バカとMMORPGと召喚獣!   作:ダーク・シリウス

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下準備

ボス戦を終えた俺たちは、リッケたちを連れて村に戻った。そんな俺達に他のプレイヤー達が集まってきてボスと戦う事になったいきさつは説明済みである。

 

それはもう羨ましがられた。称号についてもそうだし、強い相手との戦闘もだ。

 

「ところでずっと思っていたんだがジークフリート」

 

「うん?」

 

「あの馬はどこで入手したんだ?」

 

真っ白な馬を乗っていたジークフリート。馬は道中俺の傍にいるフェンリルに怯えていたが今は村の牧場にいるので尋ねてみたところ。

 

「課金したのさ」

 

「ああ、課金システムか。確かにあったな。ぼったくりもいいところ何故か諭吉一枚分で売られていたが」

 

「それでも僕は購入してすぐに【騎乗】スキルを習得してからハイヨーの背中で共に戦い駆け抜けていったよ」

 

俺も人の事は言えないけどさ、ハイヨーって。しかもそのハイヨーなんだが、馬?いや、馬は馬なんだが、騎士プレイをしているジークフリードの愛馬として、それでいいのか?

 

あの外見は、俺の想像する騎士愛馬とはちょっとばかり違っていた。いわゆるサラブレットではないね。顔は、白い奇跡の馬が活躍する競馬漫画に登場したオッサン鼻毛馬にそっくりだ。体はずんぐりむっくりで、どう見てもロバだった。ブサイクじゃね?

 

そう感想を抱きつつ村に戻った後は、今後の相談だ。何せ、神聖樹はもう1本あるっていう話なのだ。ただ、どうやらまだ発見はされていないらしい。

 

「でも、絶対にイベントあると思うんだよな」

 

「まあ、ガーディアン・ボアが暴走してて、神聖樹が枯れかけてるんじゃないですかね?」

 

「私もそう思う」

 

だとすると・・・・・。

 

「神聖樹に関しては、育樹をお持ちの白銀さんの力が必要かもしれませんよ?」

 

「今回、樹が復活したのだって、白銀さんたちが何かしたからじゃない?」

 

そりゃあ、肥料を上げたりしたが、神聖樹が復活したのはボスを倒したからじゃないのか?だが、そう言われると、否定も出来んな。

 

「ボス戦はともかく、その後ハーデスさんに神聖樹まで来てもらう必要はあるかもしれないね」

 

「だろうな。同行するよ」

 

できれば村の近くが良いんだが。楽だしさ。

 

「2本目の神聖樹の情報は全くないのか?」

 

「そうだねぇ。少なくとも、発見したって言う話は聞かないな。守護獣の目撃情報もないし」

 

と言う事で俺たちは分かれて情報を集めることにした。コクテンやジークフリードはプレイヤーへの聞き込み。俺とマルカたちはインゴットを武器にするとどうなるかの調査だ。なので、まずはマルカの言っていたスケガワという鍛冶師に会いに行くことにした。けれど、フレンドコールが届いたのでマルカを先に行かせてコールに応じた。

 

「イッチョウ、どうした?」

 

『ベストタイミングだと思って連絡したんだ。見つけたよ、ガーディアン・ボアがいる洞窟。洞窟の中も覗いたらおっきな木もあってその傍に大きな猪もいたよ』

 

「でかした。場所はどのあたりだ?お前の言う通り、その場所の情報を集めている所なんだよ」

 

イッチョウの情報をそのままジークフリートに伝えた後、俺は全然興味が無かったから気づかなかったが、広場の隅で露店を開いていたのだ。先に行かせたマルカの紹介で、イズ以外の女性と噂のエロ鍛冶師と対面する。

 

「やあやあ、エロ鍛冶師のスケガワです。白銀さんの噂はかねがね」

 

「ああ、どうもどうも、死神ハーデスだ。最近は白銀さんと呼ばれることが多いがな」

 

エロ鍛冶師のスケガワは思っていた以上にフレンドリーだった。もっとも、男は死ね!女だけ来い!みたいなやつだったら鍛冶師として商売やってけないだろう。

 

「うん? どうしたんだい?」

 

「いや、エロ鍛冶師って凄い異名だと思って」

 

「ああ、もしかして男嫌いだと思ってた?」

 

「いや、ゲームの中でも白い目を向けられようと自分に正直な奴なんだなと」

 

「あはは、そりゃそうだ。俺はエロ。一人で妄想を膨らませて女性を性的な目で見るのが好きなスケベだからな!」

 

「警察に捕まらない程度で生きてくれよ」

 

「勿論だ。もっとオープンでフレンドリーで、皆と分かち合って生きるさ!」

 

うん、話が通じてないし意味が分からん。ただ分かるのは、周りにいるプレイヤーたち。特に女性プレイヤーの眼が非常に厳しいものであると言う事だけだった。

 

「わかった。分かりたくないが、何となくは分かった。だからとりあえずその話はそれくらいで十分だ」

 

「そうか? まあ、その内じっくり話そうか」

 

いや、もういいから。

 

「は、初めまして・・・・・」

 

ボサボサ髪の眼鏡を掛けた女性が挨拶をしてくれた。人見知りなのか、身体を縮めているがイズが笑顔で彼女をフォローした。

 

「この子は初対面の人には緊張しちゃうのよ。慣れると普通に会話できるから安心して」

 

「そうか。にしては仲がいいな。一応は鍛冶のライバル同士なんだろ?」

 

「そうね。でもそれ以前に同じ鍛冶仲間だからフレンド登録をしてるのよ。そこのエロ鍛冶師は除いてね」

 

「はっはっはっ、何時か二人ともフレンド登録をしたいもんだぜ」

 

女に警戒させている時点で難しいかなぁ・・・・・。

 

「セレーネ。前話していたハーデスってプレイヤーはこの人よ」

 

「あ・・・・・魔鉱石の。お世話になってます」

 

なぬ?お世話に・・・・・?首を傾げ疑問符を浮かべる俺をイズは教えてくれた。

 

「貴方が譲ってくれた魔鉱石は彼女に譲ってるのよ。何時か会ってお礼がしたいって言ってたから」

 

「ということはミスリルもそうか。凝った武器を作る鍛冶師だそうだから今度見させてくれ」

 

「は、はい・・・・・」

 

自己紹介を終えてマルカにどこまで話したのかを訊く。彼女は大体の事は話したと言い返した。

 

「そうか。それじゃイズ、セレーネ、スケガワ。武器の生産をよろしく頼むよ。こっちも次に行動をしなくちゃならないからさ」

 

「え、次の行動って?」

 

「俺のフレンドがガーディアン・ボアがいる洞窟を見つけてくれた。既にジークフリートにも伝えたからすぐに行動すると思うぞ」

 

イズに件のインゴットを手渡しながら口にすると、マルカはそれなら早く行こうと言うので広場を後にした。

 

 

 

「・・・ところで、白銀さんの隣にいたあの大きな狼は何だ?新しい従魔?」

 

「・・・・・綺麗だけど凄く怖い雰囲気だった」

 

「多分、フェンリルだと思うわ」

 

「え、マジでフェンリル?」

 

「うん。彼からフェンリルの素材を預かってコートに作ったからね。今まで一番の最高傑作の出来栄えだったわ」

 

「凄い、いいな・・・・・」

 

「作ってみたいなら頼んであげるわよ?確か、フェンリルの牙だけは使わなかったからまだあると思うわ」

 

「お、俺もお願いだ!」

 

 

 

ジークフリート達と合流しようとする最中にお馴染みのアナウンスが聞こえて来た。

 

『イベント4日目の12:00になりました。中間結果を発表いたします』

 

 

おお、もうそんな時間か。俺は早速メールを開いてみた。最初は、前回298人中274位だった個人のランキングだな。

 

「おおー、上がったんだけど。っていうか上がり過ぎだわ。やっぱボス戦の300ポイントがデカかったよな~」

 

「みたいだね。私もすっごく上がってるー!」

 

なんと577ポイントで、第29サーバーの中で46位だったのだ。一気に上がってしまった。まあ、あと3日もあるし、下がる一方だとは思うけど。

 

だが、驚いたのがサーバー貢献度の方である。なんと、こちらでは4位から1位に上がっていたのだ。ボスを倒したからか? でも、一緒にボスと戦い、倒したマルカたちが上位10位にも入っていない。重要なイベントで貢献しただけじゃないってことだよな。他に俺が特別なことは・・・・・。

 

「リッケたちと仲いいとか? でも、それだけでサーバー貢献度が上がるか?」

 

やっぱり、いまいちわからないな。まあ、分からない事をあれこれ考えていても仕方がない。次に行こう。

 

「へえ。こっちは2位なんだ」

 

なんと、サーバーランキングが2位に上がっていた。全33サーバー中、俺たちのサーバーが2位だ。これって、イベントの進みが良いってことなのだろうか? 中ボスも撃破してるし、俺たちの予想や行動が間違ってないってことだろう。貢献度の稼ぎ方は分からないが、サーバー順位はイベントを進行させれば上がるってことで間違いないだろう。

 

 

 

「よし! サーバーランク1位を目指すためにも、もう一本の神聖樹を復活させようマルカ」

 

「おー!」

 

 

 

30分後―――。

 

 

 

「じゃあ、ここが2本目の神聖樹の在処ってことですか」

 

「うん、この辺の岩場に洞窟の入り口があるよ」

 

森から戻ってきたイッチョウからの情報は、マップをオープンモードにして神聖樹の情報をコクテンたちに教えていた。

 

神聖樹がある場所は、イッチョウが言うには、出現するモンスターが相当強めの樹海になっているらしい。

コクテンたちは地図を見ながら唸っている。

 

「この辺は出現する敵が第3、4エリア相当なので、あまり探索が進んでいない場所なんですよ」

 

「ハーデス君のフレンドがよくここまで探しに来たね」

 

「本当です。自力で探索となれば凄まじい時間が掛かっていたでしょうね」

 

マイフレンドの行動力に感謝だな。皆の顔を見回しながら言う。

 

「守護獣のインゴットの武器製造を終えてから行くか、このままもう一つの神聖樹に行くかって話なんだがどうする?後者を選ぶんならやりたい事があるんだが」

 

「やりたいこと?」

 

「グラシャラボラスとのボス戦を控えてるなら、料理スキルを持ってるプレイヤー全員にバフ効果付きの料理を作ってもらいたい。後は可能ならHPとMPのポーションと状態異常回復のアイテムの生産も視野に入れた方がいい」

 

ペイン達は俺の意図を察して賛成の意見を言ってくれた。

 

「確かにハーデスの作る料理のバフ効果は凄いからね。このサーバーにいる戦闘系のプレイヤー全員にハーデスの料理を大量生産して強化できればボスの攻略はしやすいだろう。それにグラシャラボラスはこのイベントの悪魔のボスだ。激しい戦いになる前提で準備した方がいい」

 

「私もそれがいいと思いまーす」

 

「俺も賛成だ」

 

「レイドボスだろうし、レイドすることが分かるなら対処もやりやすいだろうさ」

 

ジークフリート達は俺達の言葉に真剣な面持ちで受け止め、首を頷いた。

 

「善は急げ、今すぐ行動した方がいいですかね?」

 

「いいだろうな。報酬が欲しいなら・・・・・そうだな。うちの従魔との撮影会の権利をチラつかせばいいか。それと料理に使う食材は―――」

 

俺は集めて欲しい材料を一通り書き出し、コクテンに渡す。実はこの数日で豚汁やピザ以外にも色々な料理に挑戦したので、それらの材料も書いておいた。

最優先は豚汁らしいが、それ以外も用意できればそれだけ戦いが有利になるだろう。早速、有志を募って食材を集め始めるとのことだった。

 

そうして、皆と広場で声をかけてみたんだが・・・・・。

 

「ぜひ参加させてもらいます!」

 

「よっしゃー! 今度こそ!」

 

「やった!」

 

想像以上の反響で、ちょっと引いてるんだけど。前回は村に居らず、悪魔の使徒戦に参加できなかった者、戦う順番が来る前に中ボスが倒されてしまい、スクショの権利を得られなかった者たちが多数いたようだ。

 

「ふおおぉぉぉぉぉ!」

 

「食材狩りや~!」

 

「買占めじゃ~!」

 

これは期待できそうなんだけど、テンション高すぎない?

 

 

 

―――1時間後。

 

 

「うわぉー」

 

俺は目の前に広がる光景に思わず呻き声を漏らしていた。

 

「味噌が思ったよりも集まりましたね」

 

「あとは果物類が相当数あります」

 

「紫柿、緑桃、白梨ですね」

 

「肉もアタック・ボアの肉以外も相当数の提供がありました」

 

俺の前で、料理スキル持ちのプレイヤーたちが集まった食材のチェックをしている。中心にいるのは、このサーバーで最も料理レベルが高い、ふーかという女性プレイヤーだ。

 

ふーかはすでに特殊2次職のシェフに転職しており、スキルレベルは30超えという料理人プレイヤーである。他には、同じテイマーなどの姿もあるな。料理も出来るらしい。これは重畳。

 

それにしても壮観と言うか、やり過ぎと言うか。まるで食べ物系のCMの様な光景だな。プレイヤーたちから集まった食材が、宿の食堂のテーブルの上に所狭しと並べられていた。

宿の主人にキッチンを貸してもらえないかと相談したら、こちらでも快く貸してくれたらしい。村人と仲良くしてきて良かったね。

 

 

現在時刻は4日目の13時30分。

 

 

今から様々な料理を作り上げなくてはいけない。だが、まずは試作と指導だな。今ある材料で料理を作りつつ、他の料理人たちに作り方を教えるのだ。

 

「さてと、とりあえず豚汁から取り掛かるか」

 

コクテンたちにも、HPの自動回復速度とMPの上昇が付いている豚汁を優先してほしいと言われているので、まずはその指導からだ。

 

「レシピは既に渡してあるけど、1回俺が作って見せるから」

 

「お願いします白銀さん!」

 

「まずは魚に乾燥をかけて、煮干しにする」

 

「なるほど」

 

「次にシイリ茸に乾燥をかけて――」

 

皆が真剣な表情で俺の料理を見ている。何が悲しくて自分よりも遥かに高レベルのプレイヤーたちに偉そうに講義を垂れなくてはいけないのだ。むしろ俺が教えてほしいくらいだ! いや、すでに豚汁などのレシピの代わりに、彼女たちから色々なレシピを教えてもらったけどね。むしろ得したとは思う。それでも、居たたまれなさはどうしようもないのだ。

 

「これで完成。品質★7は維持できたみたいでよかった」

 

浄化水を使った時と品質が変わらない。多分、出汁を取るときに小魚の煮干しだけではなく、乾燥シイリ茸も一緒に使ったことが功を奏したんだろう。

 

「味が気になるので、試食して良いですか?」

 

「ああ、いいぞ」

 

「あ、ずるーい、わたしも!」

 

「僕にもください! 味は重要ですからね!」

 

「うんうん、味のチェックをしないと」

 

皆が先を争う様に豚汁をその場で食べ出す。バフがついてりゃ、不味くなければ味なんかどうでも良い気がするけど・・・・・。いや、単に美味しそうな匂いに負けただけか。

 

俺も食べとこ。

 

「うん、まあまあだな」

 

ただ、味は悪くないけど、やっぱり見た目がなぁ・・・。群青ナスと青ニンジンのサイケデリックな色彩は、どうしても食欲を失わせるんだよな。リアルでも、青いふりかけを使って食欲を失わせることで食事量を減らすダイエットがあったはずだ。まあ、バフ優先だから、今回は諦めてもらおう。

 

「続いてはピザだ。よーく見ておけ」

 

「おおー! ピザ!」

 

「俺、大好物なんだよなー」

 

実はチーズが思いのほか多く手に入った。酪農家のアバルさんのところで手伝いイベントをきちんとこなせば、何度でも売ってもらえると分かったのだ。

 

1人1回だが、結構な人数のプレイヤーが挑戦したので、ピザに使う分は十分に確保できている。

 

むしろ、白トマトの方が微妙だ。足りるか?とりあえず白トマトソースを作り、最もオーソドックスなタイプのピザを作ることにした。生地の上にトマトソースを塗り、白トマト、群青ナス、バジルル、チーズ、オリーブオイルを乗せていく。

 

それを見ていた料理人たちから、疑問の声が上がった。

 

「なあ白銀さん、なんで雑草を乗せてるんだ?」

 

「え?」

 

「そうそう、俺も気になってたんだ」

 

そうか、彼らはまだ植物知識スキルについて知らなかったか。

 

ただ、ノーフがもう掲示板に書き込んでいるだろうし、第5エリアにはハーブ栽培セットの存在もするという。どうせすぐに広まるだろうし、ここで教えても問題ないだろう。というか、この時点で誤魔化すのがめんどい。

 

なので、俺は植物知識というスキルが存在することと、そのスキルのおかげで雑草の中に混じっているハーブを見分けられるようになると教えることにした。

 

詳しい取得方法は各自調べてもらうと言う事で。頑張ってくれ。かなり気合が入っている様だから、皆すぐに取得するだろう。掲示板で宣伝してくれていいからね。

 

特にトップ料理人のふーかが大喜びだ。なんと、彼女は俺の売っていたハーブティーの茶葉の大ファンだったらしい。薬草などを工夫して再現を試みていた様だ。

 

「まさか雑草だったなんて! これで自作できるわ! 白銀さんありがとう! このお礼は必ずしますから!」

 

「まあ、期待しとくよ」

 

「うん!」

 

その後は、乗せる具材を少し工夫して、何度か試作してみた。俺はシンプルなピザが好きだが、他の料理人たちは具材たっぷりのアメリカンピザが食べたい様だな。

 

ソースを工夫してみたり、肉や魚を乗せたりするのは可愛い方で、とあるプレイヤーはハチミツと果物を使ったデザートピザを考案していた。いやー、女性の発想には驚かされるね。甘いピザとは盲点だった。

 

ただ、具材を変えるとバフの効果も変わってしまい、大概のピザには量産する程良い効果が付かなかった。いや、毒消しやHP回復などの優秀な効果ではあるのだが、レイドボス戦の前に食べるとなると、やはりMP消費減少の方が上なのだ。

 

結局、今回量産することになったのは、ふーかが作った照り焼きピザくらいだな。これも面白い発想だ。

 

醤油にハチミツを混ぜて照り焼きソースを作り、ウサギ肉、群青ナス、キャベ菜を乗せて焼いたピザである。リアルでも俺はマルゲリータ派なので、照り焼きは全然頭に無かった。

 

 

名称:ピザ・1ピース・テリヤキ

 

レア度:2 品質:★6

 

効果:使用者の空腹を13%回復させる。2時間、魔術詠唱速度が上昇。

 

 

貴重な醤油を使う事にはなるが、食べるのは魔術師だけなのでそこまで大量に作らずに済むだろう。

 

その後は、フルーツジュースやほうとう、ロールキャベツにラタトゥイユなどだ、この数日で試してみた複数のレシピを披露していった。あまり種類を造りすぎても食材が足りるか分からないので、皆で相談して量産する料理を決めて行く。

 

結局、最大HPを上昇させるロールキャベツに、他と食材が被らないミックスジュースを作ることにしたのだった。

 

「じゃあ、あとはふーかが仕切ってくれ」

 

「任せてください! みんなもよろしくね!」

 

「「「おう!」」」

 

美味い物を食べたおかげか、士気は高い。結果的に試食会をしてよかったな。

 

「じゃあ、豚汁班、ピザ班、ロールキャベツ班、ミックスジュース班に分けて行くから」

 

「よっしゃ! こんな大量調理が出来る機会そうそうないからな! 腕が鳴るぜ!」

 

「スキルの熟練度を稼ぐチャンスよ!」

 

さて、俺は豚汁班に振り分けられたようだし、頑張りますか。面倒だけど、手を抜くわけには行かないからな。

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