターを倒せないので。別の方法で何時間もかけて倒したのが一番大変でした』
『何時間もかけて倒した方法とは?』
『・・・・・(ニコリ)』
言える筈がないでしょう。モンスターを食べて倒すなんてそんな発想を思いつくプレイヤーは彼を通じなければその考えに至ることすらできないし。
「イズは知っているのか?」
「知らない方がよかったと思うわよ」
「マジで? 逆に気になるぞ」
直接本人に訊きなさい。私まで変な目で見られたくないのだから教えないはこの場では。
『え、えーと・・・巷では死神・ハーデスさんのことを「白銀さん」と呼ばれておりますが、死神・ハーデスさんと言えば何と言っても可愛いモンスターたちを集めているテイマーなのが世界的にも有名です。全てのテイマーの憧れの的と言っても過言ではありませんのに、テイマーの職業のランキングでは一番下の下位なのが不思議なのですが』
『ずっとサブ職として遊んでいるからレベル上げをしていません。なのに全てのテイマーのプレイヤーより弱いのに職業だけは最上位【神獣使い】になってしまいました。これが予想外の一つですね』
『【神獣使い】とは一体どのような能力がありますか?』
『まだNWOでも現実でも公表していませんが・・・・・テイムしたモンスターを無制限に戦闘に参加できることです』
『無制限?』
『無制限です。現状モンスターを連れて行けるのは七体までですが、【神獣使い】ではその編成枠が無くなります。無限にモンスターと一緒に行動が出来て一緒に戦うことができます』
『それは普通に凄くないですか? 10体も100体も連れて行動できるということですよね?』
『その通りですが、何事も美味い話はありませんよ。それだけの数でモンスターを倒せば経験値は戦闘に参加したモンスターにだけ与えられますから。そうなると【神獣使い】のプレイヤーは、ただただテイムしたモンスターを強化するための存在となりますしね』
【神獣使い】って凄い職業に見えてもそんな弊害もあったのね。イベントの時だけ全員連れて行っているけれど、手に入る経験値を度外視しているからなんだ。
『ですが、それを加味しても【神獣使い】は凄い職業だと思います。ボスモンスターも含めて全てのモンスターをテイムすることができ、神に進化する現象、神化したモンスターと結婚が出来るそうですから』
『モンスターと結婚、ですか? 本当にそんなことが可能なのですか?』
『まだ神化したモンスターがいないのでできませんが、いつか試してみたいですね。結婚よりも神化したモンスターの姿を見て見たい意味で』
その神化できるモンスターをハーデスは把握している? ちょっと後で聞き出さないと。
『次なる質問はズバリ、後進へのアドバイス的な質問です。初めてNWOにログインしたプレイヤーが最初にするべきこととは何でしょうか?』
『思い立ったが吉日』
『・・・あの、それだけですか?』
『千差万別なプレイヤーに対して私がアドバイスした結果が全て思い通りになるわけではありませんよ。逆に訊きますがゲームを始めて間もないプレイヤーに防御力極振り+防御力極振りに関するスキルのユニーク装備で、単独でレジェンド級のレイドボスモンスターを倒してこいっと言われたら納得すると?』
そう言われた司会進行の人が困ったように返答を濁した。
「スケガワ、あなたならどう思う?」
「絶対に無理だ。防御力極振りなんだろ? 【STR】が0のままでベヒモスを倒すことなんて実質無理だって」
「その不可能だと思われたことを彼は可能にしちゃってるのよねぇ」
「本当にどうやってソロで倒したんだって話だよな」
その方法には思い当たることがあるんだけど・・・・・彼ならあり得るわね。
『取り敢えず、もっと強くなりたいのであれば【勇者】の称号が必要不可欠ですね。それだけは確信をもって言えます』
『【勇者】にですか? その称号を獲得したらどんなことが起きますか?』
『それは【覇獣】ベヒモス、【鳥帝】ジズ、【皇蛇】リヴァイアサンを倒せばわかることです。ただし【勇者】の称号の獲得条件はソロか2パーティ以下で倒すことなので、簡単に手に入ることはできませんよ』
スケガワから「マジで?」と問われた私は無言で頷く。ハーデスやペインほどのプレイヤーじゃないと少ない数のプレイヤーじゃ倒せないでしょう。
『次の質問です。NWO内では有名人の死神・ハーデスさんはモテますか?』
『男女問わず慕われていますね。頼りにされているのが凄く伝わっていますけど、私の方も皆を頼りにしています。ゲーム内でも信用と信頼の関係を築くのは大切です』
『相手は人間ですからね。私も大切だと思います。さて次の質問は多く届いた内容ですが、死神・ハーデスさんと世界ランキング3位のペインさん。矛と盾の戦いをすればどっちが強くて勝つでしょうか?』
『一回だけ決闘をして私が勝ちましたー。しかし、防御力極振りのプレイヤーの天敵である防御力貫通の攻撃があるので、それが攻撃力極振りのプレイヤーに使われたらさすがの私も負けます。いや本当に』
『そんな死神・ハーデスさんは今じゃ【魔王】の称号を手に入れたことで魔王になってしまわれましたが、NWOの中で遊ぶことが大変になったのではありませんか?』
『殆どのNPCとの交流が極端に出来なくなったり難しくなったりしたり、逃げられることが多々にありますが・・・・・特に問題視はしていませんので大変とか思いません』
『そうなのですか?』
『寧ろ魔王として勇者に立ち向かう言動を出来るのがちょっとだけ楽しいので。さらに言えば条件を達成できれば複数以上のプレイヤーが【勇者】になれるけど、【魔王】は【勇者】の称号を得たプレイヤーが1000人以上のNPCやプレイヤーを倒さなければなりません。よって【魔王】は現状、私以外なり得ない唯一無二なので自慢であり誇りです』
「因みに次に【魔王】になってもおかしくないのはペインだと私は思ってる」
「説得力あるわー」
それからもハーデスに対する質問が続き、時には一般人から投げられた質問を答えていく様子を私は見守った。そしてその時が来た。
『死神・ハーデスさんありがとうございましたー! 質問コーナーはこれで終了です!』
『終わり? じゃあ自由にしてていい?』
『はい構いません。イベントの方も終わりましたし』
『・・・・・参加したかった!』
心から叫ぶハーデス。彼だけ参加できなかったもの、そう思ってもしょうがないわね。燕ちゃん達はたくさん倒せたかしら? 司会進行役の人が口を開く。
『それでは一般の方々は同伴したプレイヤーの迎えが来るまでしばらくここで待機してください! まだまだJGEは皆さんを楽しませる時間を終わらせません!』
さて、ハーデスと合流してブース内に戻りましょうか。私は二人きりの短い時間を過ごすため手を大きく振ってハーデスに気付いてもらう。
・・・・・。・・・・・。・・・・・。
・・・・・。・・・・・。
・・・・・。
優待チケットを持った俺達はあの後もJGEのブースの中で過ごした時間が気付けばあっという間で、帰宅する時間となった。大型バスに乗る際今度はペイン達と一緒で、JGEで購入した品は後日輸送される手筈となっているので他の優待チケットを持ったプレイヤーと一般の人もほぼ手ぶらで帰っている。
「このまま帰るのも勿体ねぇからどこかで飲まねぇか?」
「その前にペイン達はどこかで一泊してから帰るつもりか?」
「そうだよ。俺は静岡から来たからね」
「お、ペインはそっちか。俺は青森県だぜ」
「おれは京都だ」
「私は奈良県だけど、東京に引っ越ししようと思ってるとこ」
4人の住んでいる県を知れたところでオフ会は賛成した。ただし、どこかの店で飲食するのではなく―――。
その日の夜・・・・・。
某県某所の夏祭りへ全員浴衣姿で遊びに行くことにしたのだった。
「浴衣なんざ何年振りか着たぞ俺は」
「ある意味浴衣はお洒落だしな。普段着よりは特別感があるわけだし」
「ハーデスの言う通りだね。俺も祭りは私服で行くから浴衣は滅多に着ないよ」
「男の俺達が浴衣や普段着を着たところでどっちも変わらないって」
ならば、女性陣の方は?
「二人とも、着物姿が可愛いわー!」
「イズの着ている浴衣もいいじゃん。似合ってるよ」
「うんうん、アダルトだよん」
水色、桃色、黒の浴衣で身に纏う3人の女性が楽し気に会話の花を咲かせる。目の保養にもなるし可愛い花達と楽しく過ごせる喜びを感じない男は殆どいないだろう。
「おいハーデス。お前も性転換してあいつらと交じってくればいいんじゃねーの?」
「ふざけんな! そんなのゲームだけで十分だわ!」
「実際似合ってたがな」
「俺もそう思うよ」
この野郎ども・・・・・ゲーム内であったらこいつらにも性転換の薬を飲ましてやるっ。そう心の中で決意した俺を知らず多くの人混みの中へ入り込んで屋台巡りをしていく。
「ドラグ、肉ばかり食ってないで焼きトウモロコシも食ったらどうだ」
「そう言うお前は甘党だったんだなドレッド。何だよその手の中にあるリンゴアメとわたあめとか」
時には遊戯が出来る店にも遊びつくした。
「あ、ハーデス。射的にオルト君の人形がたくさん並べられてるよ」
「手に入れよう。てか、あれはJGEでしか手に入らないんじゃなかった?」
「あそこに行った張本人か、転売屋じゃないか?」
・・・・・それはイケナイなぁ?
「よぅし全部手に入れてやる。協力してくれ」
「いいよん」
「ふふふ、腕が鳴るわねぇ」
「私もやってあげるよ」
三回で500円か。じゃあ1万あれば十分だな。レッツチャレンジー!
射的の鉄砲の砲身に弾のコルクを詰めて商品に狙いを定めて引き金を引く。空気の圧に押し出されて放たれた弾がオルト君人形に当たり倒れる。まずは一つ目、燕達も何度か外して当てても倒れないこともあったが、それぞれ一個以上は倒した。その間に俺は棚のど真ん中を陣取る巨大なオルト君人形に挑戦しているが、コルク弾の威力と質量を上回る人形をどうやっても倒せないでいる。
「見てられねぇなー。貸せフレデリカ、ハーデスを援護する」
「あれだけデカいなら外すことはないだろうしな」
「一緒に倒そうハーデス」
「お、お前ら・・・っ!」
協力(?)な助っ人達が鉄砲を持って俺と並んで巨大な敵に立ち向かってくれた。
数分後~。
「ぐわぁ~!!? 大赤字だぁー!!!」
悲鳴を上げる店主を置いて離れる勝利した俺達。オルト君人形全覇できてよかったわ~。
「ハーデスの部屋が人形だらけになるのが目に浮かぶな」
「ていうか現実だろ」
「はは、確かに」
否定できないから口を閉ざしつつ大きなオルト君人形を抱えて動く。燕から提案を受けた。
「そろそろ花火が打ち上がる時間だから場所取りしない?」
それにはだれも反対しなかったが、アクシデントが発生した。花火を見に行く人達の波に身を任せた俺達の中で背が低く小柄なフレデリカと引き離されてしまった。
「燕」
「はい、待ってまーす」
抱えてた人形を亜空間に仕舞い込み、フレデリカのところへ近づく。
フレデリカside
あ~もう皆とはぐれちゃったよ。絶対探しに来てくれてると思うけど・・・・・。
「取り敢えず、この辺りで待ってよっと。何時見つけてくれるかわからないけどー」
特徴的な場所にいてもわからないだろうしね。花火が終わって手頃な場所の前に立って、電話で皆に向かえ来てくれればいい。大勢の人達や車が行き交う交差点と信号機がある場所を見ながら嘆息した。暇潰しに携帯でも弄ってようと取り出した。あ、ハーデスからメールだ。場所はどこ?
「かーのじょ。今暇ー?」
「・・・・・」
交差点と信号機がある場所にいるよっと。
「おーい、金髪の桃色の着物を着たキミー?」
「・・・・・なに」
「ああ、よかった。無視されてるのかと思ったよ」
「連絡を取りあっている最中に話しかけられても迷惑なんだけど。これから友達と会うからナンパなら別の人にしたら?」
「友達って女の子? なら、その子も一緒にどうよ」
「男友達が四人いるから行かないよ」
「へい、その一人が俺でーす! キミいいお尻をしてるね?」
ぬぅっと私に話しかけてきたナンパの真後ろから現れたハーデスが、ナンパの肩に腕を回しながら笑みを浮かべた。
「色男くん? うちのキャッチャーに引っ掛かってくれて嬉しいねぇ?」
「な、なんだよてめぇっ」
「なになに、祭りの夜は長いからさ? 裸の付き合いをするイイ男を探していたところなのさ。どうだ? 俺と一緒にラブなホテルで1日寝泊まりしないか? 忘れられない夜にしてやるぜ? 俺なしでは生きていられない身体に調教してやるよ」
うっとりとした目をするハーデスの手がナンパのお腹にイヤらしい手付きで触り、彼の発言を真に受けたのか顔を青ざめて情けない悲鳴をあげながらハーデスから逃げていった。
「こう言う言い方をすれば大抵の人間は逃げるわけだ」
「・・・・・それ、本気で望んだ人がいるならどーするの」
「適当なところで別れる。探したぞフレデリカ」
ハーデスと合流できたことに内心ホッと安心したけど、さっきのやり取りを見てなんか複雑な気持ちになってしまったよ。
「ペイン達は?」
「河川敷のどこかにいるはずだ。でも・・・・・」
ヒュウ~~~・・・・・ドンッ!!!
「花火が打ち上がったから、今から行っても遅い」
「ごめん。私がはぐれたからだよね」
「お前が誘拐されるよりはいいさ」
私の手を掴むハーデス。その手はとても大きく、温かく不思議と心地好かった。
「だからペイン達と合流するまでは俺達だけの時間だ。楽しもうフレデリカ」
「うんっ・・・!」
リアルで初めてハーデスと夏祭りデート。イッチョウやイズには悪いけど同じ屋根の下で暮らしているんだからこれぐらいいいよね。
「・・・・・ねぇ、ハーデス」
「なんだ?」
「仮に私もハーデスの家に同棲したいって言ったら迷惑?」
「問題ないぞ」
即答で言ってくれるハーデス。そっか、いいんだ・・・いいんだね。言質は取ったよ? 重ねて握っているハーデスの手をそんな気持ちを込めて少しだけ強く握って意思表示した。気付いてくれたか分からないけれど、私達は皆と合流するまでの間祭りを大いに楽しんだ。
―――後日談。
「と、いうわけで私もこの家に住むからよろしくねー?」
「どういうことなのかな? (よろしくねー)」
「説明してもらうわよ? (いらっしゃい、フレデリカ)」
「二人とも心の声と本音が逆になっちゃいないか?」
引っ越しの業者と大型トラックと共に親不孝通りの一番奥にある三人が住む家の前にやってきたフレデリカの登場に二人の乙女の心は荒れたのは言うまでもなかった。