バカとMMORPGと召喚獣!   作:ダーク・シリウス

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整う準備、砂漠エリア再び

スケベ心に火が点くとどうやらいつも以上の働きをするらしい。またダンジョンに挑戦しようとする俺に協力を申し出る辰の眷属プレイヤー達の好意を受け取り、俺が満足するまでのメタルジェル集めの周回に付き合ってくれた。そのおかげで彼等はかなりレベルが上がった上に手伝ってくれたお礼に胸の中で抱きしめると。

 

「ふおおおおおおおおおおおおおおおおー!!?」

 

「あっ・・・あっ・・・あっ・・・・・!」

 

「・・・・・(ぷるぷるっ)」

 

「こ、ここが天国、我が理想郷・・・・・」

 

「や、やわ、たわ・・・・・!」

 

「ママァ、ママァ・・・・・!」

 

もれなく全員がおかしくなってしまった。どさくさに紛れて触ったり揉まれたりしたが、最初だけ許すことにした。そんな彼等と別れてマイホームに戻ると元の性別に戻す。

 

「さーて、結構な量だがあのカイコだけじゃあ骨が折れる。となれば・・・・・」

 

屋根の上で浮かんでいる蚕神達の巣にお邪魔する。はーい、みんな。お願いがあるんだ。これを全部繭にしてほしいんだ。報酬は虹の実でいいかな? お、いい? ありがとう!

 

「―――ってことで、はい、用意できたから受け取ってくれ」

 

「まさか今日中に用意するなんて。でも嬉しいわ」

 

「この大きさの繭になるまでかなりの量を集めたんじゃ? かなり苦労しましたよね」

 

「協力者がいてくれたから思ったより苦労はしなかったぞ」

 

スライムのジェルとメタルジェル、それぞれ立てても横にしても俺達より大きい二つの繭を二人分もある。二人はそれを受け取ってインベントリに仕舞った。ルシファーの場合はどうやって収納しているのやら。

 

「ルシファー、ジェンティルドンナからあの服のサンプルを見せてもらえ。それで作りやすくなるだろ?」

 

「そうね。ということで、お願いできるかしら」

 

「じゃあ、私と一緒に作業場に来てくれませんか? そこで同じ職人として花を咲かせたいです。茶菓子もご用意しますよ」

 

「ふふ・・・人間界の魔王の仲間は魔王の幹部だと知っても変わらない態度で接してくれるのが新鮮で楽しいわ」

 

ジェンティルドンナを拒まず、ルシファーは彼女と一緒に出て行った。んよし、あとは完成を待つだけだ。俺はのんびり過ごすとしましょうかねー。

 

「ハーデス、いるー?」

 

と思ったところでイズとセレーネが顔を出して来た。寝転がったまま彼女達へ目を向けると俺の横に座った。

 

「どうした?」

 

「イズとまた恐竜がいる大陸で採掘に行きたいの。手伝ってくれる?」

 

「だけれど、どうしたの? 珍しくだらけて」

 

「メタルスライムを倒しまくってたからな。スライムのドロップアイテムのジェルを糸にするため―――」

 

「「詳しく聞かせて」」

 

そうだった、この二人もその手の職業プレイヤーだった!

 

かくかくしかじか~。

 

「ス、スライムスーツ・・・・・」

 

「用途不明だったあのジェルにそんな使い道が・・・・・」

 

ズルい!! と二人から抗議を受けた。

 

「いや、そう言われても・・・・・」

 

「だって、私達も服を製作できるのにどうして呼んでくれなかったの!」

 

「本人の希望がスーツがだったからで、丁度彼女も手が空いていたから依頼したんだよ」

 

「私もそのスライムの糸で作りたかったよ!」

 

おやおや、何をおっしゃいますかねセレーネさんや。ほれ、このとぉーりぃー。

 

「そう言うだろうと思って、確保してるから。このスライムの繭とメタルスライムの繭をさ」

 

「「きゃあああああ!!」」

 

「そして、紡績機があっちの部屋にあるから糸にすることもできるぞ! 行ってこーい!」

 

「「きゃあああああ!!」」

 

大繭を抱えて紡績機がある居間へと駆けていった二人。

 

「・・・・・よし、平和になった」

 

「何が平和なんだい主。まぁ、見てたからわかるけどさ」

 

音もなく帰っていたリリムが背後から話しかけてきた。

 

「お帰り、スーツの性能はどうだった」

 

「最高の言葉しかないよ。色んなモンスターを狩ることができたしね」

 

「どうやって?」

 

俺の目の前に移動して五指を鋭利な刃物のように変形させた。さらにはスーツでチャクラムのような刃物付きの大きい円月輪まで作り、回し蹴りする踵からも尖った刃が生えた。

 

「おおおー! 格好いい!」

 

「そ、そう? ふふ、主がこのスライムスーツを用意してくれたおかげだよ。主もスライムスーツをさっきの、ジェンティルドンナって職人にお願いしたら? 私とお揃いってのも悪くないと思うよ」

 

「もうお願いしてある。違う意匠になるけど、変えることができるからお揃いになるな」

 

「いいね。新しいスライムスーツの完成が楽しみだよ。魔王にピッタリなスライムスーツがさ」

 

てすねー。完成は数日後か。楽しみだなー。

 

「だからありがとう。主に拾われた猫は幸せだよ」

 

前から抱きついてきてしなだれるリリムの頭を優しく撫でる。気持ちがいいようで目を細めて身体を預けてくれる。

 

「時に主、たくさんの女の子を侍らすのはいいけど、子供は欲しいの?」

 

「欲しいけど、いまはみんなとこうして寛いだり一緒に冒険とか出掛けたりしたいからまだいいかな」

 

「ふぅん、一応は願望あるんだ。―――私は何時でも主の子を産んであげるからね」

 

「先に結婚してからな」

 

「ん、わかったよ」

 

そう言って数日後に俺はリリムと結婚することになるが、まだ知らないまま、しばらくのんびりと寛いだ。

 

 

イッチョウside

 

勝手にレベルがどんどん増えてレベル上げする気もなくなっても、ハーデス君のようにまだ未発見の隠しエリアでも見つけてみようかなと活動してみたものの、彼のように直ぐには見つからないねぇ・・・・・。いやはや、何かありそうだな~って思って来てみた砂漠エリアは二重の意味であつい。そして途中で出会ったイカルちゃんと一緒にいる。この子、海苔を手に入れてハーデス君におにぎりを食べさせたいがために砂漠に来たらしい。なんて心優しい子を魔王の妹にしちゃったのか。

 

「本当にいいの? おにぎりを作るんじゃ?」

 

「誰も見つけていない新しい場所を見つけてハーデスさんを驚かしたいです!」

 

「確かに。驚かせて悔しがらせて褒めてもらおうか」

 

「はい!」

 

予定変更してまで私に付き合ってくれるこの子の時間を無駄にしたくないけど、この広い砂漠から何かを見つけるのは極めて困難だろうなーと思いながらも黒竜討伐イベントをした場所へ久しぶりに訪れた。あそこ、遺跡があったから何か手掛かりがありそうだから。

 

「あ、なにかありますよ!」

 

「ハーデス君も一度来たことがある遺跡だよ」

 

「もう見つけた場所なんですね・・・」

 

ああ、ちょっと申し訳なくなるぐらいテンションを下げちゃった。でも何かがあるはず。調べてみないと!

 

「それでも探してみよ? あの時はモンスターを倒すイベントで詳しく調べる時間が無くてね。今日が初めてちゃんと探すから」

 

「わかりました」

 

開きっぱなしの遺跡の門。何かが置かれていた鎮台以外はこれといって目を惹く物が見当たらない。強いて挙げれば壁画に描かれた火が燃える器を持って太陽に掲げた三人の女性と太陽に正座している大勢の人間達

ぐらいだ。何かの意味があるんだろうけれど、私にはさっぱりわからないなー。

 

「イッチョウさーん、これがありましたー」

 

「どれ?」

 

離れていたところで新エリアのヒントになる手掛かりを探していたイカルちゃん。その手には三つの黄金の器を重ねていた。おお、もしかしてこれが絵画の器と同じものだったりする?

 

「どこにあったの?」

 

「台の引き出しの中です」

 

何もない台へ目を配ると、台所の収納ケースみたいに引き出しっぱなしの状態の扉―――。あの中に入っているなんてちゃんと調べない限り誰も気付かないよね。

 

「よく見つけたね。偉いよん」

 

「ありがとうございます。これで何に使うんでしょうかね?」

 

「うーん、あの絵みたいにするんじゃないかな」

 

「・・・・・?」

 

だよね。実際にやろっかって言われても、言われたら誰でもチンプンカンプンになるよね。

 

「私達だけだと足りませんね?」

 

「そうだね。ってことで、協力してくれる親切な人に来てもらおうか」

 

「はい!」

 

 

ってことで掲示板を使って人員の確保!

 

 

 

 

【蒼龍の聖剣】色々まとめを語るスレPART38【わきあいあい】

 

 

 

555:イッチョウ

 

突然だけど砂漠のエリアで意味深げな絵画とアイテムを見つけたから手が空いていたり、暇だったり、協力してくれる人を募集しまーす

 

556:佐々木痔郎

 

どんな感じ? スクショある?

 

557:イッチョウ

 

これ⊃□□

 

558:ノーフ

 

太陽に祈りを捧げていたり、器で燃えてる炎を掲げてる感じの絵画か。これ、太陽を神として信仰を捧げている人間達の絵画だと思うぞ

 

559:メタルスライム

 

白銀さんが見つけたんじゃないのか

 

560:死神・ハーデス

 

俺はホームで寛いでいるから違いまーす。そんで、スクショ見たけど似たようなことをした覚えがある。試しに三つの器を同時に炎系のスキルで燃やせない?

 

561:イッチョウ

 

同時に? なんで?

 

562:死神・ハーデス

 

同時にじゃないと発動しないギミックがあってな。絵画を見てると多分それ系。

 

563:イカル

 

たくさんの人は必要じゃないんですかー?

 

564:死神・ハーデス

 

砂漠の太陽の神と言えばエジプト神話で人類を滅ぼそうとした神がいて・・・・・俺もそっちに行くわ。戦闘が起きそうだし

 

565:タゴサック

 

その根拠はなんだ?

 

567:死神・ハーデス

 

似たようなギミックを起こした話の続きをするけど、その時デッカいイカと戦うフィールドに転送されたんだよ。まぁーそれが安全な海の中から攻撃してくるから苦労した

 

568:イカル

 

大変でした!

 

569:オイレンシュピゲール

 

なんだか俺達も手伝った方がいい感じ?

 

570:イッチョウ

 

最初にお願いした通りに手が空いていたり暇だったり協力してくれる人を募集しまーす。私も実際にどんな結果になるかわからないから自由参加だよん

 

571:死神・ハーデス

 

四神のような相手ではないことを祈るばかりだ。あーそうそうエジプト神話にはさ、バステトって猫の女神がいるぞ

 

572:赤星ニャー

 

会ってみたいですにゃー!

 

573:ニャラライズ

 

興味あるにゃ

 

574:ウルスラ

 

ネコプレイヤーが即答するとは。ところで、イッチョウちゃんがいる場所はどこ?

 

575:イッチョウ

 

黒竜討伐イベントをした古代遺跡がある場所でーす。知らない人は知っているプレイヤーに聞いてね。だから申し訳ないけど今から30分まで来てくれると嬉しいです。

 

576:死神・ハーデス

 

何とか出来るな。んじゃ、参加するプレイヤーは水瓏を介して来てくれ直接船で砂漠へ行くから

 

577:石田

 

本当、移動には便利だな

 

 

よし、みんなが来てくれそうだね。それまで私達はもっと調べておきましょうかねー。

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