バカとMMORPGと召喚獣!   作:ダーク・シリウス

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指輪を求めた後

細工師達が指輪を作れるまで待つのみとなった今、【VIT】を増やすため火山エリアに駆け出し、マグマに飛び込んだ。短刀と大盾を装備した状態で【破壊成長】で【VIT】の増加を図る。その途中にある事に気付いた、そう言えばここから別のマグマだまりに移動できるかな? 通じてる場所があるなら探して潜ってみようと。

 

―――結果。通路を発見。

 

毒竜の時と同じベヒモスと戦った場所のような感じで、どこかに繋がっているのかな? と思いつつそれなりに長く泳ぎ、【水中探索】を利用して潜水していくと鳳凰がいて、水晶エリアに繋がっている空間とはまた別の空間に辿り着けた。

 

「うーん。また隠しエリアを見つけてしまったな。今のところ俺しか来れなさそうだが」

 

イズとセレーネなら問題ないだろう。ただ、本人達がここまで来たいか気持ち次第だ。

 

「いやいや・・・・・こんなのが火山にいるなんてな」

 

体を丸めて寝ていらっしゃるモンスター。それも大きな赤い龍、ドラゴン。こいつもレイドだろ。さて、別のところから来れる場所でもあるのか探してみようかな。【色彩化粧】と【飛翔】で姿を消して空を飛ぶ。

 

 

高いところから見ると、円形状の広い足場を囲むマグマ。天井は岩盤で塞がれておらず、空が見える。火山のどこかしらの斜面にいるっぽいなこれ。あの赤いドラゴンが飛ぶには窮屈ではない感じか、 うーん・・・・・。

 

戦いの余波で噴火しないよな?

 

まぁ、寝てるところを起こすのも悪いしお暇しよう。でも、帰る前にスクショを一枚。カメラを構えてパシャリと撮った次の瞬間。赤いドラゴンさんの瞼が開いて金色の瞳が窺えた。

 

もしや、スクショしたらモンスターは反応してしまう系? でもでも、透明人間になっているから気付かれない筈・・・・・。

 

「グルルル・・・・・」

 

・・・・・あー、こっちを睨んでるなこれ。イカルから透明な人の輪郭が浮かんで見えるって言ってたし、それ以外でも嗅覚で気付いて・・・・・プレイヤーに匂いなんてあるのかそもそも? って今そんなこと考えている時じゃないか、奴さんの口の隙間から火の粉が出ている。俺を燃やそうとしているのが火を見るよりも明らかだ。寝ているところを起こされたら怒る奴もいるだろう。ということで・・・・・。

 

「これで怒りを鎮めてくれませんかねぇ?」

 

姿を見せると同時に宝石肉をドラゴンの前に置いた。

 

「・・・・・」

 

フェンリルの好物の肉のアイテムにドラゴンは目をキョトンとしたと思う。次に匂いを嗅ぐふうに鼻をスンスンと鳴らすと、むくりと四肢に力を入れて起き上がった。そして肉に顔を近づけ舌でぺろりと味を確かめた後に凶悪な牙を覗かせる口が宝石肉に食らいついた。おお、ドラゴンらしくいい喰いっぷり。ここでどれぐらい眠っていたかは知らないが、当然腹も空いていただろう。あっという間に食べ尽くしたのだからそう思う。

 

「・・・・・」

 

宝石肉を食べた赤いドラゴンの眼がこっちにジッと視線を向ける。首を傾げる俺になんか不機嫌そうに唸り声をあげる。

 

「もっと寄こせと?」

 

「グルルル」

 

尻尾で地面を叩く赤いドラゴン。肯定したのか分からないがとりあえず宝石肉を複数置いたら尻尾がまたバシバシと地面を叩いた。え、まだ? さらに50個も置くと満足したようで首が頷いた。

 

・・・・・なんで俺、モンスター相手に貢いでいるんだ?

 

まぁ、これで満足してくれたんなら長居は無用だ。お暇させてもらおうと踵を返した人の胴体に尻尾で巻き付けて地面から持ち上げられた。そのままどこかへ歩き出すので大人しくしているとマグマを越えて空から見た限りじゃ発見できなかった、一部の岩の塊の前に止まり前の両足でどかし始めた。岩の塊で塞いでいたところに、これはまた王道的な・・・ドラゴンが集めてた山のような財宝がたくさん隠されてあった。その目の前に俺を置いてドラゴンが財宝を漁って一つだけ銜えて持ってきてくれた。

 

「・・・貰っていいのか?」

 

「グル」

 

「そうか。ありがとう」

 

財宝を受け取った俺はまたマグマに潜った。最後に振り返ったら宝石肉を宝物庫に入れる赤いドラゴンの姿があって、あの肉を宝物と認定したがために自分の財宝と交換したのだろうか。それにしても数が割に合わないと思ったのは内緒だがな。

 

にしてもこれは何だろうか。ドラゴンの手が金色に輝く宝玉を掴んでるアイテムを貰ったんだが。

 

 

『ドラゴン族の財宝』

 

ゴールドを別のアイテムに選択して変換することができる。またアイテムをゴールドに変換することができる。

 

 

「・・・・・」

 

ほほう・・・・・? これはイズのユニーク装備のスキルの上位互換のやつだな? ホームに戻ったら試してみよう。何が手に入るのか楽しみですなー。今は装備の【VIT】を増やすのが先だがな。

 

数ヶ月分の【VIT】は大変だなこりゃ・・・・・さて、ここから通ってきたから別の場所へ泳いでみるか。スイスイと移動していたら、見慣れたマグマだまりがある火山のエリアに出てしまった。しかも、見覚えのあるプレイヤーが複数人のプレイヤーに俺がいるところから離れてマグマにだまりに追い詰められているではありませんか。

 

 

イカルside

 

「一人でここに来ていたなんて危ないなぁー?」

 

「運がいいぜ。探していた例の人に近いイカルちゃんと出会えるとは」

 

「に、逃がさないぜ・・・・・へへへ」

 

変な人に話し掛けられてしまった。私を見る目付きがなんだかお姉ちゃんの胸を見てしまった人達にそっくりで、私は何時でも魔法を撃てるよう手を突きだしたら。

 

「イカルちゃん、折り入ってお願いがあります」

 

「お願い、です?」

 

「難しいお願いじゃない。ただ、俺が作ったこの服を着て欲しい」

 

絶対にしてもらいたい気持ちが伝わってくる知らないプレイヤーが両手で持って見せてくるのは、可愛い女の子の服だった。

 

「・・・・・それを着て欲しいんですか?」

 

「そうだ。だが、キミじゃない。白銀さん、死神・ハーデスさんにもこのメイド服を着てもらいたいんだ。その頼みをキミからしてほしい」

 

メイド服とやらを着てお姉ちゃん・・・・・うーん。

 

「お姉ちゃんは大人だからメイド服は似合わないと思いますよ?」

 

「いや、メイド服は大人も子供も着れる素晴らしい服なのだ。なんなら色を変えることもできるぞ」

 

「色も? すごいです」

 

「ありがとう。その言葉を聞けて今日まで頑張った甲斐があった。報われたよ・・・・・」

 

嬉しそうに笑ったプレイヤーさん。お姉ちゃんのために作ったってことは・・・・・。

 

「イベントのためにお姉ちゃんを撮りたいんですか?」

 

「「「その通り!!」」」

 

わっ、他のプレイヤーの人達が一斉に叫んだ。そ、そんなにお姉ちゃんを撮りたいなんて・・・・・。

 

「因みに、メイド服以外の洋服も用意してある」

 

「他にも作るほどお姉ちゃんを撮りたいんですか。・・・えっと、お姉ちゃんと相談してからでいいですか?」

 

「いいよ。明日まで待っててもいい。撮らせてくれるなら何時でも待つ」

 

そこまでなんですか・・・・・この人がどうしてそこまでお姉ちゃんに着させたいのか私にはよくわかりませんが、フレンドコール

でお姉ちゃんにこのことを教えようとしたその時。

 

後ろのマグマが大爆発した!

 

私達は驚いて爆発したマグマから黒髪に黒い十二枚の翼を生やしたお姉ちゃんが出てきたのを見て、またびっくりした!

 

「だ、誰だ!?」

 

「アホッ! 女堕天使になった白銀さんだぞ!!」

 

「うぉおおおー!! 格好いい登場ー!! スクショ!!」

 

「ス、スケスケの堕天使・・・・・いいですっ!!」

 

どうしてここにお姉ちゃんが、と思ったけれど防御力を上げるためにマグマの中にいたんだと気付いた。

 

「話は聞かせてもらった。私に服を着て欲しいのね。洋服次第で着てもいいわ」

 

「え、マジですか」

 

「本当。どれ?」

 

「これです!」

 

「・・・・・多ーい」

 

え、どのぐらいあるんですか? 洋服を受け取ったお姉ちゃんがさっそく着た姿が・・・・・さっき見せてくれたメイド服だった。

 

「「「「ふぉおおおおおおおおっ!?」」」」

 

「きゃあああああーっ!!」

 

す、すごいっ! お姉ちゃんのためにあるメイド服なんですね!! 可愛い、キレイ、すてき、ですっ!

 

「うーん、複雑」

 

私達を見て苦笑いするお姉ちゃんもイイ!!d(≧∀≦)b!!

 

「俺、今日のために頑張って生きたんだ・・・・・」

 

「お前、最高だよっ!」

 

「ありがとう、ありがとうっ」

 

「堕天使エロメイド・・・・・実現するなんてっ(感涙)」

 

「お姉ちゃん! このままの姿で今日だけでもゲームしてほしいです!」

 

「「「「それな!」」」」

 

「あはは・・・・・次着てみるね」

 

はっ、そうだった。他にもたくさんのお洋服があるみたいだから見なくちゃ!!

 

「白銀さん。バニーガールは死神の宴の時にだけ着て欲しいんですが・・・・・」

 

「何故に」

 

「ちょっと自分の欲望をこれでもかと注ぎ込めたんで、フレーバーテキストを見れば分かりますハイ」

 

「これでもかという時点でちょっとじゃないと思うけど・・・・・あなた、何て物を生み出したの。というか、よく作れたねと脱帽する」

 

「最初は無理だったけど俺の情熱に応えてくれたNPCの協力で完成できたんです」

 

NPCの協力で? お姉ちゃんみたくNPCと仲良くなったのでしょうか。

 

「NPC? 名前は?」

 

「ルシファーさんです」

 

その名前を聞いた瞬間、お姉ちゃんの顏が死にました。

 

「・・・・・ルシファー、どんなNPCかわかってる?」

 

「いえ。でも、結構裁縫系の技術力が凄く高いから生産系のNPCかなと」

 

「・・・・・冥界にいる魔王の妻だよその人。可愛い服を作ったり着させたりするのが趣味でもある」

 

「魔王の奥さん!? え、俺そんな凄いNPCと和気藹々しちゃってた!? 白銀さんが着てくれた服をスクショすることも約束しちゃったんだけど!」

 

空を見上げるお姉ちゃん。えっと・・・・・どうしたんでしょうか。何か困っているのかな。

 

「しょうがない。協力はするよ。どうして水着まで用意していたのか不問にします」

 

「あ、ありがとうございます」

 

それからお姉ちゃんは色んな服を着ては他のプレイヤーの人達に色んなポーズをしながら撮られました。私も一緒に撮らせてもらって、これは一生のお宝にします!

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