バカとMMORPGと召喚獣!   作:ダーク・シリウス

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ケットシー王国

 

 

「さぁ、久しぶりの【死神の宴】だ! 全員集合ー!!!」

 

 

『イェアーッ!!!』

 

『待っていたぜこの宴をよぉー!!!』

 

『オヒサーッス白銀さーん!』

 

『いやー、何時以来かねこの宴も』

 

『んもう、この瞬間が待ち遠しいよ! 毎日配信してくれぇー!』

 

『投げ銭の機能があるなら最大額まで送り込む自信はある』

 

『だな!』

 

 

「そういう機能はNWOにはないからできないぞー! いや、この中のマネーだったら案外いつか追加されそうだな。G=リアルマネーになるし」

 

 

『確かにそうだな! ちょっと、運営に希望メールを送るわ!』

 

『俺も俺も!』

 

『まぁまぁ、それはまた今度にしようぜ。今は久しぶりの宴を楽しもうや』

 

『ってことで、今度の宴は!? 一応予測は出来てるけど直接お聞かせて! 』

 

 

「もう皆も気付いているし察しているならさっそくネタバレ解禁といこうか! その前にちょっとだけ経緯を教えよう。ラミアース!」

 

「にゃーん!」

 

 

『おや、噂に聞く長靴を履いた猫ちゃんじゃないか。本当に実在していたんだね』

 

『か、可愛い・・・・・!!!』

 

『愛くるしいニャー!』

 

『抱っこしたい! その無防備なお腹に顔を突っ込みたい!』

 

『猫が好きなあまりに狂っているプレイヤーもこの宴に参加したか』

 

『タラリアの前に現れなかったのはある意味正解だったな白銀さーん』

 

 

「あーそれな。身内のネコのプレイヤーが強く身の危険を教えるもんだから、宴を開いた方がいいって助言を考慮したこの催しを開いたんだ。タラリアに行ってもよかったんだがな」

 

 

『だから何度もコールしたのに出なかったの!? そう思っているなら来てちょうだいよ!? こっちはネコ好きで有名なプレイヤーに捕まって怖くて逃げることもできなかったんだからぁ!!』

 

『ガチの悲鳴が聞こえたwww』

 

『やっぱりあの情報屋も宴に参加してたな。でも、ある意味それが情報屋の宿命みたいなものだからどうしようもないって』

 

『本人か情報屋。どっちから情報が得やすいかと言えば、真っ先に定位置にいる情報屋だからな』

 

『どんまい!』

 

 

「と、視聴者が言っているんですまん情報屋。それじゃ、本題だ。このラミアース、種族は猫妖精で宝石が取っても大好きでな。宝石のプールが出来るほどの量をプレゼントしたら、ケットシー王国に導いてくれたんだ。これが最初の始まりな」

 

 

『宝石のプールって、どんだけ数を揃えば・・・・・ま、できるよな!』

 

『百万個もあれば軽く出来上がるだろうさ。それぐらい集めることなんて白銀さんなら簡単だ』

 

『そんなプールを見たら好感度の最大値より軽く突破しちゃうのも当たり前だな』

 

『一度、宝石のプールに飛び込んでみたい気持ちはある』

 

 

「それで、王国に着いたもの解放されないから近くの喋る猫に訊いたら、昔は外界と繋がっていた洞窟があるって聞いたからその場所を教えてもらって洞窟を探検、そして開通したらケットシー王国を解放できた。以上!」

 

 

『どこの洞窟!? 俺達が知っている洞窟か!』

 

『四方にあるからな。その中から特定しろって言われると困るが』

 

『ヒントをくれ白銀さーん!』

 

 

「東の第2エリアの獣人族の里に向かう途中のかなり離れた山の中にある! 飛行アイテムで来ることをお勧めするぞ! 歩きだと数時間は掛かる上、山の穴の中に入ることが難しい高さだから、飛行アイテムで来なかったプレイヤーはもう自力で山を登ってくれよ」

 

 

『そんなに遠くて高い山なのか!』

 

『だけど行くわ! ケットシー王国が私を待っている!』

 

『ネコだらけの国なんて私の理想郷じゃなーい!』

 

『猫アレルギーだから愛でたくても愛でれなかった俺にとって、ありがたい・・・・・!』

 

『なんてかわいそうに・・・・・これからはたくさん愛でれるからネコちゃん達を可愛がりましょう!』

 

 

「あ、大した助言じゃないけど猫の好物を持って来た方が喜ぶかも? でも、ネコ達と接する時は極力控えめにな! リアルの猫のように触られるのは嫌がるだろうし、しつこく触ると嫌われると思うから! そうなったらお前達の自己責任だから気を付けること! 特にネコ好きのプレイヤーはそういうマナーを心掛けるように!」

 

 

『ですよねー!』

 

『わかった!』

 

『偶然釣れたマグロを丸ごとあげちゃう!』

 

『イイナー!』

 

 

「それじゃあ、宴はここまでだ。まずは獣人族の里に向かってくれ。その途中で設置した標識柱を目印を辿って山まで来るように。では、みんな待っているぞー!」

 

 

『よぉーし! 一番乗りは俺だァー!』

 

『私よ! 私だわ!』

 

『行く!』

 

『待っててくれ、ネコちゃん達ー!』

 

 

配信動画を閉じて一息つく。最初にどんなプレイヤーがこの山に来るかね・・・・・。標識柱をあらぬ方向に変えて他のプレイヤーを迷わせて困らせるなんてことが起きないよう、念のため地面に埋めた丸太で矢印を作ったから迷わないと思うが・・・・・。

 

 

と、心配するハーデスを他所に第2エリアに移動、3エリアより先にいたプレイヤーは戻って東へ目指した。そんな途中に設置された標識柱と地面に埋もれた丸太で作られた矢印を見て、その二つが差す方角へと躊躇せず移動する。一定の等間隔で設置された矢印の丸太を頼りに目的の山を向かうプレイヤー達の間で、競争感覚が芽生えていた。

 

「うおおおおおおおおおおおお!!!」

 

「くそ、はぇえええー! KTKのやつ、本気出していやがる!」

 

「でも負けるかー!!!」

 

黒髪を後頭部で団子に作った軽装備で職業はシーフ、暗殺者のKTKは飛行アイテムを誰よりもトばして先頭に立っていた。それに続くプレイヤー達も遅れを取るまいと猛スピードで移動するが、第2エリアの東と言う単語の時点ですでに動いた。それからも配信される動画を見て、地面の矢印も見て今に至る。その矢印はハーデスが指定した山まであり、飛行アイテムで来ることを勧められた理由も納得した。

 

―――見えた!

 

緑に覆われた高い山にぽっかりと空いている大穴! 確かに徒歩では入るには難しい位置の穴であった。ハーデスの助言は正しいと認識したところで、飛行アイテムに乗っているプレイヤーに向かって手を振る人―――プレイヤーがいた。その傍には長靴を履いた猫がいた。

 

「おーい、ここだ! 降りてくれー!」

 

白銀の長髪に澄んだ青い瞳のプレイヤー。直接会うのは初めてだが、間違いなくNWOトップのプレイヤー、死神・ハーデスだった。彼のプレイヤーの誘導に従い、足場がある洞窟内で飛行アイテムを止めて降りた。

 

「めっちゃ早かったな。さて、見てみろ」

 

「・・・・・」

 

洞窟の中は下まで続く螺旋状の道があった。KTKにとって初めて入る未知の洞窟のエリアだった。

 

「降りる途中に壁際に開通させた穴がある。その穴の中に入ってひたすら真っ直ぐ進んで行けばケットシー王国の領内の森に出られる。さらに真っ直ぐ海に沿って行けば目的のエリアに行けるぞ」

 

「わかった、ありがとう。あと白銀さん、日本家屋の入手方法を公表してくれてありがとう」

 

「うん? 別に感謝されることはしていないぞ。当然のことだ」

 

「にゃん!」

 

「お前は威張れないぞラミアース」

 

胸を張る猫妖精を見たKTKの無表情の顏が薄く笑った。

 

「追いついたぁー!」

 

「んな、また置いて行かれる!」

 

「白銀さん、早く場所を教えてくれ!」

 

誰よりも先にケットシー王国へ辿り着く執念がKTKを突き動かす。螺旋状の道を走り下り、光るペイントに塗られた壁の穴に『←ケットシー王国 この先』と立てられた看板を見つけ、穴の中へ潜り抜け地上から十メートルの崖の下の穴にも光るペイントで主張する出入り口の穴まで迷わず飛び降りた。それが出来ないプレイヤーの為に設けられた鉄の階段と鉄の棒を気付かずに。

 

走る走る走る。

 

日本家屋にいる10匹のマスコット猫や各町にいるNPCの猫、できれば猫の(ネコ科もあり)モンスターもテイムしたいが中々見つからなかった苦い経験があるも、ハーデスが発見したネコの国はKTKにとって理想郷そのもの。喋る猫と会話ができるとはなんて素晴らしいだろうかと、上から目線で悔しがらされる自慢をした赤星ニャーの顔面に跳び膝蹴りをしなくては気が済まない思いを心の隅に置いたKTKの視界に光が。

 

洞窟から飛び出すKTK。ハーデスの説明通り、真っ直ぐ進む。樹木で形成された橋を渡り海沿いに進んで走り抜く。途中で誘導する看板も確認できて迷わず走るKTKを出迎えるケットシー王国の港町―――!

 

「着いた!」

 

歓喜で思わず叫んだKTKは、二本足や4本足で歩くネコ系のNPC達を視界に入れて顔を輝かした。やっと、やっと来れたのだ・・・・・!

 

我、理想郷を得たり―――!!!

 

だがすでに、他にもプレイヤー達がネコ達と会話している様子が窺える。―――【蒼龍の聖剣】である。ということはあのプレイヤーもいると自然に探してしまうKTKは。

 

「ゲッ!?」

 

「・・・・・」

 

頭上に『赤星ニャー』とPNを浮かべる顔を青褪めたプレイヤーと目が合い、感情を殺した無表情で獲物を構えた。

 

「PKは辞さない」

 

「ま、待つんだ! 旧大陸ではPKはできないニャ!」

 

「じゃあ、その顔面を蹴り抜く」

 

「殺意高いニャー!!?」

 

捕食者から逃げる小動物。非捕食者を追う捕食者の追いかけっこが始まり、どこかで海の小波の音に混じって汚いネコの鳴き声が聞こえたとか聞えなかったとか・・・・・。

 

―――30分後。

 

「最初から神社を設置すればいい話だったんだが・・・でも、もうそういかなくなるんだよなぁ」

 

山の大きな出入り口に誘導する大きな看板を設置してからケットシー王国に戻った。始めて来た頃よりネコの国にたどり着けたプレイヤー達はネコのNPCと戯れていて、共に仕事をしている姿が多々見受けれる。まぁ、結構呼び込んだなぁーって思うぐらいの密度になっていた。けれども、俺の忠告は守っているようで、過度な接触はしていないみたいだ。一定の距離を置いて見守っているし、交流目的で会話だけしているな。

 

「あ、お帰りー白銀さん」

 

「おう、俺のいない間に進展は?」

 

「ボチボチかなー。お手伝いクエストをしているけど、イベントが起きるようなクエストはまだ見つけられないんだ。白銀さんなら発生させられるか?」

 

「そりゃお前、王様と会わんことには」

 

「あー・・・猫の王様か。かなりのプレイヤーが国の方へ入ろうとしているんだけど、まだ誰も入れていないんだ。審査が厳しくてな。俺も審査で弾かれた」

 

ちなみにどんな、と訊けば全員同じ内容ではなく完璧にランダムな審査で受けさせられるらしい。目の前のプレイヤーの場合は。

 

Q1 ネコは好きか YES

 

Q2 ネコは水が苦手である YES

 

Q3 ネコは最強か YES

 

Q4 ネコのお腹を見たら何をしたい=吸引したい!

 

Q5 小猫と大猫、どちらが好みか=両方!

 

「何でだ・・・・・素直に答えたのに・・・・・」

 

「審査をクリアするのに全問正解しないといけないやつ?」

 

「・・・・・いや? 審査員が許可したら入らせるってさ。その許可してくれる基準が判らないんだよなぁ」

 

確かに・・・・・間違ってはいないと思う。審査員の許可する基準を見極めれば入国できるんだよな。

 

「審査に弾かれたらもう審査は受けれない?」

 

「1日に1回ってさ。だから明日もチャレンジするつもりだ!」

 

「なるほどな。んじゃ、俺もやってみよう」

 

「おお? それなら応援するぜ。頑張れ白銀さん!」

 

応援される俺は国の方へ続く渡橋へ赴くが、すでに百人以上の挑戦者が長蛇の列を作っていて、最後尾の俺は長い時間の中を過ごさないとならなかった。その時間は約30分以上―――。

 

「失格! 次の者、前に出よ!」

 

肩を落とすプレイヤーが俺の横を通り過ぎれば、待ちに待った俺の番。審査員は黒猫と白猫。二匹ともモノクルと眼鏡を掛けていて、スーツを着こなしている。さて、どんな審査=質問が出されるのだろうか。

 

「名前は?」

 

「死神・ハーデス」

 

「ではこれより審査を行う。時間もないので説明は省くが、こちらの質問に答えよ」

 

俺が頷くとすぐに質問をしてきた。

 

「Q1 ネコとは何だ」

 

「えっと、質問に質問で返すことは?」

 

「ダメだ。こちらが問うことのみ答えることしか許されない。さぁ、答えろ」

 

ダメか・・・・・・ネコとは何だ、か。んー・・・・・。

 

「共生関係」

 

「Q2 ネコは神か」

 

「違う」

 

「Q3 ネコは賢く身体能力は高いか」

 

「そうじゃない、否だ」

 

「Q4 ネコの好物はなんだ」

 

「ネコにとって食べられない、または毒となる食べ物以外すべて」

 

「Q5 ネコが可愛いと思うところを述べよ」

 

「愛嬌と品性」

 

五つの問いに思ったことを答えたぞ。さぁ、俺でも駄目か・・・・・? 審査員の黒猫さんはモノクルを触れて駆け直す仕草をして、隣にいるもう一匹の審査員と目を合わせて会話した。

 

「・・・・・通って良し! くれぐれも王城で問題を起こすではないぞ!」

 

「あざーっす!」

 

「「「白銀さんが審査を通過したぁああああああああああ!!」」」

 

後ろにいたプレイヤー達が予想通りと言わんばかり急に湧き上がった。白猫から肉球の腕章を渡され、審査に通った者の証であることを教えられた。

 

「一つ教えてくれ。仮にも犯罪に手を染める輩と接触してしまった場合はどうしていい?」

 

「そのような者はいない、と断言できないがもしも不安ならば大切な物は奪われないよう事前に持ち込まないことを勧める。そして出会った場合は、自分の力で何とかするのだ。奪われた物は取り戻せないと思え」

 

「感謝する」

 

そんじゃあ、一度ホームに戻って奪われるアイテムは全部置いて来るしかないな。この腕章があればいつでも・・・・・。

 

「この腕章が盗まれることがあったら?」

 

「こちらで入国者を登録している。事情を説明すれば王国の方で再発行してくれる」

 

「そうなんだ。ありがとう」

 

来た道へ戻らず【テレポート】で始まりの町へ瞬間移動! ホームに最低限のGとユニーク装備以外を置いて代わりに食料をたんまり所持してケットシー王国にとんぼ返り―――。

 

『白銀さん!』

 

「うわっと!?」

 

何事!? あ、この展開なんかデジャブー!

 

「ストップ! まず俺から離れろお前ら! 質問は絶対に答える! 運営から警告を食らうぞ! ステイ!」

 

「「「「「!」」」」」

 

バッと取り囲む俺から離れるプレイヤー達の中にギルドメンバーもいた。

 

「よーしいい子だ。じゃあ、そこのハンバニールってプレイヤーくんから話を聞こうか」

 

「あざっす! 質問です、どうやって審査をクリアできたんですか?」

 

「それじゃあみんなと同じように答えただけとしか言えないぞ。もっと具体的で細かく考えて質問をするように。次はバーゲンボーくん」

 

「白銀さんが受けた質問と、どう答えたか教えてください」

 

 

Q1 ネコとは何だ 共生関係

 

Q2 ネコは神か 違う

 

Q3 ネコは賢く身体能力は高いか そうじゃない、否だ

 

Q4 ネコの好物はなんだ ネコにとって食べられない、または毒となる食べ物以外すべて

 

Q5 ネコが可愛いと思うところを述べよ 愛嬌と品性

 

 

「どうだ?」

 

「なんか・・・否定的な答えもあれば、そうだっけ? って答えも言うんですね」

 

「や、全部事実だろ? 現実世界のネコの事実を答えただけだし。お前らは事実を答えつつも当たり前な事を言えても言えていない部分がある。もしくはまだ言っていないか?」

 

「えっと、そーっすね。参考に訊きたかったんで」

 

「でも、ネコの好物って魚という認識が強かったんだが。俺、猫が多い島国で暮らしているから、魚かキャットフードしか食べるところ見たことないよ」

 

「あー、そりゃあ認識が偏るのも無理もないな。猫って草を食うぞ。なんなら野菜や果物も食べることもあるし」

 

「ただ可愛いってだけで答えちゃダメなのか。もっと愛嬌と品性って言えるような答えを考えなくちゃ・・・」

 

「身体能力が高くないネコもいるのも確かだ。でも、どうしてそれを否定したんだ白銀さん」

 

「ネコ科の猛獣も含めて否定したからだ」

 

「ああ、なるほどな! それは盲点だったわ! じゃあ、水が苦手かどうかって質問の時は肯定でも否定でもなく苦手じゃないネコもいるって言えばよかったのかー! うわー!」

 

後悔すでに遅し、だ。

 

「え、じゃあネコちゃんが遊ぶ時は? って質問されたら? 白銀さんならどう答えます?」

 

「俺の言うことは何も正解だと限らないからな。んー・・・・・他のネコと遊ばせる、か? 人間相手よりネコ同士の方が活発に動く意味で」

 

「質問を表面的に答えるんじゃなくて、内面的にも考えて答えなきゃならないらしいなこれ」

 

「俺達も表面的で、自分の欲求を満たす忠実的な答えを言うと審査に弾かれる、と?」

 

「否定的な意見も答えつつ、全てのネコ科の動物のことも考えて答えるべし、か」

 

「・・・そー言えば、猫は猫だけど、ケットシー王国にはライオンだのチーターだのヒョウだの、色んなネコ科のNPCがいるよな」

 

「すでに審査が通るヒントはそこらじゅうにあった・・・・・?」

 

俺はもう関係ないが、これから審査に向かうプレイヤー達は唸る。あとは皆で考えてくれとお先に失礼させてもらい、改めて王国に足を踏み入れた。

 

「―――通って良し! 合格だ!」

 

「わーい! あ、ハーデスさん!」

 

―――丁度審査を受けて、俺と同じく弾かれず入国の許可をもらったイカルと一緒に王国内を探検すると思わなかったがな。

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