バカとMMORPGと召喚獣!   作:ダーク・シリウス

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NWO IN カードバトル!

 

 

集まった全ガンナーにお裾分けして共にVIPルームに入った瞬間。奴等は生者を襲うゾンビに成り下がり目の前の武器やアイテム、乗り物へ群がって食らいついてしまった。協力するのはここまでだから約束を果たしたとしてVIPルームから退去する。奴等は一週間ぐらい楽園に留まるだろうな。

 

「さて、他に何かあるかな~?」

 

さっきまた百面マシンから莫大なメダルを手に入れて使い道を見出だすのに忙しい。適当に歩き回って色んな『賭け』を見た中、プレイヤー同士が勝負してるところを見ているプレイヤー達が大勢いた。彼等が見下ろす先にいる二人の間の盤上はモンスターのホログラムが浮かび上がっていて、眺めているとリアルのカードゲームと同じルールで勝敗を決めるようだ。

 

「見ている分、楽しそうだけどバトルするだけならすぐに過疎化しそうだな」

 

「いや、これはこれで楽しいんだこれが」

 

「理由は?」

 

「このカードバトルはポイントを集め、決まったランクに昇り詰めるとたくさんのメダルが手に入るんだ。それに誰でも一定のランクになると『デュエリスト』って新しい職業になれるぞ」

 

カジノ内で未知の職業になれるとは知らなかったな。

 

「その職業で何ができる?」

 

「カード化したモンスターやアイテムを召喚してサモナーみたいに戦うことできる。まぁーモンスターの強さは本来のより半分低くなるし、使ったらカードは燃えてなくなるから便利な職業とは言い難いな」

 

「でも使いようがあるの確かじゃん?」

 

「それがどっこい。カードは買ってもプレイヤー自身が遭遇したり戦ったモンスターしか出ないから、弱いモンスターはさらに弱くなっちゃうのさ。だからといって全部が全部弱くないぞ。特殊効果が使えるモンスターもいるし、ボスモンスター級のモンスターカードもあるからな」

 

「そうなのか。それにしてはずいぶんとお詳しいな?」

 

「ふふん、何を隠そう俺がそのデュエリストになった最初のプレイヤーなのさ! だから俺に訊いたお前は運が良くて賢いな!」

 

格好つけようとしたいのか、こっちに振り向きながら自分に親指を立てて笑いながら白い歯を窺わせるプレイヤーと目があった。そしたら限界まで目を見開いた。

 

「そうか。そういうことな俺はラッキーだな」

 

「にゅわっ!? は、白銀さんっっっ!!?」

 

吃驚しながら叫ぶもんだから俺達に視線が集まり出す。

 

「で、モンスターを出せるのは、同じ種類のモンスターならどのぐらいかわかるか?」

 

「え、あ、そ、それは・・・・・ワカリマセン」

 

「そう? じゃあ、自分で確かめるまでだな。カードはどこで手に入る?」

 

場所を教えてくれたので買いに向かうと、何人も立ち並んでいる立体映像のNPCがいるカード売場の前で列ができていた。一番後ろから並んで10分以上待ってようやく俺も買うことできる。えーと? リアルの通りにパックで買わんといけないのか。あ、まとめ買いも可能か。じゃあ、記念に一千万G分も買って・・・・・。

 

『お買い上げありがとうございます! 一千万Gで購入されたお客様にURカードをランダムで十枚プレゼント致します! おめでとうございます! 八千枚以上のカードを保持したお客様にULカードを八枚、称号【カードコレクターⅠ】【カードコレクターⅡ】【カードコレクターⅢ】【カードコレクターⅣ】【カードコレクターⅤ】【カードコレクターマスター】【カードマスター】【歴史を振り返る者】【青春】を贈ります!』

 

「なんでそうなる!?」

 

「「「「なにぃー!?」」」」

 

NPCからプライバシーブレイカーをされて他のプレイヤーにも聞かれて驚かせてしまった。こういう形で称号が手に入るんかい! ・・・・・あ、これはこれで面白い? 【青春】は今日までのプレイが動画として見れるし、【歴史を振り返る者】は戦闘シーンだけ見られるのか。ついでにコレクター系の称号の効果はぶっちゃけレア度が高いカードの排出がよくなるだけ。マスターは俺が今日まで見聞し触れたプレイヤー、NPC、モンスター、アイテム、魔法の全てを揃い集めたから手に入ったんだろうな。唯一無二、自分の歴史の集大成と呼ぶカードを全て集めた結果が【歴史を振り返る者】と【青春】か。

 

「・・・・・」

 

パックを買って長々と全部剥がすよりも、100枚以上のカードを集めると自動的に配布される図鑑の中に保管されるのは非常にありがたい。空いている席に座って図鑑を観覧すれば、低いレア度の詳細が先に目に入る。

 

 

星1~4 (N)ノーマル:プレイヤーが多く遭遇し、多く戦闘し、多く撃破したありふれた存在。

 

星5~6 (R)レア:そこそこの遭遇戦闘撃破経験があり、しかし回数はこなしていない存在。

 

星7~10 (U)ユニーク:NWO世界において個体数が少ないモンスターなどは強さを問わない希少存在。

 

星11~14 (UR)ウルトラレア:(U)よりもさらに希少で個体の強さが計り知れない存在。

 

星15 (UL)アルティメットレア:(UR)よりもさらに希少、幻・神の存在、というよりも伝説になってもおかしくない存在。

 

続いてTCGの詳細だ。内容はさっき親切(自慢気)に教えてくれた話と一致している。職業の方は何も書かれちゃいないが、プレイヤーだけでなくNPCと勝負して100までランクを上げると様々な特典が得られるらしい。

 

「ふむ・・・・・」

 

ルールの方は至ってシンプル。Nのレア度ならフィールドに五枚だけ出せるが、その上のRからだとRが一体、Uがニ体、URが三体、ULが五体の生贄が必要になるのか。特殊能力も様々あって、生贄無しで特殊召喚とやらも可能か。モンスターだけでなく、魔法と罠と化したアイテムとスキルまである。デッキは四十枚まで、自身のLP(ライフポイント=HP)は4000ね。それらをどうやってデッキに入れるか・・・時間がかかりそうだな。

 

「あ、あの~・・・・・」

 

「・・・・・」

 

「白銀さん、あの~・・・・・」

 

「・・・・・ん?」

 

デッキ作りに夢中で気にしていなかったが、名前を言われてやっと俺のことを呼んだと気付き、説明文から顔を上げれば見知らぬプレイヤー達に囲まれていたことも今更気づいた。俺に話しかけてきたのは気弱そうなプレイヤーだ。

 

「どうした?」

 

「えっと・・・・・どんなカードが手に入ったのか教えてもらえたらいいなー、なんて・・・・・」

 

「それって、これから戦う相手に情報を知られて不利になるんじゃね? それともお前らはそうやって教え合っているのか?」

 

気弱そうなプレイヤーを含め、他の一同のプレイヤーに素朴な疑問をぶつければあからさまに目を反らしたり、俺の問いに答えず苦笑いを浮かべるだけなプレイヤー達。

 

「してないなら俺もしないぞ。いまはルールを覚えて、デッキを作っている最中だから静かにしてくれると助かる」

 

「あ、はい。すみませんでした」

 

なんせ同じカードが大量にダブっている上に百種類以上のカードがある。一枚一枚、確認して覚えて千差万別の勝負に適したデッキを作るのに時間がかかるんだ。気になるから見せてくれ、教えてくれなど相手の時間を奪う真似は勘弁願いたい。

 

―――一時間後

 

「思った以上に時間がかかった。TCGとは意外と奥深いな」

 

七つのデッキを組み立ててしまった。さらには不要なカードを転売するシステムを使ったプレイヤーから何枚か購入してデッキに組み込んだ。

 

「じゃあ、初陣をするとしようかな」

 

対戦相手を希望するシステムにYESのボタンを押すと、俺は別の空間に転移された。観客がおらず石材で作られた空間に対戦相手と立っている。

 

「うげっ!? 相手は白銀さんかよ!?」

 

「失礼な反応どうも。それでもこのゲームは初心者だから旨を借りるぜ先輩」

 

相手の頭上に浮かぶポイントは500と超えている。どれだけやり込んでいるか知らないが相当強いと思ってもいいだろう。

 

「いや、白銀さんに勝てる自分が想像できねぇよ・・・・・! 絶対強いカードを持っているんだろう!?」

 

「それがTCGじゃないのか?」

 

「そうだけどよぉ!」

 

「まぁまぁ、始める前から楽しむ意欲を殺ぐ言動はよしてくれ。何だったらこの後、適正価格で売っていいカードを一種類一枚だけ売るからさ」

 

「・・・・・え? マジで?」

 

「マジだ。白銀さんは嘘は言わない。売らないカードは絶対に売らないがな」

 

そんな提案を述べれば、相手はガッツポーズをするほど凄くやる気出してくれた。ちょろ・・・・・。

 

『TCGを開始します。先攻後攻は?』

 

女NPCの立体映像が現れてそう言い出す。彼女の指摘に対戦相手に訪ねた。

 

「どうやって決めるんだ?」

 

「お互いが決め合ったり、NPCにランダムで決めさせるんだ」

 

「じゃあ、先攻はそっちからでいいぞ。見て学ばせてもらう」

 

「白銀さんだからって手加減はしないぞ! 先行は俺からだ!」

 

『確認しました。エンタープラライズ対死神・ハーデス、試合開始です』

 

俺達の盤上が光り輝き、目の前に不思議な台座が浮かび出した。何だこれ?

 

「これはカードをセットするための専用台だ。上の五つの枠はモンスターカード、その下の五の枠は魔法と罠をセットするんだ。白銀さんから見て右側の上下の枠は自分のデッキとモンスターと使い捨てた魔法と罠のカードを置く墓地だ」

 

ほうほう、プレイヤー達が見ていたプレイヤー同士の試合はこういう感じで戦っていたのか。デッキから五枚だけ抜き取りスタンバイする。

 

「行くぜ白銀さん! 初心者だからって負けて泣いても恥ずかしくはないぜ!」

 

「もし負けたら性転換して女の姿になってみんなの前で泣いてやる!」

 

「止めろぉっ!? 俺が周りの奴らに炎上されるだろうがー!」

 

ドロー! と相手は一枚引いてフィールドにモンスターを召喚した。

 

「『(木/虫属性☆2)キャタピアー(ATK100 DEF150)』を守備表示で召喚! さらに伏せカードを二枚セットしてターンエンド!」

 

相手フィールドの出方を見守った俺のターンに移った。デッキから一枚引くとモンスターカードを使った。

 

「手札から『(人族☆4)死神・ハーデス(ATK0 DEF100)』を守備表示に召喚する。さらにこのカードの特殊効果が発動する。召喚が成功時、表守備表示のみ発動する『絶対防御』。このモンスターの攻撃力が相手モンスターの攻撃力より下回っている、また相手モンスターの数の分、一枚付き200も防御力が上がる。最後に場に伏せカードを三枚セットしてターンエンド」

 

「は? 一枚につき200、だと? つまり俺の場に五体のモンスターがいた時、そのモンスターの防御力は1000も増えることになるのか?」

 

「そうなるな」

 

「・・・・・まだ恐れる段階じゃないな。だったら今の内に遠慮なくいくぜ。ドロー! 俺は『(木/獣族☆3)フォレストウルフ(ATK300 DEF200)』を攻撃表示で召喚する! さらに魔法カード『赤狼の牙』でフォレストウルフに装着することで攻撃力を+200だ!」

 

攻撃力500か。だが、召喚時に攻撃は出来ないルールだからこのターンは見逃される。次のターンで攻撃されるな。

 

「もういっちょ行くぜ! キャタピアーを生贄にして『(土/獣族☆5)サヴェージドック(ATK1300 DEF600)』を召喚! このモンスターが召喚に成功した時、特殊効果で『子分狼(ATK100 DEF100)』を3体特殊召喚することができる!」

 

相手はもうフルでモンスターを揃えたか。対してこっちは相手のモンスターの数だけ防御力が増えたから今は1100になった。

 

「俺のターンはこれで終わりにするぜ白銀さん。次で決着がつきそうだな?」

 

「まだまだ始まったばかりだぜ。俺のターン、ドロー。魔法カード『黄金の林檎』で俺のモンスターの攻撃力か守備力を選択して200上げる。俺は守備力を上げてさらに永続罠カード発動『毒竜の毒沼』。このカードが場に存在する限り互いのターンフェイズ時、ライフと攻撃表示のモンスターの攻撃力が毎ターン100も下がり続ける」

 

「んなにぃっ!?」

 

「そしてリバースカードをオープン。『出遅れた七日間』。このカードは互いがが七ターンもバトルフェイズができないが毎ターンデッキからもう一枚、合計二枚もドローを引くことができる。そしてすでに召喚した場のモンスターの表示も変更はできない」

 

相手のサヴェージドックの攻撃力が1200、俺のモンスターの守備力は1300になった。形勢逆転で何とか凌げたぜ。子分狼も攻撃表示にしたままだから攻撃力が0になって自動的にフィールドから消え去った。

 

「くそ!? 守備表示だと攻撃力が下がらないのか!」

 

「はっはっは! まだ不安だけど俺の防御力を侮っちゃあ困る! ターン終了!」

 

相手のLPとフォレストウルフとサヴェージドックの攻撃力が-100。俺のLPも100も減った。

 

「ドロー! くっ、あの罠を破壊するカードが欲しい・・・・! 『(土/獣族☆1)オオネズミ(ATK100 DEF100)』を守備表示で召喚! このカードが表表示でフィールドにいる限り、『(☆1)ショウコネズミ(ATK100 DEF100)』を2体特殊召喚することができる! ショウコネズミを守備表示! ターン終了!」

 

これ以上の攻撃力を減らされたくないか。打倒の判断だな。

 

「俺のターン、ドロー。・・・ははは、来ちゃったかー」

 

「な、何をだ・・・・・」

 

「俺の真骨頂だ。―――魔法カード『大地の結晶』。手札、またデッキから『ノーム』の種族モンスターを特殊召喚することができる。よってフィールドにこのノームを選ばさせてもらう!」

 

デッキから取り出したそれは。久しぶりに見る可愛い頃の俺のオルト『(土/精霊族☆5)大地の申し子オルト(ATK1000 DEF2000)』。オルトを守備表示でフィールドに召喚する。ターン終了だ。

 

「・・・・・ドロー。ショウコネズミのニ体を生贄にして『(☆7)穢れた水精霊(ATK2200 DEF2100)』を守備表示で召喚!」

 

ニ体も必要ってことはレア度がユニークか。なのにテイムする前のウンディーネ・・・・・。

 

「お前、片手で数える程度の遭遇以降、遭遇おろかテイムできなかった口だな?」

 

「ぐはぁああああああああああっ!?」

 

図星のようだ。吐血しながら(実際はしていない)膝から崩れ落ちて相手のハートに痛恨のダメージを与えてしまったか。生まれたての小鹿のように震えながら立ち上がる相手に対して、ちっとも悪びれないのは良心が無いからと思いたくないものだ。

 

「へ、へへへ・・・・・! どうせ、白銀さんは可愛い方のウンディーネちゃんのカードがあるんだろ?」

 

「他の進化先のウンディーネは持ってないけど、うん、ULで神に進化したウンディーネもあるぞ」

 

「・・・・・欲しいとは言わない。だが、一目だけは見せてくれ。・・・・・ターンエンド」

 

「血の涙を流させるほど見せつけてやらぁ。ドロー・・・魔法カード、『身捧ぐ慈愛の翼』を発動する。このカードを装着したモンスターの防御力を他のモンスターの防御力に増やすことできる」

 

「どっちにしろ、防御力は3000以上になりやがる・・・・!」

 

そういうことだ。この魔法カードを死神・ハーデスに装着して大地の申し子のオルトの守備力を1300アップさせる。

 

「だが、理解できないな。普通は逆だろ。1300だけしかない防御力なら、2000と足した方が有利になるのに」

 

「いや、これでいいのさ。ターンエンド!」

 

訝しむ相手の三回目のターン。相手がサヴェージドックとフォレストウルフが『毒竜の毒沼』の効果で1400も攻撃力を下げられ、フィールドから墓地に送られてしまう前に上級モンスター『(風/精霊族☆7)穢れた風精霊 (ATK1900 DEF2100)』の生贄にし―――。

 

「いくぜ! 魔法カード、瘴気の結晶! この魔法カードは場のモンスターを生贄に捧げることで悪魔族のモンスターを手札かデッキから特殊召喚することができる!!」

 

魔法効果により生贄用のショウコネズミ×2も生贄に『(闇/悪魔族☆8)グラシャラボラス・人(ATK1200 DEF1000)』が守備表示で特殊召喚された。

 

「あ、まさか・・・・・!」

 

「そう! こいつは一定のターンごとに形態変化する! ありがとうよ白銀さん。俺自身もこいつの最終形態まで見ることは今まで叶わなかった。この状況を逆利用させてもらうぜ! ターンエンド!」

 

だとするとまずいな。何か対策を・・・・・ドロー! お、これ等は・・・・・。

 

「場にカードを1枚伏せて『(光/獣族☆4)金毛の羊メリープ(ATK800 DEF1500)』を守備表示で召喚する。ターンエンド」

 

「俺のターン、ドロー! オオネズミの特殊効果でショウコネズミを一体場に守備表示で特殊召喚。ターンエンド」

 

「ドロー、メリープの効果発動。自分のターンフェイズごとに『(光/獣族☆3)メーア (ATK200 DEF200)』を一体特殊召喚することができる。さらにマジックカード『魔王の儀式』を発動する」

 

「ま、まさか・・・!」

 

「そう、奇しくもこのカードも一定のターン数を経てようやく真価を発揮できるカードだ。さらにシビアなことに、フィールドにハーデスの名のモンスターが存在しないと使えないもんでな。そしてこのカードは少々特殊だ」

 

何が特殊なのかと言えば、二種類の魔王のカードがある。男の魔王か女の魔王かだ。仮に女の方にするならば、男よりさらに一手間かかるんだこれが。はい、ターンエンドだ。

 

『出遅れた7日間』五ターン目。

 

「ドロー、二ターン経ったこの瞬間、グラシャラボラスの二番目の形態変化!『(闇/悪魔族☆9)グラシャラボラス・獣(ATK2600 DEF2200)』だ!」

 

懐かしい黒い狼男がフィールドに現れた。この時点で俺の場のモンスターより完全に上回っている。それだけでなく何かを召喚しようとする不敵の笑みを浮かべる相手。

 

「白銀さんには悪いが、この勝負は勝たせてもらうぜ。穢れた風精霊、オオネズミとショウコネズミの三体を生贄に捧げる!」

 

「三体・・・・・くるか、UR!」

 

「いでよ、大地の覇者にして絶望の破壊者『(土/獣族☆14)大陸の覇獣ベヒモス(ATK5500 DEF5000)』!!」

 

グラシャラボラスを遥かに超える大きさの巨獣が相手の背後に現れた!

 

「ベヒモスの効果発動! このカードが召喚された時、場の全てのカードを破壊するかお互いの手札を全て墓地に送る! 俺はお互いの手札と墓地に―――」

 

「そいつはちょっと困るな! 即行マジックカード『天の鎖』を発動する! このマジックカードは相手モンスターの効果が発動の時に任意のタイミングで使える! ベヒモスの全ての特殊効果は3ターン封印する!」

 

「そんなカードまであるのかよっ。だが、三ターン待たずとも俺のグラシャラボラスは最終形態に入るぜ? その時、白銀さんはどう対処するのか見物だぜ。ターンエンド」

 

言ってろ、ドロー!

 

「メリープの効果で場にメーアを特殊召喚する! さらにフィールドのマジックカードオープン! 『世界樹ユグドラシル』! このカードがフィールドに存在する限り俺のLPは毎ターン1000ずつ増え、モンスターの攻撃力と守備力も500アップする! ターンエンド!」

 

「それ、いいなぁぁぁぁああああああ」

 

『出遅れた7日間』六ターン目。

 

「俺のターン、ドロー! 『(木/植物族☆2)オリーブトレント(ATK150 DEF180)』を守備表示にする。さらにこのカードの効果で『(木/植物族☆1)オリーブトレント(ATK100 DEF100)』を一体特殊召喚する。ターンエンドだ」

 

「毎度毎度、召喚成功の時にモンスターを増やす効果のモンスターを出すな」

 

「生贄に捧げるモンスターができるモンスターがいればいるほど勝ちやすくなるんだよ。白銀さんだっているだろ」

 

「いるけど手札に加えてくれないのが現状なんだよ。ドロー・・・・・」

 

おっと、ついにこのカードが来てくれたか・・・・・。

 

「手札からマジックカード『救済の残光』を発動する! この魔法カードは装備扱いとして死神・ハーデスに装着させる!」

 

「効果は?」

 

「それを言ったら対処されるだろ。ターンエンド」

 

『出遅れた7日間』七ターン目。自動的に墓地へ送られたカードを見て相手は口端を吊り上げた。待ち望んだ展開がようやくできるといった笑みを固めたまま、一枚ドローする相手は宣言する。

 

「ドロー! やっとそのカードの効果は終わったな!! いくぜマジックカード発動! 『火炎瓶』! このカードは相手の魔法と罠を一枚破壊する! よって『毒竜の毒沼』と『世界樹ユグドラシル』を破壊するぜ! 本当は『魔王の儀式』を破壊したかったけどなー!」

 

砕け散った俺の魔法と罠カード。場に残っている『魔王の儀式』と伏せてあるカード一枚のみの状況の中でも続き相手のバトルフェイズはまだ終わらない。

 

「リバースマジックカード『先駆者』! このカードはターン経過を一ターンだけ早めることができる! よって俺はグラシャラボラスに使うことでもう一ターン必要だった時間を早める!」

 

相手のグラシャラボラス・獣が姿形を変えて、最終形態『(闇/悪魔族☆12)悪魔グラシャラボラス・竜(ATK4500 DEF3200)』になった。

 

「ありがとうよ白銀さん。最終形態までさせてくれる勝負が今回が初めてだ。そのお礼に俺が白銀さんの分まで勝ってやる! トラップカード発動『突貫突撃!』 お互いのモンスターを全て攻撃表示にし、バトルフェイズを行うことができる! 穢れた水精霊で大地の申し子を攻撃だ!」

 

「・・・・・」

 

無残に散るオルト。LP6300が穢れた水精霊の攻撃力2200より下回るオルトの攻撃力1500から700も引かれLPは5600になった。

 

「さらにグラシャラボラスでメリープに攻撃だ!」

 

グラシャラボラスの攻撃力4500がメリープの攻撃力1300を凌駕して俺のLPに3200のダメージを与え、残りは3100。

 

「ここで効果発動! 相手モンスターを墓地に送ることができたら相手フィールドにいる二体以上の同じ種族モンスターをダメージ無しで破壊することができる! 二体のメーアを破壊!」 

 

砕け散る可愛いメーア達。相手の攻撃フェイズはまだベヒモスを残している!

 

「これで最後だ白銀さん! ベヒモスで死神・ハーデスを攻撃! グランド・デス!」

 

巨大な手で俺のモンスターに叩き潰そうと振り下ろしてくるその光景の瞬間を見て、俺は宣言した。

 

「させるか! 『救済の残光』の効果発動!」

 

死神・ハーデスがフィールドから消失したことで空振るベヒモスの攻撃は無効になった。

 

「消えた? 倒したのか? でも、白銀さんのLPがまだ残ってる・・・・・」

 

「『救済の残光』の効果だ。装着したモンスターが攻撃を受ける前にフィールドから除外される。そして俺のターン時に再びフィールドに戻ってくるんだよ」

 

「そんな効果だったのかよ! 一種の緊急離脱じゃないか! だが、まだ俺のターンは終わらないぞ! リバースマジックカードオープン『悪魔の取引』! このカードは場のモンスターを生贄に捧げることで相手に直接1000のダメージを与える! だがその前にオリーブトレント×2で白銀さんにダイレクトアタックだ!」

 

二体からの攻撃を受けLPが2850になった。そしてオリーブトレント×2を生贄にした事で防ぎようがない1000のダメージを受けてしまいLPは1850に下がった。

 

「リバーストラップカード発動、『救済と破滅の預言者』! 俺が白銀さんの手札から一枚選択してそれが魔法、罠、モンスターの場合、手札を全て墓地に送ることができる! 逆に間違えた場合、俺の手札が全て墓地に送られ、選択肢間違えられた相手は選択されたカードを使用・召喚することができる!」

 

盤上に移動する。近づいてきた相手に手札を広げ、相手は一枚だけ選んで宣告した。

 

「こいつは・・・・・モンスターカードだろう?」

 

「その根拠は?」

 

「生贄に捧げるモンスターができるモンスターがいればいるほど勝ちやすくなる、って言った俺に対して白銀さんは手札にいないと言った。でも、逆に言えば生贄が必要な上級モンスターぐらいなら手札に加えているって言っているようなものだろ?」

 

あの時の話題がこのための誘導尋問だったとは恐れ入る。俺は困ったように肩を竦めるだけで返答はしなかった。代わりに選択したカードを相手に見せつける。

 

「―――残念。魔法カード『神喰狼を呼ぶ笛』でした」

 

「―――ヒュ」

 

相手のターンで使用許可されたとある狼の骨で作られた笛が俺の目の前に具現化された。懐かしく思いながら手に取ってそれを吹いて鳴らした俺に呼応してフィールドに迸る光から白銀の綺麗な毛並みの大きな狼が眠っていた同じ手札から出現した。

 

「欲張りすぎたな? これからは気を付けろよ。―――『(風/獣族☆14)神喰銀狼フェンリル(ATK5000 DEF4700)』を攻撃表示で特殊召喚に成功!」

 

「ぎゃー!? フェンリルー!!!」

 

「さらにこのカードが特殊召喚に成功時、相手の場のモンスターと魔法と罠、どちらかを三枚破壊することができる! 俺は魔法と罠を破壊する!」

 

「げぇええええええええええ!?」

 

あえて魔法と罠の方を破壊して憂いをなくす。あの『突撃命令』はほんとウザいからな。そして相手の手札が全て墓地に送られる。

 

「へ、へへへ・・・・・だけどまだだ、ベヒモスの攻撃力を上回るモンスターは白銀さんのフィールドにいない!」

 

「ん、確かにそうだな。だが・・・・・覚悟しとけよ?」

 

自分の台に戻って相手からターンエンドを受けると、デッキから一枚ドローする。

 

「手札からマジックカード『フェンリルの遠吠え』! 場に『神喰銀狼フェンリル』がいる場合のみ発動出来て、フィールドに『(風/獣族☆10)フェンリルの子分(ATK3500) DEF2800』を可能な限り特殊召喚することができる! そしてフェンリルの子分を三体生贄にする!」

 

「来るな来るな来るな来るな・・・・・!」

 

と拝んでいる声が聞こえてくる相手に話しかける。

 

「なぁー? その巨大な絶望の天災には天災で対応するしかないよな?」

 

「同じ天災・・・・・まさか、白銀さんの手札にも!?」

 

「現れよ! 全ての生物の母親にして海の神の化身! 『(水/竜族☆14)海竜神リヴァイアサン(ATK??? DEF???)!!!』」

 

なお、あいつが想像しているリヴァイアサンはモンスターではなく。子供のリヴァイアサンと一緒にいる美しい女性の方の親のリヴァイアサンだ。

 

「・・・・・? え、リヴァイアサンって蛇か竜みたいなでっかくて長い方じゃなかったか?」

 

「知らないのも無理はない。リヴァイアサンに関するイベントがあの無人島に隠されていたんだよ。そもそもあのリヴァイアサンは、魔王の幹部の悪魔に身体を乗っ取られていた事情があったのさ」

 

「なんだって!?」

 

「お前も勇者の称号を手に入れていたら、俺と同じ光景を見れていただろうに。―――続けるぞ。リヴァイアサンの効果発動! このモンスターの攻撃力と守備力はお互いのライフポイントを足した数で決まる! お前は4000のままだが俺は1850。よってリヴァイアサンの攻撃力と守備力は5850!」

 

フハハハハハ! 完全にベヒモスを上回ったぞ!

 

「!?!?!?」

 

「そしてフィールドから除外された死神・ハーデスが戻ったところで最後にフィールドからマジックカード『融合』!」

 

融合!? と相手は素っ頓狂な声を上げながら驚愕の色を顔に浮かべた。

 

「言葉通り『融合』は二体以上のモンスターを強力な力を持つ一体のモンスターにする。俺が指定するモンスターは『死神・ハーデス』と『リヴァイアサン』!」

 

一人と一体が一つに重なり、美しい水色の長髪にプロモーションが抜群な女性がフィールドに召喚された。

 

「『(水/人族☆15)リヴァイアサン・ハーデス(ATK??? DEF???)』の効果は場の全てのモンスターの星の数×200で攻撃力と守備力が決まり変動する!」

 

「星の数×200って・・・・・ちょ、待って?」

 

「えーと、今のフィールドには☆15がリヴァイアサン・ハーデス。☆14がベヒモス、とフェンリル。☆10がグラシャラボラスと子分フェンリル・・・・・☆の数は全部で63なので~ATK12600 DEF12600ですね☆」

 

おやおや、葬式に訪れた人のように無表情になりましたね? だけど、これはまだ序の口だぞお前が味わう絶望感は!!!

 

「忘れられては困るので、一定の三ターン経過した『魔王の儀式』が発動するぞ! 場にハーデスの名がついたモンスターと☆15になるまでモンスターを生贄、また墓地のモンスターを除外にする事でこのモンスターをデッキから特殊召喚する! フェンリルと子分フェンリルの星の数は15を超える。よって条件は満たされる! ―――出でよ人類の敵よ!」

 

本当は出したくなかったけどな! でも出さないとならないって俺に訴える何かがあるんだぁー!

 

三体のモンスターが禍々しい闇のオーラに包まれ、一つになると『(闇/悪魔族☆15)堕天の魔王ハーデス(ATK??? DEF???)』が召喚された。種族は悪魔に変わっているな。見た目の格好も着たことが無い魔王らしい服装で身に包んでいる。背中に漆黒の三対六枚の翼と女の姿の俺がフィールドに現れる・・・・・。

 

『―――我、堕天の王なり!』

 

「「・・・・・」」

 

・・・・・今時のTCGは喋るボイス付きもあるのか。今までのモンスターは声だけは発しているけど、言葉を発しなかったぞ。まさか、この魔王のカードだけこういうボイスを発するのか? おい、運営さ~ん?

 

「えっと、このモンスターの召喚成功時特、融合素材と生贄にしたモンスターの星の数×200で攻撃力と守備力決まる。そして特殊効果が三つある。一つは1000ポイント払うことで三回攻撃が可能。二つ、このモンスターに対して魔法や罠、効果モンスターの効果を受け付けず光属性モンスターとその効果しか倒せない。三つ、俺の墓地にいるモンスターを除外した数だけフィールドに『(闇/???☆7)闇影の兵士(ATK2800 DEF2600)』というモンスタートークンが特殊召喚できる。さぁ、この苦難をどう乗り越える?」

 

墓地にいるモンスターを四体除外して場に闇影の兵士を守備表示で特殊召喚した状態でターンエンドした。

 

相手の出方を待つ。相手はドロー引いた。

 

「ドロー・・・・・サレンダーをする」

 

え・・・・・サレンダー?

 

「念のために訊くが、どうして降参する?」

 

「や、もう詰んでるからな! ベヒモスとグラシャラボラスがいても倒されるのがオチだし、ここで新たなモンスターを召喚したところで三回攻撃されたら無防備な状態でその闇の兵士の総攻撃が来るし! 仮にまた召喚が成功してモンスターを増やせたとしても攻撃力の差でこっちがどうしても負ける! というか、光属性モンスターしか倒せないモンスターはチートだろ!」

 

「いやいや、それまでの段階が厳しすぎるからな? ☆15になるまで生贄にしなくちゃならんし、生贄にしたモンスター、仮に☆15と融合素材にした死神・ハーデスが☆4のままだったら19だろ? その数×200じゃあ3800だ。そしたら☆15なのに☆7か8あたりの光属性モンスターに負けてたわ」

 

「いやいや、効果が強いだろ。それに魔法カードで強化していけば何とかなる」

 

「妨害されるならかなり苦労するわ。今回は運がよかったぐらいだ。えっと、もう一ターンだけやらせてくれ。召喚したらどうなるか確認したいことがあるから」

 

そう頼む俺を相手はどちらにしろ負けるからいいと了承してターンをエンドしてくれた。

 

「俺のターン、ドロー! 三体の闇影の兵士を生贄に捧げ―――『光/人族☆11 お姉ちゃん大好き子イカル ATK0 DEF3800』を召喚!」

 

「ブッ!?」

 

気持ちは凄ーくわかる。俺もこのカードが出た時は、もう気恥ずかしくて堪らなかった。

 

『お姉ちゃ~ん!!!』

 

現に召喚された黒い鎧姿のイカルは、ボイス付きで堕天の魔王に抱き着いて凄く甘えている。

 

「イカルの効果を発動! フィールドに堕天の魔王が存在していると、そのカードの攻撃力と守備力を二倍にする! さらに場のモンスターを生贄にする事でそのカードの守備力をイカルの守備力にアップさせる! そして手札から魔法カード『魔王の権威』! 魔王の名のついたモンスターの攻撃力か守備力を下回る相手モンスターや魔法・罠を全て破壊!」

 

「ぐはあああああああああああああああ!!!」

 

「もっといくぞ! リバースマジックカード、『エクスプロージョン』! 相手に3000のダメージを与える!」

 

「ちょ、その魔法カードは強すぎだろ・・・・・・ぐあああああああああああああああ!」

 

「これでトドメだ! 堕天の魔王ハーデスの攻撃!」

 

『沈むがいい!! 黄泉の常闇へ!! エレボス・ディメンション・キャノン!!』

 

『いけー! お姉ちゃーん!!』

 

彼女の手が圧縮されたエネルギーの塊が相手に向かって放たれたら、一気に膨張・弾けた。相手のLPが0になったことで俺の頭上にWIN!! と文字が浮かび上がった。ふぅ、と一息を吐くと自動的に元の場所へ戻されたところで。

 

「「「「「白銀さん!」」」」」

 

「うわ」

 

ゾンビが大量にいたぁー!!

 

「試合見ていました! すげーバトルでした! 初勝利おめでとうございます!」

 

「カードを交換してくださいオナシャス!」

 

「俺は言い値で買いますから売ってください!」

 

「初めてULカードを見た! カードもモンスターもかっこよすぎでしょ!」

 

「どういうデッキの構成を? 初めてにしては熱いバトルでしたね」

 

「今度は俺と勝負してください!」

 

「TSの白銀さんのカード見せて!?」

 

揉みくちゃにされそうになり、質問責めされてばかりで返す言葉が言えない・・・・・あーもう!

 

「全員!!! いったん黙れ!!!」

 

大声で張り叫んだ。俺の怒声で回りの連中は一斉に耳を押さえたり、びっくりして固まった。

 

「あーだこーだ、一方的に言われるとこっちが言えないだろ! とりあえず俺と勝負したい奴は右に集まれ! 俺とトレード、売買の話をしたい奴は左に集まれ! じゃないと運営から警告出されるぞ!」

 

シュバババッ!!

 

「「「「「ごめんなさい!!」」」」」

 

「急にどうした」

 

「あ、いや。丁度運営から白銀さんから離れろ警告を食らったんスよ」

 

「あーそうなのか? じゃあ・・・おーい運営さんか、ゲームマスターさん。ちょっとお話できませんかー?」

 

なに友達の家に向かって友達を呼ぶ感覚で言っているんだと自覚するも、見ているならもしかして? と思っての言動であったが、すんなり俺の予想通り、運営の関係者と話し合いの場に転移させられた。そのあとにサングラスを掛けて黒いスーツを着た男性が現れた。

 

「・・・もしかして、俺があんな風に呼び掛けると応じてくれるようになってんの?」

 

「いえ、特定のプレイヤーを贔屓することはありませんが白銀さんは良くも悪くも有名ですので、細心の注意をしているのです」

 

「なんか、申し訳ございませんでした」

 

「いえ、白銀さんには今後も活躍してもらいたい程なので気にしないでください」

 

深々と頭を垂らす俺に懐の大きさと深さ、広さを持つこの運営の人に頭が上がらねぇっ・・・・・!

 

「さて、話とは何でしょうか?」

 

「俺達が持ってるカードって閲覧できないのか?」

 

「もちろん可能ですがよろしいのですか? 諸々の自分だけのカードの詳細が知られて対応なさられますが」

 

「納得しなくちゃ不満を抱えるでしょ。それに俺だけのじゃなくて他のプレイヤーのカードも全部閲覧できるようになれば、自然と静まってトレード以外しつこく迫ってこない」

 

「わかりました。すぐに運営側で手配いたします。そしてNWOのTCGを利用していただきありがとうございます。おかげさまで現実でも人気の高いNWOのTCGになるかもしれません」

 

「個人的に凄く恥ずかしいぞ!? 女の姿になった魔王の俺のカードが全国の人間の手にあると思うとさぁ!!」

 

「ご安心を。仮にTCGを販売するならば世に3つしかない特別なカードとします。一枚は直接、死神・ハーデスの手元にお渡ししましょう」

 

いやぁあああああ! 身内に弄られるー!

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