死神・ハーデス
LV81
HP 40/40〈+1000〉
MP 12/12〈+400〉
【STR 0〈+150〉】
【VIT 0〈+425〉】
【AGI 0〈+150〉】
【DEX 0〈+150〉】
【INT 0〈+250〉】
装備
頭 【天外突破】
体 【黒陽ノ鎧・Ⅹ:
右手 【日食・Ⅹ:
左手【暁の境界・Ⅹ:ブラックホール】
足 【黒陽ノ鎧・Ⅹ:
靴 【黒陽ノ鎧・Ⅹ:
装飾品 【真祖の指輪】【三天破】【
称号:万に通じる者 不殺の冒険者 出遅れた者 白銀の先駆者 毒竜の迷宮踏破 大樹の精霊の加護 幸運の者 ユニークモンスターマニア 三代目機械神 聖大樹の精霊の加護 最速の称号コレクターⅠ 勇者 魔王の戦友 絆の勇士 村の救援者 幻獣種に認められし者 血塗れた残虐の勇者 エルフの良き隣人 世界樹の守護者 世界樹の加護 英雄色を好む 最速の称号コレクターⅡ ドワーフの心の友 神獣に認められし者 地獄と縁る者 マスコットの支援者 妖怪マスコットの保護者 宵越しの金は持たない ドワーフの協力者 神話に触れし者 ミリオンダラー 最速の称号コレクターⅢ ミリオネア トリオネア ガジリオネア 空と海と大地の救済者 億万長者 カジノの神様 富豪 大富豪 富裕層 資産家 最速の称号コレクターⅣ 大資産家 土精霊の加護 砂漠の義勇兵 恐怖の大魔王 南極大陸の観察者 ダイビングマスター 大きさを望む者 嵌る者 英雄 旧大陸の守護者 最速の称号コレクターⅤ 南極大陸の英雄 七天八祝
スキル:【絶対防御】【手加減】【逃げ足】【体捌き】【瞑想】【挑発】【極悪非道】【シールドアタック】【
「う~ん・・・・・我ながらなんだこれはと思うステータスよ」
称号の【出遅れた者】【勇者】と【英雄】【七天八祝】【英雄色を好む】のおかげで常時取得する経験値が9倍、レベルアップ時のスキルポイント取得量が8倍、ステータスのポイントでの増加が8倍。
11(10)レベルまでにステータスポイントの取得量が総計は今や240。今はレベル81だから1920ポイントも溜まっている。これを全てVITに振って×8で15360の数値となる。その上、【絶対防御】と【大物喰い】、称号の【英雄】と【旧大陸の守護者】でVITが常時十四倍―――215040の防御力を得たわけだ。で【七天八祝】の時間限定で夜間の間ステータスがもう二倍増えるから430080になる。・・・・・もう凄すぎではないでしょうかねぇ。でもまだだ、まだ終わらんよ!
「んよし、この調子でまた装備のVITを増やすとするか!」
ということで、今日もクリスタルモンスターブラザーズと戯れに行こうかな! レベルもVITも戦力も増やし放題だ! ―――と、その前に。おーい、ラプラス先生、質問あるんだがー。
かくかくしかじか・・・・・。
「難しいな」
手に入れた『運命の赤い糸』の生産・量産は可能かと聞いたらそんな答えが返ってきた。
「やっぱり?」
「このアイテムは運命が司っているからな。それに互いを強く結ばせ離れさせない想起をさせるアイテムがなんなのか、私は聞いたことも見たこともない」
他者同士、恋人同士を結ばせるモノ・・・・・インベントリにそれらしいものがあるとすれば。
「こういうのは?」
性的行為を互いが同意か否かを示すハート形のクッションを出してみた。俺から手に取ったクッションを興味深げに見つめ、納得したように頷いた。
「随分と特殊なアイテムを持っていたのだな。確かにこれならお前が望むアイテムを創り上げることができそうだが、素材にしてしまうと二度と使えなくなるがいいのだな?」
「いいぞ」
「ならば、これと対なるモノをもう一つ用意しろ。二つで一つのアイテムになるものであるからな」
ラプラスの要望に応えるべくある人物に連絡を入れて日本家屋に来てもらった。
「お邪魔しま~す!」
「いらっしゃい。わざわざ足を運んでくれて申し訳ないな。ありがとう、メイプル」
「ううん、大丈夫だよ! というか、私は足が遅いから結構遅くなったよね」
「問題ない。協力してくれるなら直ぐに終わるから」
同じプレイスタイルのメイプルを呼んだ。応接間に案内して最初に茶菓子を飲食を楽しんでもらう。
「さて、メイプルに来てもらったわけなんだが。あるアイテムをメイプルにも貰って欲しくて、その貰ったアイテムを素材にして完成するアイテムを俺とメイプルが使ってみたいんだ」
「どんなアイテムなんですか?」
好奇心旺盛なメイプルに『運命の赤い糸』を見せながら説明する。俺のプレイスタイルと同じプレイヤーにしかこのアイテムの恩恵を得られないことを。訊いたメイプルは顔を輝かせて言った。
「じゃあ、このアイテムがあればハーデスさんと私が同じスキルを使えるようになれるんですね!」
「そういうことだ。だけど、さっきも言ったようにこのアイテムの元となる素材が特殊な方法でなきゃ手に入らないんだよ。女の子のメイプルが多分、すごーく困る方法だ」
「困る方法って?」
可愛く首を傾げる少女に対して、ハート型のクッションを出しながら言う。
「結婚する事だ。男女のプレイヤーが結婚したら、このハート形のクッションが手に入るんだ。ただしこれは、俺限定で手に入る」
「け、結婚・・・・・!?」
ポン、とメイプルが顔を真っ赤にする。予想通りの反応だな。
「あ、あの・・・! 私と結婚って、ハーデスさんと夫婦になるってことですよね?」
「このゲームの中ではな。現実の世界まで結婚をしようと言わないから安心してくれ。これはこのアイテムを創るために必要な過程だから、変に意識をしなくて大丈夫だ。現に俺は4人の女性と結婚しているが、いつも通り接しているぞ」
「4人も結婚していたのですか!? えっと、もしかして私が知っている人でしょうか?」
首肯する。そしてそのことをサリーにも誰にも話してはいけない約束を交わしてもらった。
「ということで、メイプルの協力が必要だ。メイプルが嫌なら嫌で拒否しても大丈夫だ。無理矢理ではないから気楽に答えていいぞ。保留でも構わない」
「そうですか・・・・・結婚・・・・・結婚・・・・・」
自分が結婚した想像が浮かばないのだろう。目線を上に向けて考え込むメイプルを待つと、視線をこっちに戻して来た。
「ハーデスさん、私と結婚しても関係って変わりますか?」
「特別変わらないと思うぞ。お互いゲームを楽しむプレイヤーの一人だ。メイプルが俺のことを一人の異性として、心から恋して好きにならない限りはいつも通り遊び続けるさ」
「ハーデスさんは、その、私のことが好きですか? 異性として・・・・・」
「嫌いになる理由が無い方だって。異性としても、一人のメイプルとしても好きさ」
おやおや、耳まで真っ赤になって恥ずかしそうに俯いて初々しい反応を・・・・・。
「お、男の子にも大人の人にも・・・・・告白されたのが初めてで、この時どうしたらいいでしょうか・・・?」
「自分の心に従えばいいのさ。嬉しいなら受け入れる、困ったなら断ればいい。もしも強引に告白して来るなら、誰かに助けを求めて手伝ってもらうことも大事だぞ。自分の気持ちと心を一人で抱え込まず、信頼できる親か友達でも正直に教えてな」
「お、大人の対応だ・・・・・!」
「いや、大人だから」
思わずビシッと突っ込んでしまった。くすくすと笑った後のメイプルは真っ直ぐ俺に黒い瞳を向けてきた。
「わかりました。私、ハーデスさんと結婚します!」
「ん、アイテムを創るためとは言え何だか申し訳ないな」
「大丈夫です! ハーデスさんは優しい人だってことはサリーも知っているから! えっと、結婚の仕方は・・・・・」
メニュー画面を開いて結婚システムを操作しようとするメイプル。やり方を教えて無事に俺と彼女は結婚できた。案の定、メイプルにもハート形のクッションが手に入った。
「手に入った! でも、YESとNOって何だろう? わかりますか?」
「それは男女がそれと同じアイテムを持って互いが性的行為、えっちをしたいかしたくないか伝え合う意味だぞ」
「エ、エッ・・・・・!?」
「だから俺に対してNOの方を向けてくれよ? じゃないとゲーム内で一日中えっちをしなくちゃ出られないことになるから」
ブンブンと俺の話を聞いて首を縦に振るメイプル。
「・・・・・因みに、興味あるか? それは素材として使うから二度と手元には戻らないぞ」
「い、いえ!? ま、まだ早すぎると思いますから! そ、それに痛いと思いますし・・・・・」
「痛みは無いぞ?」
「え? 本当なんですか?」
痛がる素振りは無かったから、そういうことなんだろう。メイプルと一緒にラプラスのもとへ向かい、素材を渡す。
「ラプラス、用意できたぞ」
「早かったな。ならばさっそく使わせてもらうぞ。完成を楽しみにしていろ」
「はい、よろしくお願いします!」
「頼んだラプラス。それと万が一もあるから先に注意してほしいことがある」
彼女にYES同士をくっつけあったら俺たちがどうなるか説明して、そうならないように作ってほしいと念入りにくぎを刺して頼んだ。いつ完成するかわからないが、今後の為にも仲間の教科は必要だ。あとはイカルと赤い糸を結べばVITの強化の時間だ―――。
「ふむ、本当に磁石の様に反発するのだな。・・・・・どれ?」
最後までラプラスを見ていれば、こんなことになるはずがなかった。俺は深く後悔してNPCの手でもこの場所に転送されてしまうのかと、薄暗い桃色の部屋の中で困惑するメイプルの横で四つん這いにになった。
「・・・・・ラプラス、釘を刺したのにとんでもないことをしてくれやがって・・・・・!」
「どうしたんですか、ハーデスさん? ここはどこなんでしょうか?」
「・・・・・メイプル、ここが一日中えっちしないと出られない場所だ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
うん・・・・・運営にもメールを送ることはできないな。さすがにこれは如何ものかと思うぞ運営ぃ・・・・・!
「ど、どうしてここに!? 私たち、ちゃんと別々に渡しましたよね!?」
「あの後、渡したNPCがこの場所に送ることをしたに違いない。万が一の為にあれだけ釘を刺して注意したってのに、見事に裏切ってくれやがって・・・・・!!!」
「で、出る方法は―――扉が無い!?」
「・・・・・念のために、一時間ぐらい待ってみよう。運営から何かしらのメッセージが来るかもしれない」
今はそれしかないと悟ったメイプルも同意するかのように頷いた後に訊いてきた。
「メッセージが来なかったら、どうしますか?」
「・・・・・正式な手段で、出るしかない」
「そ、それって・・・・・」
24時間のタイマーを俺達は自然に目を向けて、また互いに顔を見つめ合うとメイプルが俺を見て顔を真っ赤にした。
「・・・・・俺のせいでごめんなさい」
「あ、い、いえっ謝らないでください。ハーデスさんは悪くありません。最後まで私のことを考えてくれていたのに、突然こうなってしまったら誰でも仕方がないと思います」
床で正座してベッドの縁に座るメイプルに土下座をする。いた、ほんとこれは無いだろ・・・・・。焦るメイプルは話題を変えようとしたいのか、画面を開いた。
「えーと・・・ここってプレイヤーにもメールが送れないんですね」
「誰にも邪魔されないための特別な場所でもあるからな。俺も前回、何も知らずミスをやらかして最初に結婚した女性プレイヤーとここに移動させられて焦った」
「でも、ここから出られたんですよね?」
「・・・・・致し方なく、24時間経つまでシて出られた」
その後、24時間のタイマーは一切動かないまま一時間が経過した。運営の動きもない中、メイプルが話を切り出した。
「一時間、経っちゃいましたね・・・・・」
「そうだな・・・・・」
「・・・・・ハーデスさん、痛く、ないんですよね?」
「そのはずだ。4人とも痛がっていなかった」
確認作業のように質問を繰り返すメイプルに答えていく俺。メイプルを見やれば伏せがち目と不安と緊張で震えていることに気付き、立ち上がって彼女の横に座って頭を撫でた。
「あ・・・・・」
「怖いか・・・・・?」
「はい・・・少しだけ・・・・・緊張もしてます・・・・・」
「好きな相手でなくて悪い」
「・・・・・好きではなくても、ハーデスさんでよかったです。他の人だったら、きっともっと不安して、緊張して、落ち着けていませんでした」
撫で続けていると何時しか不安が和らいだか震えが止まっていた。メイプルは俺の腕に手を添えて身体を預けてきた。
「・・・・・ハーデスさん」
「・・・・・いいんだな」
「・・・・・は、はい」
覚悟を決めたメイプルの黒髪から離して肩を抱きしめて寄せる。俺と対面する風に膝の上に乗せると、真っ赤な顔のメイプルが目の前にいた。
「責任は必ず持つ。優しく抱くよ」
「よ、よろしくお願いします・・・・・。・・・・・んっ」
顔を寄せ合い、優しく唇を重ね合う俺達の身体が一つになった。それからの俺達はただただ愛し合いながら快楽を貪った。
そして24時間後・・・・・。
「ラ~プ~ラ~ス~!」
「・・・・・・」
「釘を刺したよな、万が一のことがあるからくっつけるなと、したら俺達がどうなるか教えたのに」
「・・・・・弁明の機会を求める」
「言ってみろ」
日本家屋に戻るや否や、ラプラスを捕まえて説教をした。話は聞くが納得できぬ言い訳だったら【エクスプロージョン】を食らわす気でいる俺の目の前に、赤い糸が差し出された。
「反発し合うあのアイテムではお前が求むアイテムを作れなかった。ならば試しにくっつけてみればどうなるか知りたかったのだ。結果2つのアイテムが一つの状態となって、その間なら作れることがわかった。『運命の赤い糸』とは、互いが愛し合っている間にしか私ですら完成させることができない特殊アイテムだったのだ」
「・・・・・」
「お前の注意と忠告を無視する形で完成させたようなものだが、真にこのアイテムを求めているならば、私だけでなくお前たちの協力も不可欠だったといえる」
それっきり沈黙を貫くラプラスを見下ろす俺は溜息を吐くことしかできなかった。
「メイプル、ラプラスはこう言っているけど。お前の気持ちはどうだ?」
「・・・・・どうしようもなかった、ということなら私は仕方がなかったと思うよ。だからハーデスさんもあまり怒らないであげて?」
つまりは許すつもりかメイプルは。・・・・・作製を頼んだ手前、俺達も協力をする義務もあるが・・・・・いや、もう言うまい。
「わかったよ・・・・・今回は俺も落ち度あったと受け入れる。メイプルを巻き込んでしまったからラプラスだけ悪いとは言わない。ごめんラプラス」
「いや、私もすまなかった。一度お前たちに確認を言うべきであったのも否めない。次は尋ねてから創る」
俺が頭を下げるとラプラスも己の非を認めて謝罪した。互いが謝罪をして関係が悪化せずに済んだところで件のアイテムを受け取った。効果も俺が望んでいたモノと変わらず、さっそく使ってみた。
「それじゃあメイプル」
「うん」
互いの小指に赤い糸を巻き付けると、糸が赤く光りながら消えていき、新しいスキルが手に入った。同時に俺とメイプルのスキルも共有していることも確認できた。続いてイカルにもこのアイテムを使って真の意味でスキルを共有することが可能にした。